あなたを奪ったその日から

あなたを奪ったその日から最終回二つの家族の終着駅

あなたを奪ったその日からあらすじネタバレ

結城萌子(一色香澄)は、中越美海としての生活から、本来の人生を取り戻す準備を始めます。

結城家での生活に慣れた頃、「スイッチバック」の関西進出を目前とした萌子の父、旭(大森南朋)。

義父の木戸(中原丈雄)から一刻から早く紘海(北川景子)を逮捕して事態を収束させるよう、プレッシャーをかけられていました。

「萌子の様子はどうだ?そろそろじゃないのか、早く誘拐犯を逮捕してこの件を終わらせるんだ」

「だいぶ慣れました。わかっています」

結城家。

「萌子?ただいま。学校はどうだった?部活は?鉄道研究会」

「楽しかったみんな良い人たち」

「何か欲しいものはないか一眼レフとか」

「大丈夫、宿題するね」

「そうか」

旭は元妻、江身子(鶴田真由)から萌子の近況を心配されました。

「萌子はどう?」

「だいぶ馴染んだと思う」

「このまま中越さんと会わせないつもり?あの子にとっては育ての親なわけだし」

「当たり前だろ。犯罪者だぞ。会わせるわけにはいかない」

居酒屋にいる望月はすっかり旭への信頼を無くして同僚に愚痴をこぼしていました。

「ったくあの野郎」

「旭さんは先輩だろ」

「それは学生時代の話だよ。そもそも旭さんと俺はタメ」

「望月は頼りになる男だっていつも聞いてたけどな」

「誰から?」

「旭さんに決まってんじゃん!困った時は望月に聞いてるって」

「頼りにされてるじゃんしっかりしろよ」

同僚達はいつまでも旭に心を閉ざす望月を叱咤激励するのでした。

翌日、梨々子(平祐奈)と玖村(阿部亮平)は口論になりました。

「会社辞めたんだ。やっぱ俺人生終わってるよな」

「もしかして私のせい?」

「例のピザ事件の犯人が君だって記事に未だにでないだろ。君はいいよな。記事のこと裏でパパが圧力かけてるとか」

「違うよ!私は記事にしてほしいと思ってる」

「どっちにしろ、人生終了したのは俺だったって事ね」

同じ頃、記者の砂羽(仁村紗和)も長いこと追跡していた食品アレルギー事故の真相を記事にするか迷いがありました。

そこで、先輩記者、元木に相談することにしました。

「相談て?」

「わざわざ済みません。」

「暇だから」

「迷ってるんです。記事にしていいのかこれは正しいことなのかなぁって」

「週刊誌記者が正しいかどうかなんて迷ったらおしまい。私はご存知の通り組織の上を目指すことだけ考えて生きて来た。出世するのは男だけ。後悔はしてないけどたまに考えるんだよねー。もっと別の生き方があったかもな。記事にするかしないか後悔しないほうを自分で選びなさい」

かつてYUKIデリで働いていた亡き父、鷲尾(水澤紳悟)が最期まで守り抜いた事実を、自分が暴くことを躊躇しているのです。

居酒屋で記事を書くことに四苦八苦してると、結城と決別した望月が気にかけてきました。

「なにその格好」

「まぁ色々あって。ところでそれ例の記事、本当に出すの?」

「当たり前でしょ」

「考え直してくれないかな」

「結城旭と決裂したんじゃないの?」

「したよ」

「じゃあなんで?」

「天秤にかけてみたんだ。あの人にムカついてることと、これまであの人に世話になったこと。そしたらこっちのほうが重かったっていうか。それに鷲尾さんは旭さんに脅されてたんじゃなくて、りりちゃんを庇って真実を隠そうとしてたんだろ?」

彼はスイッチバックを辞めて、居酒屋の店員になっていました。

望月は言葉を続けます。

「お父さんのこと君が暴くの?俺が知ってる鷲尾さんは腕のいい料理人で優しくて、別れた奥さんとの間に娘がいて凄い自慢してた」

「父のことなにも知らないくせに。あんたになにがわかるのよ。お父さんがどれだけ優しくてどれだけ私を大事にしてくれたか」

「泣いてるの?まいったな、ごめん」

「うるさいむかつく!むかつく」

一方、美海いなくなり、生きる気力を失った紘海を心配して、雪子(原日出子)がやってきました。

「お邪魔していい?あなたらしくないわね。部屋の空気くらい入れ替えないと」

幸子は萌子への謝罪を口にして落ち込む紘海に思いを伝えます。

「私、嘘ついてました。美海に伝えたいことは何もないって伝えましたが、あれは嘘です。私最後に美海に酷いことを言いました。本当はすぐにでも飛んでいって謝りたいと思ってます。逮捕される前にせめて一度だけ許される事ではないとわかってます。でもこの先、あの子が傷ついたらと思うと!」

