病室で念仏を唱えないでください3話あらすじ
救命救急センターのスタッフルームにて、休息をとっていた松本(伊藤英明)や、三宅(中谷美紀)のもとに、看護師の堀口(土路優里)が駆け込んできます。
交通事故で搬送され、照円たちによって大手術を終えたばかりの宮島(ナオトインティライミ)が失踪したからでした。その後、中庭で倒れている宮島を三宅が発見し、病院を抜け出したわけを聞くと、虚ろな表情でただ平謝りするばかりの宮島。
その様子を心配する松本は、宮島が鬱なのでは?と三宅に相談しますが、松本の行動救命医の範囲を超えていると三宅は指摘。結果、2人は口論してしまいます。
三宅は松本の救命医の一線を越えた日頃の行動について悩んでいると、20年来の付き合いの消防隊員体調、藤森(宇梶剛士)と再会。
彼に話を聞いてもらうことに。
ある日、救命センターに開胸手術が必要な男性患者が運ばれてきます。松本は心臓外科に応援を頼んだものの、相変わらず濱田(ムロツヨシ)は松本らを見下していて、自分達の仕事ではないなどと応じません。
しかし、濱田の元にいる児島(松本穂香)が駆け付け、松本たちのピンチヒッターになるはずが・・・執刀経験が浅い彼女は松本がフォローしても怯むばかり。
ただでさえ天手古舞な救命センターにまたしても急患が!なんと、自殺を図ったと思われる男性患者が運ばれてきます。それは、先日、なんとか退院できた宮島でした。
さらに、ドクターカーの出勤要請が入り、松本と三宅が駆け付けると、会社の倉庫で火災が発生し、数人の怪我人が続出。
二次災害による意識不明の消防隊員が運ばれてくるのですが・・・。
突然、病室で医療器具を外して脱走を試みた宮島。
その頃、休憩中の松本や三宅はつかの間のやすらぎを感じて雑談していました。
宮島の意味深な行動が謎過ぎます。
その頃、小嶋(松本穂香)はランチのためにカフェテリアに濱田(ムロツヨシ)と並びますが、相変わらず仕事ができないと皮肉を言われ、言葉に詰まるのでした。
松本は三宅に、宮島が自殺を考えて病院を抜け出そうとしたことを指摘。命を重んじる松本と、彼が救命医の度を越えた接し方を患者にしているのを見て、口論に。
後日、退院する宮島に、松本は・・・「あなたのことを必要としている人がいる、そのことを忘れないでほしい」と訴えます。
松本の言葉がわかっているかそうでないのか、宮島は複雑な笑みを浮かべ、妻に付き添われてあおば台病院を後にするのでした。
病院の中庭で松本への接し方に悩む三宅は、消防隊員として活動する藤森に松本のことを相談すると、「一線を飛び越えなければ部下に叱られる」とアドバイスをもらうのでした。
病院の運動スペースにて、児島は濱田のことでストレスが溜まり、サンドバッグに怒りをぶつけていました。そんな彼女を見かけた松本は、児嶋の相談に乗りますが、濱田の人間性が、「褒められると調子に乗る」、「嫉妬深い」、「医者として自分は正しいというような性善説を唱える」など自分と似通った共通項にドキッとするのでした。
その後、開胸手術が必要な患者が運ばれますが、児嶋は左利きでオペ歴が浅いので、緊張ゆえに不安がります。しかし、松本は、命を助ける同志としてここにいる・・・と、彼女を厳しくフォローし、無事、児嶋は手術を成功させました。
小嶋が手術を成功させていることを後々知った、濱田はネチネチと松本に皮肉を言います。
患者のことを思いやり、どんなケースでも助けようとする松本と、自分の損得勘定で患者に接する濱田。やはり意見の対立が生じてしまいました。
児嶋は松本を尊敬しますが、濱田との微妙な距離感に悩みます。
そこへ急患で退院したはずの宮島が運ばれてきました。自宅の風呂で低濃度硫化水素を使って自殺を図り、意識障害が。三宅は予期せぬ展開で、「なんで、助けたのに・・・」と。
必死で松本と三宅は心臓マッサージをして宮島を助けようとします。ところが、心停止に・・・。かなりのハイリスクな宮島はまだ安定しない状態となりました。
油断はできない宮島の容態・・・そこへ、ドクターカーの要請連絡が。
町田で起きた火事で多くの怪我人が出たのです。さらに、二次災害が起きていて、隊長が危機に!
