絶対零度~情報犯罪緊急捜査~

絶対零度情報犯罪緊急捜査7話

絶対零度~情報犯罪緊急捜査~7話あらすじネタバレ

(拘束された外国人男性)俺を見捨てるのか。掛川!

掛川(金田哲)はかつて助けられなかった外国人男性のことを思い出していました。

これまでに起きたサーバーダウンのシステム障害や、システムエンジニアの男性の殺人事件、奈美(沢口靖子)の誘拐事件…。

一連の事件の犯人が同一犯だと判断した、佐生は、「警察庁広域重要案件H-WKN159」に事件の区分を指定しました。

その件で佐生と早見は神妙な面持ちで話し合います。

(佐生)頻発するシステム障害にSE連続殺人事件、そして、二宮奈美の拉致。これらは全て共通の組織によるものだった。

(早見)サイバーアタックから殺人の手配まで連中のやり口は多岐に渡っています。

(佐生)ああしかしまだ中枢部の実態は掴めていない

(早見)実行犯を隠れ蓑に巧妙に身を隠しています。

(佐生)国籍も年齢も性別も全く不明。たとえ街中ですれ違ったとしても気付くことすら出来ないだろう。本日付でこの組織による一連の事件を警察庁公益重要案件H-WKN159と呼ぶ。

(佐生)一刻も早くWKN159の全貌を明らかにし、組織を殲滅するぞ

(早見)承知しました。

佐生(安田顕)は奈美達に対し、その全貌解明と組織の早期壊滅を命じるのでした。

(南方)【一ノ瀬颯】奈美さん今日病院でしたっけ?

(田代)【馬場園梓】うん、足の怪我の通院ね?

(山内)受診が終わったら出勤するらしい

(清水)せっかくだし休めばいいのに

(山内)そういう人じゃないからな

(南方)掛川さん顔色悪いですよ。あれ本当に調子悪いんですか

(掛川)元気もりもりだよ

そういう掛川はトラウマを思い出し、内面は落ち込んでいました。

その頃、奈美は誘拐事件で追った足の治療の為に大学病院を訪れました。

(医師)両足をぐっと伸ばしてください。押してみますね。もう心配いりませんよ。

(奈美)痛みもなくなりました。有難う御座います。先生のおかげです。

奈美は足の骨折が順調に回復していることを医師から聞いて、安心しました。

そこで、入院患者の子供、久野真由(白山乃愛)と付き添いの女性看護師、岡本、清掃員の男性、高倉とエレベーターに乗り合わせます。

(真由)【白山乃愛】ありがとう

(奈美)どういたしまして

しかし、エレベーターが急停止して、一同は閉じ込められてしまいました。

(奈美)ボタンが反応します。

(高倉)表示も消えちゃってます

(岡本)故障ですかね?

(真由)閉じ込められた?このままずっと出られないってこと?

(奈美)大丈夫よ。こういう時はこのボタンでね…。だめだ、圏外。必ず助けが来るから

奈美は緊急ボタンを押して呼びかけますが、そこも反応しません。

この病院では中野幹事長の(大河内浩)の妻、光江(西見桂)が心臓手術を控えていました。

(中野)光江、体調はどうだ

(光江)うまくいくといいけど手術

(中野)心配いらん。勝野先生は国内髄いつの心臓外科医だ。なんとかやってくれるよ。私はこれから会議だ、党本部に戻るよ。

(光江)そうよね

(秘書)幹事長、奥様についていなくてよろしいんですか?

(中野)国政を優先するのが政治家だ、それは妻も承知している。

その頃、中野光江の手術が始まりました。

主治医の勝野が執刀をとります。

(勝野)只今より、大動脈弁置換術及び人工血管置換術を行う。…メス

ふいにオペ室の電源も落ちて、院内は混乱していました。

(看護師)あれ、なんで、停電?

(勝野)停電時は非常電源に切り替わるはずだ。どうして復旧しないんだ!

(看護師)分かりません

(勝野)この状態でオペは無理だ。復旧まで待機するぞ

(看護師)麻酔器のバッテリーは1時間以上しか持ちません

(勝野)それまでに復旧すればいいが

事務局やナースステーションでもサーバーダウンの状況に四苦八苦していました。

(看護師)データを盗み暗号化した?

(事務局員)カルテは全滅です!会計システムもダウンしています。

(事務局長)すぐシステム会社に連絡しろ。警察にも通報してくれ

(事務局員2)事務局長大変です。オペ室の電源がピンポイントで止められて、非常電源も作動していません。

(事務局長)オペ中の患者は?