萌子に対し、「お母さんじゃない!娘でもないし血も繋がってない」と厳しく突き放したことを後悔していました。

「紘海先生、もしかしたらあの子に出来ることはなにもないと、思ってるんじゃない?美海ちゃんといつかどこかでバッタリ会うかもしれない。もしくは風の噂であなたがどんな生き方をしているか美海ちゃんの耳に伝わることがあるかもしれない。その時、どんなあなたであるか、美海ちゃんに背中で伝えられることがあるんじゃないかな」

その頃、玖村の再就職を支援しようとする、梨々子。

「玖村くんが?」

「再就職のために私になにか出来ることはあるかなって」

ふと、旭と梨々子は萌子の部屋に入ります。

梨々子は月経がきたことを察します。

「最初はびっくりすると思うけど大丈夫、慣れれば大したことないから。あなたが生まれてすぐに、ママが出て行って、妹にいつかこういうこと教えるのが姉の仕事だなってあの時思ったんだよね。パパはこういうこと絶対無理だし。庇うわけじゃないけどお父さん不器用なだけで、あなたのこと必死に探してた。悪い人じゃないよ」

一方、結城も萌子に向き合い続けます。

「夢を見たことがあって、大きな人に遊んでもらったことがあって。ずっと夢だと思ったけどもしかしたら、私のこと探してくれてありがとう」

紘海は萌子に思いを馳せます。

「私の事は忘れてもどうか笑っていて」

久村に夜、電話する梨々子。

「玖村さんの就職のことパパに話したよ。是非うちに来てほしいって。迷惑だった?」

「いやありがとう」

翌朝。

旭が萌子の部屋に入ると、彼女が書いた置き手紙がありました。

萌子が紘海に会いに行ってると悟り、旭ゆ紘海の家に向かいました。

「萌子は?中を確認させてください」

「ちょっと待ってください!萌子ちゃんはここにはいません。なにがあったんですか?!」

「いなくなったんです。これを置いて」

美海の手紙には紘海を慕う本心や新しい家での生活に不安を抱えてることが綴られていました。

「お父さんと初めて呼びます。手紙を書くのも初めてです。なんだか緊張しますが、最後まで読んでください。新しいおうちで暮らすことになって、私は怒っていました。許せなかったんです。突然現れた。お父さんの事も。私を突き放したお母さんにの事も。いいこのふりをしていたのは、ただ、お母さんが逮捕されてほしくなかったからです。私はこれからもお父さんには心の蓋をピッタリと閉じてゆくつもりでした。だけどそのうち気づきました。お父さんがいい人なんだって、いい人で良かったです。そんなお父さんだからわかってほしいんです。もう一度でいい、お母さんに会いたいんです。離れていてもお母さんは私の中にいて消す事は出来ない。会ってはいけないことはわかってます。離れて暮らさなきゃいけないことも知っています。でもお父さん、胸が引き裂かれるくらい痛いんです」

萌子は、紘海と13歳の誕生日に行くはずだった、姨捨にいました。

そこでもう一度、「母」、紘海と再会出来る日を期待していたのです。

「お母さん、来ないじゃん、嘘つき、お母さん」

姨捨駅で萌子を見つけた紘海は旭とともに、萌子を見つけました。

「美海!」

紘海の脳裏に、美海として過ごした萌子との日々が蘇ります。

「お母さんだめ。会っちゃダメなんだよ。捕まっちゃうよ。ダメだよ来ないで」

紘海を気遣う萌子を紘海は抱きしめました。

撮り鉄をする萌子を見守る旭と紘海。

「そろそろ始まるよスイッチバック」

「スイッチバックが鉄道に関する名前だと初めて知ったのはあの子がここに来たいと言って姨捨を調べた時です。結城さんが萌子ちゃんを思ってお店に名前をつけたことに漸く気がつきました」

「中越さん萌子は戻って来ましたけど奪われた時間は取り戻せません。私はまだあなたを許せずにいる。あなたは僕を許してますか?あかりちゃんをお嬢さんの命を奪った僕を」

「私は灯の死が受け入れられませんでした。あなたを恨み、娘を守れなかった自分を憎み、そして、罪を犯しました。今ではこう思っています。灯は生きた。短い人生だったけど小さな体で力いっぱい生きた。今は全てを受け入れています」

