Destiny6話あらすじネタバレ
真樹は突然、疎遠になりがちな父、浩一郎を訪ね、実家に放火しました。
火事現場を見ていた彼に、声を掛けた警察官。
「僕がやりました。」
刑事(板尾創路)にも、自分がやったと証言し、取り調べを受けています。
野木真樹(亀梨和也)の実家が放火され、弁護士の父、野木浩一郎(仲村トオル)は、意識不明の重体です。
このことで、梅田家では、知美(宮澤エマ)と、梅田祐希(矢本悠馬)が、奏のニュースで困惑していました。
「どうしよう!奏に知らせなきゃ!横浜地検ってことは奏も関わるよね。」
「やめたほうがいい。」
祐希は、一瞬何かを捨てて、一人息子が起きてきたことで冷製を装うとします。
あろうことか、その日実家を訪れた真樹が犯行を自白し、放火事件の被疑者として警察で取り調べを受けていたのでした。
ニュースで真樹の逮捕を知った「横浜地検」地方支部の検事、西村奏(石原さとみ)は、驚きのあまり、言葉を失います。
奏は真樹を取り調べる覚悟をするため、真樹に検事として語り掛ける言葉を練習していました。
「検事の西村と申します。宜しくお願い致します。」
改めて、検事、西村奏として、真樹と目線を合わせて向き合う、奏。
「俺がやりました。」
「犯行当日の貴方の状況を確認します。あなたは腹痛で緊急入院し、翌日の9時に病院を出ていますね?そして実家を訪ねた。その日、お母さん…この方は実のお母さんではありませんね?」
「ええ、実の母ではありません。」
「彼女はあなたの妹さんと出かけていた。あなたは浩一郎さんとリビングで口論になり、浩一郎さんに向かってライターを投げ、放火。浩一郎さんを放置して家を出た。一つお伺いします。カッとなって火をつけたということは最初から放火目的ではないのですね?ではお父様と何を話し、何をきっかけに口論になったのか教えてくれませんか?」
「黙秘してもいいですか?」
「お父様は火事による気道熱傷、一酸化炭素中毒で低酸素脳症を起こしています。あなたが火をつけたことが原因です。どう思っていますか?申し訳ないという気持ちはありませんか?」
「特にありません。では次に家を出てからの行動をお聞きします。」
支部長、大畑節子(高畑淳子)は奏に担当を任せることにしました。
そして、奏と真樹、大学時代に愛し合っていた2人が、12年の時を経て、検事と放火事件の被疑者として対峙することになります。
「野木先生と野木真樹さんは、ロビーで対立していた方ですよね?」
「そうよ。」
「いえ、あの時から親子の確執でもあったのかなって…金の無心とか…」
加地(曽田陵介)は、真樹と浩一郎の事を違和感が拭えません。
一方で奏は、加地が自分と真樹が知人なことを見抜いているのではないかと勘繰ります。
加地は奏が去ってから、ある人物に電話を掛けました。
「もしもし、お時間宜しいでしょうか?」
奏は刑事(板尾創路)と事件現場で合流。
その後、医師にまだ、浩一郎の容態について、相当量の一酸化中毒で、気道の熱傷もひどく、このまま目覚めない可能性もあると告げられるのでした。
「奏が真樹の担当検事?それって大丈夫なの?」
知美と祐希は、奏と真樹の取り調べの様子を心配していました。
「大変だと思うよ。知っていたら担当にはしないだろ。トモ、俺さ…今の事務所、やめたわ。」
「え?どうして?!」
「辞めざるを得なかったというか…」
「なに?悪い事でもしたの?」
「もう!ちょっとやめてよ!」
「今の事務所、ノルマが厳しくてさ…他の事務所捜しているんだけど、それでさ…」
ここで、メールの着信が鳴ります。
「良いよ、見たら。」
「嘘…国際文化法律事務所が面接してくれるって。」
「凄い!すごいじゃない!」
第二回取り調べ。
「嫌いだったんです。あの家が。あの人が」
「あの人とはお父様のことですよね?」
「万引き…したことあるんです。中学の時、コンビニで、地元の友だちと。」