(社員)1件だけ心臓オペの途中でしたが中断するそうです。

やがて、病院の全システムがハッキングされたサイバーテロであることが判明します。

全てのデータは暗号化され、PC画面に金銭を要求する犯人からの犯行声明が表示されました。

その頃、エレベーターの中で、奈美は状況を一人分析します。

(奈美)助けが来ないなんておかしい。外でもなにかトラブルが起こってるのかも。

(高倉)それじゃあしばらくは助けは来ないってことですか

(奈美)その可能性はある。

(看護師岡本)あの、真由ちゃん心臓の薬を点滴していて、あと1時間しかもたないんです。薬がないと血圧が下がって危険なんです。

(真由)どうしよう…

(奈美)大丈夫、なんとかするから。どこか電波が繋がる場所があるかも。

佐生は総理大臣の桐谷杏子(板谷由夏)に本件と、H-WKN159の関連を示唆しました。

(佐生)失礼します。総理、永明大学病院でサイバーテロが発生したと、警視庁サイバー局から報告がありました。院内のネットワークが暗号化され、システムが停止しているようです。

(杏子)患者への影響は?

(佐生)詳しい状況はまだですが、中野幹事長の奥様がオペ中だそうです。

(杏子)命に関わります。全力で復旧に当たらせてください。犯人は?

(佐生)例のWKN159の可能性があります。

(杏子)国民に不安が広がる前に説明する準備を

(佐生)はい。まずは早急に情報を収集します。下手に情報が拡散されるとパニックを招きます。

(杏子)DICTにやらせてください

(佐生)承知しました

病院側は復旧を急ぐべく、システム会社の社員、瀬野康太(味方良介)を呼びます。

事務局では大混乱が起きていました。

(事務局長)患者を受け入れられる状態じゃない

(瀬野)エリアシステムの瀬野です。どうかしましたか

(事務局長)何もかも止まっています。早くなんとかしてください

(瀬野)わかりましたすぐに対応します。

事務局長は瀬野に状況を説明しました。

(事務局長)オペ室とエレベーター、院内ネットワークがダウンしています。

(瀬野)まずは感染経路を探ります。

光江の手術が行われる最中、犯人からまたメッセージが届きました。

(早見)先ほど新たに犯行声明が送られてきた。今まではただの遊び、これが本番だと。

(山内)WKN159の宣戦布告か。早く復旧しないと死人が出る可能性ある

(南方)それにしても病院へのテロってシャレになんないっすよ

(清水)永明大学病院って奈美さんが通っている病院ですよね

(南方)じゃあ今、現地にいる?

(掛川)また何かに巻き込まれたとか?

(早見)田辺と掛川は現場に向かってくれ

その頃、会議に出ていた中野幹事長も、秘書からサイバーシステムダウンの件について聞かされました。

(秘書)幹事長。永明大学病院がサイバーテロに遭ったそうで…オペが中断しています。詳しい状況はまだ入ってきておらず。

(中野幹事長)なんだと?

中野の妻、光江の主治医、勝野は手術を中断しようとして、手元が狂ってしまいました。

(看護師)いつ復旧するのか事務局も分からないそうです。

(勝野)手術は中断する。閉じるぞ。メッツェン…血管を傷つけてしまった。

杏子と佐生はまた独自で話し合いを進めていました。

(杏子)病院を標的をするなんてあまりにも卑劣な犯罪です。

(佐生)ええ、患者の命を人質にとった悪質なテロです。これまでの停電や通信障害とは次元が違います。

(杏子)身代金が目的ならどうして今まで要求しなかったのか。

(佐生)今回の犯行にはなにか別の意図が潜んでいる可能性がありますね。

そこへ中野が訪問してきました。

(中野)永明大学病院のサイバーテロの状況は?!先ほど妻の手術が中断されたと知った。先程病院から妻が危険な状態だと連絡があった。復旧の見込みはついているのか?

(佐生)ディクトが対応中ですが明確な見通しは立っておりません。

(杏子)中野幹事長、奥様のこと伺いました。身代金が要求されていますが、政府としてはテロに屈することはできません。

(中野)勿論承知だ。ここで屈すれば、次は国家そのものが人質に取られてしまう。

(杏子)必ず食い止めます。どうか我々を信じてお任せください。

DICTにて、独自の捜査を進める、山内、南方と、現場の永明大学病院に着いた、田代と掛川。

田代と掛川は患者家族が受付で、サーバーダウンで不満を口にしている姿を目の当たりにしていました。

(患者家族の男性)いつまで待たせるんだよ!

