石子と羽男~そんなコトで訴えます?~7話あらすじネタバレ
硝子(有村架純)と羽根岡佳男(中村倫也)は停電中のキッチンカーを破損させた人物を探す依頼をキッチンカーの主、サティヤムから求められます。
そこで、手掛かりをつかむために、丸来町の繁華街へやってきた硝子と羽根岡。
「ヤマ横キッズ」と呼ばれている子供たちは反抗的で、とても話が聞けそうにありません。
目にしたのは、親からの虐待などで居場所を必要としている若者たちの存在。
聞き込みをしてもまともに話を聞かない彼らのなかで、川瀬ひな(片岡凛)と、東美冬(小林星蘭)が目に留まります。
美冬は20代前後の女性の流行ファッション「地雷系」の格好が好きな個性的な少女。
ドライブレコーダーの映像を元に、車を破損したのは若者たちのカリスマと呼ばれる男「K」。
そんななか、羽根岡に、美冬たちから助けを求める声が!
なんと、そこにはサラリーマンの男から襲われ、Kの居場所を教えるからと切羽詰まっている、ひな。
ふと、美冬は歩道から転び落ち、救急車に。
美冬のことを一番に気に掛ける、ひなは、先ほどの男と一緒にいた女性に激怒。
彼等は美冬の親でした。
「案件」という名の元の援助交際をしている美冬とひなは、警察をあえて呼べない状況にあります。
美冬に殴りかかろうとしたと怒りが収まらない、ひな。
優乃(MEGUMI)に相談する硝子。
父親との因果関係で階段から落ちたことにするには無理があると指摘。
ひなは硝子の家で面倒を見ることになりますが、ひなは美冬が今の父親が母親の再婚相手で、(野間口徹)から激しいDVを受ける児童虐待を受けていることを吐露。
そこで、ひなを守るために父親を訴えたいと強く思っている、ひな。
夫の言いなりである美冬の母の様子にも怒りを抱えている様子。
ひなが虐待されている証拠を立証できない状況にあること、本当の悪人も守られてしまうことを伝える、羽岡。
ひなは自身の両親は既に他界しており、児童相談所など、大人に強い不信感を抱えていました。
翌日。
ヤマ横キッズの「神」と言われた、Kという人物が山奥で殺されたことが報道されました。
なんと、Kは女性で、未成年たちに売春を斡旋し、9月9日に殺されていたことが判明。
9月10日にドライブレコーダーに映っていた人物と一致しないのです。
そこで、ドライブレコーダーに映っているのは、美冬。
Kから売春をしている様子を隠し撮りされていることで弱みを握られ、Kのふりをしなくてはならなかったのです。
しかも、その際にキッチンカーの車の修理代は、美冬が未成年なので、親が払わなければならないと告げる、硝子と羽根岡。
美冬の車の修理代の件を美冬の両親に伝えた、羽根岡。
そして、美冬が虐待を受けていることや、美冬の義理父(野間口徹)が、美冬の母に対し、スリッパをさっさと用意するように怒鳴る場面を見て、鋭く指摘した、硝子。
しかし、美冬の父は、山横で遊んでいるような子供の証言はあてにならないこと、美冬を虐待しているなんて変な言いがかりをつけるなと、硝子と羽根岡を敵視。
硝子のパラリーガルの仕事も「ただの事務員」と女性蔑視。
不意に入った店で、ビールを飲む、硝子と羽根岡。
美冬とひなも、生活環境さえ変われば良い方向に向かう、それでも、生まれてきた環境によって人生が変わることを切なく告げます。
硝子は就職活動時代に、人が目の前で交通事故に遭う場面を目撃し、PTSDの状態に。
よって、美冬が階段から落ちて、大怪我をして救急車に運ばれた際も、フラッシュバックが起きていたのです。
次に、羽根岡と居酒屋を出てから、大庭を訪ねた硝子。
パソコンに長けた彼に、美冬とひなの件について、調査を頼みました。
硝子と羽根岡は、腕に大きな痣があると、美冬が虐待されていた証拠及び、車の窓ガラスを割ったのは、美冬だとわかるとのこと。
美冬の父親は外面が良くて、女性など強い者には腰が低く、弱い者には横暴なとんでもないクズ人間。
さらに、「案件」こと援助交際をしている美冬とひなの裸のデータが映っているデータを誰かが持っていることを知ります。
そのデータの持ち主である若い男から、ひなに、電話がかかってきました。
