相棒24

相棒24 8話「梟は夜に飛ぶ」

相棒24 8話「梟は夜に飛ぶ」あらすじネタバレ

(大家)夕べからこのままでねどうしたのかと思ったよ

(警察)警察です入りますよー

警察官の男がある女性の家で彼女の遺体を発見しました。

そこへ窓から逃げ去る金髪の男を目にします。

右京(水谷豊)と右京と相棒の亀山(寺脇康文)が最近、ボランティアをしている児童館を訪れます。

(美和子)以前、ここの館長さんに取材させてもらったのがきっかけで、時々ボランティアに来させてもらうようになったんです

(茉梨)さすが元教師大人気ですね

(亀山)常連の子達とはねすっかり顔馴染みすよ。右京さんのこの古本もね…てあの人どこ行った?

(美和子)バザー会場あっちすよ

(児童館の子供の1人 夏希)かめっち、ふくちゃんがいなくなっちゃった

施設では絵本作家でオーナーの並木弥生(中田喜子)が自身の作品を施設を利用する子供たちに読み聞かせていました。

(茉梨)オーナーの並木弥生さん、本業は絵本作家。彼女の作品で、今やどこの図書館にも置いてある名作だそうですよ。素敵なお話で聞きいっちゃいました。

(右京)著者自ら読み聞かせとは贅沢ですね。夜を怖がる孤独な梟が様々な動物たちと出会い、希望を見出していく。実に繊細で哲学的な示唆に富んだ物語ですねぇ。

(弥生)まぁ嬉しいお言葉、亀山さんのご友人?

(茉梨)ただの知り合いです

(弥生)奥様ですか?

(右京)ええ、ただの

(弥生)有難う御座います。私はもうこれで失礼しますけど、バザー楽しんでいってくださいね。

弥生は怪我した子供に絆創膏を貼りました。

(亀山)右京さんも手伝ってくださいよーふくちゃん捜し。ふくちゃんってこれくらいのですね

(右京)もう見つけましたよ。何らかの置物らしき空の台座が気になりましてねぇー周りに散らばっていた木の枝を辿ったところ…はい、皆さんこちらへ

夏希たち児童館を利用祖いている子供たちは、梟の置物「ふくちゃん」を捜していたのです。

(右京)木の枝だ、木の枝。こっちこっち。…ジャン

(亀山)あった、ふくちゃんあった。

(子供達)おじさんありがとう

(右京)ああ良かった

(亀山)誰かのいたずらですね

(右京)恐らく犯人は…

(亀山)犯人?

(右京)まぁ聞きなさい。犯人は手頃な高さの足場が必要だったのでしょう。この足場に乗ってあの梯子に飛び移り、上がっていくと、あの窓から中に入ることができます。

(亀山)施設に侵入者が?

(右京)足跡がありました。

ところが、その矢先、右京は施設に何者かが侵入した形跡を発見しました。

さらに、付近で殺人事件が起こり、犯人が逃走中という一報がもたらされます。

(児童館スタッフ 村越綾子)特になくなったものはなさそうなんですけど

(児童館職員 小塚)館長、今、三鷹署から連絡があって。すぐ近くで殺人事件があって犯人が逃走中だそうです。

(児童館スタッフ 村越絢子)とりあえず児童をホールに集めましょう。小塚さんは保護者に連を。で、2人は2Fのみんなに声掛けて

間もなく、鑑識の益子(田中陸三)が到着しました。

(益子)ここにこう挟まってる。死亡推定時刻は昨夜9時から11時の間。背中を数回、鋭利な刃物で刺されてる。たぶん、朝まで気を失っていたんだろ。この血痕な被害者のものじゃなかった。襲われた被害者が最後の抵抗で殴ったんじゃないか?

(右京)犯人が逃亡しているのは今朝ですよね

(亀山)ひでぇな。被害者のスマホや財布が持ち去られているみたいですね。いしや?★18?これ弥生さんの絵本の!

