相棒18話あらすじネタバレ
「魔獣録」という人気小説家の著者、笠松(真田幹也)が銃殺される事件が発生。
鑑識の益子(田中隆三)によると、暴力団絡みの抗争により、一発で撃たれた可能性を死さする伊丹(川原和久)。
凶器は数か月前、収賄疑惑をかけられた代議士襲撃事件で使われた古い銃だと思われていたのですが、問題の銃は既に警察側が押収して保管されていたので、ネット上では「魔銃が現れた」と大騒動に。
銃を「野蛮で旧式の武器」と忌み嫌う杉下右京(水谷豊)は冠城亘(反町隆史)と共に独自の捜査を開始。
青木(浅利陽介)曰く、政治家の襲撃事件が過去にあった際にその時の銃と、3か月前に今回の事件で、「魔銃」の作者殺害に使われた銃の線条痕が一致。
線条痕の再鑑定をしている警察庁の危機感科学警察研究所を訪れます。
主任研究官である黒岩(上杉祥三)から事情を聞くと、問題の銃が持ち出され、鑑定が間違っている可能性もないと断言。
犯罪の要因を研究している雅美(前田亜季)も、黒岩の鑑定を支持。
銃には、銃身に無数の傷や魔獣と呼ばれている印も刻まれていました。
暴力団関係が使う銃は77丁ですが、それ以外は一般人が使うものだと話す雅美(前田亜季)。
黒岩が再鑑定すると、なんと2つの事件で使われた銃が一致、つまり、同じ種類の拳銃を使った犯行が推測されます。
いっぽう、捜査一課は、小説の熱狂的なファンと、反感を抱くアンチ、さらに、暴力団の関与も視野に捜査を進めていました。
内村刑事部長(片桐竜次)は、捜査一課の伊丹や芹沢、麗音に対し、絶対に犯人を取り逃がさず、犯人には厳重な裁きを下すことを命じるのでした。
しかし、犯人も狂気も見つからず、ネットでは「魔銃は増殖する」などという噂が、まことしやかに囁かれていたのです。
右京と亘は、後日、拘置所にいる原口という男から、帰宅後に玄関に紙袋が置いてあり、何者かが魔銃を自宅に置いていったという証言を聞きます。
その後、麗音が過去に撃たれた事件があった時期、魔銃録の作者、笠松が新作が出来たと出版社に嬉しそうに報告し、「魔銃録」が完成したエピソードを知ります。
生のリアクションを聞いて、続編のリアクションが知りたいと笠松が言っていたという証言も。
麗音から、魔銃録のファンの反応をまとめた資料を持ってきてもらった右京と亘は、きょうとく大学心理学科の学生の熱心なレビューに目を止めました。
笠松にファンレターまで送ったその主は、原口を利用したのです。
その夜、右京は小手毬にて、茉莉の店で亘と夕食を食べていた際、魔銃録についてネットで大盛り上がりになっていると茉莉から聞きました。
さらに、茉莉は気になれば好奇心が湧くものだとシンプルながら、犯人の足跡に繋がる言葉を口にして、右京はびびっと反応。
翌日、黒岩と雅美の元を再度訪ね、原口に銃を渡したのは、作者の笠松本人ではないかと推測する右京と亘。
相手に近づけるなら刃物や鈍器も同様、相手に銃を奪われる可能性もあるという黒岩。
彼の言うことに疑う亘に対し、当時の銃で、シングルアクション機構という特殊な構造の銃を見せました。
扱いに慣れた銃でなければ今回は犯行が難しいと感じる右京。
銃は手にするすべての力を均衡に保つ・・・アメリカの留学時代にホールドアップされたことがあった科警研の雅美と黒岩達。
「痛みなくして得るものなし」この言葉がぴったりだと呟く亘。
力のないものが暴力により、踏みにじられるのは良くない、けど、法が守ってくれない時もあると意味深に口にした黒岩。
その頃、豊田充(川合智己)という金髪と黒髪のツーカラーな髪を持つ若い男を見つけ、警視庁に連れて行こうとする伊丹、麗音、芹沢。
そこで、麗音が豊田に、「自分が過去に撃たれたことがあった。死にたくないと必死で思っていた。あんな思いをもう二度と誰にもさせないでください」と涙ながら訴えた麗音。
豊田充は、伊丹たちに連行されたのち、笠松を殺した犯人ではなく、紙袋に入った魔銃と同じ「デューク」の銃を彼も持っていただけだとわかりました。
