119エマージェンシーコール10話あらすじ・ネタバレ
兼下は、歩道橋で元同僚の潮見を見かけました。
紗良は中華料理店でアナフィラキシーショックが起きた16歳の娘をもつ父からの通報を知りました。
「英語が話せる人いますか?」
「119番消防です。火事ですか?緊急ですか?」
「娘が中華街でアナフィラキシーショックですぐに病院へ連れて行かないと、レストランの名前は龍園館です。」
「中華街の龍園館ですね」
「何のアレルギーですか?」
「ピーナッツです」
「エピペン持ってるか聞いてみて?」副台から指示をする与呉。
「皮膚と呼吸器に症状が出ています。エピペンはホテルに忘れたそうです」
男性の娘は救急隊の出動で解決しました。
新島紗良(見上愛)についても、4月から試験導入される「外国語対応救助隊」の立ち上げメンバーへの参加が報告されました。
「外国語対応救急隊?」
ここで、総務課の田中(三浦獠太)が雪たち司令管制員に説明しました。
「はい。その名の通り、外国語しか話せない方の救急搬送に対応する救急隊です。東京消防庁に倣ってうちでも試験的に導入することになりました。」
「へぇ、でその立ち上げメンバーに新島さんが選ばれたってこと?」
「めっちゃすごくない?」
「はい…まぁ、はい」
「じゃあ4月から異動?」
「はい」
箕輪と与呉は新島の語学力と対応力の高さを知っているだけに感心します。
司令課3係のミーティングで、高千穂一葉(中村ゆり)は、本日つけで、上杉昴(酒井大成)が、司令課でのジョブローテーションを終えて、消防救助部隊に戻る事を話します。
「異動といえば、一足お先に上杉君だね。ジョブローテーションは今日の勤務を持って終了。」
「お世話になりました」
「いや清々しいっていうか。もっと司令課にいてよ」
兼下睦夫(瀬戸康史)もSRに異動したら、3係のメンバーが結構変わってしまうのではないかという与呉(一ノ瀬颯)。
「兼下さんがSRに行っちゃうと3係のメンバーも結構変わっちゃいますよね?兼下さん」
「あ、うん」
兼下の反応が薄いことが気になる雪。
また、高千穂は先日発生したボヤ火災について放火の可能性を指摘。
「先日、神奈川区の空き家であったボヤ、やっぱり放火の可能性が高いみたい。」
「このところ続いてますもんね」
「火事のことで些細なことでも警察に教えてほしいそうなので宜しく」
「はい」
通報に不審な点があったら教えてほしいと警察から頼まれていると雪たちに伝えるのでした。
上杉(酒井大成)は、低周波騒音に悩む女性(沢城みゆき)の通報を受けます。
「換気扇みたいな音。ぼーっとしていて。低周波音っていうけど私しか聞こえないから困ってるの」
「そのせいで体調がすぐれないんですか?」
「あなたお名前なんでしたっけ。」
「上杉さん、私の話を聞いていますか?私は低周波音の原因を調べろって言ってるの!もういい、役立たず」
丁寧に対応ししたものの、通報先から冷たい言葉を浴びせられ、副台の箕輪(前原滉)に励まされるのでした。
「あんま気にしなさんな。今の対応で間違ってないから」
「うっす」
兼下(瀬戸康史)は、空き家の前にあるごみ箱の火が燃えているという男性からの火事に対応します。
「119番消防です。火事ですか?救急ですか?」
「火事です。場所は中区木浜町1丁目の9の一軒家の前、置いてある段ボールが燃えています。」
「中区木浜町1丁目9の一軒家の前ですね?どなたのお宅か分かりますか?」
「表札がありません。売り家の看板が見えてますので恐らく空き家です。右隣が石野さん。向かいのお宅が滝さんのお宅です。」
「わかりました有難う御座います。段ボールはまだ燃えてますか?」
「結構激しく燃えていて煙も出ています」
「すぐ近くにある老人ホームに消火器があります」と雪。
「消防車はもう向かっていますがあなたやあなたの周りで初期消火にご協力いただくことはできますか?もしもし?もしもし聞こえますか?初期消火難しそうですかね」
「じゃああとはお願いします」
場所や火災の状況などを詳細に伝える男性でしたが、兼下が初期消火を頼むと通報が切られてしまいました。
「続報あるか待とう」と高千穂。
