やまとなでしこ特別編ネタバレ
稀な美貌や、教養を持つ非の打ち所がないキャビンアテンダントの神野桜子(松嶋菜々子)。
彼女は同僚の操(今井陽子)、若葉(矢田亜希子)、なみ(須藤理彩)などからも、一流の顧客や男性を見極める力があると評判です。
まさに、“やまとなでしこ”そのものなのですが、少女時代に極貧生活を経験したトラウマから、「世の中よりも一番大切なものはお金」、「愛よりもお金だ」という少しひねくれた思考をもっています。
桜子は同僚のキャビンアテンダントから合コンに誘われました。
東十条(東幹久)や、穴水(NARUKO)といった高級ブランドを持っている男に狙いを定めて、彼らに対しても、「これが最後の合コン」、「出会えて嬉しい」など話術で惑わせるのでした。
その頃、半ば、強制的に後輩の花房(押尾学)らに誘われた中原欧介(堤真一)がのちの桜子の人生を大きく揺るがす転機となるきっかけに。
中原は、学生時代に女性に振られ、女性恐怖症になったことや、父を亡くしてから、母が一人で魚屋を切り盛りしてきた姿を見て育ちました。
そのため、数学者になりたかった夢すらも断念した過去があります。
欧介は魚の目利きは抜群ですが、お金に疎く、押しにも弱い性格。
欧介の母(市毛良枝)は、息子にずっと不憫な思いをさせてきたことを申し訳なく思って、お店を休んで合コンへ行くように気遣うのでした。
合コンが始まったばかりだというのに、欧介は顧客の一人が自分の切り盛りする魚を食べてお腹を壊したと知り、すぐ、その顧客の家へ向かおうとします。
しかし、途中で、桜子の不注意で手を火傷した欧介。
桜子はタクシーで彼を家まで送ります。
その「家」を見た時、桜子は眼の色が変わりました。
裕福さを感じさせる豪邸で、執事が門の前にいます。
桜子は「良い男を見つけた」とほくそ笑み、タクシーを走らせるのでした。
しかし、本当は、合コン当初から、欧介は自分を「医者」と偽り、あの豪邸は顧客の家でした。
桜子はすっかり、欧介は豪邸住まいの医者だと信じていて、後輩の若葉にも自慢げにそのことを話すのでした。
欧介とデートをすることになりましたが、クルーザーと言われて乗ったのは、漁船でした。
桜子と欧介は、デートを終える寸前に、東十条との婚約を破棄。
桜子の心はもう欧介一直線でした。
欧介は桜子に自分は魚屋の店主だと真実を告げようとしますが、桜子は人の話を聞かない性格でもありました。
欧介が「僕は心が大事」と意見します。
「愛よりもお金。貧乏なんか絶対に嫌だ。欧介さんは裕福だから今まで貧乏で苦労したことがないから愛よりも心だなんていえる」と暴言を吐きます。
桜子と欧介は価値観が真逆ですが、どちらも見栄っ張りなところがありました。
欧介は「自宅」だと言って魚屋によく来てくれる顧客の家の前を案内します。
ところが、東十条が桜子にふられたことを納得せず、説明を求めてきたので、桜子は東十条の車で別の場所に移動し、欧介と別れる事に。
東十条には、欧介が服の胸元に差している競馬のピンが「何頭もの馬を持つ馬主」の証だと言い、彼の婚約を改めて断りました。
翌日、桜子は欧介と電話をした際に、「今、急患で立て込んでいて」などと言われ、ますますときめきを感じてしまうのでした。
その日の夜、桜子と欧介がレストランで食事をしていると、東十条が。
桜子と欧介に嫉妬していて、桜子に向けて薔薇の花束をプレゼント。
欧介は東十条にも医師だと偽ると、そこで、高齢の名医の榊原(梅野泰靖)に遭遇。
榊原の大学の教え子だと話を盛った欧介はピンチと思いますが、幸いにも榊原が泥酔状態だった為、欧介のことをかつての教え子だと誤解して事なきを得るのでした。
東十条(東幹久)から、欧介のことで話があるといって急に喫茶店に呼び出されました。
そこで、桜子が向かうと、欧介が嘘をついていて、本当は魚屋なのに医師だと偽っているということを伝えます。
しかし、桜子は現実を知ろうとせず、東十条につんけんした態度をとってしまいました。
東十条は、「真実を確かめに魚屋に行ったらいい」と言い、お互いに険悪なムードに。
欧介は手術を一件終えたばかりとまたしても嘘をつき、桜子は「声だけでも聞きたくなって思わず電話を掛けてしまった」と言ってしまいます。
真実を伝え、桜子に詫びた欧介ですが、桜子からは「嫌いになった、さようなら」とあっという間に失恋。
その後、桜子は婚約を再度申し出た東十条からのプロポーズを受けることに。
帰りに前に合コンをした時に会った穴水(NARUKO)からストーキングされ始め、桜子はピンチに!