山内、南方、清水、早見はDICTの中で犯人の足取りを探索中です。

(山内)やっぱり奈美さんと連絡取れません

(南方)まじで何かあったのかも

ところが、奇跡的に、奈美がとうとう、電話をかけてきました。

(奈美)良かった。やっと繋がった。今エレベーターに閉じ込められてるの。

(南方)閉じ込められてる?!

(山内)無事ですか?

(奈美)私は大丈夫。ただ、一緒に閉じ込められた患者さんの点滴が1時間しか持たない。それまでに脱出しないと。外で何が起こってるの?

(山内)1時間…

(早見)サイバーテロだ、エレベーターシステムも止まってる

(奈美)サイバーテロ…

(早見)今、田辺と掛川がそっちに向かった。

間もなく、田辺が電話に出ました。

(田辺)もしもし繋ぎました!よろしくお願いします。

DICTの田辺(馬場園梓)と掛川哲(金田哲)が病院へ向かい、清水(黒島結菜)は遠隔で瀬野と連携し、捜査を進めます。

(清水)警視庁情報犯罪特命対策室の清水です。遠隔で捜査を行います。

(瀬野)システム担当の瀬野というます。

(清水)状況を教えてください。。

(瀬野)突然。、全システムが暗号化されました。復旧を試みたんですが反応がありません。

(清水)ランサムウェアか

清水はランサムウェア感染していることを察知しました。

(瀬野)今朝、職員が上司のメールを開いたそうです。英語のリンクが貼られていて今送ります。

(清水)偽造されたファイルをダウンロードした結果、ランサムウェアの感染が始まった。

なんと、この病院の職員が開いた上司のメールだと思われていた内容が偽造ファイルで、そこからランサムウェア感染が起こっているとのことでした。

(瀬野)そこから一気に広がったそうです

(清水)このメールから糸口を掴めるかも。やってみます!

(早見)さっき、二宮と連絡がとれた。患者と一緒にエレベーターに閉じ込められてる。その患者の点滴がなくなる前に、救出しないと命に関わる状況だ。

早見は田辺と掛川に真由の状況を伝えます。

(田辺)外からは開けられないんですか

(早見)それが作業中にエレベーターが動き出す危険があり、二次被害に遭いかねない

(掛川)システム復旧しないと助けられないってことですか

(清水)一刻も早く復旧させます

(早見)山内、二宮にも情報を共有してくれ

その後、山内は連絡がとれた奈美に電話をしました。

(奈美)犯人から要求はあった?

(山内)犯行声明が届いています。100万ドル払えばシステムを戻す。この病院は金さえあれば人を救える

(奈美)この病院、そう書いてあるの?わざわざこの病院を限定してる

(早見)最初からこの病院を狙っていたってことか

(奈美)そうかもしれない。この病院に恨みがある人物をあたって

(清水)解除キー特定出来ました。瀬野さん入力をお願いします。

清水が解除キーを特定し、遠隔で病院側にいる瀬野と解除キーの特定を試みます。

しかし、犯人がいたずらを仕掛けたと分かりました。

(瀬野)あれ?

(田辺)エラーになっちゃう。だめだまたエラー

(清水)おかしい。理論上は突破できるはずなのに

(瀬野)ロックを破ろうとするとまた別の新しい暗号が要求されて解除できません。

(掛川)どういうことだ

(清水)あのメールは時間稼ぎのフェイクだったんです。

(山内)余計な足止めを食らったってことか

(清水)攻撃は別の場所から行われている、すぐに見つけます。

その頃、エレベーターの中では奈美と清掃員の男性がドアを解除しようとしますがびくともしません。

奈美は不安の気持ちを持つ真由をフォローしました。

(奈美)もう少し待ってね。私の仲間が動いてくれるから。

(真由)点滴間に合うかな

(奈美)実は私警察官なんです。

(真由)警察官?すごいね。

やがて、DICTでは、犯人が病院に家族を殺された恨みを持つ男性だと分かりました。

南方が顧問弁護士に連絡をして犯人に関する情報を得ました。

(南方)顧問弁護士に照会をとりました。過去にこの病院を相手に裁判を起こした山田という人物がいました。

(山内)医療訴訟か…

(南方)孫が亡くなったのは診察が遅れたせいだと祖父母が訴えたそうです。裁判は病院側が勝訴しましたが、遺族はその判決に納得せず、署名活動も行っていたようです。

(早見)病院を恨んでもおかしくないか

間もなく、犯人から新たな犯行声明が表示されました。

(掛川)そいつがこのテロに関わってる?特別サービス、どこか1つだけ復旧してあげる。どれがいい?