間もなく、同じ火災を目撃した主婦からの通報で消火されるのですが、警察は空き家を狙った連続放火の可能性を疑って、捜査を始めます。
「火事です火事!うちの住宅街で、段ボールが燃えてる。中久木浜町1の9です。」
「中区木浜町1の9ですね?」
雪たちが求刑していると、横浜の街中の火災が報道されていました。
「やってんね」
「ぼやで良かったですよね」
「通報の内容が的確だった」
「なんであの人あんなふうに電話を切っちゃったんだろ」
粕原雪(清野菜名)は兼下と共に、火災現場の空地へ向かいました。
「なんでこうなるんだよ」
「元消防隊の人がいたほうが火事のことはよく分かりますから。この規模で済んで良かったですよね。道も狭いしもし家が燃えてたら、近隣まで延焼しちゃっているかもしれないですね」
「あなた達、警察のかた?」
「いえ消防局です」
「ああ、消防の昨日はどうも」
そこで、男性の後に同じ火災で通報してきた主婦(大島蓉子)と出会います。
「私が通報したのよ。買い物から帰ってきたらもう火事になっていてびっくりよ」
「その時ここで誰か見ませんでしたか?」
「誰か?私が見た時には誰もいなかったけど、昨日火事を見つけるちょっと前、あそこの角で」
「その方、足を引きずってたんですか?」
「ええ」
「ちなみにいくつくらいのかたですか?」
「うーん、いくつ…?若かった」
主婦は火災を発見する前に足を引きずった男性を目撃していました。
雪は現場を想像します。
「119番消防です火事ですか救急ですか?」
「置いてある段ボールが燃えてます
「もしもし、もしもし聞こえますか?初期消火難しいですかね」
もしかして消防関係者?なんで何もせずにその場を立ち去ったの?
「おい、粕原、人のこと連れてきて勝手に進めるな」
「すいません。通報者は火事に慣れている人、例えば消防関係者ってことはないですかね?でもそれだと初期消火の話になった途端に電話を切ったのがわからなくて」
「火を消したくなかった。昨日の通報者が火をつけた犯人、つまり放火犯。火事や通報に慣れていたのは何度も同じことをしてきたから。勿論ただの推測だ」
男性通報者は火事に慣れている人ではないかと疑う雪。
一方、兼下は思い当たる人物が浮かびます。
それは潮見でした。
司令課に戻ってから、通報者の声が潮見か確認する兼下。
雪に潮見がいた時期の動画を見せました。
「なにか分かったんですか?それこの前の放火の通報ですよね?」
「この動画に映ってる男の声を聞いてほしい」
兼下の誕生日を祝っている微笑ましい動画に潮見は喋っていました。
「はい火を消して消して消防なんですから!」
「この声…あの通報者」
「やっぱりそうか」
「この方って」
「潮見蒼太。2年前、俺のせいで消防を辞めることになってしまった後輩だ」
「すぐ係長に」一葉にすぐ報告することを提案する、雪。
「通報者が放火犯って決めつける証拠は何一つない。それに犯人捜しは警察がちゃんとやってる。あの通報してきたのが本当に潮見だったのかどうか、粕原の耳で確かめてもらいたかっただけだ。助かった」
「火災報知機って自宅で交換してもらえますか?」
「ええはい」
あのちょっと聞きたいですけど、最近怖いでしょ。放火だなんだって。火災報知器って取り換えてもらえますか?」
「では、それは取り換え支援の対象かもしれません。お住いの区の消防署にご連絡していただけますかこちら緊急通報用の回線ですので」
「あのもう1回良いですか?火事ですか救急ですか?」
「お兄さんまだ39代ですけど、まぁ箕輪さんも悪くないけどイケおじってほうが私の癖なんだけどな。もっと年上の人いないの?」
「あの救急対応ではないならこちらは切らせていただきますね」
「119番消防です。火事ですか救急ですか?」
「あのうちの母がどこの病院に入院したか教えてくれます?弟夫婦が教えてくれなくて」
「ジャンクコール続きますね」と箕輪。
雪たちは業務終了後、いつもの中華料理店で打ち上げ。
「乾杯。未来の消防救助隊長」
「いや済みませんわざわざ開いてもらって」
「上杉君にも酔っ払った兼下さんの面倒くささを味わってもらわないとね」」」
「この間どこの現場に行ったの?」
