石子と羽男~そんなコトで訴えます?~3話あらすじネタバレ
羽根岡(中村倫也に、「国選弁護」の依頼が舞い込みました。
今回は映画を短く編集したファスト映画を動画サイトに無断でアップロードし、著作権法違で瑛は会社から告訴・逮捕された大学生、山田遼平(井之脇海)の弁護でした。
前夜、山田は逮捕状を持った警察が既に家を訪問して今に至ります。
あまりお金にならない国選弁護士の依頼に乗り気じゃない、硝子(有村架純)に対し、羽根岡は注目されている事件だと躍起。
硝子はパラリーガルなので、法廷でも傍聴席、接見にも立ち会えません。
山田は自作の映画を大学の仲間と作り、自分の動画チャンネルにアップ。
それをぶつ切り公開していたものの、操作を間違えて、一般公開に。
自主製作映画がバズって以降、有名な映画会社のジパンクピクチャー配給の作品を「ファスト映画」にして公開。
「僕の動画はお金の収益がないのに、何がいけないんですか?僕の映画を見た人だって喜んでくれたのに」
その夜。
羽根岡と硝子と大庭は居酒屋へ。
しかし、逮捕された遼平は悪びれもせず、羽根岡は大庭と硝子に愚痴をこぼしました。
大庭も自分の好きな遅咲きの監督作品が、山田に無断アップロードされていることに腹が立っている模様。
翌日。
ジパンクピクチャーを訪れるものの、先方は起訴する気なので、羽根岡は四苦八苦。
東京拘置所にいる山田を訪ね、彼が反省していることをアピールするための書類を作成した羽根岡。
しかし、裁判では棒読み状態。
山田は名作映画を宣伝して何が悪いと開き直ってしまい、ますます不利な状況に。
ふと、検事をする羽根岡の姉、優乃(MEGUMI)に声を掛けられた羽根岡と祥子。
父の誕生日なので、18日は予定を空けておくように言われた羽根岡。
硝子は気さくな優乃に好印象を持ちます。
家族のことで気まずさを感じる彼を見て、受験を無理やりさせられたと以前語っていたことを思い出した、硝子。
一方で、山田が違法アップデートした映画の監督の山田恭平(でんでん)と、山田遼平が名前が似ているので、ファスト映画を投稿した遼平と世間から誤解されていることが判明。
遼平はあまりにも態度が変わらないので、羽根岡はお互いに信頼関係も続かないため、彼を見捨てる素振りをみせました。
その頃、大庭と硝子は、恭平の映画を観ました。
この騒動の件で、正直、誹謗中傷が起こり、恭平への疑いで人気が低迷。
恭平と関係者を偶然、帰りに見かけた祥子と大庭。
恭平のことをフォローし、映画がとても良かったことを伝えました。
「私は無駄とかを大事にしていて、でも世界がそれを求めないなら淘汰されていくし・・・」
冷静に寂しそうに語る、恭平に何とも言えない気持ちになる硝子と大庭(赤楚衛二)。
硝子は恭平の作品のファンになり、大庭の家で過去作を堪能。
しかし、翌日、山田恭平の新作映画で、硝子と大庭が鑑賞したばかりの新作を動画サイトにアップロードする者があらわれました。
山田遼平ではないので、山田の模倣犯の可能性があります。
ネット上では、被害者の映画化監督の恭平が自作自演をしているなど誹謗中傷ばかりです。
3人は振り回されるばかり。
恭平たちも、事実を知り、ショックを受けていました。
利益相反行為で、羽根岡は山田遼平の弁護士なので、これ以上、加入できないとのこと。
そんななか、新たな事件も発生してしまいます。
ふと、潮(さだまさし)は、他の弁護士を紹介することで、石田法律事務所の評判が上がると石子にアドバイスをします。
その頃、家族と食事をする羽根岡。
羽根岡と優乃の父で裁判官の泰助(イッセー尾形)。
物腰柔らかく、穏やかな話し口調ですが、カメラアイで記憶力も長けた羽根岡を優秀な息子と疑わず、無言の圧をかける存在。
一見、妻のことも娘のことも褒め、羽根岡にも、「君は優秀」など、見守っているように見えて、実は羽根岡や家族の言いたいことを遮る行動をとります。
羽根岡は自分は前の法律事務所で、トラブルで解雇になったことを告げるものの、父は息子の言葉を阻止。
家族はみんな優秀だと信じて疑わず、そんな家族に毎年、誕生日を祝ってもらうことを嬉しく思うタイプ。
優乃は適当に話を合わせればといいますが、羽根岡にはできません。
帰宅後、硝子と電話。
山田遼平に新しい弁護士を紹介する話や、羽根岡にやはり、山田の案件から外れないでほしいということを頼みます。
羽根岡はそれを了承。
翌日。
羽根岡と硝子は、山田のアップロードされてしまった、新作の映画を確認。
すると、動画にヒントを得た、羽根岡は即座にカメラアイの力を使います。