「なぜですか?私はあなたを許せずにいます。教えてください、どうしてそんなことができるんですか?」

「あの子の為です。あの子には私のようになってほしくない。人を恨んで自分を、見失ってほしくない。人を受け入れる強い大人になってほしい。これから自首します」

旭が見守るなか、萌子と別れる紘海。

「また会えるよね?会っていいよね」

紘海は首を横に振ります。

「どうして?お父さんお母さん捕まらないよね?約束したよね」

「美海、萌子ちゃん、私のことは何も心配しなくていい。いい?私のことは忘れていい。あなたはあなたのご家族と幸せになることだけ考えればいいから」

「無理、無理だよ、お母さんいないと私」

「無理じゃない。あなたは大丈夫。お母さん知ってるよ、あなたがどんなに強くて優しくて、どんなにいいこか。初めて会った時からあなたは可愛くて、いつも好きなことに一直線で。ずっと優しい子で。お母さんはそんなあなたが可愛くて愛おしくてだからあなたを盗んでしまった。いい?あなたはなにも悪くない。あなたはこれから幸せになるの。周りの人を愛して愛されて夢を叶えていつか素敵な大人になる。だから大丈夫」

「お母さんお母さん私のこと好き?好き?」

「好きだよ」

「本当に?」

「大好き、大好きだよこれからもずっと」

「美海って呼んで」

「美海」

「もう一回もう一回」

「美海、美海、美海、大好きだよ」

「お母さん」

そして、結城は記者会見を開こうとしますが、萌子の誘拐犯が紘海なこと、梨々子と灯のことを記者に垂れ込んだ人物が現れました。

「ちょ、村杉さん!」

「ええ?!」

「常務これご存知ですか?SNS上の記事を告白したそうです」

結城の部下、結愛も気づきました。

それは玖村です。

人生を結城家に関わって壊された玖村の復讐が始まったのです。

そうこうしているうちに会見が始まりました。

「先日、プレスリリースでご案内した通り、我が社はスーパートクマルの買収に向けた契約を締結しました。いよいよスイッチバックの関西進出が実現します!」

記者の1人が辛辣に質問します。

「ドットコムニュース塩崎です。結城常務、あなたは元YUKIデリの経営者ですよね?結城さん、ピザを食べて死亡したお子さんについてネット上で話題になっているのをご存知ですか?」

「はい、先程知りました」

「被害者遺族はあなたに復讐するためにあなたの次女を誘拐し、10年間、自分の娘として育てた。事実ですか?事実だとしたら何故通報しないのですか?あなたは身内の間で起きたこの事件を隠そうとした。あなたの保身のために通報しないのでは?」

「私の次女が被害者遺族に誘拐されたのは事実ではありません。2人は本物の親子です!これからも2人は変わらず親子です」

実は旭は紘海に頼んでいました。

「中越さん責任を果たしてください。子どもにとって最も幸せな環境で子どもを育てる事です。私も親としての責任を果たします。あなたもそうしてください」

紘海は泣き崩れるのでした。

なんと、旭は紘海を告訴せず、萌子が紘海の家で暮らすことを選択させました。

なんと萌子は「美海」として、紘海の家で生活することになりました。

「お母さん今日のご飯なに?」

「ヒント、美海の好きなもの」

玖村はハローワークにいる梨々子と再会しました。

「実は私もあのネット記事で職場にいられなくなっちゃって。頑張ろうねお互い」

「あのSNS犯人俺だってわかってるだろ?だったら他に言うことあるだろ」

「ありがとう。これでよかった。私は罪を犯したから。あの記事があって良かった」

「なんだよキレろよ。恨んでくれよ、罵れよ」

梨々子は精神的に逞しく成長し、玖村とは逆の光のほうへ歩いていきます。

望月の店を訪ねた旭と紗和。

「聞いたよ!自分の店出すんだって。敬語なんて使わなくていいんだから。もう上司でも先輩後輩でも部下でもないんだし」

「じゃあ旭」

「望月の独立を祝って乾杯。ところで2人はいつから付き合ってるの?」

「わぁ!びっくりした。ボーっとしてると転ぶよ」

「仕事頑張って」

美海として暮らしながらも、結城家とも家族として繋がり続けることにした、萌子。

「お父さん、おつかい付き合って」

「今日はね良いお魚入ったよ」

皿洗いをする、紘海と美海の食卓には、灯の写真立てが飾られていました。

前を向いて、紘海も、結城家も、萌子も歩いているのです。

あなたを奪ったその日から感想.みどころ

萌子にとって、快適で幸せになる選択をした、紘海と旭。

親として2人がそれぞれ、愛娘に思うことは彼女の健やかな成長と幸せでしたね。

実子の死を受け入れられずに暴走していた紘海に、萌子は生きる希望でした。

花のようにすくすくと育ち、素直な女の子に成長した萌子の今があるのは、紘海の努力の賜物だと思いました。

普通ならあり得ないのですが、萌子として、結城家と家族として繋がりながら、紘海の家庭で、美海として生きることを選べた萌子。

旭の心の寛大さが大きなインパクトを与えましたね。

玖村は落ちぶれてしまいましたね。

梨々子は家族の愛に気づいて、泣き崩れる彼のほうを振り返る余裕はない生き方を選択出来て良かったです。

2つの家族は繋がり、1人の少女の支えになり続けてゆく温かい涙が溢れた最終回でした。

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