となりのチカラ

となりのチカラ8話 家族の再生と清江と託也の旅立ち

となりのチカラ8話あらすじネタバレ

実家に家出している妻、灯(上戸彩)を説き伏せ、なんとか彼女がそれまでいえなかった不満を知ったチカラ(松本潤)。

その内容とは、仕事を辞めていいのか、長女の愛理(鎌田英怜奈)の反抗期に時には怒鳴ったり手をあげることがあっていいのか、長男の光太郎の成績不振についてでした。

チカラ自身も自分の頼りなさに不甲斐ない気持ちになり、一人で抱え続けてきた妻の悩みに葛藤。

答えがわかったら、また連絡してほしいと言って、未だに帰宅拒否する灯。

子ども達のことに触れ、チカラは光太郎のテストの結果を見て、勉強面で心配になります。

一方で、愛理は、反抗期や学校でいじめが展開していて、担任もいじめを見てみぬふりをして、口の強い愛理が周囲とのコミュニケーションに難があることを察知。

学校のことを聞くもののあまり良い状態とはいえず、さらにご近所さん達の頼子(松嶋菜々子)、マリア(ソニン)管理人の星(浅野和之)はチカラを相変わらず拒絶。

仕事では本間奏(勝地涼)から、チカラはまだゴーストライターどまりだと言われ、落ち込むチカラ。

孫で大学生になる託也(長尾謙杜)は祖母、清江(風吹ジュン)の介護のために、せっかく決まった大学進学を辞退しようと葛藤。

託也はチカラに対して、進学を断念することを話したら、祖母と喧嘩になった話を切り出します。

震災で両親を亡くしてから、親代わりに自分を育ててくれた祖母を思う託也は、益々不安を抱えていました。

「もう人の家の問題に中途半端に干渉するのやめてもらえますか?」

託也は心の余裕のなさについ、チカラに対してきつい言い方をして去って行きました。

その後、灯にアドバイスをもらって、託也にアドバイスをしようと電話するものの、灯は実家を出て行っていました。

灯の兄は、灯が浮気をしたのではないかとチカラに茶々を入れます。

間もなく、それを本気に心配したチカラは、灯の居場所を探すため、灯の仕事先で働けるようになった好美(古川凛)の母、達代(映美くらら)から学(小澤征悦)の離婚届けにサインをしてほしいと頼まれるものの、断るチカラ。

間もなく、帰宅すると、木次学から「離婚届けのサインいつでもしてやるよ」とチカラが困惑している様子を嘲笑う彼に声をかけられ、少しムッとするチカラ。

帰宅したチカラ。

長女の愛理は学校で嫌な同級生とかかわり、何かというと「カンニングさせて、お金を貸して」などと都合よく利用されることから人間不信になり、母よりももっと頭を鍛え、自立心を高めたいと言って口をきいてくれません。

長男の光太郎は背中に「バカ」と紙に書かれた張り紙を貼られ、自分は最後まで問題が解けない、テストで良い点をとってママを喜ばせたいけど勉強がうまくいかないことで悩んでいました。

愛理は母、灯から「今の性格だと友達ができない」と指摘され、思春期相応の反発心がますます強まってしまいました。

その日、清江とマンションの前のブランコに座って話していたチカラは、清江と話します。

一方で、清江はそんな孫を思い、介護施設に入ることを決意。

清江はこの日はチカラのことも記憶がしっかりしています。

やがて、自身の認知症が進行していることを自覚しており、自分だって本当は介護施設に入りたくない、でも、託也の将来を考えれば自分が重荷になっていること、託也のことが分からなくなるなんて耐えられない、自分はなぜこんな病気にかかったのか?など彼女自身の精神的な不安をチカラにぶちまけました。

既に時折、託也のことやチカラなどマンション住民の顔がわからなくなる時も増えた彼女ですが、時々、認知戻った時は、託也にとって自分が負担になっていることを申し訳なく思ってる模様。

