人事の人見

人事の人見5話

人事の人見5話あらすじネタバレ

「日の出鉛筆」では社員の家族や地域の人々に会社のことを知ってもらう為のイベントファミリーデーを開催することに。

「本日は日の出鉛筆ファミリーデーにようこそお越しいただきました」

来客の受け体験コーナーの案内などに駆り出され、人事部の面々は大忙しします。

「皆様こんにちは。日の出鉛筆社長の小笠原で御座います。社員の家族は家族だと思っております。オールフォンワンワンフォーオール」

小笠原の挨拶に白ける、須永。

しかし、人事(松田元太)だけは、人事部オフィスで富樫(津和野諒)の息子とゲームをして遊んでいました。

「人見くんうちの人事部のオフィスは辞めて」

それを見つめた真野(前田敦子)は、社員の情報が集まっている人事部オフィスに部外者を招き、パソコンまで触れさせていたことに怒ります。

「ちょっと人見君人見君」

「うちのオフィスはダメでしょ。社員の重要なオフィスが集まってるんだから」

「でも富樫さんの家族っすよ」

「だとしても」

「あのパソコンしか触らせてないです」

「俺の家族が済みません」

「富樫さんは悪くない、人見君が悪いから」

「え?俺?」

「パソコンまで触らせていたの?真野ちゃん頼んだわよ」

「了解です」

「でも社員の普段働いているところを見せる企画ですよね。そんなに普段鉛筆削んなくないすか?せっかくのファミリーデーなんだからもっと普段いる場所とか働いている姿を見瀬た方がいいのかなと思ったんすけどね」

「見せすぎ!」

真野はいつも通り、人見の自由奔放ぶりを叱りました。

そんななか、受付で案内役として立っていた須永(新納慎也)は別れた妻の田代綾子(智順)と娘の陽菜(小井土菫玲)でした。

「久しぶり、受付そっちだから」

「ありがと」

人見は別れた今でも家族がイベントに来てくれたことに人見は喜びます。

「どうしよう。あいつらがきた。綾子と陽菜。俺の妻と娘だ」

「家族が来てくれるなんてめっちゃ良いじゃないですか」

「そりゃ気持ちは嬉しいけど、そうも言ってられないんだよ。俺のことを人事部長と思い込んでいるんだ」

「え?」

「やべー!」

「なんでそんなことに?」

「俺もよくわからないけどふとした弾みでそうやって言ってしまったのだ」

「弾みでそんなことなる?」と突っ込む相沢(前田友里子)。

「なにやってんだ」

「仕方なかったんだよ。綾子は仕事ができる人でさ、陽菜が小学校に上がってから本格的に仕事復帰した途端、あっという間に昇進したんだよ。別れて4年今じゃ向こうは部長だってさ。部長になって。俺もそうなってないとおかしいだろ。」

