病室で念仏を唱えないでください2話あらすじ
朝から、あおば台病院の救急救命センターにて、次々に急患が運びこまれました。
交通事故による被害者で、宮島隆弘(ナオトインティライミ)は意識がもうろうとした状態。
意志の三宅(中谷美紀)や、研修医の田中(片寄涼太)や、看護師の堀口(土路生優里)などが処置の対応に勤しんでいます。
さらに、処置室の奥では、自宅で倒れ運び込まれた女性患者の対応に、松本照円(伊藤英明)、吉田(谷恭輔)と看護師の長見(うらじぬの)たちが担当。
その女性患者は大動脈瘤が破裂していて、危険な状態で、心臓外科にヘルプを頼むのですが、手術中とのことで心臓血管外科医、濱田(ムロツヨシ)に断られてしまいます。
松本は三宅の応援もあって、彼女の緊急手術を決め、腹部大動脈瘤破裂の重症ながら一命を取り留めました。
しかし、センター長の玉井(萩原聖人)からはそういう場合は他に回すようにと叱責を受け、救急救命センターの一同は、オペの応援要請に応じてくれない濱田に不信感を抱くのでした。
あくる日、出勤した松本に川で男子中学生が溺水したとの連絡が。
そこで、ドクターカーの要請で駆け付ける救急救命センターのメンバーたち。
松本が子ども時代に溺死した親友を助けられなかった過去を知る三宅は、「私が行こうか?」と気にかけますが、松本は同行を決意。
現場に到着すると、レスキュー隊員がその少年、岡崎勉(渡邊蒼)を発見。
その後、松本は真冬にも関わらず、川の中に駆け込んでいきます。低体温と心肺停止で勉は危険な容態。必死に心臓マッサージを続ける松本は、ふと、勉と同じ学校に通う同級生らしき少年、丸山(田中奏生)の姿に気付きます。
丸山は松本と目が合った瞬間に気まずさを感じたのか逃げ出していきました。
病院に運び込まれた勉は、ICUで母の真理子(島袋寛子)が付き添う中、低体温療法を受けることに。松本は真理子に勉が握っていたペンケースを渡します。それを見た真理子は、勉が父を亡くしていて、その父からプレゼントされたボールペンが亡くなっていることに気付きます。その後、病院で逃げ回る丸山を見つけ、追いかける松本。多感な時期の少年2人の間になにがあったのか?
また、30年前に経験した松本の過去に重なる岡崎と丸山のケース。
PTSDとも言えるフラッシュバックを引き起こした松本は彼らの間にあるわだかまりや、勉を助けることができるのか?
ただでさえ、岡崎勉の件で天手古舞な松本や三宅ら。しかし、新たな緊急を要する患者が救急救命センターに運び込まれます。
その患者は、指定病院を17件も断られ、ようやくあおば台病院に到着した、「たらい回し」の患者でした。しかも、今にも破裂しそうな腹部動脈瘤を持つその患者も一刻を争う容態。しかも、ホームレスだというのです。
救急救命のスタッフらは再び、濱田に応援を求めるのですが、患者がホームレスだと聞いた途端に断ります。またしてもか・・・と不満を抱く松本達。
しかし、濱田の元で波多江開く医師、児島(松本穂香)は、松本たちをサポートするか心を迷わせていました。
三宅(ナオトインティライミ)という男が事故によって、あおば台病院へ搬送されてきました。妻が駆け付け、三宅はなんとか手術成功で安静が必要な状態。
心臓外科が慌ただしい状況で患者の受け入れを拒否することに不満を持つ、松本ら救命医たち。
カリスマ心臓外科医の濱田(ムロツヨシ)も急患だと訴えても、取り合おうとしません。
そんななか、あおば台救急救命センターにて、男子中学生が真冬の川におぼれているとの通報が。
そんな時、松本は中学生時代に友達を釣りに誘ったがために、その友達が川で溺れた際、助けられなかったトラウマが脳裏に蘇ってくるのでした。
搬送中に、勉と同じ学校の同級生と思われる少年が運ばれていく勉をにやっと笑いながら見つめていました。
なんとかしてその少年、岡崎勉を救助。病院で必死の思いで心臓マッサージをする照円。しかし、かつて助けられなかった友達と同じ状況の勉の様子に、当時の記憶が箇所箇所、蘇り、不安に駆られます。
しかし、勉はなんとか意識が一時的に回復。勉の母、真理子(島袋寛子)が勉のことを心配しています。彼女は、勉が小学生時代に父を亡くして以降、生前もらったボールペンを川に落としてそれを拾ったが為にあんなことになったのでは?と嘆き悲しむのでした。