そこへ偶々通りかかった欧介は桜子の様子を見てただならぬ気配を感じますが、桜子はとっさに機転を利かせて「欧介は自分の婚約者」と偽り、彼を自分のピンチ回避に利用。
後日・・・桜子と東十条は婚約の為、会食に。
そこで、桜子は東十条に以前、なくしてしまったアンティークのカメレオンが欲しいと要求。
その様子を魚屋として料理を運んできた欧介は、ただ見守るしかなかったのでした。
帰り道、桜子を未だにストーキングする穴水を追い払おうとして彼に殴られました。
穴水が去ってから桜子と遭遇した欧介ですが、桜子から自分を付け狙っていると誤解されてしまいました。
桜子にまたしても拒絶されてその場を去ろうとしますが、桜子は過労で倒れてしまいました。
桜子を医師、佐久間(西村雅彦)の小さな病院に連れていき、朝までずっと付き添いました。
さらに、桜子が「アンティークのカメレオン」を欲しがっていたことを知り、ヴィンテージ雑貨店にて、アンティークカメレオンのおもちゃをそっと病室のテーブルに置きます。
しかし、東十条が桜子が倒れたことを知り、病院へ駆け付けたのを知り、桜子が目覚めないうちに病院を後にしました。
東十条が迎えに来ていて、桜子が欲しがっていた本物の「カメレオン」をプレゼント。
それは、カラーのバリエーションが豊富な腕時計セットだったのです。
ところが、欧介が置いて行ったカメレオンのおもちゃも、桜子は東十条からのプレゼントだと思い込み、気に入るのでした。
桜子は元気になり、東十条との交際が順調であることを同僚たちに自慢げに話すのでした。
その同僚の一人が結婚することになり、その式へ向かった桜子。
新郎と同じ大学を卒業した欧介が会場に来ていたことを知り、「彼はどこまで自分にまだ未練があるのか」とまたしても勘違いして怒ります。
しかし、結婚式場の女子トイレにて、欧介が本当は倒れた自分を介抱し、朝まで桜子の手を握った張本人だと同僚たちが話しているのを聞いてしまい、愕然。
桜子は結婚披露宴の友人代表スピーチをする欧介を見て彼女のなかで「何か」が変わろうとしていました。
その日の夜・・・。
桜子の後輩の一人、操(今井陽子)が桜子を訪ねてきます。
桜子はボロアパートに住んでいて、操は唯一、桜子の「真実」を知っていました。
しかし、電球を取り換えていなかった不注意から、電気がショートを起こし、火事に。
桜子は自身を保つために必要なのは洋服だと言って、炎の中、洋服を取りに行こうとその場にいた複数の男性に押さえられ、暴れていました。
そこへ、火事の騒動を目撃した欧介に対し、桜子は自分の人生にとって洋服はとても大事だと言い、洋服を燃え盛る家の中に取りに行くことを命じました。
桜子は自分の燃えてほしくない価値のあるブランド服の名前や場所まで告げて、強制的に欧介に取りに行かせました。
欧介はそれに応じ、火事で燃える桜子の家に飛び込みますが、消防士に助けられます。
その時、桜子が自分と会ったときに着ていたブランドの白いコートだけを抱えて出てきました。
桜子は唯一、自分の服を一着だけでも持ってでてきてくれた欧介に呆れます。
その後、桜が倒れた時に欧介が桜を運んだ病院の院長、佐久間(西村雅彦)の妻、真理子(森口瑤子)の元へ避難。
真理子から、桜子がかつての恋人、雪子の話を聞きました。
雪子は、桜子に容姿がそっくりで、万年筆をなくしたときに欧介が真冬の最中に必死に探して、その万年筆を見つけ出したにもかかわらず、欧介とはその後の恋愛関係がうまくいかなかった女性です。
桜子は、欧介の昔からの優しい人柄を知りますが、相変わらず、「ばっかみたい」とひねくれていて、欧介にまだ不信感を募らせるのでした。
翌日、彼女は後輩たちとまた富裕層な男性との合コンに出かけます。
果たして、桜子と欧介の今後は来週、どうなっていくのか気になる第一夜でした。
やまとなでしこ特別編第一夜感想・みどころ
桜子は「イヤな女」の代表。
計算高く、スチュワーデスということもあり、巧みな話術で男のハートをキュンとさせてしまう小悪魔でしたね。
一方で、欧介は言葉足らずで肝心なことが言えない気の弱い優しい人なのだなという印象でした。
桜子のことが好きな東十条も切なすぎる・・・真剣に彼を愛していることが伝わります。
欧介は心が真っ直ぐで数学者を目指していたとはいえ、とても心の広い男性ですね!欧介のような人間性は優柔不断ですが、素敵です。
幼いころから容姿端麗にもかかわらず、桜子は「貧乏」から抜け出したいという鬱屈を心に抱えていて、そのトラウマが夢に出てきたシーンは少し胸が痛かったです。
後半では酔いつぶれた欧介を介抱のつもりで、偶々近くのラブホテルに連れていった若葉とその若葉に介抱された欧介を、ホテルの前にいるからと誤解する桜子は、本当に心が狭いなと思いました。
若葉(矢田亜希子)も清楚でまともな感じがしますが、桜子ほどまではいかないにしても小悪魔な一面があり、今後も目が離せません。
偶々、ラブホテルで酔いつぶれた欧介を介抱しただけなのに、「何もなくはない」と嘘をついて匂わせる発言や、欧介に好意を抱いているからこその行動が垣間見れましたね。
あんなに優しい欧介なら、桜子の「貧乏は嫌だ」という固定観念や人を思い込みで誤解してしまうところも、きっと良い方向に変えてくれるのではないかと次週に期待してしまう一夜でした。