「全然仕方なくなかった」

「なんでだよ!俺なんか結婚してからずっと上司の飲み会にもゴルフにも付き合って、なりふり構わず出世を目指してきたっていうのに」

「元奥さんと娘さんは?」

「須永さん呼んでくるって言って堀ちゃんに待ってもらってる」

「彼奴はダメ、絶対ダメだ」

「どうするんですか?」

「こうなったからには仕方ない。会社にまで来ちゃったからには。2人の前では須永部長って呼んでくれ。」

「いやいや」

「話合わせますよ。せっかく来てくれてますし、3人で会うのも久々なんすよね」

「そうだな」

「娘さんの為にもほら、遊園地行ったらファンタジー的な設定に、乗っかるじゃないすか」

「助かる」

「私も話合わせた方がいいと思う。そういう思いやりって素敵ですよね」

須永にはそうも言ってられない事情がありました。

なんとそれは妻子が須永を人事部長だと思い込んでいるからでした。

「須永さん、奥さんと娘さんがお待ちですよ」

「俺のことは須永部長と呼びたまえ。平田部長にもだぞ?ウジン、須永部長の名刺作ってくれ」

ウジンに自分が部長であるという偽造名刺まで作らせようと頼んだ、須永に、真野、森谷は呆れるのでした。

「うわどんどん面倒くさいことになってる」

綾子と陽菜の前では人事部長の振りをする、須永。

平田に事情を説明しようと森谷は電話を掛けるものの、平田はシルキーボールのコーナーで接客対応をしていて気づきません。

「仕事はもう部下たちに振ってあるんだ。みんな俺を頼るんだよ。なぁ陽菜」

「須永人事部長はとっても部長です」

「あ、人見くん!こちら須永くんのご家族?」

「田代綾子と申します、元妻です娘の陽菜です。

「初めまして、部長の平田です。須永さんには大変お世話になっております。」

「ねぇ部長ってあなたなんじゃないの?今、うちの部長って言ってたよね」

「違う部の部長なんだ」

「あれは部活の部長です。そうですよね須永部長」

「うちの日の出鉛筆にはサークルというか部活がありまして、そこで須永さんと活動しているのが平田さんなんです」

森谷と人見は平田を会社のサークルの部長ということにして誤魔化しました。

「何の部活?」

「合唱の」

「歌とダンスだよ」

「ダンス&ボーカルユニットです。お父さん凄いんだから。もう2代エースなんだから」

「さっきのダンス&ボーカルの平田部長と須永人事部長が踊ってるっていう」

「陽菜、どこ見たい?シルキーボール見たいって言ってたよね」

「シルキーボールうちの自信作」

「これこの人が作ったの?」

「そうだよ。俺の一番の自信作だな」

父親を「この人」呼ばわりする陽菜に驚く、人見と森谷。

須永は綾子が同業他社に復職後にどんどん昇進し、部長職にまでついている状況に嫉妬します。

そのことを話題にする、受付の相沢と真野と堀。

「なんでそこまでするかな」

「張り合ってるのよ。奥さんもどっかの会社で部長みたいだし」

「だからって自分も部長とか」

「須永さんも48だから焦るんじゃない?」

「焦るのは分かりますけど、嘘の中で部長になってもしょうがないじゃないですか」

「だって夢のなかじゃなれないし、これは離婚の原因もそこらへんにあると見たな」

「須永さん的にはそうかもしれないけど、奥さん的には違うっぽいですよ。子供が生まれてから蓄積だって。子育てしなくて自分勝手やって、いざこっちが働くとなったら、嫉妬するってのはねぇ。」