(右京)亀山君、それもさることながら、ここ。

事件現場に着いた右京と亀山は、遺留品の中から「いしや」「★18」と書かれた暗号めいた走り書きを密受けえました。そのメモ帳には弥生の絵本に登場するフクロウのイラストがプリントされていました。

帰宅した弥生は秘書と連絡を取り合います。

(弥生)さ、殺人事件?子供たちの安全を第一に私もすぐ戻りますからね

その後、弥生の家に金髪の犯人が侵入し、ナイフを突きつけてきました。

捜査会議中、捜査一課の伊丹(川原和久)、芹沢(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)は痴情のもつれと思うのですが、右京と亀山の見解は違いました。

(麗音)被害者は澤村ひとみ、26歳、飲食店勤務。

(中園参事官)逃げた男は?

(麗音)被害者の交際相手です。佐野啓太28歳

(芹沢)ひとみさんの職場の店長によると、昨日の昼頃、店の外で2人が揉めていたそうです。

(中園参事官)【小野了】痴情のもつれ…か?何故お前らがここに

(伊丹)いるだけで邪魔だ。亀は首引っ込んどけ

(亀山)お構いなく

そこへ、サイバー対策課の土師が佐野を発見して、パソコンを片手に駆け込んできました。

(土師)【松崎亮太】佐野らしき男の行方が分かりました。1時間ほど前、緑町から松葉台方面へ移動しています。

(麗音)松葉台って児童館方面ですね

(芹沢)知り合いを辿って潜伏する気なんじゃないですかね

(中園参事官)知り合いならまだいい、無関係な民家に立て籠もりでもしたら厄介だ

(右京)寄ってもらえますかね?あのスリッパは我々が履いていたスリッパと同じものです。そして児童館にあった足跡は靴下の跡でした。

(亀山)じゃあ今朝の逃走犯は佐野?

(亀山)現場から逃走後、緑町にある児童館へ。その後、松葉台方面へ。狙いは一体何でしょうね。…美和子かな?ああそうです、館長に弥生さんの自宅聞いてもらったんですよ。住所は松葉台4丁目…松葉台?

亀山が住所を言うと、弥生の家に逃亡中の佐野が侵入している可能性を疑う右京。

その頃、弥生は佐野啓太(福山翔大)から交際相手のひとみを殺したと誤解され、家に侵入されていました。

(佐野)あんたがひとみを殺したんだろ

(弥生)ひとみ?

(佐野)誰だ

(弥生)警察の方よ。うわあ!落ち着いて…!知り合いなの!出なかったら何かあったと思われる

やがて、弥生の家へ向かうと弥生は佐野に脅された状態で、対応します。

(亀山)警察です、宜しいですか?あの逃亡犯の件は聞いてますよね?

(弥生)具合が悪くて

(右京)目撃情報を集めています。この男を見かけていませんか?

(弥生)いえ

(右京)もう1枚見てください

右京は機転を利かせ、弥生に携帯のメモを見せます。

そのメモには、「もし、危険な状況なら瞬きを2回してください」と書かれてあり、佐野に気づかれないよう、SOSを求められるように配慮されていました。

弥生は2回瞬きをしました。

(弥生)杉下さん私は平気よ

(亀山)殺害された被害者なんですけどもご存じありませんかね

(弥生)知りません。逃亡中の男がこの子を殺したの?

(亀山)まだ捜査中でして

(右京)僕はそうではないと思っています。

(弥生)その根拠は?

(右京)まだ確証がないので申し上げられませんが、犯人を特定する手がかりならば1つあります。右利きであるということです。傷口の状態で分かるんです。そういえば弥生さんは左利きでしたね。

(弥生)ええ。じゃあ私は犯人じゃないわね

(右京)真犯人を見つけるためにも、逃亡中の男を捕まえて話を聞きたいところです。

(弥生)そろそろよろしいかしら

(右京)最後にもう一つだけ。このメモ帳は?

(亀山)これは絵本のグッズかなんか

(右京)これと同じメモをお持ちの方に心当たりはありませんか?

(弥生)販売時の販促品です。さぁ…残ったメモは我が家で使っていますから。あのこれが何か?

(右京)大変、参考になりました。もしなにか思い出したことがあるならこちらに連絡を

右京は弥生の手首に縛られた痣があるのを見つけました。

(亀山)右京さん

(右京)彼女の手首には縛られたような痕がありましたね。

(亀山)ありましたね

(右京)亀山君、君はここを見張っておいてください。他に誰かいるんですか?僕がいなくなったら連絡を。

亀山は右京に見張りを頼まれます。

児童館の子供である、夏希と男の子、春人とその母親、田辺真理子に出会いました。

(亀山)ご近所ですか?

