相棒23 17話あらすじネタバレ
金庫を持った強盗犯が右京と亀山(寺脇康文)が追いかけます。
箱の中に男が隠れていて、すぐに逮捕となりました。
彼らは闇バイト。
「あとを絶ちませんね闇バイト」
「ああ。いくら実行犯をパクっても結局、トカゲの尻尾切りだ」と、角田課長(山西惇)。
「角田課長、今回もスカル絡みで間違いないですね」
そういうのは刑事の羽藤。
闇バイトを使って禁固泥棒を繰り返す反社組織「スカル」を追っています。
「ああ羽藤ちょうど良かった。彼らが…」
「特命係の杉下さんと亀山さん、お噂はかねがね。組織犯罪対策部の羽藤です」
「羽藤には特別捜査班としてスカルを追ってもらってるんだ」
「スカルというと闇バイトを使い、禁固宝刀を繰り返す、新興勢力ですね」
「ええ。リスクの高い強盗には決して手を出さず、窃盗だけを繰り返す、嫌なずる賢さがあるんです。トップにいるのはユキチという人物で未だに素性は不明のままま。ですが必ず捕まえてみせます」
「大丈夫か?何者かに家に投石されたんだろ?」
角田が言うように、住田は何者かに、家に石を投げられていました。
「投石ってスカルの仕業ですか?」
「脅迫されて捜査の手を緩める程、やわじゃないですよ」
「こう見えてコワモテだけど娘がいる優しいパパ」
「見てうちの娘、可愛いでしょ。いや、知らない間に娘に設定されてて、直し方分からないんですよ」
娘の美香は父の羽藤の待ち受けを、自分との親子写真に変えていました。
微笑ましい内容に、特命係と角田は微笑みます。
羽藤には一人娘、美香がいました。
その美香は狙われていました。
警察は特別版を組織して、「ゆきち」と呼ばれるリーダーを追っていましたが、素性すら掴めずにいます。
そんな杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)はスーツケースを盗まれた少女、芽瑠と遭遇します。
「あのスーツケースを盗まれて。助けて下さい。スーツケース私のじゃないんです。まさかあんなものだと知らなくて…死体が入っています」
事情を聞くと少女は弱みにつけこまれて「運び」の指示を受けたものの、中身が死体と気付いて逃走します。
「運びの指示を受けていました。アルバイトで、落とした時鍵を壊してしまって、開けてしまいました。絶対に開けるなって言われてたのに開けて。私、怖くなって逃げちゃって。逃げたら私も殺されると思って戻ったら…スーツケースがなくなってました」
「どうして、闇バイトに。自分か応募したの?」
「いえ。道で男の人にぶつかって」
「なんてことしてくれたんだよ。100はした」
「ごめんなさい」
「芽瑠さん今回の闇バイトもユキチから指示を受けましたか?」
「画像を保存しました。これメッセージが残らないようになっているから」
「ユキチの顔はご存じですか?」
「いえ、メッセージのやり取りしか」
芽瑠が右京と亀山から事情聴取を受けている最中、服を剥ぎ取られた男、茂手木が警官に抱えられて保護されました。
男のせとものの皿を割り、その男性は芽瑠の写真を撮り、逃げられないと脅迫しました。
「その後、ユキチって人から指示を受けました」
その少女に指示を出していたのが「ゆきち」でした。
間もなく、追い剥ぎの目に遭った男性も警視庁に運ばれてきました。
同じ頃、ゆきちを追う特別班の刑事が何者かに拉致される事件が発生しました。
その頃、羽藤美香も誘拐が誘拐されていました。
「おい、スマホ、スマホ、よこせよ。これ使って」
美香から彼女の携帯を奪って、監禁する男。
「俺の仕事、そこまでなんで、指示が来るから」
さらに、刑事の娘も不気味な集団に監禁されていました。
一方、右京と薫は死体運搬に使われたスーツケースを運び、芽瑠の被害を再現します。
「実際にこの70キロのスーツケースを運ぼうとすると、その重さで盗もうとするのは困難だとすぐに分かりますね」
「ええでも持ち去った」
「どうしてもそれが必要だった関係者かもしれませんね」
「関係者?」
「芽瑠さんが持ち去った後、スマホが必要だったって言ってましたね。つまり見張り役がいた」
「そっか、見張り役が運びを引き継いだ」
「その可能性はありますね」
「ああ、どっち行ったんでしょうね」
「西口は改装工事中で仮設階段も多く、昨日の午後はエレベーターの点検中でした」