「産後の恨みは根深いからね」

「堀さん情報通ですね。奥さんのことまで」

「綾子さんヨガ友達だから。安心してこっちの情報は漏らさないから」

見栄を張る為に、人事部長だと嘘をついたのでした。

シルキーボールのコーナーに行き、森谷は別の部署の社員に事情を説明しました。

「済みません、このシルキーボール、今からここに来る須永が作ったことにしてください」

「変な事言いますね」

須永は富樫の妻と小学生の長男と、自身の妻子である綾子と陽菜を案内します。

その頃、平田は日の出鉛筆でのパワハラを小笠原と里井常務(小日向文世)から聞きました。

「済みませんお待たせしました」

「座んなさい」

「これを」

「前時代的なパワハラ社長がのさばる一族経営弊害、カラオケバカ社長?なんですかこれ」

「転職サイトや学生向けサイトに投稿されていたものです」

「明らかに内部の人間の仕業だろ?」

「私じゃありませんよ」

「そんなことは疑ってないよ。」

「こういう書き込みを削除したりする担当がいたんだよ!秘書室の中に。なのにこのざまだ。」

「秘書室の柏原さんです」

「なんで人事部が止めなかったんだ。女子社員ならともかくあいつ男だぞ?男が育児休暇をとるのか」

「社員と社員の家族は家族っておっしゃってましたよね?」

「お言葉ですが、部長、育児休暇は申請があった場合は男女共に断ることが出来ません」

「制度の話をしてるんじゃないんだよ。現にこうやって仕事に支障が出てるって話だろ」

その頃、シルキーボールのコーナーでは、須永の事情に、人見と森谷に話を合わせていました。

シルキーボールを使う陽菜に自分が作ったことにする、須永。

「どう?」

「悪くないかも」

「だろ?その見た目と機能のバランスは、なかなか難しかったな。だよな?」

「そうなんですよ。須永部長、すごい本領発揮してくれて」

「前の部署にいた時から作ったんだよ。でも今の部署に異動した途端、前の担当が全部、手柄をとっちゃって、だから資料にも俺の名前が載ってないんだよ。」

しかし、妻がシルキーボールを作った植木憲司が、須永の事情を知らずに怒り心頭。

「今の担当者に、手柄を撮られた?あのシルキーボールは僕の妻が作ってるんだ。手柄を横取りされたなんて聞き捨てなりませんよ。須永さん一緒に倉庫に閉じ込められて分かったはずでしょ」

「植木さん落ち着いて」

人見が暴走する憲司の行く手を阻止しました。

しかし、富樫の長男が須永の発言に違和感を抱きます。

「おじさん、人事部長って平田さんなんじゃないの?お父さんがうちでよく話してるよね」

「そういえばそういってたわね」

富樫の妻も同調します。

「人事部長の平田です。ああやっと見つけた、名刺出来ましたよ、須永部長」

「平田須永です」

須永は部長を演じる為に、「平田須永」ととんでもない名前を名乗りました。

「なにやってるんですか?なんですか?平田須永って!」呆れる真野。

「お父さんが部長のことよく言ってたよ」

富樫の息子は須永が部長だと信じ込んでいました。

「富樫さんこの際だから聞いておきますけど、ご主人から会社のことどこまで聞いてます?主に部長関係。」

「どこまでだろ?」

「あの、もしかして富樫さんのご家族?部長の平田です。富樫さんには大変お世話になっております」

「うちのお父さんも部員なの?」

「富樫さんは優秀なのよ」

何も知らない平田は富樫の家族に挨拶するものの、人見、森谷、須永は誤魔化します。

「部長って、歌って踊るほう?」

「え?歌?歌は歌わないわよ」

「じゃあバックダンサーだ」

富樫の息子と陽菜の発言に、訳が分からない平田。

「富樫さんってバックダンサーみたいな働きぶりがありますよね」

その頃、森谷は登壇する平田に事情を説明しようとするものの時間がなく、平田はステージへ。

「歌うの?」

「歌わない。スピーチするの。ファミリーデーにおける人事部の取り組みについて」

「部長、登壇しないでください」

「え?なんで?」

「登壇するなら歌って踊ってください」

「ただいまご紹介に預かりました、平田須永です」

「ちょっとなに漫才コンビみたいなことになってんの?須永くん何やってるの」

そんな須永を横目で軽蔑する、別の部署の社員。

「須永さんとうとう」

「あれが現実と妄想の堺がつかなくなった成れの果てだな」

そして、いよいよ、平田に事情を話す人事部。

「えー言ってくれれば話合わせたのに」

「えーそこ?」

間もなく、会議室で、綾子に叱られる、須永。

「そんなしょうもない嘘ついて、今日ここに来たのも陽菜がどうしてもって言ったから。ここでいうのもなんだけど再婚することになった。」

「陽菜は?」

「習字コーナーで写経してる。一人になりたいって」

「おおそっか。」

「陽菜ももう会っていて受け入れてくれてる」

「そうか、それは何よりだ。だからその前にこの3人での時間を味わいたかったんだと思う。私はもう他人だけどさあの子とはずっと親子なんだよ?もうちょっとちゃんとしたところ見せてあげてほしい」