(真理子)ええ。この近くの。

右京はひとみのアルバイト先の喫茶店で聞き込みをし、従業員の臼井から話を着ました。

(被害者ひとみのアルバイト先のカフェ店員の男 臼井)ひとみちゃん知り合いと話していて、休憩に入ったんですけど。

(右京)どんな相手か聞いていませんか?

(臼井)昔通ってた児童館の人とか言っていたような

(右京)ひとみさん児童館へ通ってた?

(臼井)ちっらばった書類もどっかの保育園のパンフレットだったし、保育士でも目指していたのかな

(右京)ちょっとこれを見ていただけますか?この文字に何か心当たりはありませんか?

(臼井)いしや…さぁ…あ、そうだ、こういうのがあるんですけど妙な落書きを大事そうにとっていたなって気になっていたんですよ。たぶん彼氏さんが書いたものです。

そのメモの主が、学習障害の一つ、ディスレクシアではないかと気づきました。

(右京)もしかして彼はディスレクシアでは?発達性読み書き障害。生まれつき読み書きに困難を持つ学習障害の一種です。

(臼井)あ、そうなんか注文がやけに時間かかるんですよ。メニューをスマホで撮ったと思ったらそのスマホを耳に当ててなにやってるんだろうなって。

(右京)大変、参考になりました。

亀山は春人と夏希の家に行き、弥生の家を見張ります。

(真理子)刑事さんが留守番してくれるなら安心だわ。弥生さんには感謝しているんです。5年前にあの児童館運営会社が問題を起こしたでしょ?あの時、ちょうど離婚したばかりでこの子らにも苦労掛けていたから。閉鎖になったあの児童館、弥生さんが買い取って存続させてくれて。

右京はかつて児童館が運営会社が問題を起こしたことにより、閉鎖に追い込まれたことを知りました。

それを知った弥生が、児童館を買い取り、今の存続に至るとのことです。

その頃、ひとみが、何らかトラブルで弥生を殺したと誤解している佐野。

(佐野)昨日の夜、ひとみの職場に行ったんだ。ひとみと会っていたの俺は見たんだ

ひとみと事件当時に会った佐野は、ひとみが弥生とトラブルに遭っているのではないかと疑っていました。

しかし、ひとみに疎ましがられていた、佐野。

(佐野)大丈夫か

(ひとみ)やめて

(佐野)今の人は誰?

(ひとみ)絵本作家の並木弥生さん。

(佐野)ちょっとちょっと、なぁ、ひとみ最近、変だよ。なんかあるなら話してくれよ

(ひとみ)今夜話すよ。

現在の佐野と弥生。

(佐野)あんたは嘘をついた。刑事にひとみと会ってないと嘘をついたな。

(弥生)昼間は会ったことは認める。でも、夜は会っていない。あそこで刑事さんに話したら、本格的に事情聴取が始まったら困るでしょ

一方、右京は児童館のベテランスタッフ、村越絢子(原ふき子)から、7~8年前に、ひとみが児童館に通っていたことを知りました。

そして、ひとみが弥生の息子、蓮と仲が良かったことを知りました。

(絢子)ああ覚えてます。ひとみちゃん、7~8年前でしょうか。うちは18歳未満の子は自由に出入りできるので家庭や学校に居場所がない子の避難所になることもあって。彼女もそうでした。

(右京)弥生さんと面識は?

(絢子)ないと思います。彼女は通っていたのは弥生さんがオーナーになる前ですから。あ、でも蓮くんとなら。

(絢子)並木連くんです。15歳頃からよくここに

(右京)ひとみさんとは親しかったのでしょうか?

(絢子)ええ、2人は同時期に通っていましたからよく話していました。

蓮とひとみが児童館を利用していた時のアルバムを見る右京。

そこで、蓮がディスレクシアであることを写真から見抜きました。

(右京)升目入りノート…症状の出方次第で書く練習に使われるそうですねぇ。蓮君もディスレクシアだったのでしょうか?