チカラはパニックになって泣きだす彼女にどう言葉をかけていいかわかりません。

ある夕方、清江がとうとう徘徊。

頼子やマリア、上条と共に清江を捜索。

チカラは灯に電話を入れますが、男の声がして益々、灯の現状を怪しむのでした。

託也は自分自身の辛さを吐露し、「普通の高校生なら逃げだしそうなところを君はそれに耐えられる人間だからじゃないかな」とフォロー。

託也やマンション住民の顔を見ても、状況や認識ができず、震災当時、託也が小さい時の記憶や、教師だった頃の記憶が混ざり、混乱してしまいます。

自分自身に心の余裕がないなか、チカラは託也と清江のためにまた何か考えを出そうと行動を起こします。

チカラ自身がヤングケアラーで、仲が良かった両親が母の介護をきっかけにバラバラになったことを伝えます。

そして、高校生の自分を置いて、父が死んだことが当時のチカラ自身に心の傷を残したことを思い出した彼は、託也にガツンと言葉を訴え続けます。

「やっぱり清江さんを施設に入れよう。君一人じゃ無理だよ・・・俺は君とお祖母ちゃんを見て自分自身の少年時代を思い出す。母の介護をしていて、父が高校生の俺を置いて自殺した。なんでまだ高校生の俺を置いてって思ったこともあった。お祖母ちゃんを施設に入れることは、お祖母ちゃんを捨てることじゃないんだよ。僕たちは辛いことがあっても成長しなきゃいけないんだ。」

翌日。

託也は祖母、清江を施設に入れることに。

清江は施設に入る直前、託也にハグをしようと提案し、抱き締めました。

託也は小・中学生の頃に祖母に心ない態度をとってしまったことを詫び、清江とハグをかわしました。

しかし、間もなく、託也のことを忘れてしまう清江ですが、「孫のことを宜しくお願いします。チカラさん、あなたが傍にいてくれて、出会えて良かった」と告げ、介護職員と共にマンションを去っていきました。

チカラはご近所のみんなに、お節介を焼き過ぎて、自分と家族に向き合えていなかったことを反省。

すると、灯がひょっこり現れます。

灯は既に東京へ帰ってきたものの、チカラの様子や彼自身が反省するタイミングをうかがいながら、頼子やマリアと過ごしていたのです。

子供達にも口止めさせてチカラが今、何を考えているかを見直させるために、頼子やマリア、星たちもわざとチカラに冷たい態度をとっていたことが判明。

家族を集めたチカラはゆっくり一言一言話し、灯からの「課題」に応えました。

高太郎に鏡に映った自分をどう思うか聞きます。

「僕、笑顔が可愛くてセクシーかな」

「今は勉強が出来なくてお前をバカにする人もいるけれど、気にするな、好きなものがお前にもいつかきっとできてもっと知りたくなる、自然と勉強したくなる、高太郎には伸びしろがあるし、意欲が今はまだないだけだ。光太郎の名前は高村高太郎からとったんだ。ママも、お姉ちゃんもパパも高太郎のことを応援するよ」

高太郎は大好きな手信号で、旗を振り、家族が大好きだと笑顔になれました。

次に愛理に向き合います。

「灯、愛理はママに今の性格だとずっと友達ができないって言われたことを気にしてる。愛理のことを心配していただけなんだよな、周りと誤解が生まれてコミュニケーションがうまくいかないことを。愛理は周りを心配する優しい子だ、少しパパに似てるよね。お前がそうやって数字で表現するのはパパは嫌いじゃない。それは自分に嘘をつきたくなくて、素直なところがある。お前の愛理って名前はレゲェからとった。レゲェで”あいり”は最高って意味が込められている。愛理は誰かを幸せにすることができるよ、今は友達を作ることに焦る必要はない。今ここにも、お前といる最高だって思う人がいる。」

最後に灯に伝えます。

「灯のしたいようにすればいい。僕自身はゴーストライターの仕事を続けながら自分の作品を出すことを諦めたくない。灯ちゃんのなかでは自分の答えが出ているんじゃないの?灯ちゃんは仕事や育児で疲れても全力で取り組むと思う、そんなあなたを僕は大好きです。心から尊敬しています。二度と出て行かないでよ、灯ちゃんがいないと心細くて死にそうだから」