「いや須永さんの気持ち分かる。」

「富樫さんもあんなことするんですか」

「僕は家族にあんなことしない。離れてる家族なら猶更」

「須永さん子育てとか何もしなかったらしいですよ。そりゃ奥さんに愛想つ

「出世欲を考える人ほど育児休暇なんて取りにくいしね」

「それはおかしくないですか?」

男性が育児休暇を取りにくい時代だったことにおかしいと唱える、真野。

「いやおかしいんだけど、そういう時代だったの」

「空気なんて読んでもダメですよ。権利なんですから」

「夫側が気にしたせいで困るのは奥さんじゃない」

「奥さんモジヤ鉛筆ですけど」

堀は須永の元妻の綾子がモジヤ鉛筆の部長だと人事部の皆に伝えました。

その頃、人見は陽菜と打ち解けようとしていました。

「めっちゃ漢字ばかりじゃん。これなんて書いてあるの?」

「色即是空空即是色般若。お経の一つ」

「お坊さんになるの?」

「ならないけど、2年生の時調べ学習で調べて。モヤモヤした時とかいやなことがあった時とか」

「カッコいいじゃん。陽菜ちゃんお父さんのこと嫌いにならないでほしいな。嘘付いていたのは良くないけど、でも2人にいいところ見せたかったんだろうし」

「別に嫌いになってない」

「お、良かった」

「元からそこまで好きじゃないっていうか。」

「まぁまぁそんなこと言わないでさ」

「向こうもだよ。向こうがそこまで私のこと好きじゃないと思う。誕生日だけの時は、陽菜大好きって、そんなの変じゃん。お父さん何考えているかよくわからないもん。私が小さい時家にいなかったし行事も来てくれなかったし、私の事そんなに好きじゃない気がする」

平田は人事部のみんなに協力を懇願します。

「みんな協力してくれ」

「まだやるんですか?」

「そこまでして奥さんと張り合わなくても」

「そうじゃない。これは俺の見栄とかじゃないんだ。娘の為なんだ。妻に元妻に聞いたんだけど、今日来たのは、娘がどうしてもって言ったかららしいんだ。再婚する前に新しい家族になる前に、もう1回だけ3人で会いたいって。部長とか肩書はどうでもいいんだよ。お父さんの仕事見に来て良かった、お父さん悪くないって思って帰ってほしいんだ。次いつ会えるか分からないんだ。だから…頼む」

「わかった協力しましょう。お嬢さんのためよ」

「俺のかっこいい姿を娘に見せたい。俺はサラリーマンの一番カッコいい姿はなにか考えた。そこで思いついたのがこれだ。普段は頼りない上司が結城を出してお偉いさんに反論する姿!大抵のお仕事ドラマで1回あるだろう?普段頼りなかったり、ペコペコする奴が、珍しく男気を魅せるっていうのがポイントだ。」