(絢子)はい、統計的には1クラスに2~3人にいます。彼らは読み書きが苦手なだけで、会話には支障がないんです。だから障害だと認識されづらい。蓮君の場合は、私が勉強を見ていた時に気付きました。

(右京)ディスレクシアの見え方、二重に見える、反転して鑑文字のように見える、踊るように見える、歪んで見える。

(児童館スタッフ 絢子)これもほんの一例に過ぎないんです。これは蓮君が使っていたノートです。どうして自殺なんか。

(右京)蓮君は自殺だったんですか?

(絢子)5年前に弥生さんはそれからご自分を責め続けています。ここを存続させてくれたのも、せめてもの罪滅ぼしだって。蓮君は18歳を過ぎてからはここで働いていましたから。蓮君の拠り所だったこの場所を守りたいと

(右京)そうでしたか

その頃の、佐野と弥生は、佐野が弥生の絵本のふくろうを見覚えがあると思い出そうとしていました。

(佐野)このふくろうどっかで見たことがあるな。

(弥生)これ?

(佐野)あ、これだ、ひとみの部屋にあった

(弥生)刑事さんが気にしていたのはそういうわけね

(佐野)何が書いてあった。

右京と亀山は、並木弥生が、息子の蓮が亡くなった件で、ひとみとトラブルになっていたことが判明しました。

(亀山)右京さん、ここのお母さんがひとみさんのことを覚えていました。蓮くんのお葬式の夜にひとみさんが弥生さんに土下座して、私のせいだって何度も謝っていたそうです。弥生さんはそれを拒絶して

(右京)ひとみさんは蓮君の死が自分のせいだと?

(亀山)弥生さんひとみさんのこと知らないって言ってたんですけど嘘だったんですね

電話が弥生から来て、すぐ右京は弥生の家へ向かいました。

(弥生)ごめんなさいね、どうぞ

(右京)お話したいこととは?

(弥生)蓮のメモもう一度見せてもらえますか?いしや★18?

(右京)なにか分かりますか?

(弥生)これが亡くなられた方の部屋に?

(右京)先程あなたはこのメモ帳を我が家で使っていると…つまり息子さんの蓮君も使っていた。蓮君がひとみさんにあげたということでしょうか?

(弥生)そういうことになりますね。あ、あの女性のことを思い出したんです。息子の友人です。お葬式の時に見た気がします。それで責任を感じて、自分のせいで蓮が死んだと…。

(右京)ひとみさんはあなたに謝罪していたそうです。

(弥生)もう調べられたんですね。蓮が亡くなる前に喧嘩をしたそうです。

(右京)あなたは彼女を恨んでいましたか?

(弥生)恨んでません。蓮を苦しめたのは私ですから。私が蓮を守れなかった。何もしなかった。あの子が不登校になってようやく目が覚めたんです夫と離婚してパートしながら本を書いて。あの本、蓮の為に描いたんです。人生は困難に満ちてるけどでも1人じゃない、そう伝えたくて。

弥生の夫は蓮の障害を理解せず、努力不足だと叱責しては、教育虐待をしていました。

(弥生の夫)努力が足りないんだよ!努力が

蓮はそのことでかつて不登校になったことがあり、ようやく弥生が経営する児童館で働くようになりました。

(右京)成程、闇夜に彷徨う孤独な梟は蓮君でしたか。

右京は弥生を通して、ひとみとの繋がりや蓮の生い立ちを聞き、亀山に今、弥生が佐野に換金されている状況を報告しました。

(亀山)佐野は?

(右京)息を潜めていたのでしょう。間違いなくいます。分かっているのはメモ帳が蓮君の者だということ。もしかするとあれは蓮君の文字かもしれません。

(亀山)てことは書かれたのは5年以上前ですか?あれ?5年?右京さん関係ないかもしれないんすけど、あの児童館が閉鎖になったのも5年前ですね。

(右京)閉鎖?