「何を盗んだんですか?」
「バニラアイス。…カードゲームです。」
「その時は見つからなかったけど、友達がやって俺が疑われました。何を聞かれても絶対やったと言っちゃだめだ、やらなかったと言い張れ、それが真実になる。そのとき思ったんです。ああ、そうか、それがこの人のやり方か」
「あなたはそれに従ったんですか?」
「どうなんでしょう」
「従っていたら今よりお父さんを嫌いになっていなかったでしょう。おじいさまもお父様も有能。誰もが羨む恵まれた家庭ですよね。気分が悪い時は言ってください」
「東北に行ったんですよね。高校の家庭教師。岩手県宮古市。そこで土砂の片づけや色々。」
「そのことは誰にも行っていないですよね?」
「生き方を変えたかったので。大学でも何も目的がなくて。」
「楽しくなかったんですか?」
「楽しかったですよ。今までの人生で一番。今思い返しても、一番あの頃が幸せでした。バカな事ばかりしていたけど。」
「恋人がいたんですか?」
「それ以上…かな。」
「それまであまり心を開ける人っていなかったけど。その人といると自然に素直に笑えて。一分でも一秒でも一緒にいたくて。なんなんですかね、あれは。引かれ合う力が半端ないというかそういうこと、ありませんか?」
「わかります。」
「どうしてその人と別れたんですか?」
「一緒に別れたら辛くなりすぎる。その人が悲しむのを見たくなかった」
「その人にそのことを伝えなかったんですか?正直に話したらわかってくれるかもしれないのに。」
「消えるしかないなって…」
「理由も告げられず置き去りになった人のことは考えなかったんですか?そういう衝動性があなたにあるんですか?何もかもなくなればいい」
「火事のことですか?どうして関係ないことばかり聞くんですか?」
「あなたが確執があったのか、貴方に反省する気持ちがあるかないか、起訴か不起訴かはすべて検事の判断にかかっています。貴方の人生がかかっています。」
「凄い仕事だな、尊敬します。ああ、そうだ。ああ、全部清算したほうがいいのかな。なにもかもなくなれば。あの‥‥」
「なんですか?」
「一つだけ聞いて良いですか?あの人の様子どうなんですか?」
「依然として意識不明の重体です。」
「死ぬんですか?」
「それは私にはわかりません。本日はこれで終わりにします。」
「検事さん…手錠って冷たいんですね。俺、初めて知りました。」
その後、刑事(板尾創路)が訪ねてきました。
「検事、ちょっとこの前の件でお話が…」
「新たな証拠?」
「検事に言われたことが気になって…これです。ポリタンクの焼け残りで、ここからガソリンも抽出されました。近所で新たな目撃情報もあります。」
「ただいま」
「おかえり、今日も取り調べ?トモが宅配ボックスに入れてくれたみたい。」
保冷パックに入った食材をトモが届けてくれました。
それは、トモが作ったお弁当でした。
「留置所って、ちゃんと食事出るの?」
「出るよ。」
「彼、野木さんどのくらいで出れるの?」
「20日かな…」
「彼、この間、痛み方からして、かなり進行していると思った。」
第三回取り調べで、真樹のことを奏が再び、取り調べます。
「何度もお話しした通り、口論になって、カーテンに火が。」
「野木さんは半年前に禁煙しています。ライターはソファー横の棚にあった。カーテンに投げつけると、貴方は逃げた。間違いありませんね?」
「はい」
「体調は大丈夫でしょうか?」
「はい」
「食事は摂れていますか?もし、体調不良があれば申告していただければ」
「大丈夫です。」
「実は現場検証の結果、火元が屋外であることがわかりました。リビングのガレージ外です。あたりをうろついていた男の目撃証拠もあります。供述が食い違います。」
「ではガソリンを撒いたことを何故、これまで言わなかったんですか?」
「罪が重くなると思ったからです。」
「罪が重くなるのはまずいと思ったからですか?」