「普段頼りない自覚はあるんすね」

「そこそも偉い人って誰がやるの」

「ここは私が悪役を買って出ましょう」

「部長ですか…お偉いさんとしての貫禄が」

「じゃあ里井常務?」

その後、奥の部屋で真野と人見は2人で話し合います。

「あんまりそういう演じるっていうのは」

「だよね!絶対バレるよね」

「また須永さん作戦というか芝居しようとしていますよね。陽菜ちゃん的には微妙だよね」

「止めてくる」

「ああいや、むしろやってもらいましょう。やってもらった上でみんなでぶち壊しましょう」

その頃、堀は綾子と陽菜を送ろうとします。

「ごめんねあの人の嘘にみんなをまき込んじゃって」

「ううん、出口そこね。綾子さん行ったわよ?」

その後、作戦の為に、堀と須永と人見で連携をとりながら、綾子と陽菜の動向を確認します。

「人見?里井常務どうだ?」

「スタンバイできてます。さとさんがウジンを責めて須永さんが庇う。」

「須永さんがお引き取り下さいで、はける」

「ターゲット1階エレベーターで降りました」

「真野、4階最終コーナーの段取りはいいな?」

「ここを通過してオフィスに入ったら」

里井常務に協力してもらって、須永の作戦が開始。

「これ合ってます?」

「今お2人が4階に到着、オフィスに向かってます」

「なんか出口上って言われて」

「不思議ですよね。ご案内しますね」

真野から森谷にバトンタッチで、人事部に綾子と陽菜。

ウジンをわざと然る、須永。

「全くお前ってやつは。俺はお前の気持ちがわかるぞ。お前は間違ってない」

「そろそろ里井常務の出番だね」」

しかし、現れたのは、小笠原でした。

パワハラの件で、学生サイトにあった書き込みをしたのを須永だと思って今開いた。

人見が平谷相談して変更したのです。

「社長に来てもらうの?里井常務じゃなくて?社長に来てもらう自信はないかな」

「偉いのは社長でしょ?その場に来て須永さんに怒ってもらえれば。なんかないすかね、社長が怒っていること」

「それなら」

そこで、人見は、堀に「ネットの書き込みをしたのは人事部のX」という嘘のメモを渡して、協力を求めます。

「えー秘書なら誰でもいい?」

「はい」

そして秘書に小笠原にメモが渡されました。

そして人事部でのパワハラの件を引き合いにして、小笠原に物申す須永の様子を、陽菜と綾子に見せることにしたのでした。

「君らなのかと聞いてるんだ。」

「どういうことだ、なんで社長が」

「え?なんですか?」

「なんですかじゃないこの書き込みに見覚えあるか聞いてるんだ」

「済みません本当に心あたりが…どういう流れ?」

「流れってなんだ」

「もしかして社長自ら?」

「有難う御座います」

「なんだ」

「社長恐れながら申し上げます。彼には責任はありません。一切の責任は上司である私、須永にあります。」

「お前が書いたってことだな。一族経営避難、カラオケバカ社長?」

「私はこの行動を少しも間違っていると思いません。すべて信念をもってやったこと。もしそれが許せないのなら、クビでも左遷でも結構。お引き取り下さい。社長、終わりです。ここではけてください。あれ話伝わってません?」

小笠原がすっかり自分に話を合わせていると思い込んでいた須永ですが、矛盾が生じました。

小笠原には本当に何のことか分かっていないようです。

「なにを訳の分からないこと言ってるんだ」

しかし、陽菜と綾子はその場を離れます。

父親の様子を見て、陽菜は悲しげな表情を浮かべます。

「陽菜、陽菜?」

綾子は陽菜の様子を気にします。

「人見くんこれ大丈夫なの?」

「大丈夫です、このまま見てもらって」

「そんなに私が気に入らないなら、同じ会社で働きたくなんかないいよな」

「あれは違います。そう思ってるわけじゃなくて。」

「どうかクビだけは」

「こんな書き込みだけで解雇は無理だ。君には来月からジャカルタに営業所に行ってもらう。現地の販売員が足りないんだ」

「転勤だけはどうかご勘弁を。あれは言葉のあやといいますが、転勤したら娘の学校行事が見られないのは」

「さっき首でも左遷でも良いって言っただろ。あれだけ啖呵切っておいてそんなにイヤですか」

「はい、そんな理由です。でも私にとってはなにより大事な理由なんです。娘の成長を見る機会がなくなってしまうのは、減ってしまうのは…どうか勘弁してください」

「それは勘弁できないな。男が娘のために転勤嫌がるとかそんなこと認めるわけにいかないだろ」

「私もそう思っていました。仕事優先というか…子育てを放棄して綾子に全部押し付けてて、今はそれ後悔してて、陽菜の入園式、卒園式なにも見てなくて、娘が何が好きで、へこんだら写経するとか知らなくて、もう全然遅いかもしれないけど、たまに会うしかできなくなるかもしれないけど、今から取り返したいんです。その日だけでも父親でいたいんです。だから転勤だけはどうかご勘弁を」

