相棒20最終回あらすじネタバレ
京匡(本宮泰風)が投稿した虚像を混ぜ込んだ告発動画によって、王隠堂家を監視した動画によって、監視していた伊丹(川原和久)、麗音(篠原ゆき子)、芹沢(川原和久)たち捜査一課の行動派、内村刑事部長(片桐竜次)衣笠(杉本哲太)、中園参事官(小野了)、大河内監察官(神保悟志)らに厳しくとがめられてしまいました。
さらに、片山(木村佳乃)と議席を争う鑓鞍(柄本明)もターゲットに。
怪文書により、お世話になっている内調のトップ、社美禰子(仲間由紀恵)の娘、マリア(土方エミリ)とパパ活疑惑をすっぱ抜かれた特命係の冠城亘(反町隆史)。
マリアを学校帰りのタイミングで車に乗せた亘。
マリアは母、美禰子に対し、昨年の3月から母が信頼している亘に、卒業と入学祝いの件に関して冠城に相談していたとの事。
その日の夜、茉莉(森口遥子)が経営する行きつけの小料理店「小手茉莉」で食事をした冠城は自分はもしかしたら、消されるかもしれないと右京に相談。
右京(水谷豊)は大切な相棒の事実無根のトラブルと事件を解決するべく、伊丹たち捜査一課を巻き込むようにして捜査を開始。
内調が恐れている以上より、事態が深刻だと王隠堂家の京や鷹春に忠告しに来た右京と亘。
しかし、彼らは頑なに自分達は大丈夫だと言い、警護はいらないと言います。
鷹春や、王隠堂家に仕える京匡平は、8年前に鑓鞍を襲撃する際に、大切な愛弟子で王隠堂家の長男、鷹児を事故死として警察に片付けられたことから、警察に敵意を抱いているからです。
その頃、週刊誌記者たちがマリアのことを嗅ぎまわっていました。
マリアにもジンチョウ(平塚真介)が父親のことを知りたくないか?と訪ね、マリアはその場で我が家には父親はないと答えて逃げ切り、無事、帰宅。
屻町はマリアにしつこく、父親のことを知りたくないかと聞いたものの、マリアは「知りたくない、間に合っています」と冷静に対応したとの事。
家に帰って、そのことを伝えた娘を抱き締める美禰子。
実はマリアは美禰子が、ヤロポロクというロシア人のスパイの男から強姦されてできた悲しい出生が隠されていたからでした。
王隠堂家の当主、鷹春(勝野洋)が鑓鞍襲撃を目論む件について、右京は冠城が巻き込まれることも示唆。
王隠堂家の長女、美馬(酒井美紀)は、そんな2人を心配しつつも、威圧的で暴力的な父に逆らえない様子です。
右京と亘と捜査一課は、王隠堂家の警護にあたることに。
今度こそはしくじらないと内村刑事部長など警視庁上層部の面子に許可をとって、右京たちに同行する伊丹たち。
右京は早速、王隠堂家の部屋の掛け軸の違和感を指摘して、早速、京に怒られます。
「お手洗いに行ったら迷ってしまった」と嘘をつき、王隠堂家を探っていたのです。
亘は捜査の途中、マリアから美禰子が今回のことで噴火して、今、自分は祖母とホテルに身を潜めていると電話がかかってきました。
間もなく電話を切ってから、鷹春、京などが右京と捜査一課、美馬を食事に混ぜた睡眠薬で眠らされてから出て行った事態に。
右京と美馬と捜査一課は目を覚まし、自分たちが薬を盛られたことを把握。
右京は美馬に王隠堂家の敷物のサイズが矛盾していることを指摘。
翌朝、王隠堂家の絨毯を片っ端からひっぺ剥がして鑑識してほしいと鑑識担当の益子(田中陸三)に依頼。
青木年男に、マリアを付け狙う週刊誌記者のジンチョウについて調べてほしいと依頼した冠城。
しかし、冠城のパパ活疑惑のビラをまいたのは、なんと青木でした。