「こいつを持って長い階段を昇り降りするのは大の男でも大変そうですね」
「芽瑠さんが逃げたのは南側。そして戻った。セット半とすれ違ったとしたらこれ気付きますよね?」
「南も違う。てことは東口ですね」
「おや、これ血痕ですかね」
なんと東口から出ると道路には血痕があり、同じ別のバッグがありました。
「あ、そこにも」
「ここ!あった」
血痕を辿り、別のバッグには死体が入っていません。
捜査一課の伊丹(川原和久)、芹沢(山中崇史)出雲麗音(篠原ゆき子)が現場に来ました。
「死体が消えた?」
「何者かが持ち去った可能性が」
「特命係の亀山、こっちは忙しいんだ」
鑑識の益子桑栄(田中陸三)に頼んだところ、遺留品のスーツケースから、被害者が住田龍之介(松岡広大)という反社組織メンバーの可能性が高いことを掴んでいました。
「スーツ検査の内側から検出された指紋をデータベースで照合したらヒットした。住田隆介27歳、5年前に傷害事件の前歴があるな」
「見つかったのは指紋だけ。じゃあこのスーツケースの死体は、ほぼ住田で間違いないですね」
「運びの指示を出したのはスカルのユキチだと言ってましたね」
「何かユキチの怒りを買ったんですね」
「スカルは内部制裁が厳しいからな」
「このスカルの住田はメンバーということですか?」
「あると思うな。裏切りが起きないよう、見せしめに粛清されたのが何人もいるらしい。同じくスーツケースに入れて海や山に遺棄」
その頃、羽藤美香も誘拐が誘拐されていました。
「おい、スマホ、スマホ、よこせよ。これ使って」
美香から彼女の携帯を奪って、監禁する男。
「俺の仕事、そこまでなんで、指示が来るから」
さらに、刑事の娘も不気味な集団に監禁されていました。
一方、右京と薫は死体運搬に使われたスーツケースを運び、芽瑠の被害を再現します。
「70キロがあるスーツケースを一人で運ぶのは困難ですね。西口からの改札口は工事してますね」
捜査一課の伊丹(川原和久)、芹沢(山中崇史)出雲麗音(篠原ゆき子)が現場にきました。
遺留品から、被害者が住田(松岡広大)という反社組織メンバーの可能性が高いことを掴んでいました。
「スカルの住田龍介だな。前があったらしい」
右京と亀山は関連人物の廣岡浩の家へ。
「住田さんとは大学のお友達で」
「最近、様子がおかしくて、連絡来なかった。住田が何か関わっているんですか。」
「廣岡さん、お名前は浩さん?5年前に傷害事件を起こしてますね」
「あの、住田と歩いてたら不良に絡まれて、住田は不良を殴って、内定は取り消し。小さな町工場で働いてます」
「米本製作所ですね?廣岡さん立ってくれますか?」
「これ、スマホ、闇バイトの連絡用」
「やっぱり角田はスカルのメンバー説濃厚ですね」
「あの廣岡さんここ何か敷いてませんか?」
「ああ、濃いですね」
米本製作所を訪ねる右京と亀山。
「あいつ事件でも巻き込まれた?」
「米さん、俺に何かあったら殺されたと思って。これ色々世話になったから」
工場長の話では、妙なことを言っていた住田。
「勿論突き返したよ。」
「住田さんはいつまでこちらに?」
「去年の春ですね。仕事辞めてからも妻の経理を手伝ってくれて。妻が亡くなって」
「住田さんもスカルの粛清を受けたんでしょうね」
「羽藤から連絡がねぇんだ。状況的に事件に巻き込まれたのかも」
羽藤の自宅を訪ねると荒らされていました。
部屋には、婚約指輪がありました。
羽藤は角田課長に電話。
「羽藤からメールがきた。娘を助けてほしいって」
「課長、羽藤さんからのメールを転送してもらえませんか?」
その頃の羽藤。
「スカルの敵は警察の俺だろなぜ娘を狙う?ユキチの指示か。娘を傷つけたら許さない」
その頃、ユキチに誘拐された、美香は大人しくしていましたが、ユキチから仕事の依頼がきました。
そのメールを読み上げる見張りの男。
「明日、仕事頼みます。裏切ったらお前の悪事をすべてばらす、ユキチ」
「仕事って?」
メールには「羽藤」「Hato」とあり、羽根のなりすましか羽藤本人が名前を変えてメールを送っているかもしれませんでした。
「いつもは漢字で羽藤ですが、羽藤さんのなりすましが名前を変換したのか」
右京は、交番に保護され、上着を奪われた男、病院にいる茂手木を訪ねました。
「茂手木さんですね?警視庁特命係の杉下と申します」
「被害届出さなかったんですか?」