「今更何言ってるんだ」

「なんだよ、その日だけでもってずっとお父さんじゃん」

そこで、里井常務が割って入ってきっました。

「社長そのあたりにされたほうがいいかと」

「お前もこいつの肩を持つのか?」

「肩を持つわけではないのですが、社長が横暴だとたった今、書き込みが。少なくとも投稿者は彼ではないと証拠が。恐れながら社員の声に一喜一憂するとは日の出鉛筆の代表としていかがなものでしょう。小笠原社長らしくない、私はそう思います。」

「それもそうだな。君もあまり紛らわしいこと言わないように」

その後、陽菜に人見は父親の須永の様子を聞きます。

「見えた?お父さんのこと」

「見えた超みっともなかった。けど悪くないかも」

須永は家族と社員化でで見ず知らずの時間を過ごします。

「はい、プリンとコーヒーゼリー」

「ありがと」

「陽菜、また人参残してるじゃない」

「あとで食べるから」

「そう言っていつも残すでしょ」

「俺食べようか」

「甘やかさないで」

「需要と供給」

「なにそれっぽいこと言ってるの!」

「さすがお父さん」

「ああ、まずい、ニンジンまずい…写真撮って」

陽菜と綾子と家族水入らずの時間を過ごす須永を見守る、真野と人見。

「でしょ?」

「ねぇ須永さんが後悔しているっていつ知ってたの?」

「知らなかったすよ。須永さんの家庭事情、今日知ったっすよ」

「ノープランだったの?じゃああそこで須永さんがああいうこと言わなかったら、終わってたよ。」

「あそこで本当の気持ちになれるっておしまいですよ」

「ばくちすぎるって」

「里井常務が来てくれたのは?さすがに作戦だよね。」

「あれはガチで偶然ですよ。タイミング良いですよね」

「怖すぎるって」

「怖すぎるって」

須永は育児休暇の研修企画を立ち上げました。

「富樫、お前決まったらパネラーとして参加な。」

「俺ですか?」

「10年前に育児休暇とってるんだから経験者だろ。」

「まぁいいすけど」

「この辺かは綾子さんに感謝しないと」

「おい人見、社長のこと呼んだのお前だろ」

「済みません」

「今度埋め合わせしろよ。里井常務に俺のことよく言っとけ、次の部長は須永さんにするべきっすとか」

「まだ部長狙ってるんですか」

「当たり前だろ」

「部長とか肩書はどうでも良いって言ってたのにね」

「いいかここで嘘付いたのがばれたから本当の部長になったらカッコいいだろ。俺は確信した里井常務についていけば大丈夫そう。家族にしても偉いのと偉くないのじゃ偉い方がかっこいいだろ」

「見栄じゃん」

「見栄じゃない夢だ」

「夢よねー」

相変わらずの須永のお調子者ぶりに、呆れつつも、みんなで須永を見守るのでした。

人事の人見5話感想・みどころ

須永にフォーカスを当てたコミカルなエピソードでしたね。

妻の出世に嫉妬して、自分が人事部長を名乗ろうだなんて、ちょっとそれはと思いましたが。

しかも、「平田須永」っても宇めちゃくちゃすぎて、真野が呆れる気持ちが分かります。

それでも日の出鉛筆の人事部のみんなは温かくて人情がありますね。

離婚して離れてしまった娘の陽菜に父親の勇姿を見せたい須永の気持ちを汲んだ優しさは素敵でした。

社長の小笠原は何が起きているか把握していませんが、須永の転勤を撤回してくれて、横暴な小笠原ももしかしたら根は良い人なのかもしれないなと思いました。

そんな人見を中心とした須永のドタバタ劇は微笑ましくもあり、親子の絆が再確認できた5話でした。

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