藤森を慌てて搬送する三宅や松本。藤森は三宅にとって救助の現場について教えてくれた「恩師」のような存在でした。なんとしても助けたい三宅。
藤森は必死の心臓マッサージの甲斐もなく、息を引き取りました。藤森の妻とまだ学生の息子が涙をこぼします。
助けられなかった命があったらと不安視し、毎晩、ろくに睡眠がとれてなかった藤森。三宅には、「毎晩、ぐっすり眠れている」と生前、笑顔で話していましたが、実はそうじゃなかったのでした。藤森の人柄の良さを改めて知った三宅は、院内で失望感を痛感するのでした。
松本たちも、藤森の死に、助けられなかったことを悔いていました。
いっぽうで、宮島の意識が回復。彼はぼんやりと目を覚まします。
かつては産業エンジニアをしていた宮島。「好き」で就いた仕事のはずが、パワハラ上司のひどい仕打ちに耐え兼ね、気付いたら事故を起こしてしまったようです。
逃げ出したのは、医療機器の音が、エンジニアをしていたゆえに音に敏感になり、会社に戻らなくては・・・という気持ちが強まって動いてしまったとのこと。
しかし、病院で自分よりももっと苦しんでいる人を見たらいたたまれない気持ちになったと三宅にぽつりぽつりと話しました。
三宅はそんな彼に、「あなたが自殺すれば悲しくて眠れなくなる人がいる」、「生きていてつらくなる人がいる」と伝えます。
上司がなんと言おうと、「奥さんにとっては宮島は宝物」だ、「あなたが自殺しようとしたことは、あなたの上司があなたにしたことと同じで、人の気持ちを考えていないこと」とやんわりと宮島を涙ながらにたしなめた三宅。
松本も宮島をフォローしに行きますが、その際、宮島から松本と三宅は言っていることが似通っていると言われ、笑みをこぼした松本。
三宅はその日1日をリセットするために、中庭で夜、寛ぎます。
そこへ、松本が三宅に口論したことを謝ってきました。松本は、「自分の意見ばかり押し付けている節があった」と反省し、三宅は「時には患者を救うには一線を越えてもいいかもしれない」とこぼします。
2人はわだかまりが解け、お互いに患者を助けるために邁進していくことを決めるのでした。
児嶋は濱田に自分の成果を改めたレポートを提出。濱田は児嶋が以前よりも仕事が少し「デキる」ようになったことにモヤモヤと苛立ちを覚えるのでした。しかし、周りには濱田が伸びしろがあると伝えており、やはり裏表の激しい一面を覗かせました。
次回、手術を拒否する家族と小さな女の子の命の危機に松本たちは迫ります。こうご期待!
病室で念仏を唱えないでください3話感想・見どころ
宮島が冒頭でなにかを感じたように、病院を脱出したシーンは緊迫感が。
ムロツヨシさん演じる濱田が、小嶋(松本穂香)にチクチクと「言われた資料だけ?用意したの」などと皮肉を温和な口調で言うところは嫌みったらしさ全開!
ゆるい話し方と高圧的な高低差が凄かったですね。
ナオトインティライミさん演じる、宮島がなぜ、自殺未遂を起こすまで精神的に追い詰められたのか気になりますね。彼が事故を起こした原因が紐解かれていきます。
藤森が助からなかったところは心が詰まりましたね。三宅がどんなに救いたかった人だったか伝わってきました。
でも、松本も三宅も互いにある反省点と命を救う立場として、時には一線を越えてでも患者のために動く大切さ、行動力を痛感し、和解することができてよかったですね。
次回は、児童虐待の疑いがある子どもを救う松本達に注目です。