「大した服じゃなかったんで」
「つまり金目当てで狙われたわけではないからということですか。その場合、犯人はただ服が欲しかっただけということになりますね。一体なぜでしょう。服が必要な人とは例えば血まみれの人間」
その言葉にぎょっとする茂手木。
「あなたが襲われた時、スーツケースが狙われる事件がありましてね。しかも服を奪われただけでなくスーツケースには男の遺体、見つかったスーツケースは空っぽで男の遺体が消えてたんですよ。実は茂手木さん生きていた血まみれの男に服を奪われたんじゃないんですかね?これ駅近くの防犯カメラです。ああこれこれ。運び屋をする芽瑠さんの後ろにいる見張り役の男。スーツケースを盗んだのもあなたですね?見張っていた芽瑠さんが逃げたので、放置したスーツケースの運びを引き継いだ。途中血が滴っていたので、慌てて路地へ駆け込み、スーツケースを開けたところに、生きていた男に襲われ、服を奪われた。スーツケースに入っていた男とは知り合いでしたか?」
「いえ」
「事情聴取を受けてもらうことになりますからね」
「はい」
「やはりあなたもユキチから指示を受けていましたか」
「おや、茂手木さんあのライターは?」
茂手木の使うライターは住田の家にあったものと同じでした。
「偶々知り合った雀荘で闇バイトを紹介されたんです」
その麻雀の店にて、右京は廣岡を見つけました。
「その節はどうも、廣岡さん、あなた羽振りが良いそうですね。たまった負けを一気に返したとか。ああこの雀荘、闇バイトの勧誘場所になっているそうですね」
「負けが続いている時隣の客が高額報酬の誘いがありました。一人じゃ怖いから住田を誘って。危険な仕事と分かった時にはもう逃げられなくて。」
「住田さんの部屋にいたのは携帯を回収して来いと指示されたからでしょうか?」
「はい」
「住田はユキチに期待されてました。手先が器用だったから金庫空けるの上手で。」
「それなのに、粛清されたようですね。住田さん何をされたんですか?」
「ユキチを妨害しようとしたみたいです。俺には何も言わなかった」
その頃、角田の携帯に羽藤が。
「羽藤、大丈夫か?」
「ただ娘とは連絡が取れなくて」
「事件性があるってことなのか?もしもし羽藤!」
「犯罪に巻き込まれる美香を早く助けて。時間がない急いで美香を探してください」
犯人に脅され、言葉を読まされた羽藤。
「どういうことだ?美香が犯罪に巻き込まれるって。お前の狙いはなんだ!」
「娘の美香さんはシステムエンジニアの彼氏と付き合ってたそうです。交際半年経ったところで、父親に紹介しようとしたところフラれたみたいで。」
「突然ふられましたか」
「あとこれも聞いたんですけど、闇バイト絡みの金銭トラブルに巻き込まれてたっていう人もいて」
「闇バイト関連の金銭トラブル?」
「ええまぁ確認はできてないですけどね」
亀山は一人の男、桑原とぶつかりました。
その男は、芽瑠を脅した男でした。
「ああもう!うわぁ大変だなんてことしてくれたんだよ。謝って住む話じゃなくて」
「ああ割れちゃった」
「これいくらすると思う?100はくだらないよ」
「お疲れ様です。この手口で一体何人の人を闇バイトへ送り込んだのでしょうね」
「桑村さん、同様の手口がこの辺りで多発中とのことで、張ってたんですよ」
ここで右京が登場し、亀山と共に最初から張り込んでいたことを男に説明しました。
「桑村さん、詐欺師のあなたがなぜ闇バイトのリクルーターを?」
「ユキチからメールが来てな、俺の手口は結構調べられていたらしい。リクルーター、案外金になるのよ」
すぐさま、桑村を取り調べたところ、彼は美香を知っていました。
「この男知ってますか?」
「知ってる。羽藤美香。この子の親父が警察でスカルの天敵なんだろ?娘を嵌めて親父を脅す計画みたいよ。俺の手口仲間にこの女にばらそうとした奴がいてさ、重大な裏切りだって気付いて粛清するってさ」
「全てが繋がりました!亀山くん時間がありません」
「はい」
その頃、犯人のアジトにいる羽藤。
「血…怪我してるのか?お前が誰の指示を受けているのか知らないが」
「誰の指示でもない。俺が美香を守らないと」
間もなく、右京と亀山が到着。