(亀山)運営元の民間業者が補助金を不正受給してましてね。美和子がそれ関連の記事を書いてたんですが…これです。

(右京)子供たちの居場所を喰いものに補助金不正受給の闇。5年前、複数児童福祉施設を運営していた株式会社グロウピースが職員数を水増しし、総額4千万円にのぼる補助金を不正受給していたことが内部告発により明らかになった。

(亀山)社長が持ち逃げですからね、ひどいもんすよ。これ発覚したのが蓮君の自殺した1か月後ですよね。…まぁ関係ないすかね

(右京)いずれにしても佐野が動き出す前に止めなければなりません。

亀山は週刊フォトスのジャーナリストをしている妻の美和子が、弥生がオーナーになった児童館「ふくろう児童館」の運営元の民間業者が補助金を不正受給していたことを突き止めました。

さらに、児童館で補助金の不正自給が行われていることが分かります。

(佐野)俺はあんたの息子とは違う。家も学校も地獄だった。仕事もミスして上司に怒られた。書いてある通りにやれよ、普通出来るだろって

ディスレクシアを理解してもらえない生きづらさを語る、佐野。

ひとみも息子と佐野を重ね合わせ、心を痛めながら話を聞いていました。

(弥生)ディスレクシアと知ったのはいつ?

(佐野)ひとみが教えてくれた。俺はひとみに救われたんだ

右京はその頃、蓮の遺書のデータを他の刑事から見せてもらいました。

(刑事)死因は転落死。現場は自宅近くの雑居ビルです。

(右京)失礼します、これが遺書ですね?

(刑事)だいぶ簡素ですが、障害もあったというし…。

(右京)自殺に疑念の余地はなかったのでしょうか?

(刑事)遺書は間違いなく本人の筆跡ですし、動機もありましたから。

(右京)動機もありましたか、どのような

(刑事)澤村ひとみさんから。悩んでいた彼を冷たく突き放してしまった、自分のせいで蓮は死んだんだと後悔していました

ひとみは刑事にこう伝えていました。

(ひとみ)蓮は職場のことで悩んでいたみたいでした。でも私、自分のことでいっぱいっぱいで。

(右京)それはいつのことでしょう

(刑事)自殺の前日にあったそうです。

(右京)8月5日ですね。死亡推定時刻午後6時頃、壊れた腕時計の時刻、遺書

その雑居ビルがスター電産だと知りました。

警視庁に戻り、角田(山西惇)と話し合う右京。

(角田)補助金の不正受給か…たしかここの社長、自治体からの返還要求を無視して雲隠れしてるんだよな。

(右京)資料によれば業務はほぼ下に任せて顔も見せていないようですね。

(角田)初めからとんずらするつもりだったか。計画的な詐欺の匂いがするな、これくれた二課の情報によれば同じような疑いがする施設がまだほかにもあるらしいぞ。

(右京)やはりそうですか。警察がグロウピースの摘発に動いたのは9月9日。ですがその発端となった匿名での情報提供があったのは8月5日。蓮君が亡くなった前日。

(角田)内部告発があった直後に死んだってことか

(右京)課長、もう1件お願いしていた件は?

(角田)言っとくけど俺、お前ら程暇じゃないからね。ほら、前歴あったぞ

蓮は、グロウピースの摘発が動く前に、匿名で内部告発を警察にしていました。

(角田)内部告発があった日に死んだってことか。言っておくけどお前らみたいに暇じゃないからね

ひとみとのことを思い出す、佐野。

(佐野)蓮って奴とは違う。同じように努力しろとか言うな

(ひとみ)ごめん

ひとみを大切に思っていた、佐野を弥生はフォローします

(弥生)真犯人を見つけたら殺す?

(佐野)ああ

(弥生)あなたには未来がある

(佐野)絢子…

翻訳アプリで、児童館のベテランスタッフ、絢子の名前を読み上げたことにより、ひとみを殺したのは絢子ではないかと疑う、佐野。

(弥生)あなたには夢や希望や未来がある…

(佐野)ひとみがいない未来なんて。…誰だよ、佐野って。うるせぇ!児童館行けば分かるだろ!

(弥生)薬…心臓が悪いの。薬を…

弥生は胸を抑えて倒れました。

佐野は慌てて、心臓の薬を洗面所に取りにいきますが、それは弥生の演技でした。

弥生は、悪いと思いながらも、佐野を洗面所に閉じ込めて家を出ました。

亀山が夕方、弥生の家に行くと、逃走していたと思っていた弥生は、家を出ました。

(弥生)蓮が殺された?

(ひとみ)蓮君、不正を告発しようとしていたんです。今もその職員の職員が働いていて

(弥生)あの子はもういないの

(ひとみ)でもこのメモが

(弥生)いい加減にして!