「この前放火の通報あったところに。通報者に初期消火を頼めないこともありますよね。」
「まぁそれはしょうがないよだか消防隊がいるんだしね」
「でもこれだけ続くと心配ですね。犯人は約捕まらないかな」
「中央署の先輩が行ってたけど連続放火って法則性がある事が多いらしいよ」
「法則性?」
「曜日とか天気とか放火する場所にこだわったり」
「それについて気付いたことがありますので」
ここで、連続放火の状況を見の輪がみんなに説明します。
「先月起きた1件目の放火事件は、磯子区西の1の26、それから2件目は神奈川区赤原町5丁目、最後は中区木浜町1丁目。これを線で結ぶと、これと同じ三角形を反対側に造ると、で、全部の点の中心にあるのが、横浜市消防局。もし4件目があるとしたらこの辺りなんじゃないかって」
「西区三里区あたりですか?」
「三里町三丁目」
「私達は刑事じゃないんだから」箕輪を窘める、高千穂。
「兼下さん」
「行かないぞ俺は。粕原だってまだ何も起きてないのに行ってどうする?想像すらできないだろ?」
「そうですけど」
「犯人捜しでもするつもりか?係長も言っていたけど俺達消防の仕事じゃないだろ。」
「潮見さんに連絡とれませんか?私あの後、他の通報者の声も聞いてみたんです。だけど潮見さんが通報してきたのは、潮見さんが通報してきたのは1件だけでした。何か目的があって通報する放火犯なら、毎回通報してこないととおかしいですよね。潮見さんは偶然、火事を見かけただけで、急に電話を切ったのは他に理由があるかもしれません。兼下さんは確認を都って連絡をとれるんじゃないですか?」
「そんな簡単な話じゃない俺はあいつに」
「お2人に何があったか分かっているつもりです。だからって何もしないって本当にそれでいいでしょうか。確かにわたしは警察じゃないけど、防げるはずの火事は防ぎたいですし、自分にできることはしたいです。お疲れ様でした」
その頃、高千穂は堂島の見舞いに行っていました。
「消防への恨みなんてあるんですかね。まぁ確かに救急でも火事でも、救えなかった命もあるし、どこかで恨まれているなんてこともあるかもしれないですし」
「それより高千穂、見舞い来るなって言ったろ」
「これお見舞いじゃないです。人事相談。退院は来週?再来週?勤務はいつからですか?」
「意外に早かったからな」
「堂島さんにアドバイスしてもらいたいってことみんなまだまだあると思う」
雪はその頃、三里町の火災現場を巡っていました。
フードデリバリーサービスの男性とすれ違う、雪。
「分かってます。あと数日で必ず…」
後日、雪たちはミーティングに参加します。
「火事の通報はありませんでした。ただ今日は乾燥注意報も出ているし、事故にしろ事件にしろ、火事が起きる危険は高いと思う。緊張感をもっていきましょう」
現場では兼下は有給休暇をとっていました。
雪たちが仕事に戻ると女性が大慌てで通報して来ました。
「火事です、火事火事。」
「火事ですね?」
「何かが燃えてますか?」
「家です。家が燃えてる」
「火や煙が見えていますか?」
「火がぶわって」
「分かりました。消防車が向かう住所を教えてください」
「ここは西区三里町3丁目26の5」
「西区三里町3丁目26の5ですね?」
「はい」
「そこはあなたの家ですか?」
「違います違います。私は偶々通っただけ!早く来て」
ここで雪が現場を見に行った状況を新島にそっと伝えました。
「新島さん、3丁目26の5は空き家だった。私見に行ったから」
「消防車は既に向かっていますが初期消火はできませんか?」
「それが無理だから電話してるの。ちょっと待って、あの関係ないかもしれないけど、火事の現場から出て行く怪しい男を見たのよ。警察呼んだ方がいい?私が通報すればいいの?」
しかし、女性(沢城みゆき)は電話を切ってしまいました。
「新島さん警察にお願い」
「粕原か?場所は西区三里町3丁目の24の13の一軒家!」
「兼下さん」
「西区三里町3丁目24の13ですね」
「また三里町3丁目」
「敷地内で雑物が燃えて火が出てる。郵便物が溜まって人が住んでる気配がない。恐らく空き家だ」
