相棒21 16話あらすじネタバレ
妻の美和子(鈴木砂羽)が亀山薫(寺脇康文)の態度に腹を立てて、水を彼の顔にぶっかけて、喧嘩が。
美和子の一方的な提案により、自然豊かな山荘に泊りがけの夫婦カウンセリングを受けることに。
竹村彰二という男の遺体が彼の自宅で発見され、捜査一課の伊丹(川原和久)、麗音(篠原ゆき子)、芹沢(山中祟史)が発見。
特命係が興味を持ちそうだと笑う麗音に、右京と亀山とは腐れ縁の伊丹は悪寒を感じるのでした。
その件に興味を持った右京(水谷豊)は、「プロフィールだけ貸してほしい」と茉梨(森口遥子)に頼み、夫婦を装って参加します。
ただ、美和子の狙いはカウンセリングではなく、取材した記事ネタに関する別の思惑が。
婚活パーティーに潜り込んだ詐欺師が、このカウンセリングに来ていると告げる、美和子。
右京の興味は過去の事件の強盗で、この山荘に逃げ込み、数週間、身を隠して別々に警察の目を逃れて逃走していることでした。
会場では、講師の橘志織(銀粉蝶)や、参加者の、渡辺という夫婦と顔合わせ。
早速、講師の橘志織のカウンセリングが開始。
橘は山荘を改装していて、女神のシンボルはそのままの状態に違和感を覚える、右京。
山荘は、40年前、二人組の強盗が奪った10憶の宝飾品を隠したと噂されるいわくつきの物件。
さらに最近、逃げ続けていた強盗犯の一人が殺害され、その犯人が財宝を探しに山荘に姿を見せるのではと推測。
介護を受けていたのち殺された男は、竹村彰二。
おまけに彼はボールペンすら握れないほどの身体の不自由に苦労していました。
亀山は早速、美和子に愛しているを言いにくくて苦戦。
右京は同じカウンセリングに来ていた渡辺夫妻が会場で写真を撮るのを手助け。
右京は、茉梨(森口遥子)とは経営が行き詰まっていたところ、知り合って夫婦になったと作り話を志織にします。
志織は、右京が事前に予習したように自分に話したと突っ込みますが、右京と茉梨はなんとか誤魔化すことに成功。
美和子と亀山は、一緒に来ていた渡辺夫婦とゴルフへ。
捜査一課の伊丹たちは、介護施設で吉田という男を疑い、がさ入れを開始していました。
吉田に自宅に転がり込まれたという男を訪問。
吉田は彼の家に一時的に住みつくまで、あちこちを転々としていたようです。
吉田は詐欺を働いていて、通帳も偽名が沢山。
本名が児童養護施設の鈴木司なのではないか?と疑う伊丹。
さらに、伊丹達は竹村彰二が関連している児童養護施設へ。
この施設の付近で、あくどい強盗事件が発生。
しかし、竹村は施設長の親友で、施設に寄付をしていたのです。
竹村は苦しい思いをしたみんなにお金を寄付してくれた、自分にとって竹村は英雄そのものだと告げる施設長の三宅。
三宅は、先に訪ねてきた右京からも同じことを聞かれたと答え、伊丹達は先越された事を察知。
料理実習で、右京、茉梨、美和子、薫は、渡辺夫妻が映画好きなことを知ります。
右京はその映画が好きだと言い、話を合わせました。
伊丹達は、鈴木司が竹村彰二と児童養護施設長の三宅と知人であることを尾行して目撃したことを三宅から聞かされました。
そしてホームヘルパーとして接触して、財宝目当ての殺害が起きたと推測する、伊丹ら。
竹村は生前、三宅に自宅を生涯の住処にする、自宅の場所は秘密にして、もう一人の大沢とには自分の居場所を知られたくないと話していたことを伊丹達に伝えました。
警視庁では、鈴木司の正体を突き止めた麗音。
なんと、鈴木司は渡辺夫婦でした。
その夜、右京は橘志織に自分と茉梨が夫婦でない事を見抜かれたついでに、志織が既婚者ではなく、わざと大きな指輪を取り外しやすいようにしていることを指摘。
右京はなぜここで夫婦カウンセリングをしているのかを追求。
「都心からほど近い距離にあり、景色が綺麗」と用意されたような答えを出す、志織。
しかし、右京は40年前の強盗が逃げ込んだ場所だと指摘。
その人物が夫婦と偽って、この山荘の参加者になっていると言葉を続けた、右京。
美和子はその頃、渡辺の動きを観察。
そして、竹村彰二を殺したのは、鈴木司。