社美禰子はそれに気づき、青木のパソコンをハッキングして特定。
マリアが父親の件で記者に付け狙われていると知った冠城は、マリアを守るために動いていました。
それなりに「制裁」を加えたと亘に口にするのでした。
右京たちは、王隠堂家のカーペットを益子に調べてもらった結果、王隠堂家の美馬が黒幕の可能性を指摘。
畳の日焼けを隠すために敷き、京が告発動画を撮った場所も、鷹春の部屋で撮影したように見せかけていたのです。
しかし、右京は鷹春が高齢で、スマートフォンではなく、折り畳み式の携帯電話を使っていることや、デジタル的操作を彼が容易くできるとは思えないこと、8年も刑務所にいた京匡もネットを使うことができない状況を推理。
既に、鑓鞍と片山雛子がいる場所へ、鷹春と京匡平は向かっていました。
美馬の暴走を知っている京は、彼女のことを心配するものの、美馬の決意は固いようです。
特命係と捜査一課が、夕食時に眠らされたのも美馬の仕業、また、右京たちが美馬に関わるきっかけとなった数日前、美馬が父の鷹春に杖で暴力を受けた時も、父と共謀して敢えて虐待されているふりをしていたのです。
数日前、右京は鑓鞍と片山をホテルに訪ねた際、警視庁警備部の津崎(野波麻帆)と湯本律郎(柿本光太郎)を鑓鞍が護衛に任命したことを知ります。
特に、津崎に関しては過去に鑓鞍を守ろうとした時、負傷して被害に遭いましたが、もう一度、そんな彼女に護衛を任す鑓鞍に違和感を抱く右京。
鑓鞍に頭を下げて懇願し、再び、護衛についた美馬。
そんな王隠堂家が家族ぐるみでグルなことを知った津崎(野波麻帆)ですが、右京や伊丹たちが阻止。
美馬は鑓鞍を、そして、津崎は鷹春をそれぞれ襲撃しようとするものの、失敗に終わります。
津崎は鷹春に仇討ちをする目的だった、鑓鞍の警護をしていた際に負傷したことで子供が生めない体になったこと、さらに、京と望まない体の関係を持ったことを絶叫。
麗音が女性として彼女を辛い気持ちを隠しながら連行していきました。
美馬は津崎の事情を知り、兄である長男の鷹児の敵をとる為に鑓鞍襲撃を計画。
亘は、美馬が家の絨毯をわざと入れ替えていたこと、津崎と手を組んでいたこと、京を犠牲していることを指摘。
鷹児は選挙に出馬しようとしたものの、鑓鞍に妨害されたことをきっかけに、自転車でがけから転落して自殺。
父の鷹春は取り調べ室にて、息子の死は鑓鞍によって政治の道を閉ざされたことを苦にした自殺であることは予想がついていたものの、王隠堂家にはそんな根性なしはいないと思いたかったと右京に話しました。
鑓鞍は右京と亘に、鷹児に敢えて試練を与え、一回落選を経験させ、彼の政治家生命を妨害したと告げました。
後日。
法務事務次官の日下部(榎木孝明)に会った亘は、今回の件で、公安調査庁の存在を真剣に見直す必要があるとこぼす彼に納得。
日下部から急に、「正式採用じゃなくて、契約職員として公安調査庁に来ないか」と誘いを受けました。
テレビでは、鑓鞍が落選し、片山雛子が返り咲いたことを見ました。
角田(山西惇)も右京と亘と共に、見守ります。
そこへ青木がやって来て、青木が今回のビラ騒動でおとがめを受けたこと、亘が社に頼み、内調で仕事をすることが決まったと話します。
冠城亘は警視庁を辞め、公安調査庁で仕事をすることに決めました。
そのことを捜査一課も知り、冠城の転職に右京は寂しさを吐露。