(田代)【馬場園梓】完全にこっちを馬鹿にしてる

(瀬野)他の患者さんは全員、安全が確保籍ているそうです。ただオペ室とエレベーターの患者さんが…

(掛川)どっちを助けるか選べってことか?

佐生と杏子、中野も話し合いった結果、杏子は佐生にディクトの指揮を執るよう、命じました。

(佐生)どこを復旧させるか選べとの要求があったそうです。

(杏子)病院に選択をさせるわけにいきません。

(佐生)ですが、このままではどちらも救えないかもしれません

(中野)光江

(佐生)総理、どうされますか

(杏子)佐生さん、ディクトで指揮を執ってください。必ず両方救えるように

エレベーターの中では真由の点滴残量が危機的な状況でした。

(真由)怖い

病院のサーバーログ室にて、焦る田辺、掛川、瀬野。

(掛川)まずいなもう時間がない

(清水)今、侵入経路の追跡を進めています。これが分かればアクセス履歴から犯人を特定できるはず。

佐生がディクトに到着しますが、エレベーターに閉じ込められている真由よりも、中野を優先しようとしていました。

(早見)佐生さん!どうかされましたか?

(佐生)捜査の状況を直接確認したいと思いまして。復旧の見通しは?

(早見)全力で進めておりますがまだかかりそうです。

(佐生)清水調査官、犯人がどこか1つだけ復旧させると声明がきていますが、実際にそれは可能なんでしょうか?

(清水)システムごとに解除キーを設定しておけば、部分的に復旧させることは可能かと。

(佐生)つまりどれか1つに集中すれば、早急に開放できる可能性があるということですね。

(清水)理論的にはそうです。でも今は自力で全体を解除しようと…

(佐生)まずはオペ室の復旧作業を最優先にすすめていただきたい

なんと、掛川はまず、中野幹事長の妻、光江を先に優先しろとディクトに命じてきました。

内閣官房副長官である彼は政界の「身内」を先に助けろという要求をしているのです。

それに対し、丁寧な口調で掛川ははっきり主張を伝えます。

(掛川)官房副長官、お言葉ですが、エレベーターにも患者がいます。

(佐生)しかし、オペ室の患者は極めて危険な状態にあります。

(掛川)それはエレベーターの患者も同様です。

(佐生)誰2人救えなかったとしたらどうします?社会への衝撃は計り知れません

(掛川)身内だから優先せよというお考えですか?

(佐生)国家への影響を踏まえての判断です。政権中枢の親族が犠牲になればテロリストに格好の口実を与え、次の攻撃を誘発しかねません。

(掛川)国益のためだとしても命に序列の判断をつけるのは出来かねます!

(佐生)掛川元巡査部長、あなたの過去は把握しています。あなたもかつて国益の為に命を切り捨てたことがあるでしょう?当時、あなたは国際テロ組織の協力者から命の保証と引き換えに情報を得ていた。だが、協力者は裏切りが露見し、組織の拘束された。

かつて、佐生は掛川が外国人男性を救えなかった過去をついてきました。

そして、掛川が救いたかった男性は、国際テロ組織の協力者で、掛川は彼の命を保証することを条件に情報共有していました。

(掛川)命の保証が情報提供の条件でした。このまま見捨てるおつもりですか?

(当時の掛川の先輩刑事)今うかつに行動に出れば外交問題になる。協力者の救出活動は出来ない。お前も公安なら分かっているはずだ。

(掛川)承知しております。しかし…!

(掛川の先輩刑事)国益の為に個人の犠牲は避けられない

ところが、協力者の外国人男性は裏切りがばれて、組織に殺されました。

(佐生)そして男は組織に処刑された。だからこそ命の餞別をすることを許すことは出来ないそういうことですか?

(掛川)国家の都合で命が切り捨てられるなんてあってはならない!

(佐生)これは命令です!

まもなく、清水がサーバールームから犯人の足跡を見つけました。

(清水)見つけました。サーバールームのPCから侵入したログがありました。

(田辺)つまりこの部屋に入った人物が犯人ってこと?