勉の様子を見ていた少年、丸山が病院を訪ねていました。彼は岡崎勉の友達でしたが、犬の散歩をしていた際に、勉にからかわれたことをきっかけに、勉が大切にしている彼の父からの形見のボールペンを川に捨ててしまったのでした。
丸山は照円に呼び止められて、そのことをバツが悪そうに打ち明けました。そして、照円に、勉にしたことを謝りたい気持ちがあること、勉を助けてくれと懇願してきました。
後日・・・勉のことが心配で、過去を振り返るのではなく、目の前の命を救うことを実感する照円。
照円はかつて子ども時代に亡くしてしまった友達、宮地の実家へ。かつてお世話になった住職からもらったお供え物を持っていきました。彼の父や妹は、照円のことを気にかけてくれていて、体だけは大事にしてほしいと照円に伝えるのでした。
病院にて口うるさく言う男性患者をなだめたり、他の患者の心にも寄り添う照円。いっぽうで、ホームレスの患者が運び込まれてきました。心臓外科医の濱田たちに応援を頼みますが、彼は別の患者の手術中で、松本たちを無視。
濱田は手術には協力しないものの、松本たちが慌ただしい様子を見物しにきました。やがて彼は松本たちを助けますが、手術終了後は、生きる意欲のある・なしに関係しで患者を選んで助けると説明。松本はそれに反論。たった1%の可能性でも、患者の命を救うことが自分達の仕事だと。
濱田の態度に松本を含め、救命医たちは怒り心頭。
その頃、夜の川で丸山は一人、勉のボールペンを必死で探していました。
やがて彼は川に侵入して探したせいで、足取りがふらつきながらも、あおば台病院を訪ねます。
勉に見つかったボールペンを返したかったのです。勉に涙ながらに謝り、ボールペンを彼の手に握りしめさせました。すると、勉の意識がようやく戻り、目を覚ましたのです。
いっぽうで、ホームレスの男性、後藤(見栄晴)も意識を取り戻し、娘、梓(森迫永依)と和解しました。彼らの間では家族の溝がありました。でも、ようやく後藤の身元が分かり、親子は微笑み合って再会を果たすのでした。
一方で、なんとか意識が戻った事故を起こした患者、三宅(ナオトインティライミ)は、心電図メーカーなど全ての体に取り付けられた機器を外し、病院を抜け出そうとしていました。
彼はそれまで意識がもうろうとしていたのですが、嘘のようにぴんぴんしていて、ややふらつく体を押さえながら病院を抜け出す目的は次回解禁!
病室で念仏を唱えないでください感想・見どころ
松本照円の過去のトラウマがさらに濃密な内容で描かれます。
少年時代の松本が経験した溺死した親友を救えなかった痛みがこれでもかと伝わってきました。
今回の岡崎勉と丸山の件は、松本のそんな30年前の悲しい記憶を呼び起こすきっかけに・・・。松本が勉の様子を見て、過去がフラッシュバックしているシーンは胸が詰まりました。
でも、松本が子ども時代に助けられなかった少年、宮地の父、憲治(泉谷しげる)と、宮地の妹、あや(土村芳)は松本を責めることなく、「体の無理はしないで」と気遣うところは救われましたね。
濱田って表向き穏やかな声ですが、かなりの毒&ブラック要素満載。松本たちを見下していて、松本達が田中の手術をしていても、それをからかうような態度はムカムカさせられましたね。とくに、松本にかつて出逢っていたことから彼の医師としての実力にコンプレックスを抱いている・・・だからこそ、敵対心を燃やしている様子が伝わります。
勉の意識が回復して無事、目を覚ました瞬間は涙腺決壊でした。丸山が最初、勉が搬送されていく様子をにやっと笑ってみていた時は、この子、大丈夫?って思いましたが、本当は心根の優しい子で良かったです。
ボールペンが見つかり、勉が丸山と手を握った瞬間、奇跡が起きましたね。
最後に、三宅(ナオトインティライミ)が病院を抜け出すシーンはゾッとさせられました。松本たちが必死の思いで手術を成功させて、意識が回復。病院に駆け付けた妻に優しく微笑み、感謝する彼と、ラストシーンのギャップ。
彼は何の目的があるのか?なぜ、事故を引き起こしたのかがミステリアスで3話が気になります。