「今まで来る者拒まず去る者追わずでやってきましたが、今回はそれを破ろうと思います・・・もう少し一緒にやりませんか?できれば、亘が公安調査庁に転職することを拒みたい」と、相棒との別れを口にしました。
夕方、亘の決意は固く、「最高のはなむけの言葉です・・・長い間お世話になりました」と言って、2人は別れます。
そして、1人で小出茉莉の店「小手茉莉」で夕食を食べる右京の背中は実に寂しげなのでした。(終)
相棒20最終回感想・みどころ
杉下右京と冠城亘最後の事件は、誰一人犠牲を伴うことなく、さらに深刻な事態を防ぐことができました。
しかし、冠城が公安、青木が内調で働くことになり、相棒の世界から旅立つことになるとは切なさが終盤、こみあげてきましたね。
亘が右京の相棒を卒業することは確定でしたが、まさかひねくれものだけど頼りになる青木くんも卒業になるなんて、寂しすぎます。
今回は鑓鞍に復讐したい美馬と、鷹春たち王隠堂家の京と関係を結んだことで、子供が生めない体になった鑓鞍の護衛、津崎によるそれぞれの犯行動機が辛かったですね。
美馬は父親の鷹春と京の暴徒を止める無害な長女だと思っていました。
ところが、父と京のことを前回、交番に伝えた際に、鷹春から杖で背中をたたき続けられる暴力を受けていて、不憫な立場にいる女性に思えたので、本日の変貌ぶりがゾクゾクしました。
父の鷹春が美馬を殴るものの、美馬はもっとわざと強くやってほしいと頼み、父の鷹春が「済まん」と謝っている・・・グルだったんですね。
美馬が杖で叩かれていた前回のシーンは場面的につらかったので、2人が共謀している関係は少しホッとしました。
津崎は過去に鑓鞍を守った時に負傷しただけでなく、王隠堂家の京と関係を持った時に避妊具を使用せずに行為に及んだことで子供が生めなくなってしまった・・・母親になりたかっただろう、津崎の泣き叫ぶ声がひりひりと痛々しく響きましたね。
ただ、そんな彼女を連行していく捜査一課の麗音が、かつて彼女自身も襲撃に遭って白バイ隊員としての仕事を失って伊丹たちの一員になった経緯、襲撃され、犯人に憎しみの目をたぎらせていた麗音だからこそ、津崎の悲痛な犯行動機に共鳴するものを感じていたように思えました。
終盤、右京と亘の最後の別れのシーンがなんとも寂しすぎました。
右京が亘に、「今までは来る者拒まず去る者追わずでやってきましたが、もう少し捜査を一緒に続けませんか?僕は君が内調に行くことを拒みたい」と口にしていたシーン、水谷豊さんから反町隆史さんへの本音の匂わせとも感じられる言葉だと思いました。
現場では、「そり」のニックネームで反町さんを呼び、歴代の相棒のなかで最も熱いバディを7年間も務めた反町さんの別れは、「杉下右京」としても、水谷豊としても、まだ一緒に続けたいと思う気持ちが伝わりました。
小料理屋で、小出茉莉(森口遥子)の店で一人寂しく夕食を食べる杉下右京の後ろ姿がなんともいえない哀愁が漂い、春らしい別れと次の一歩、そして、冠城亘が本当に去っていってしまったことを物語る最終回でした。
冠城くんは、公安調査庁の日下部からスカウトが来て、公安の「冠城亘」になってしまう・・・!
さらに予想外な、青木年男の卒業も切なすぎます。
小柄でひねくれ者だけど、捜査において特命係に結局は協力する優しさも持ち合わせた憎めない青木も、警視庁を去って内調の青木くんになるとは・・・!
青木君の悪態ももう聞けなくなってしまうんですね。
反町隆史さん、7年間、「冠城亘」でいてくれて有難う!「相棒21」の放送が決まった時も、冠城亘にまたひょっこり再会できたらいいですね。