亘と右京はまだ黒岩の研究所にいて、亘は特に、保管されている銃のガンオイルの独特な臭いに気付きます。
その後、右京達が去った後、夜には、黒岩が何者かに殺されてしまいました。
翌日、右京と亘、捜査一課は、魔銃録を書く為の資料であり、科警研の極秘な書類を一緒に覗き、その被験者のなかに、黒岩の名前が入っていることを発見。
伊丹は、笠松殺しの犯人は、黒岩、黒岩は魔銃録の銃を元々、保管していたので、その可能性がありえると読みますが、亘は違和感を覚えます。
ふいに、廊下で雅美と会いますが、雅美は「師匠」の黒岩の死にショックを受け、眩暈がしていました。
その様子に気付き、右京と亘は雅美を気に掛けますが、雅美は「気にしないでほしい」と言って業務に戻るのでした。
雅美について、なにか引っ掛かる亘。
その後、青木に調査を頼んだ右京は、これで「すべてが繋がった」ことにピンとくるのです。
右京と亘は、雅美を黒岩の仕事部屋に連れて行きます。
黒岩が「魔銃録」の笠松に対して、資料を渡していたことがありました。
力のないものが暴力によって踏みにじられることがないように・・・と願う黒岩が犯罪をするわけないと前置きした右京。
さらに、アメリカ留学中に、デュークの銃を過去に突き付けられて狙われそうになった過去を持つ雅美。
雅美はトラウマを克服しただけでなく、亘が前日感じた違和感は、雅美の手からガンオイルの臭いがしたことでした。
銃弾に線条痕をつけるには、銃の中身を雅美が改造し、笠松を殺したこと・・・。
雅美こそが、極秘資料を笠松に渡して、魔獣録を笠松が執筆、発表したのが真相でした。
実験の邪魔をされたと思った雅美は、衝動的に笠松に発砲して殺害。
その後、ガンオイルが手についた雅美ですが、同一の銃を使い、線条痕をわざと残すことで、魔銃の恐ろしさを世に知らしめようとしていた雅美。
研究者の立場を利用して殺人を犯した雅美。
笠松のファンである原口と豊田の家に紙袋に入れて魔銃と同じシリーズのシングルアクションの銃「デューク」を置いていったのも、雅美でした。
黒岩は「相棒」の裏切りに、雅美を厳しく問い詰め、屋上で揉み合いになっているうちに柵の上から黒岩は転落死。
雅美は過去に自分が留学先で少年から銃を突き付けられ、恐怖心を感じた、そのことで、威力のある銃を使えば人の反応はどうなるのかを試そうとしていた雅美。
右京はあまりにもひどい雅美の行動を、思い上がった独り上がりの愚かな行為・・・ただの愚行だと一喝。
雅美の逮捕へと応じるのでした。
相棒2021 18話感想・みどころ
科警研にいる雅美がおとなしそうな顔をして、とても卑劣で人の痛みを考えない行動を起こし、心が痛む事件でしたね。
黒岩は人を傷つけることを一番許せないまともな心を持つ雅美の「師匠」であり、大切な相棒です。
にもかかわらず、雅美は自分が留学中に見知らぬ少年から急に銃を突き付けられた恐怖心を克服し、同じ恐怖を他人に経験させるとどんな反応が起こるかを魔銃を使って「実験」した・・・なんて歪んだ思考なのでしょうか。
笠松も、麗音が白バイ警察時代に銃撃された事件をベースに、「魔銃」を書くなんてひどいなとも感じました。
だからこそ、麗音がただ、銃を知らぬ間に手にしてしまった豊田を説得するときに、自分が銃で撃たれた経験を前置きして話し、同じ悲劇を繰り返したくないからこそ、あんな思いを二度と誰にもさせたくないと強く訴えるシーンは思わず涙です。
ただ、豊田はかなり不安定だったものの、大きな問題を起こさないように踏みとどまることができたのは救いでしたね。
右京が雅美の人の命を軽視する犯罪理由に、「あなたがしたことは愚行だ」と怒りの「制裁」を言葉で伝えた場面は爽快でした。
でも、雅美ってこれから服役中に反省するタイプなのかどうかはちょっと疑問ですね。
来週は、なんと2話で登場済みの、VRのバーチャルワールドに右京と亘が再び挑みます。
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