なんと、鈴木司は、右京達の前では、一緒に同行していた詐欺師の「渡辺」の妻を演じ、竹村彰二を殺した時は、「吉田千秋」の偽名を使って、介護施設で働いていました。
伊丹たちがガサ入れをした介護施設です。
ホームヘルパーをしながら後妻業をしていた、司。
殺害されたのが竹村彰二だと知って、興味を持った右京。
三宅を訪ね、司が「吉田千秋」としてお年寄りたちに寄り添い、財宝目的で高齢者たちを殺してきた残忍性を告げます。
そして、山荘の「女神」のありかを聞き出し、竹村から話を聞き出して、首を紐で締めて殺しました。
なんと竹村の、「女神が財宝を持っている」というのは嘘。
吉田が犯罪者だとわかると、介護士の名簿の貼り方を工夫し、竹村が凶悪犯であることをダイイングメッセージでアピールしていました。
さらに、右京と亀山は捜査一課に連行される、司に強い憎しみを持っていることを察知。
橘志織の本名は、大沢由紀乃で、しかも、強盗犯として、高齢者を殺害。
志織は元の名前、大沢由紀乃だった頃、竹村彰二と強盗をしていました。
警察に追われる中、別々に逃げます。
そして、結婚を誓い合い、山荘の女神像の前で愛を誓い合うことを約束していたのです。
さらに、志織は竹村の近況をテレビの報道で知って以降、愛する彼を殺した犯人に復讐することを決心。
「どうしてあの当時、別々の道を歩んでしまったのだろうと後悔。まさか、竹村彰二が寝たきりになっていたなんて…。」
夫婦を装って犯人は財宝目当てでここへ来る、その時に竹村の敵をとろうとしていたのです。
それで、鈴木司を憎々し気に見つめていた、志織・・・いや、大沢由紀乃。
右京と大沢、亀山は生前、吉田千秋こと、鈴木司に殺害される前の竹村が長年、体が不自由になっても待ち続けていた「女神像」が、「志織」こと、大沢由紀乃だったことを知りました。
竹村が鈴木に殺されてしまった山荘が見えるアパートは、志織がカウンセリングで使っている山荘。
40年前に、逃げ切り、時効を迎えたら夫婦になろうと誓い合った女神像がある山荘でした。
今は、橘志織として改名した大沢由紀乃は、愛する人のただ唯一の恋心と希望に胸が詰まり、思いを馳せるのでした。
そして肝心の10億円相当の財宝は、なんとやはり、志織が持っており、警視庁に宝飾品が送られてきました。
「お返しします」という手紙と共に。
中園参事官(小野了)、内村刑事部長(片桐竜次)、捜査一課や、爆弾処理チームが集まるなか、輝くほどのアクセサリーが押収されました。
「罪を犯した愛は報われない」と意味深に、角田課長(山西惇)の前で語る、右京なのでした。
相棒21 16話感想・みどころ
今回の山荘の夫婦カウンセリングには、全員がなんと元犯罪者がいたという衝撃。
そして、主催者の夫婦カウンセラー、橘志織はかつて強盗殺人を竹村彰二と共に行った元犯罪者。
時効から10年後に、事故の後遺症で体が不自由になった竹村。
ボールペンが握れない程、下半身のハンディキャップがあっても、まさか介護士として訪れた詐欺師、鈴木司に命を奪われるまで、大沢由紀乃に再会するまで精一杯、生きようとしていた事がとてもとてもつらかったですね。
犯罪者とはいえ、今は「橘志織」を名乗る、由紀乃を心から愛していたことは本物だったし、強盗なんかしていなかったら、由紀乃と竹村は本当の夫婦になれていたかもしれないなって思いました。
吉田千秋として、介護士となり、高齢者からお金の在りかを脅迫して聞いてから殺害する、鈴木司の人間性が醜悪すぎますよ。
竹村は自分は高齢でいつ死んでもいいって強がっていたけど、本音は生き続けて、由紀乃との再会を寝たきりの状態でも望んでいた希望を奪うなんてひどすぎて涙が出ました。
人は犯罪者でも恋をする自由がある。
竹村と志織はかつて強盗していたとはいえ、逃走して別々の道に逃げても、女神像の前で再会して結婚を約束した純愛が伝わりました。
橘がカウンセリングに使っていた山荘が見えるアパートで亡くなった竹村の純愛はきっと、橘志織の心に死に別れてしまった切なさと共に、彼女自身が今を生きる光になったのではないかと思えた16話でした。