「分かりました。先程、西区三里町3丁目26の5の空き家でも火災の通報がありました。念のためですが、こちらは24の13で間違いないですよね?ただ、26の5の火災に、近隣の消防車を出してしまっている為、ちょっと時間がかかるかもしれません。」
「分かった」
「こっちは一旦切る。初期消火ができたらまた連絡する」
雪たちは兼下からの続報を待っていました。
「兼下からの続報まだ入ってないよね」
「はい」
兼下は現場にいて、なんとか燃えている火を資材で消しました。
「火事です!火事です!どなたか消火器をお持ちでありませんか?」
「あの!これ」
「有難う御座います」
消火器を持ってきてくれた高齢男性が駆け付けてくれたものの、間に合いました。
その様子を見ていた黒ずくめのフードの男がいました。
消防隊からの報告では特に異変がなく、兼下と連絡が取れません。
「通報者からの情報がない。虚偽通報ってこと?」
「場所を間違えている可能性もある。あと何回かかけてみて?」
消防隊が駆け付けると、兼下が既に消火したことを報告。
「兼下さん今どこにいるんですか?」
「今は裁判所通りの若葉台3丁目の交差点を100mぐらい北に進んだところ。」
「どうしてそんなところに?」
「火災現場に怪しい男がいた。放火犯かもしれない」
「じゃあその人追ってるってことですか?どうしてそんなこと」
「粕原いってただろ。防げる火事は防ぎたいって。俺だってそう思っている。」
「兼下やめなさい。あんた消防隊員でしょ」高千穂が注意します。
「緊急回線長々と使うわけにいかないので切りますね」
「最初に火災を通報してきた女性の番号、もうありません。電話を解約した可能性が」
「粕原俺だ。西区若葉町2丁目7の13の廃屋の室内。」
「西区若葉町2丁目7の13の廃屋の室内ですね?」
「俺が追っていた男は放火犯だ。この場所を拠点にしていたみたいだ。火の近くには危険物がある。今から初期消火するけど、消防車と一緒に警察…」
そこで兼下は帰宅した、犯人と鉢合わせしました。
「お前かお前が放火の犯人か」
「兼下さん?」
「追ってた男と接触したのかも。粕原さんそのまま聞いて」
高千穂は耳が良い粕原に電話の対応を頼みます。
「答えろ!」
「あんた誰だか知らないけどただゴミ燃やしてるだけじゃん。別に誰も死んでないからいいでしょ」
「いいわけないだろ!」
「いいの?このままじゃ火事燃え広がっちゃうけど」
放火犯と接触した兼下は、犯人と電話の向こうで揉み合っていました。
「与呉、警察に連絡。あと、救急車も出して」
高千穂が与呉に指示します。
「はい」
「兼下さん大丈夫ですか?兼下さん…これ人が走ってる音です。今、自転車に乗りました。
間もなく、市民から兼下がいる場所での火災通報がありました。
「火事だ火事。うちの廃屋から燃えてる
「消防車が出動する住所を教えてください」
「西区若葉町2丁目7の13。10年暗い人がいない」
「こちらのすでに通報ありまして商簿者が向かっておりますので」
「おい兄ちゃん大丈夫かよ。消火器持ってくる」
「つまり、今聞こえてるこの音、放火犯が逃げてる音。きっと兼下さんが」
なんと兼下は犯人の上着のポケットに雪たちと通話中のスマホを入れました。
兼下は水を掛けて、火を消しました。
「でも兼下さん、GPSの通報できないんじゃ」
「兼下さん、粕原さんなら音で犯人の手掛かりを掴めると思ったんじゃないでしょうかね」
兼下は雪の聴覚過敏を活かして、音と声を頼りに現場の状況を伝えていたのです。
「自転車止まった。どこかへ逃げ込むつもりかも」
「兄ちゃん消火器」
兼下に協力する高齢男性の声がし、彼が消火器を持ってきました。
「有難う御座います。安全なところへ避難して下さい」
粕原は通報先で音が流れるのを知りました。
「この音楽ってなんだっけ…」
「そんなの聞こえる?」
「横浜市のサウンドロゴ。」
「そう、それですそれがずっと聞こえてます。」
「それがずっと流れてるのって、横浜市の支庁1階のエントランス付近ですよね」
勘のいい与呉が犯人がいる場所を特定しました。
「放火犯、確保されました」
そして、兼下は怪我もなく、緊急搬送の必要もなしで、初期消火をした模様です。
