ミステリと言う勿れ11話あらすじネタバレ
ある夜。
男がオタクの女性のふりをして、スーツケースに遺体を入れて運び、通りすがりのホームレスに声を掛けられました。
「危ないよ!お嬢ちゃんこんな時間に!」
よって、道路の交差点に遺体を置き去りになり、34歳の女性、畑千尋と判明。
畑以外も、20代など若い女性が無作為にターゲットにされてしまい、同じ方法で遺体が遺棄されていました。
そんなあくる日、犬堂我路(永山瑛太)から教わった大阪で開催される整のお気に入りの「個性派展」に行くことを考えていた頃、大隣警察署には新たに発生した連続殺人事件の応援要請が来ていました。
青砥(筒井道隆)に指名された風呂光(伊藤沙梨)は、捜査本部へ。
すでに3人の犠牲者を出していたこの犯罪は、遺体を交差点の真ん中に遺棄し、猟奇殺人判と思われる手口。
3人目の遺体の傷口から被害者本人のものではない別の血液が検出され、その身元は22年前に殺害された被害者と一致しました。
同じナイフで過去に22年前の別の殺人を行った可能性がみられました。
羽喰玄斗(千原ジュニア)による連続婦女暴行事件の17人目の被害者、辻十峰子。
18件目の殺人を犯して以来、姿を消していた十斗がまた殺人を再開させたのではないか?と睨む風呂光や青砥、池本(尾上松也)ら。
しかし、警視庁を訪れた備前島操警部(船越英一郎)は羽喰の犯行ではないと指摘し、部下の猫田十朱(松本若菜)も猟奇殺人犯の羽喰玄斗(千原ジュニア)との事件とは、様相が違うことに賛同。
二人の会話を聞いていた風呂光は猫田とバディを組むことになりました。
早速ホームレスたちに聞き込みし、加藤から「髪の毛を二つに結んでスーツケースを運ぶ女の子がいた」という証言をメモする2人。
一方、我路は愛珠(白石麻衣)の死の真相を求めて、「ジュート」という人物を追っていました。
すると、愛珠が生前、タクシーで頻繁に倉庫街に通っていたことを知ります。
そこでは不定期で闇カジノが開かれていました。
我路はカジノで、例の連続殺人犯の可能性があるオタクの女性のふりをした人物を見かけました。
カジノに潜入した我路は、横田留美(夏子)と知り合い、彼女が愛珠(白石麻衣)の友人で同僚であることや、愛珠がカジノで働いていたことを知りました。
留美は闇カジノの仕事はリスクを伴うから辞めると我路に告げます。
事件の被害者の殆どが闇カジノでバイトしている女性従業員だからでした。
このカジノでは、占いが好きな女の子が多く、占い師がよく来店することもあったとの事。
女性従業員たちは、その占い師に自身の悩み事を相談する際、本名を教えていました。
その名前や苗字には全て「十」がつくことが共通しています。
愛珠がカウンセリングに通っているようには見えなかったと話す留美。
そんな愛珠は、心理カウンセラーから闇カジノで働くことを勧められた留美に発言していたこと。
過去に、妹の愛珠がバスの運転手のバスに偶然乗って、殺される寸前に持病の発作が起き、そのまま生き埋めにされて殺されました。
従兄弟のオトヤとハヤと手を組み、我路は、最愛の妹の死の真相を独自で動いて調べていたのです。
捜査本部では、遺体が一時的に折り畳まれて運ばれた可能性が浮上します。
そしてその犯行は、オタクの少女の姿をした人物だと映像が残っていました。
「でもそうまでしてなぜ交差点に遺体を置く必要があったのかな」と疑問に感じる猫田。
そんなとき、風呂光に匿名の人物による事件のタレコミ電話が入りました。
その電話の主は、我路です。
そこで、たった一人で潜入するものの、風呂光は犯人と間違えられて仲間の刑事に捕らえられてしまいました。
翌日。
風呂光は備前島(船越英一郎)から叱責を受けます。
その頃、オトヤとハヤと我路は船のなかで、愛珠の真相を追って次なる旅へ向かっています。
猫田は倉庫周辺の様子を確認するため、風呂光とまた同行。
その頃、風呂光は警察用の道場で体を鍛えていました。
警察に男も女も関係ないのに、女であるがゆえに、犯人を引っ張り上げることができない無力さを鍛えようとしていたのでした。
また、備前島から「お客様じゃないんだ、とっとと動け」と叱られたことから、「お客様体質」になり、自ら動いて仕事に取り掛からない弱さと向き合うことにしたと猫田に話す風呂光。
猫田はそんな彼女を見守り、優しく寄り添います。
「備前島が言う”お客様体質”は指示待ちで仕事をするとき自分から動かないという意味じゃないわ」
その頃、我路たちも、辻浩増がいる「寄木細工ミュージアム」へ足を運び、生前、愛珠が持っていたオルゴールを持って行き、開けられるかを尋ねました。
オルゴールを開けるには箱の作者に聞かないと分からないと口にする辻。
その後、生前の愛珠と辻が親しくしていたことを知った我路たち。
辻はよく客としてこの博物館を訪れていた愛珠がバスの運転手に殺されたことが不憫でならないと口にします。
間もなく、我路はテレビの報道で、闇カジノで話したばかりの留美が殺害されて交差点に放置されてしまったことを知り、ショックを受けます。
そして、犯人は、羽喰十斗だとダイイングメッセージも残っていることが報道されたのです。
