ドクターX2021 8話あらすじ
世界中の未来の命を救うことができると謳った次世代医療を見据える「メディカルソリュ―ジョン」を目標として動きをみせた蜂須賀(野村萬斎)。
念願の「感染研究センター」設立プロジェクトを成功させるので、厚生労働事務次官、神部八尋(宮川一朗太)を東帝大学病院に招き入れました。
科研費の助成継続を含め、全面的なバックアップの約束を取り付けます。
そんななか、祐希(元之介)という青年が母のさつき(瀬戸朝香)の治療を頼む為に東帝大学病院を訪れました。
しかし彼は、当初、未知子を博美と勘違いして「お久しぶりです、城之内先生」と声を掛けてしまいます。
やがて誤解が解け、祐希(元之介)は、ケミカルサージェリー方法での母の治療を希望している意思を博美に伝えました。
さつきの病名は癌。
また、彼女は東帝大学病院のフリーランス麻酔科医にして、未知子の相棒的存在、城之内博美(内田有紀)の同級生でした。
さつきの症状にショックを受け、何故長い間野放しにしていたのか疑問に思う博美。
さつきは十二指腸の癌を患い、いくつもの病院で手術適応外の診断を受けました。
そこで、「東帝大学病院」のケミカルサージェリーを受ければ治るかもしれないと最後の望みをかけて入院している状況です。
すると、未知子(米倉涼子)は外科手術で切除できる可能性はゼロじゃないと、さつきの症状を見て診断。
しかし、息子の思いを汲んでケミカルサージェリー治療法を選択したさつきを思う博美は、未知子と意見が衝突。
未知子に「オペの可能性はゼロに等しい」と宣言。
その頃、外科一派を率いる院長代理、蛭間(西田敏行)は蜂須賀を潰しにかかろうと暗曜。
そんな蛭間に神部の妻で蜂須賀の右腕的存在の三国蝶子(杉田かおる)は接近。
肺癌を患っていることが発覚した神部をケミカルサージェリー法でなく、外科手術で完治させてほしいと頼みました。
なんと肺がんの患者は、神部(宮川一朗太)だったのです。
その頃、鍬形(小藪千豊)と寒蝉(永野宗典)は、ナースがモチーフのガールズバーで楽しく飲んでいました。
その店には、かつて未知子と衝突を繰り返しながらも、信頼を高めたのち、看護師を辞めた元看護師長の白木(高畑淳子)が店長でした。
白木は、部下が演出上、注射器でドリンクを作る方法で失敗したことを責めた鍬形と寒蝉を批難。
「うちの看護師をバカ呼ばわりする馬鹿医者は店から出ていけ」
相変わらずの高圧的なオーラとチームワークを大切にする白木に唖然とする鍬形なのでした。
博美と喧嘩をし、晶も不在で空腹の不満を神原名医紹介所の猫のベンケーシーとギャノンに吐露する未知子。
ふと、神原名医紹介所を訪ねてきた海老名。
秋田の病院からどういうわけか東京へ戻ってきたのです。
未知子に秋田土産の松茸を渡したり、東帝大学病院時代の仲間、加地と共に、白木の店で呑んで楽しい夜を過ごします。
翌日。
さつきはケミカルサージェリーの治療を博美が見守るなか、開始。
未知子はケミカルサージェリー療法で、さつきの腫瘍が小さくなっていることを指摘。
このサイズなら切除もできて、手術で根治できそうだと言う未知子に対し、博美は反論。
「大門さんが切れば満足できる良い結果が出る。患者の選択を見守るのも医者なんじゃない?だからこれ以上、余計な口出しはしないでほしい」
未知子はこれ以上、博美との衝突を避けるため、敢えて何も口出しせずに様子を見ることに。
未知子はさつきから、息子、祐希たっての希望で治療をする決意をしたとの事。
そんななか、秋田の病院に異動になった海老名敬(遠藤憲一)は東帝大学病院にも顔を出しました。
海老名の陽気で優しい態度に一気に和む東帝大学病院の一同。
一方で、未知子は博美の友人、さつきを気にかけました。
さつきは手術をすることを頑なに拒否していますが、彼女の体と今後を思い、説得。
未知子の優しさと人柄を感じ取ったさつきは、博美と昔、恋人を学生時代に取り合い、その男性は博美に譲ってもらった。
「あんたは優しいところが博美に似ている」弱く笑って未知子の優しさに感謝するさつき。
「私、しつこいので」
その彼と、高校3年生だった当時、できた子供が祐希であると答えました。
同じタイミングで、博美は祐希をフォロー。
「母のさつきには自分の為の人生を生きてほしい、僕が2歳の時に離婚して以来、一生懸命、僕を育ててくれた」
そんな人に寄り添う温かい行動をとる未知子と博美とは対照的に、蝶子(杉田かおる)は、鍬形(小藪千豊)に対し、いつまでも蜂須賀の言いなりになるのではなく、自分を変える為に意思表示をしたほうがいいと後押ししていました。
神部の手術が開始。
手術に参加した海老名は、蛭間から神部の手術を成功させれば、東帝大学病院への復帰を約束するという条件を出されていたこともあり、頑張ります。
ところが、未知子がいるにもかかわらず、手術では神部の大量出血が発生していました。
「本当は夫を助けたいんだね」と蝶子に声を掛けた鍬形に対し、「自分が欲しいのは厚生労働事務次官の妻の立場だけ」とひねくれます。
未知子が神部の手術をする中、博美はさつきの心配をしていました。
高校時代の写真を見て懐かしむ2人。
夫とは離婚したけれど、この道で良かったのかもしれないと振り返るさつき。