右京と亀山は、蓮の死因に疑問を持った弥生が復讐を実行しようとしていることに気付きました。

(右京)亀山君、ひとみさんは蓮君の死に疑問を抱き、真犯人のことを探っていました。一緒に行きましょう。

(亀山)蓮君は自殺じゃなかったってことですか

(右京)不正の通報があったのは死の前日です。恐らく内部告発者は蓮君。そのことに気付いた人物が彼を殺したのではないかと…。

(亀山)ひとみさんはなんで犯人がわかったんでしょうか

(右京)例のメモですよ。あれは誰かと待ち合わせをしていた場所と時間です。

(亀山)ああじゃあ18は、18時

(右京)亡くなった時刻は18時7分。そしてそこのビルには星のマークの看板がありました。

(亀山)いしやが待ち合わせ相手。あの遺書は?たしか蓮君の筆跡だったんですよね?

(右京)遺書は升目入りノートに書かれていました。ごめんなさい、さようなら、その文字列が升目入りノートに書かれていたのだとしたら、犯人はそれを利用した。

(亀山)つまり犯人は身近な人物?

(右京)そういうことになりますね。

児童館が不正で補助金をもらっていることを蓮が警察に内部告発したことで、それを知る児童館関係者に殺されたと確信しました。

亀山は閉じ込められていた佐野を連れてして同行させました。

弥生は児童館に着き、弥生を真っ先に疑っていました。

(弥生)あなたなのね?結婚前は石山だった。あなたなのね、ひとみさんを蓮を…!

(絢子)え、なんですか?

(右京)弥生さん、待ちなさい、だめですよ

(弥生)私のせいで…子供達に出来ることはもうこれだけなの!

(右京)遺書には、きようならとありました。勿論、意味はさようならです。ディスレクシアの見え方は人によって異なります。例えば、佐野さんは左右が反転した鏡文字に。蓮君の場合は、さ、と、きのように形の似た文字を混同しやすい傾向があります。実際、蓮君のノートにはそのような書き間違いがあります。他にも、「い」と「こ」、「し」と、「つ」。「か」と「や」が混同しやすい文字とされています。つまりメモに記された、いしやの文字。蓮君が本当に書きたかったのは、こつか。あの日、蓮君が会っていた相手は…小塚さんあなたですね。

(小塚)なんの話ですか?ひとみなんて知りませんよ

(右京)グロウピースの社長は表に現れず、実務も人任せ。現在、同じく不正受給が疑われている施設があるのですが、そこの社長も同じ。調べたところ2人はあなたが過去に関与した詐欺グループのメンバーでした。

(小塚)でたらめですよ。そんなメモ宛になりませんよ

(右京)先ほどあなたの自宅の防犯カメラを確認しました。ゆうべ、ひとみさんはあなたを待ち伏せしていましたねぇ。この1週間、ひとみさんはあなたのことを調べた。本人に直接、疑惑を伝えたのでしょう。全てが露呈したことを恐れたあなたは、彼女を自宅まで尾行した。

(小塚)彼女には会いましたよ、でも殺してなんか…

(右京)佐野さんは犯人に襲われた時に無我夢中で相手をひっかいたと言ってましたねぇ。あなたの体に爪痕が残っているかもしれませんね。亀山君、服脱がせましょうよ。

(亀山)お前は詐欺の前科があるようだな

蓮とひとみ(田中真琴)の命を奪ったのは、絢子ではなく、小塚(竹森千人)でした。

小塚は児童館を利用して、グロウピースから不正に補助金を受け取っていました。

そのことを知り、障害を持ちながらも、内部告発しようとした蓮に目を付けたのです。

(小塚)全てがうまく行っていたのに。蓮がいるせいで。練習帳を利用して遺書を偽造したのは、我ながらうまくやったと思った。なのに今頃あの女が現れやがって

まず、小塚が不正行為をしたことを指摘する、蓮(葛飾心)を階段で揉みあううちに殺したのでした。

(蓮)社長に不正を支持してるの小塚さんですよね?