風呂光は「ガロくん」こと、犬堂我路が警察にタレコミの電話をしてきたことにようやく気付きました。
警視庁では、留美の携帯電話から我路の指紋が出たことに興味を持ちます。
警視庁が難航している頃、整(菅田将暉)は、我路にもらった整が大好きな「印象派展」のため、大阪へ一人旅。
犬堂が妹の遺品を確認しに博物館を訪れたことを知った風呂光と猫田は辻(北村匠海)に接触。
風呂光は警視庁で、カジノ従業員から、闇カジノに来店していたスーツケースの少女は占い師の男が変装していたと知り、驚愕。
同じ頃、辻から閉店後に、もう一度博物館に来てほしいと猫田は電話を受けていて、博物館へ向かおうとしていました。
猫田と電話を繋いだ風呂光は、羽喰は被害者たちの名前に「十」がつくことを突き止めました。
風呂光は電話を一回切ると、辻にも十がついていることや、猫田の名前にも十が使われていることに気付き、「辻さんが羽喰です!会いに行っちゃダメ!」と慌てて電話しました。
しかし、時すでに遅しで、猫田は辻に刺され、立ち向かうものの、暴力を受けます。
辻は自分が、羽喰玄斗の一人息子、十斗だったのです。
自分の名前は辻浩増ではあるものの、羽喰玄斗の息子であることを強く訴えるのでした。
十斗はさらに、22年前、稀有意地が父を殺して埋めた可能性があることを訴えたものの、取り合ってもらえなかったとの事。
風呂光がやがて現場に着くものの、既に刺されて意識もうろうとしている猫田を目撃してショックでパニックに。
しかし、猫田は新人時代、備前島から単独行動をせず、1人で手に負えなくなった時は仲間を頼るように厳しく叱責を受けたことを教訓として風呂光に伝えるのでした。
風呂光は慌てて警部に助けを求めるものの、捕まりました。
辻は猫田を運ぼうとした時、我路が慌てて辻の暴走を阻止。
風呂光は何者かに気絶させられて、倒れています。
その頃、印象派展を堪能した整は、気分爽快で帰り道を歩いていたところ、歩道橋の上で「印象派展」に行った記念のチケットを落としてしまいました。
次週、整が本格的に捜査に加わり、複雑で難解な事件が進展していきます。
ミステリと言う勿れ11話感想・みどころ
連続猟奇殺人鬼にして、今もどこかで身を潜めているかもしれない羽喰玄斗の息子だと名乗る羽喰十斗の存在が恐ろしすぎます。
北村匠海さんが演じる、名前は、辻浩増であるものの、彼自身がもしも玄斗の息子、十斗であるならば、複雑な生い立ちで名前が辻浩増なのでしょうね。
羽喰の息子だと言い張る彼は謎多き猟奇殺人犯の一人ですが、手口は羽喰と違えども、人を人と思っていない心ない行動や、快楽殺人的な思いを抱いているところが、千原ジュニアさん演じた羽喰と似ているなと思いました。
風呂光が自身が女性だということで、男社会の警察のなかで、嘗められないように、指示待ちで仕事を積極的に動けないことを葛藤し、柔道で体を鍛えようとする姿は応援したくなりました。
そんな彼女をそっと身も守る猫村の情があるところもステキでした。
羽喰の息子、十斗と名乗る浩増に刺されたり暴力を受けるシーンは目を覆いたくなるくらい辛かったです。
正義感が強く、言葉よりも行動に移すところが風呂光と猫田は非常に似ている気がしました。
刺されて意識を失ったけど、猫田、助かってほしいですよね。
自身が新人時代、厳しい備前島が発言していた「お客様体質でいるな」というのは、単独行動をせず、警察のみんなを頼ってほしいという熱い心が隠されていることをそっと教えたシーンは温かかったです。
今回、主役の整くんが我路からもらった「印象派」展の為に大阪へ一人旅をした姿も、珍しく捜査に参加しない彼のほっこりした動きに癒されました。
風呂光や猫田、大御所ゲストとして登場した船越英一郎さん演じる備前島の存在は圧があるものの、同僚や仲間を大切にする昔ながらの刑事魂が熱かったですね。
今回は女性刑事にフォーカスを当て、女性が未だに蔓延る職業差別を経験しながらも、自分の仕事に信念をもって挑む姿が、風呂光と猫田を通して描かれていたストーリー性も引き込まれました。
我路は妹の愛珠の死の真相を知る為に、かつては整も巻き込んでバスジャック事件すら従兄弟と手を組んで仕掛けたけれど、わがまますぎて思いやりのない愛珠(白石麻衣)を思うからこその独自の動きに愛が感じられました。
愛珠が抱える普通になりたいという気持ち、女として認められず、病気持ちで過保護に育てられて外の世界を知らなかった葛藤。
だからこそ、闇カジノへ行って少し世間を知り、普通の女の子でいる為に仕事を経験したんじゃないかなと思います。
それでも、死にたい、自分は必要とされていないと感じ、「じゅーと」という人物に殺してもらおうと遺していた意味深な手紙は改めて振り返ると複雑ですね。
愛珠を含めて、連続女性不審死事件は続き、羽喰玄斗の息子、十斗だと強く訴える辻の犯行動機も切ないですね。
父を警察に殺されたかもしれない、けれど、そのことを訴えても誰も取り合ってくれない・・・父親を愛していたであろう浩増の叫びが少し痛々しい。
そんな最恐の遺伝子を持って生まれた彼の暴走を整は風呂光を救い、我路と共に阻止できるのか次回、楽しみです。