羽根岡がすぐに対応し、ひなを守り、男から、USBデータを持ってくるように訴えました。
そこで、データを持ってきた男によって、裁判。
裁判にて、羽根岡は美冬の父、東が美冬に肩から背中にかけて凄惨な暴力を受けた大きな痣を指摘。
美冬が援助交際相手に、「あいつ」と呼ぶ、父親から長年暴力を受けていることを話していました。
硝子と羽根岡は後日、大庭(赤楚衛二)と蕎麦屋の塩崎啓介(おいでやす小山)に仕込みをさせました。
バーにて、2人は硝子と羽根岡の指示通りの会話で、東に接触。
反抗期の中学生の娘がいる父親のふりをし、娘が自分を「あいつ」と呼ぶし、反抗的な態度が直らない場合はどうするのか?と聞きます。
すると、美冬の父、東(野間口徹)は醜い本性をさらけ出していきます。
暴力は世間に出た時のための「しつけ」、殴りつけて暴力を振るい続ければ大人しく従う、女なんて男に勝てないんだからと、ヘラヘラ笑う、東は、人間が欠如した悪魔そのもの。
硝子と羽根岡が乱入し、彼に、娘に行い続けたことは傷害罪、暴行罪だとはっきり指摘。
美冬は父親を告訴すること、母親も事実を認め、それから今後はシェルターで、ひなと暮らすことに。
車の窓ガラスの件は、硝子の父、碓井がお金を貸してくれることになりました。
その頃、大庭は新たに入社した会社にて、なんといきなり取締役に就任。
大庭を気に入った代表(田中哲司)と、社員(坪倉由幸)からもてはやされていました。
うさん臭い状況に、大庭は気づくことができるのでしょうか。
石子と羽男7話感想・みどころ
現代にも蔓延る新宿歌舞伎町のトー横キッズの現状を訴えた今回の山横キッズのエピソード。
「不良」と彼らの事情を知らない大人たちの偏見によってレッテルを貼られた未成年たち。
美冬は長年、母親の再婚相手から暴力を受け続けていて、背中から肩にかけて生々しいDVの痕。
その忌々しい痣を隠すように、彼女は地雷系ファッションという流行を身に纏い、可愛さという鎧でわが身を守っているように感じました。
可愛いリュックも、フリルやリボンがついた服も、金銭的に余裕がない美冬と同じ年ぐらいの若者からは羨望の眼差しで見られます。
しかし、女の子の大好きなもので詰まった武装には、恐怖と闘う自分を隠している意味があるのです。
そして、ひなという両親を亡くして、大人に心を開けない彼女と真の繋がりを感じることができた唯一の安らぎ。
ひなは口は悪いけれど、優しい性根の持ち主で、美冬が出会えた友達が、援助交際をするとはいえ、ひなで良かったなと思う部分もありました。
母親が美冬を庇うことができなかったのもわかるけど、あのまま美冬が家出さえしなければ、暴力の末に命を落としてもおかしくない状況だったと思います。
野間口徹さん演じた、美冬の父親・・・とも呼びたくない東は地獄に落ちるべき人間だと思いましたね。
「女は男に勝てない」「世間に出た時のために子供を殴ることは躾として許される」、「ボコボコになるまで殴れば大人しくなる。」
東の言葉の一つ一つに、心底、吐き気がする・・・お前は、黙っていろ!って彼を心の中で殴りたくなりました。
経済的や性格、容姿で判断し、多くの女性たちを苦しめているモラハラ夫の典型的なモデルともいえます。
夜遊びする未成年や20代には家で普通の安心を得られない、美冬のように、すぐ目の前の危機と隣合わせな虐待の現実。
向き合う人がいないからこそ、援助交際で心を見失っていく少女たちと美冬とひなが重なりました。
「案件」と呼ばれた援助交際の現代の実態も細やかに伝わっていますよね。
美冬が、父親からの激しい暴力しか知らないからこそ、人の正常な温もりを見知らぬ男に求めてしまう、母親さえ父親の言いなりになる生活だからこそ、危険な大人だとわかっていても、繋がってしまう怖さも描かれていると思いました。
そして、美冬とひなが救出されてから、今度は大庭の件が。
大庭は硝子と羽根岡の弁護士事務所を離れて以降、新たな就職先にて、投資詐欺に引っかかりそうな予感が。
田中哲司さん演じる代表と、坪倉さん演じる代表の腰巾着的存在の社員の男がもう怪しさがプンプン漂いますよね。
大庭くん、目を覚まして!ってざわざわした7話でした。