犯人の男は潮見ではなく、20代の別の男、長谷川陽太で、警察に間もなく逮捕されていきました。
遊びのつもりで放火したことが動機でした。
兼下には感謝状が贈られるなど、事件は解決しました。
「とんでもない奴がいたんですね。放火遊びって」と、箕輪。
「私、犯人とすれ違ったんです。誰かと電話で話をしてるみたいで」
「共犯者がいるってこと?」
「そういえば4件目を通報してきた女性は?あの人は結局何だったの?」
4件目の通報者の女性は、高千穂が警察に報告しておくとのことでした。
「警察に情報提供しておくって係長言ってました」
その頃、潮見を見かけた兼下。
「潮見…」
「ニュース見て気になってまさか会えるとは思わなかったんですけど。済みません」
「なんで潮見が謝るんだよ。謝らなきゃいけないのは俺のほうだ。2年前俺のせいで消防を辞めなきゃいけなくなったこと、ずっと引っかかってたのに連絡すらとろうとしなかった。本当に申し訳ない」
「やめてください。頭上げて下さい。兼下さんのせいじゃないです俺が消防やめたの。あの事故より前から、出動の度、手の震えが止まらなくなってたんです。火が怖くて。でもうちおじいちゃんも父も消防一筋で火が怖いなんて言い出せなくて。あの事故でやっとかっこつけて辞める理由が出来たと思ったんです」
「そうか。いやだからお前が謝る理由何もないって」
「本当は元消防隊員として初期消火をすべきだったのに、火を見ると、怖くなっちゃって…消防時代の同期から兼下さんが自分から現場を離れて司令課に行ったって聞いたんです。それで気になって。俺のこと気にしてたらどうしようって。でも直接確かめる勇気無くて、もし俺のこと気にしていたら全然いいっていうか関係ないんで!俺、今介護施設で働いていて結構性に合っているみたいで楽しいです。兼下さんも戻りたいって思うならいつでも現場に戻ってください。いち市民として応援しています」
「分かった、ありがとう」
「朝からにゃーにゃーうるさくて寝られないんですよ。」
「消防では野良猫を捕まえることはできないので、市役所のほうにお願いします」
「この間、消火した人でしょ。猫ぐらい捕まえられるんじゃないの?」
ジャンクコールが続き、横浜中央消防局は平和に過ごしていました。
「5番の司令台と副台、増員願います」と高千穂は意味深に微笑みました。
そこへなんと職場復帰した堂島(佐藤浩市)が現れました。
雪はまたあの堂島の声に大喜びし、目を輝かせます。
「119番消防です火事ですか救急ですか」
「もしかして、あなた堂島さん?良かったやっと話せた。これからあなた達の無能を証明してあげる。ちゃんと聞いててね」
「意味がちょっと…こちら緊急の回線ですのでいたずらなら切らせていただきますね」
「いたずらですか?」
「爆発。横浜シティボートビで爆発!」
先程の女性と同じ声で、横浜シティボートビルで爆発事故が起こりました。
119エマージェンシーコール10話感想・みどころ
横浜で起きる相次ぐ、連続放火。
犯人は当初、兼下の元後輩の潮見と思われていましたね。
兼下を歩道橋で見かけた後、すぐに逃げたことや、主婦の女性が見た足を引きずった若者ということで、彼を疑ってしまいました。
潮見は兼下との仕事での火災のトラウマで、通報した後、消火をためらっていた真相が判明。
そして、真犯人は何度も通報してきた女性(沢城みゆき)。
ベテラン声優、沢城みゆきさんの独特な艶のある上品な声が場面ごとに状況を想像させるくらい引っ張られました。
沢城さんといえば、アニメ「ルパン三世」や「ローゼンメイデン」で品格ある女性キャラクターを演じていることで知られていますが、彼女の声の色彩が素晴らしかったです。
兼下と格闘の末に捕まった男性は雪とすれ違った時、共犯者に電話していましたね。
沢城さん演じる女性通報者と共犯の可能性もあり、一気にサスペンス要素も兼ねて胸が掻き立てられました。
「あなた達の無能さを証明する」
「レジェンド」こと、堂島が癌の手術を経て、復帰したことも雪たちと同じ喜びに共感しました。
華々しい場面から一変、通報者の女性は堂島に私怨を持っているようで、次週の最終回に向けて、一気に物語に引き込まれる10話でした。