そして、灯や家族を想い、「僕はもうなにもしない。他人が困っていても、僕はもうかつてのように干渉しない」と決意表明を話します。

ようやく家族のことと向き合い、家族との問題が解決。

微笑む中越家。

ところが、間もなく火事が発生。

なんと、火事の原因は、新しい603号室の住人の男でした。

もう何もしないと言いつつも、チカラのなかでは未だに葛藤がムズムズと生まれるのでした。

となりのチカラ8話感想・みどころ

チカラがとうとう、自分自身の家族と真正面に向き合うと共に、清江と託也の「ヤングケアラー」問題を本格的に解決しましたね。

清江と託也の状況も、チカラのような第三者から見ても、2人の心が完全に離れきってしまってもおかしくない状況。

清江は託也やチカラのことを認識する時もあるけれど、ほんの少し時間が経てば忘れてしまい、自分の状況を理解できないところは辛い。

教師をしていた頃と託也の両親が亡くなってから引き取った時の過去の記憶が混同している清江は胸が痛みました。

風吹ジュンさんの芝居がうますぎて、託也と清江の状況が痛々しいぐらい伝わってきました。

「僕も、母の介護で父が自殺した時は高校生の自分を残して死なれた時、なんでまだ俺、高校生なのにって思うことがあった。清江さんを介護施設に入れよう、もう託也くん一人では無理だよ。自分達は辛いことがあっても成長しなくてはいけない、お祖母ちゃんを施設に入れることは家族を捨てることじゃない。俺のことを何言ってんだこのクソ親父と思っても構わない」

チカラの言葉が今、介護の状況にいる人の気持ちにそっと寄り添うような言葉選びで、救われる部分がありましたね。

介護施設へ入ることが決まった清江が最後に一瞬だけ、託也のことを思い出して、ハグを提案したシーンは涙腺が・・・。

託也のことやチカラのことを思い出したり、誰だか忘れても、思い出した時だけは託也にとってたった一人の家族であることに変わりない清江の優しさが描かれていましたね。

託也が中学生までに清江に反発した行動をとっていたことを泣きながら謝り、清江が「そんなことあったかしら」と敢えて彼女が病気がありながらも、祖母に冷たい態度をとった自分を顧みる彼の心にそっと寄り添う様子が温かかった。

すぐに託也のことを「どちら様ですか?」って忘れても、「皆さん、託也のことを宜しくお願いします」と言って職員と共にマンションを去った清江は僅かな記憶のなかで孫の託也をとても愛していることがわかりますね。

チカラが子どもたちの目を真っ直ぐ見て、高太郎に鏡を使って今の自分がどう見えるか、自己肯定感を確認する小さな行動や、勉強ができなくても他のことに関心を持ち、勉強したくなる時がくる、今は意欲がないだけだと、彼自身の人格を肯定し、前向きに物事に取り組めるように促す躾は見習いたい。

私も高太郎のように自分は他の同級生よりも勉強が追いつけないのかとちょうど、彼ぐらいの時に同じ悩みを抱えていたことがありました。

高太郎の純粋な悩みは、自分自身が小学3年生の頃を少し彷彿させるような部分があって切なかったですが、チカラのフォローの仕方は、高太郎の自己肯定感を育て、彼自身がつまづきから立ち直れる接し方だと思いました。

一方で、長女の愛理が数字を使って自分の気持ちを独特に表現する方法も私も、チカラと同意見ですね。

回りくどい言い方をするけれど、思春期で母への反抗心や周囲へのコミュニケーションのとりかたが成長中の愛理からしたら、自分の本心を相手に伝える時に使う為に、「何%」と表現しているのでしょう。

同級生からは友達を作ろうにも、「カンニングさせて」「お金貸して」など都合の良い人扱いされるのがつらいという気持ち、私も中学生になるかならない頃にあったなぁ。

素直で感受性が強く、洞察力があって、人がどんな状況なのかを先読みする彼女の頭の良さと、気の強さが普段から誤解を受けやすいところで、彼女自身、友達ができるか不安な苛立ちが出てもおかしくないですよね。

そんな彼女にも、チカラが「愛理の名前はレゲェで一緒にいて最高っていう意味からとった。今は友達を作ることにそんなに焦らなくていい、愛理が数字で自分を表現していることはパパは嫌いじゃないし、寧ろ素直で分け隔てなく人に接することができる優しさがある」と伝えているのを見て思わず泣いてしまいました。

チカラのようなお父さんがいたら、思春期でギスギスした態度を持つ子供でも、説教くさいとかうざいなどの感情よりも自分に正直に向き合えそうですよね。

妻の灯に対しても、灯が仕事をどうするかは彼女の選択肢にゆだねる、そして自分自身はお隣さんに干渉しすぎず、作家の道を目指すことを諦めない・・・。

頼りなさそうなチカラは、家族や周囲を愛す応援したくなる中腰ヒーローですね。

次週、603号室のお隣さんの暴走が加速!となりのチカラ史上、最大の敵である603号室の住人の闇や、チカラ一家、そしてご近所さんたちの最後の決意を見逃せない8話でした。

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