その後、奏は、節子(高畑淳子)に真樹の状況を報告しました。
「野木真樹がなにかを隠している?」
「はい。」
「具体的には?」
「野木真樹の父、浩一郎は5年前に煙草をやめています。野木さんが消火器を使った痕跡もなく、野木浩一郎には持病もありません。」
「実際には逃げ遅れた。」
「ガソリンのポリタンクの燃焼。野木真樹はもっと燃えればいいと思い、家の外にあったガソリンを撒いた。現場を通りがかった時、警察官に呼び止められ、自分が火をつけたと話していました。野木真樹以外に、火をつけた犯人が別にいると考えています。」
「目撃者と野木真樹は同一人物?」
「その目撃者はまだ横浜警察が調べています。この件、引き続き担当させてくれませんか?」
「わかった。拘留延長ね。」
奏が自宅で帰ろうとした際、加地に声を掛けられました。
「西村検事!野木真樹が留置所で吐血しました。」
真樹は拘置所で倒れてしまいました。
胆嚢癌が十二指腸までに到達しており、手術が必要でした。
真樹の担当をする、奏の婚約者、貴志(安藤政信)も、奏の容態を心配しています。
「容態が安定したらすぐにオペをするべきだと思う。このままだと、命の危険がある。ついていてあげたら?」
「今は誰かが傍にいるのが良いと思う。」
「いいの?」
「ねぇ、本当に火をつけたの?」
「まだ聞くの?俺、また血を吐くかも。」
「わかった、聞かない。」
「苦しかった。奏と何時間も向き合っているのに。すぐそばに奏がいるのに。それが検事さんで、怖い顔して、腰ひもとかつけられちゃって」
「仕方ないじゃない」
「ねぇ、手を出して。」
「なに言ってるの」
「出して」
「奏の手だ、柔らかい。ねぇ聞いたよね?俺が何で日本帰ってきたか。本当の理由、教えようか。」
「え?なに、教えて。」
「奏に…会いたかったから。勿論、親父のことも、カオリのこともあったけど、でも本当はそんな事より、俺、死ぬかもって思った時…最期一緒にいたいの奏だったんだよね。だから、奏に会いに帰ってきた。なのに、こんなことなっちゃった。バカだよな。なんでこんなふうにいつもおかしな方へおかしな方へ行くのかな。やっぱ俺が悪いのかな。」
「悪いよ。真樹がやっていることはいつもめちゃくちゃ。我儘だし勝手だし独りよがりだし。昔からそう。何の説明もなしにどこかへ行っちゃうし、今も。」
「奏、逃げない?逃げない?2人で。またあの星空を2人で見たい。」
時間のない真樹の言葉に、奏は複雑な思いで頷いてしまうのでした。
Destiny6話感想・みどころ
とても心が掻き立てられるくらい切なく、奏と真樹の軌跡と愛が伝わりました。
真樹の胆嚢癌が、十二指腸まで転移しているということは、彼にはあまり時間がないということが分かりますよね。
真樹と検事として向き合った時、今までに見たことのない険しい表情で取り調べを行う奏に、真樹が、「怖い顔した検事さん」というのも納得です。
検事として、今度は実家に放火した真樹と向き合う事になった奏が切なすぎて苦しかったです。
奏の周囲は、梅田祐希がなにかを隠している気がするんですよ。
奏が真樹の事件を担当する検事だと知った時に、なにか紙屑を捨てましたよね。
取り調べを受けている真樹もずっと、供述と状況が食い違うし、誰かを庇っているとしか思えません。
さらに、奏の夫、貴志は、奏がまだ真樹を好きでい続けている気持ちを察して、複雑な気持ちで彼女に接していますよね。
貴志の気持ちも分かりますが、貴志も奏に見せない曇った表情をしているので、彼の行動も引き続き注目です。
奏と真樹の逃避行は今回、間違った選択…いや、油断すれば最悪な事態になりそうでざわざわしました。
容態が不安定なままの真樹を連れて、星空を見に行かない方が良いし、奏も、懲戒免職処分になるのではないか心配ですよ。
真樹には確かに時間が残されていないけど、2人の時間を過ごすのはハイリスクすぎて、急展開が待ちきれない6話でした。