自分の新作映画を一、見ていた恭平。
硝子は、新作映画を投稿した主に心当たりがあるのでは?と恭平に聞きました。
この映画には使われていないカットが含まれている、未使用のカットが含まれた映画であることを知る人間は限られると、硝子は指摘。
諸星という助監督が犯人でした。
彼は遼平の作品のファンでした。
恭平はそれを知っていて黙認していました。
映画の客入りが良くないのを呑んで愚痴をこぼしていて、ファスト映画でもなんでもやって宣伝すべきだと彼が発言していたことが判明。
「あの動画だけで、動画が成功したとは思っていません。弁護士さん、キャンセルできませんか?身内の恥は身内で解決したいんです」
恭平の言葉の重みに何とも言えない硝子。
そして、硝子の協力を経て、また、遼平に対面した、羽根岡。
羽根岡にまずはファスト映画を見せます。
遼平はそれを知り、文句を言います。
「恭平監督の映画は繊細な描写と物語に連れて行かれるような作品が良い、それを編集してアップし、こんな低レベルな作品に仕上げるなんて・・・。」
「あなたがしたことと同じです。10年がかりの作品を潰したのです。ネットの人たちは10分にまとめた映画で満足して、批判する。ネットの見出しだけを見てすべて知ったような顔をする。自分には時間がないを言い訳にして。製作費の半分を自費で賄い、関係者に頭を下げてお金を作りました。あなたがしてきたことがどれだけ罪深いかおわかりいただけましたか?」
遼平はに罪を認識させることに成功した、硝子と羽根岡。
結果、執行猶予つきの懲役1年2ヶ月。
恭平の映画は上映打ち切りになってしまいました。
その後、羽根岡と硝子に付き合ってもらい、監督の恭平に土下座する、遼平。
「自分はこの作品をつくるのに時間を費やしたし、未熟で申し訳ない・・・。筆を進めるのが遅い、でも君に謝られても許すことはできない。」
穏やかな口調で、遼平に罪の重さを改めて認識させた、恭平。
諸星はやがて解雇。
しかし、訴えなかったのは、恭平の優しさではないか?という潮(さだまさし)。
その日の夜、バイクに乗った女性が男性と激突。
相手を負傷させる事故が発生していました。
石子と羽男~そんなコトで訴えます?!~3話感想・みどころ
誰もが娯楽の一つとしてアクセスして、見れてしまう無料動画サイト。
そこにアカウントを作り、自作の作品を投稿したら評価がついて、調子に乗って、ファスト映画に発展してしまう怖さが伝わりました。
誰でもアカウントを作って動画を載せる知識があれば、注目の的になって承認欲求やくすぶっていた気持ちが快感に変わりますよね。
でも、一人の監督が何年もかけて制作し、身内のしでかしたことを知っていて、自身の映画制作においての力量不足だと嘆く、恭平監督を演じたでんでんさんが切なかったです。
一度目の犯罪は、井之脇海さんが演じた遼平ですが、二度目は、助監督の諸星。
恭平の一番身近にいて、彼の作品を愛する者が、恭平や他のスタッフも含め、作り上げてきた結果を簡単に壊せてしまう哀しさを感じました。
さらに皮肉なことに、遼平も諸星も最初は純粋に恭平の作品を愛していたファンだったこと。
「推し」の監督だった恭平から、誰も傷つかない優しい言い方で、冷静に拒絶された遼平。
自分が気軽な気持ちで、大切な作品も、その作品を作るために周囲に頭を下げて、半分は自費で制作した努力を泡にした、遼平の罪は重いですよ。
上映すらも打ち切りになり、何もかも台無しにした結果を突きつけられた恭平。
あれだけ、「何が悪いのか」と我が物顔だった彼が、自身のしたことを改め、今までにない後悔が伝わる顔が忘れられません。
今回は、羽男こと、羽根岡の家族も登場。
一見、物腰柔らかく、おしゃれで品のある父、泰助。
イッセー尾形さんぴったりでしたね。
家族を愛し、誕生日を祝ってもらったことを喜んでいたり、家族の一人一人の個性を認めているような態度。
しかし、実態は羽根岡を含め、妻や娘の優乃にも優秀な家族、できた家であることを強要。
羽根岡が以前の事務所を解雇されて、街弁護士をしていることにも、「驚いたよ でも君は優秀だから」と、柔らかな毒を刺す人。
羽根岡の手が震えるのも、この父親の影響と、温厚さを装った圧力の影響なのではないかと思いました。
羽根岡はずっと有能な息子でなければならないというしがらみに今もとらわれていると感じます。
それでも、硝子と一緒に仕事を続けることや、羽根岡のナイーブな面を理解している、姉、優乃の明るさによって、身内の呪いが解けることを祈ります。
次週、女性が起こした衝突事故に、羽男と石子はどう立ち向かうか必見です。