「住田隆介さんですね?羽藤さんの携帯から貨物列車が走る音が聞こえました。あの時刻、貨物列車が走る列車は三つ。その一つ、東蒲田線の路線上に米本製作所の倉庫がありました。あなたが羽藤さんを拉致するならここだと思いました。どうして美香さんの捜索を必死になって求めるのか…愛する人を守る為だからですね。そうですね。住田さん」
「どういうことですか?杉下さん」と羽藤。
「美香さんが持つ指輪とあなたはお揃いのものがあなたの部屋にありました。しかし、美香さんのとお父さんは警察官だった。職業を偽っていた貴方の職業は、スカル。組織対策本部と闇組織。敵わぬ恋ですね。」
「父親が警察と知り我に返りました。俺みたいなのは関わっちゃいけない、だから別れて良かったんです。なのに、美香と付き合っていたことユキチにばれて、敵対する警察の娘と知り、使えるって考えたんです」
スカルのユキチの報復に、脇腹を刺された、住田。
「狙われた美香さんに逃げるよう伝えようとした」
「その裏切りにユキチが激怒した。しかし一命を取り留めた。」
「ユキチは美香に金庫泥棒させるつもりです。助けたくても連絡がとれないから家に向かいました。連絡してももう出なくて。スカルに捕まっていると時間がない。」
「じゃあなんで普通に家を訪ねなかったんだ」
「反社の組織の言う事なんて信じてくれるわけがない!5年前、俺のこと絶対信じてくれなかった。あの子を守ってください!美香を助けて下さい!」
「ああでもな金庫泥棒のターゲットか分からないんじゃな」
羽村と右京と亀山に全てを話した住田。
「おい、女、見張ってろよ」
美香は男たちが米本製作所で、見張り役をしていたところ、羽村と右京、亀山に遭遇。
「美香」
「パパ、本当にごめんなさい。」
「パパに迷惑掛けたくなくて。逃げられなかった」
「無事でよかった。大丈夫、もう大丈夫だ」
美香を誘拐していた男たちは伊丹達に逮捕されていきました。
「いやー右京さんの可能性ばっちりですね」
「トカゲの尻尾は必ず掴んでみせますよ」
そして、取り調べで、ユキチからの動画を住田に見せてもらう事に。
「怪我大丈夫か?」
亀山は住田の脇腹の怪我を心配します。
「ええ」
「これがユキチが撮影した美香の動画です。」
「うーん美香さんですよね?」
「亀山君!ユキチの正体がわかりました」
そして、ユキチの正体は茂手木だとわかりました。
茂手木は米本製作所にあるスーツケースを運ぼうとしていました。
「どちらへ行かれるんですか?茂手木さん」
「私に何か?」
「住田さんの服から奪ったのがこんなものが」
「これはユキチが撮影した動画だ」
「それがなんなんですか」
「ここ窓に反射しているこれ、全く同じ模様です」
「ばかばかしい、それがなんだっていうんですか」
「これは職人の手作りで。2つとして同じものがないんですよ。よって、スカルのトップはあなただったんですよ」
「俺は仕事したい奴に仕事を与えてやっただけだ。何も悪い事しちゃいねぇ」
「いい加減にしなさい!使い捨てにして良い人間なんていません!あなたの罪を明らかにして見せます」
警察署で、住田とすれ違う、美香。
「警察官として犯罪者を許すことはできない。ただ父親として娘を命懸けで守ろうとしたことには感謝する」
「闇の中に希望を求めてもそこにはありません。光あるところで必ず幸せを見つけてください」
「まだ若いんだ。お前ならやり直せる」
右京と亀山はまだ良心ある住田にそっと更生を促すのでしt。
家に帰る美香を送る、右京と亀山。
その夜も、いつも通り、花の里で夕食をとる、右京と亀山と、亀山の妻、美和子(鈴木砂羽)。
「禁断の恋はロミオとジュリエット効果で盛り上がるっていうけど当事者は大変ですよね。私はやだ」
「2人は出逢わない方が良かったかね」
「敵わなかった恋にも色々あるんですよ」
相棒23 17話感想・みどころ
元々は良心があった青年、住田が闇バイトに関わることで、別れた恋人の美香を利用しようとしてしまったことで起きた事件。
しかし、美香との幸せを本気で考えていた住田が、スカルの敵である美香の父、羽藤を誘拐してまで、警察の力を借りて美香を助け出そうとした背景が切ないですね。
意外にも犯人が、交番で服をはぎ取られて保護された、茂手木でした。
気が小さい男のふりをしていた彼は、スーツケースに入れられた住田から服を奪われた被害者を見事に演じていました。
最後にサラッと本性を見せて、右京に一喝された彼はまた再犯しそうです。
住田は罪を償って再び、陽の光を歩けることでしょう。