(瀬野)この部屋は、カード認証でIDカードを翳して入出する仕組みです。

(清水)PCへの侵入ログがあった時間に出入りした人物を洗えば、犯人を特定できる!そうすれば全システムを復旧出来ます。

(佐生)分かりました。急いで進めてください。

その頃、エレベーターでは、真由の点滴が切れ、真由が心臓をさすっていました。

状況を奈美が山内に伝え、電話で連携をとりました。

(奈美)やまちゃん、真由ちゃんの点滴の薬が切れたの。状況を教えて

瀬野がいるサーバー室で不正入出した人物が犯人です。

(清水)どういうこと?入室記録がありません

(奈美)入出記録がない?

(山内)カード認証がなければサーバールームには入れません。それなのに誰も入った記録がないそうです。

(清水)瀬野さん本当にログは残っていないんですか?

(瀬野)はい、この時間に、IDカードで入ったログはありません

(清水)サーバールームから攻撃されてるのは間違いないのに

(奈美)なにか別の方法で入ったのかも。

ふと、奈美は入出カード認証が出来ない代わりに犯人がテンキーを利用して入っていたと掴みました。

そして、瀬野がテンキーのことを隠していたことを追求します。

(奈美)テンキーで入ったんだ。瀬野さんさっきIDカードで入ったログはないと言っていましたね?テンキーについて敢えて黙っていたのでは?

(掛川)瀬野さんどうなんすか

間もなく、瀬野は元々、病院に恨みがあったことを自白しました。

(瀬野)はい、その通りです。

(田辺)どうしてそんなことを

瀬野は一人娘を亡くしている被害者遺族で、瀬野の義理両親が孫を殺されたと病院に訴訟を起こした山田夫妻だったのです。

(山内)亡くなった娘さんの父親、瀬野さんだったんですね

(南方)だから病院側も瀬野さんが遺族だと気づかなかったんですね

(瀬野)この病院は娘を殺した。あの日、娘より後にこの病院の理事長が運ばれてきて病院はそっちを優先した。僕達夫婦は憔悴し、妻の両親が表立って動いてくれた。いつか復讐してやろうと思って裁判のことを隠していました。今日がチャンスだと思ったんです。ログのことを黙っていれば捜査が遅れると思って。

(奈美)瀬野さんは知ってるんですね?その部屋に、テンキーっを使って入った人物を。

(瀬野)清掃スタッフはIDを所持していません。今日の清掃担当は高倉茂さんです。

なんと、テンキーを使って、サーバールームを清掃した真犯人は高倉茂でした。

奈美がエレベーターの中で高倉を厳しく冷静に問い詰めると、高倉は犯行動機を自覚しました。

(奈美)高倉さんあなたが犯人なんですね?どうしてこんなことを?あなたもこの病院のスタッフなんでしょ?

(高倉)そんな立派なもんじゃない。この病院にとって俺達は使い捨てだ。人件費カットでシフトは減らされ、給料が半分。人が足りなくてろくに休憩もない。医者や看護師みたいに感謝されることもない、俺達はただの景色だ。見てみたかった。人間を経費扱いして切り捨てるこの病院が命の為に金を出すのかどうか!

(奈美)だから腹いせに患者の命を危険にさらしたの?あなたの怒りはわかる。でも他人を巻き込んだ瞬間、その声は誰にも届かない。

ふと、真由が高倉の今の荒んだ心を解きほぐすような言葉を掛けました。

(真由)高倉さん、いつも高倉さんが掃除が一番丁寧だって言ってたよ。看護師さんも同じ病院の人も。私は病気のせいで免疫が弱いけど、安心して入院できたのは、いつも高倉さんが掃除してくれるから。今までお礼言えなくてごめんなさい。いつもありがとう。

高倉は真由の言葉に心を動かされ、自分がしたことを後悔します。

(高倉)USBをサーバールームの制御端末にさした。

高倉はUSBをサーバールームの制御端末にさして、サーバーダウンさせたことを白状しました。

田辺がサーバールームに行き、USBを抜き取りました。

その後、清水が解析し、全システムが復旧しました。

(清水)USBを使ったと分かれば話が早いです。

真由もギリギリ点滴が交換できました。

(医師)真由ちゃん、大丈夫?