(小塚)なにか誤解してるみたいだな。俺は何も。

(蓮)離してください

蓮は一度、小塚に抵抗してその場を後ずさろうとしました。

(小塚)話聞けばすぐわかるから。

小塚は蓮を抱え上げてから階段から突き落としました。

間もなく、家を訪ねてきた蓮をアタッシュケースで殴り、その反動で小塚の首には爪痕がつけました。

(ひとみ)あなたは今も別の会社で同じ不正を…。そこの会社の社長とあなたが会ってる証拠もあります。

(小塚)ひと晩だけ猶予をくれないか?

ひとみは、グロウピースの社長と小塚が会っているところを写真に収めていました。

それで、ひとみは自宅を付けられ、家の中で何度も刺され、命を奪われたのです。

(小塚)うお危ない危ない。

(ひとみ)やめて!やめてください!やめてください!

(小塚)俺は誰にも迷惑かけずに金を稼いでいたんだよ!あいつらが余計なことをしなければ。あいつらのせいだ!

全てを知った弥生は、小塚を殺そうと試みます。

それを止める右京と亀山。

(右京)蓮君もひとみさんも悪事に立ち向かったんです。あなたは身勝手な保身の為に彼らの未来を奪ったんです。この先犯した罪と相応の罰があなたを待っています。それがどんな罰なのか、想像するがいい!

右京は小塚にとどめの一言を刺しました。

やがて、警察に連行されていく佐野に言葉を掛けました。

(弥生)あなたに代わってと思ったけどだめだった

息子の蓮と佐野をオーバーラップし、なんとしてでも助けたかった、弥生。

(佐野)頼んでねぇよ

(弥生)でも結局、蓮になにもしてあげられなかった

(亀山)夏希ちゃんに聞いたんです。5年前、お父さんとお母さんが離婚して不安定だった時に、先生が読み聞かせてくれたんです

蓮は5年前、夏希に母の弥生が描いた「しずかなもりのふくろう」を渡しました。

(蓮)この絵本を読むと前向きな気持ちになれる。1人じゃないって思えるんだ。あげるよ。

(夏希)ありがとう。

(亀山)蓮君は前向きに生きていたんです。それは絶対に弥生さんのおかげです。

(右京)弥生さんが絵本に込めた思い、ちゃんと届いていると思いますよ。子供達にも蓮君にも

パトカーで連れて行かれる佐野に、弥生は自身が書いた絵本を渡しました。

(弥生)待って!これ読んで。ゆっくりでいい、あなたにも読んでほしくて。

(佐野)読めるかな

(弥生)あれひとみさんだけが救いだって

(弥生)きっとね、立ち直ってくれますよ

(右京)夜を怖がる孤独な梟は様々な出会いを通して希望を見出していく。ええ…彼の物語はこれからです。

佐野の更生を願って、右京と亀山は弥生に温かい言葉を掛けました。

弥生も佐野の更生を願って待つことにしました。

相棒24 8話感想・みどころ「梟は夜に飛ぶ」

今回も、角田課長が気にかけた若者とのエピソード「息子」のようなずっしり胸にくるものがあり、涙腺を抑えられませんでした。

正しいことをすれば、誰かが犠牲になる社会が終わってほしいって思います。

周囲の理解をなかなか得ることが難しい、佐野と蓮の生きづらさにとても共感できる部分がありました。

努力が足りないとか怠けているとか、蓮と佐野が親や仕事先から言われ続けた差別が、自分の身のことのようにつらかったです。

ですが、蓮は母の描いた絵本を希望に、子供達に手を差し伸べていたし、唯一自分の軽度の障害を受け入れてくれた児童館の不正が許せなかった気持ちもすごく分かります。

佐野は蓮の母の弥生を誤解して、立てこもっていたけど、彼自身のディスレクシアを弥生が誰よりも理解してくれたことで、本来の優しさを覗かせていて、そこが泣けました。

心臓の薬が必要だと一芝居打った弥生に、薬を渡そうと洗面所を捜している様子や、弥生に心を開いて自身の障害と、ひとみへの思いを打ち明けた場面は、彼なら必ず更生できると思いました。

性根が腐った真犯人の小塚はとどめをさしてやりたいですよね。

親でなくとも、弥生の気持ちが多少、わかります。

小塚は反省なんかしないだろうけど、佐野は明るい光の元へ出れますように。

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