「あんなに良い子に育った祐希君に出会えたのは、さつきが頑張ってきたからでしょ?話は変わるけど、大門先生の手術受けて診ない?私も癌になった時に、大門先生に命を助けられたの。」
博美は未知子の手術を受けることを後押ししますが、さつきの容体が急変。
必死に心臓マッサージをする博美と看護師の正子(今田美桜)。
しかし、未知子が神部の手術で追われている間、その甲斐もなく、さつきは亡くなりました。
一方で、神部は手術が成功。
神部の手術後に、未知子は正子からさつきが亡くなったと知り、助けることができなかった悔しさを博美と共感。
未知子はさつきが感謝していると優しく、切なく微笑みます。
博美は明るく振舞い、「最期を看取ってもらえて母は喜んでいたと思う」と口にする祐希を抱き締めるのでした。
翌日。
未知子は蜂須賀から意味深に「外科医は患者一人しか救えない、1人が医者が救える限界だ」と重々しく告げるのでした。
そして、神原名医紹介所の所長、神原晶(岸部一徳)留守のなか、海老名が東帝大学病院に復帰し、今回、未知子の手術代の報酬は蝶子が払うかもしれない状況になっていました。
しかし、蝶子では高額な未知子の手術代は払えないので、蛭間が立て替えることで解決。
神部は手術で助かりますが、感染研究センターの計画がうまく進まず、苛立つ蜂須賀。
それでも、感染研究センターを東帝大学病院の中に設立してさらなる医療発展を目指すことに躍起。
一方で彼は周囲に自分の病気の異変を隠していました。
空腹の未知子が食堂へ行くための道を感染研究センターの工事の為に塞がれたことに不満をもらしながら通りがかりました。
未知子を寿司に誘う蜂須賀の思惑とは?!次週、蜂須賀にフォーカスを当てたエピソードをご期待くださいませ。
ドクターX2021 8話感想・みどころ
未知子の親友で、同じ神原名医紹介所の同志、城之内博美(内田有紀)。
彼女が未知子と同じくらい信頼している友人、さつき(瀬戸朝香)。
末期がんでどこの病院を渡っても手術不能という診断を受け、成人し、自立した息子、祐希(元之介)の存在もあり、蜂須賀が指揮をとるケミカルサージェリー治療法を受けに東帝大学病院へ。
しかし、本日は視聴者の予想をしなかった展開で、彼女は容態が急変して亡くなってしまう最悪の結末が・・・。
これまでどんな命も見放さずに救ってきた未知子が厚生労働事務次官、神部(宮川一朗太)の手術で手が離せない状況であったことから、博美が看護師の正子(今田美桜)とたった2人きりで彼女の処置に当たる姿に胸が痛みました。
さつきが容態急変している間、別の患者の手術に対応していたことから、助けられなかった未知子の悲しみや後悔が伝わりました。
最後の希望をかけて東帝大学病院に入院し、自分を頼ってきたにもかかわらず、命を落としてしまったさつきのことを思い、目の前でつい先ほどまで、一緒に笑っていた友達を亡くした博美の悲痛な思いも共感。
医者と患者として再会したことの複雑な気持ちに加え、未知子の手術を受ければ完ぺきに治り、人生に希望が見えることが確実なだけに、神部のことも見逃せないけれど、手術の優先順位的に、さつきだったら・・・と思えてなりません。
蜂須賀が未知子に、「外科医はやはり一人の命しか救えない、1人が医者が救える限界」と口にした言葉の重みが一番感じられました。
晶さんも留守ですし、いつもの展開を期待しちゃいけませんね。
そんななか、海老名が陽気な笑顔で東帝大学病院にカムバック!一度、秋田の病院に異動になったけれど、結局、強面の顔と裏腹に陽気で優しく、憎めない不器用さがある海老名(遠藤憲一)の存在は欠かせません。
今日は悲しいエピソードの展開だけに、海老名の存在が太陽みたいに見えました。
ドクターXの過去シリーズに登場した堅物だけど、情がある看護師長、白木(高畑淳子)の登場も楽しめました。
東帝大学病院の看護師長を辞めてから、彼女を信頼してついてきた元部下たちと共にが0るずばーを経営していたとは(笑)。
ちょっと圧が凄くて怖いけれど独特の雰囲気がある新たな居場所を見つけた白木にもまた会いたくなりました。
神原晶(岸部一徳)は海外にいて、神原名医紹介所と未知子や博美の為に何らかの新しい行動を起こそうとしている様子が匂わせますね。
しかし、以前、「大門未知子はもうおしまい」と不審な発言をしただけにその後の消息が気になります。
一方で、過去のエピソードでは。未知子の為に大きな病院を作りたいとも発言していたこともあったので、敵なのか味方なのか?次週、戻ってくる晶さんの態度や行動に注目したくなりました。
極めつけは、蜂須賀でしょう。
蜂須賀は優しさが根本的にあるのか冷淡なのかあやふやでミステリアスな人物。
前回も未知子を夜景の見える綺麗なレストランに誘い、未知子の手術の腕をべた褒めしたり、未知子に好意があるような態度をみせて、これまでとは違う顔を覗かせるようになったと思います。
ケミカルサージェリー方法を推進したり、医療研究センターを立ち上げるなど、上昇志向が強い野心家で、部下には院長代理の蛭間に負けず劣らずの支配的な一面も相変わらずですが、医師としての未知子の力や人間性だけでなく、もう一つの感情も生まれたのか?!
蜂須賀に次週、スポットライトが当たりますが、彼の未知子への真意や狙いをもっと知りたくなる8話でした。