(真由)刑事さんが助けてくれたから

(奈美)良かった。治療頑張ってね

(真由)うん、頑張る

その後、佐生と杏子は連絡を取り合います。

(佐生)システムは全て復旧し、病院の機能は元に戻りました。

(杏子)DICTが活躍してくれたようですね

(佐生)また二宮奈美のおかげでしたよ。エレベーターの患者は無事です。中野幹事長の奥様のオペも再開したようです。

(杏子)それは良かった、幹事長も一安心でしょう。

カナのことが気がかりな杏子は何も出来ず、娘の連絡を待っていました。

その頃、カナは例の詐欺の受け子の仕事に馴染んでしまい、新たな依頼としてフィッシング詐欺の仕事を任されてしまいました。

(受け子を指導する女詐欺師)あなた何者?すごいわね?

(カナ)私が誰か知ったら驚くと思うよ。階段派になる。

(掛川)健康的でいいですね

(田辺)じゃあ次は掛川君が閉じ込められてみる?

(掛川)いやいや、遠慮しときます

その頃、無事、DICTに戻って来た奈美。

ディクトの調査室にいた、佐生はディクトのメンバー一同の活躍を褒められました。

(佐生)皆さん本日、お疲れ様でした。皆さんのチームワークのおかげで患者の命は救われ、無事、二宮さんも救出された。WKN159は本格的に動き出した可能性が高い。奴らは必ず次を仕掛けてくる。一刻も早く尻尾を掴んでください。犯人に辿り着けるのを期待していますよ。

(南方)とりあえず患者さんも奈美さんも無事でよかったですね。

(山内)高倉から結局何も引き出せなかったか

(掛川)高倉はただの実行犯でした。SNSで愚痴を吐いていたら、ある人物からDMが届いて、テロを持ち掛けられた。

(田辺)その人物からランサムウェアのデータが入ったUSBが送られてきたそうです。

(清水)彼自身にサイバーテロの技術は全くありませんでした。

(早見)そのDMを送った人間が今回のテロを仕組んだ。

(清水)とっくにアカウントを消して逃げてます。ハンドルネームがルーラー945だってぐらいしか分かりません。ランサムウェアの精度から相当なサイバー犯だと思われます。

その夜、中野に妻の命を救ってくれた礼を言われた佐生。

(中野)佐生君、改めて礼を言うよ、君のおかげで妻は助かった。前々から能力のある男だと思っていたが、ここまでとはね。佐生くん君はいつまでも総理の陰にいる器じゃない。表で力を振るうべき人材だ。

(佐生)わざわざお越しいただかなくても。手術が成功して何よりです。いや、もったいないお言葉です。

(中野)そのつもりがあるなら私が力になるよ

(佐生)幹事長にそうおっしゃっていただけるなら考える価値はありそうですね

杏子の元には、カナが拉致された写真が何者かから送られてきました。

間もなく、非通知の電話が鳴り、ボイスチェンジャーの犯人の一味と会話する、杏子。

(杏子)カナ…!誰?!カナは無事なんでしょうか?

(犯人)初めまして桐谷杏子内閣大臣。我々はあなたの娘を預かっています。名乗るに値しない下々の人間です。無事かどうかは今後のあなた次第だ。

(杏子)わかりました、まずは話を

そして、電話はあっさりと切られ、杏子は親として強い不安を覚えるのでした。

絶対零度7話感想・みどころ

病院を襲ったサイバーテロ攻撃。

その実行犯は仕事の待遇に不満を持つ清掃員と、愛する一人娘を失ったシステム会社の会社員、瀬野でしたね。

2人とも個人的な私怨が原因で、病院を恨み、患者の命を危機的状況に陥れました。

瀬野は罪を自白し、清掃員の高倉は、奈美と共にエレベーターに閉じ込められた心臓病の患者の少女、真由の言葉に改心出来て良かったです。

真由に感謝された高倉はやっと自分が一番誰かに言ってもらいたかった言葉をもらい、罪と向き合うきっかけが出来たと思います。

本日は掛川の過去のトラウマになった事件もクローズアップされましたね。

とてもつらい事件で、胸が詰まりました。

弱みを握る佐生は敵か味方か分からない怪しさでした。

中野幹事長の機嫌をとりながら、良好な関係を維持する彼の目の奥が笑っていなくて怖いです。

杏子の総理大臣の座を狙っているのでしょうか?

そして、カナはすっかり詐欺師の受け子としての役割が上達してしまい、環境に馴染みすぎて心配になりますね。

英語が堪能で物覚えも早いので、カナは優秀なスタッフとして利用されてしまいました。

そして監禁された彼女を救うべく、動き出す奈美たちの活躍が次回、待ち遠しいですね。

 

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