あなたを奪ったその日から3話あらすじネタバレ
結城萌子(倉田瑛茉)は、中越美海として、中越紘海(北川景子)の元で生活することになりました。
3年の月日が流れ、6歳になった美海(前田花)。
美海の正体がいつ周囲に分かるか怯える紘海は細心の注意を払い、生活しています。
「こら美海キッチンで遊ばないで」
「はーい。お母さん問題です、なんで車掌さんは手袋してるか?」
「手を綺麗にしておくため」
「正解はドアに手が挟まった時、抜きやすいからでした」
「お箸良し、ごはん良し、出発進行」
昼間は、美海を同じマンションの住人で、キャバ嬢をしている、初芽(小川李奈)に預け、以前と変わらず、我が子の灯が通っていた保育園で調理師の仕事に復帰できるようになりました。
「お疲れ様」
「もう美海もすっかり子鉄になっちゃって」
「紘海さんの料理、マジ最高」
「美海ちゃん、可愛い、妹みたい」
「じゃあ初芽ちゃんと美海、姉妹?」
「いや違うよ」
「じゃあ、行ってくるね」
美海はあんな出来事がありながら、3歳の頃の記憶がありません。
電車好きで天真爛漫な美海は紘海をすっかり母だと思ってきました。
「美海ちゃん6歳でしたっけ、1年生?お友達も出来るし楽しみっすね」
紘海はのんびりと美海を見守るなか、紘海は美海の小学校入学について悩んでいました。
「雪子先生、もしかしてこれ捨てるんですか?」
「うんもうぼろぼろだから」
「いただいてもいいですか?直して親戚の子にあげようかなと思って」
「ええ。あ、紘海先生、来週の金曜日に新しく入ったスタッフの歓迎会しようと思うんだけけど、もし良ければ」
美海がいる、紘海はその誘いを断ります。
「ああその日は。済みませんいつも断ってばかりで」
「いいのよ無理に参加しなくて」
この子の過去を奪ったのは私だ、この子の普通の暮らしを奪ったのも。
その頃、週刊「さざなみ」の記者、東砂羽(仁村紗和)は、編集長に、結城の近況を話していました。
「次の人事部女性初の編集長になるんだって」
「そういうの気持ち悪いからやめてくれる?」
「ええ、あ、覚えてます、結城旭。」
「会見で大失敗して世間を敵に回した」
「元YUKIデリの社長、被害者が補償金の受け取りを拒否したのをいいことに、今だに庭付きの豪邸で優雅に暮らしてる。娘を事故で亡くした時は因果応報だとネットで散々叩かれたものの、本人の強気の発言でまた炎上」
「その結城旭がどうしたの?」
「彼が今、どんな仕事してると思います?ドン引きですよ。あの男難にも変わってない」
旭は義理父、木戸雅人(中原武雄)が経営する大手スーパー「タイナス」に勤め、新業態スーパー、「スイッチバック」を立ち上げたことで今や木戸の後継者と注目される程の存在になりました。
「お久しぶりです。覚えてますか?私のこと」
「どなたでしたっけ?」
「新業態のスーパー立ち上げたって本当ですか?正式に取材を申し込みたいんですが。」
「広報を通してください」
「分かりました。記事にしますよ今度こそ」
東砂羽は彼女のことを覚えていないとしらばっくれる結城を追い続けることに決めました。
さらに、この3年、萌子の事故死を決して、受け入れようとはせず、今もどこかで生きていると希望を持ち、望月(筒井道隆)に協力してもらい、懸賞金を出して萌子の行方を探し続けています。
「新しいビラ刷り上がりましたよ」
「悪いないつも」
「スキーサークルの後輩たちもビラ配り手伝ってくれるそうです。あいつら言ってましたよ。あの時、旭さんが部長として引っ張ってくれたおかげで、全国団体3位という一生の思い出をもらえたって。お前がゴール直前ですっ転ばなかったら1位だったけどな」
「そんなことありましたっけ記憶にないっすね」
「みんなに伝えてくれ、今度うちでご馳走するって」
「まさか、旭さんの手料理ですか」
「まさかって悪いか」
木戸江身子の父、雅人と事業を展開することになった、結城は彼から後継者になることを期待されていました。
「新業態、良い滑り出しだったな。君のおかげだ」
「恐れ入ります。」
「萌子を失って3年か。長いつらい年月だったな。それだけでなく君には江身子のことでずいぶん迷惑をかけた。」
「いえ、会長には助けてもらってばかりです」
「君に関しては江身子のことで迷惑かけた。とはいえ旭くん、君は今のままで満足か?スーパーマーケットスイッチバック、店名からコンセプト何から何まで君が作り上げた。私の後継者だって十分に狙えるポジションだ。」
「身に余る光栄です。私のような不祥事を起こした人間に、務まると思えません」
「君のリーダーシップにはそれだけ期待しているんだ。だからこそあのYUKIデリの立ち上げにも協力させてもらった。」
「その件には感謝しております」
「言葉だけでなく結果を期待してるよ」
「お父さん、萌子のことですが僕はまだ失ったとは思ってません」
「父親として君がそう信じたい気持ちも分かる、現実を見ろ、1日も早く葬式に出してあげるべきだ」
その日の夜、謎の男から非通知の着信を受け取った、結城旭は、萌子の居場所を知っていると言われます。
「もしもし、結城旭さんですか?萌子ちゃんのお父さんの。」
「どちら様ですか?」
「萌子ちゃんの居場所を知ってます。」
「場所は?」
「伝える前に報酬を振り込んでください。」
「先に情報を」
「振り込みが先では?」
「ちなみにその子、右肘にほくろがありますか?」
「あります」
「右手の甲にもほくろがあるはずですが」
「はい、ありますね」
謎の男からの電話に、結城は戸惑います。
その夜。美海を人目につかないように、昼間は初芽に、夜に遊ばせ、夜は縄跳びをさせました。
お気に入りの電車のガチャポンをやらせ、美海の個性を理解しようとします。
「大きくなったら車掌さんになるんだ。初芽ちゃん言ってたよ。車掌さんになるには学校でお勉強して、電車の学校に行くんでしょ?大きくなったら電車の勉強して車掌さんになる」
美海の無邪気な夢を聞き、市役所へ行くと、無戸籍の子供がいることにして職員に相談しました。
「まず一般的な話ですが、戸籍をとるためには、法務局や家庭裁判所の承認を得なければなりません。承認を得る為にはあなたのお子さんであるという証明が必要になります。母子手帳や出生証明書が必要になります」
「ありません」
「え、どちらも?な、なぜ?」
「一人で生んだんです。自宅です。夫とは別居状態で行きずりの男性とできた子なんです」
「何故、生まれた後でも、すぐに市役所にすぐ届けなかったんですか?」
「保育園で働いていて、夫とも別居をしていて言えなくて。夫もいるのに見知らぬ男性との間に子供が出来たなんて…。バカな母親です。娘には美海には関係ありません。バカな親の子に生まれたら、高校進学も就職も諦めろってそう娘には言えって言うんですか!」
「あなたの場合、お子さんがが戸籍を作るなら、元旦那さんに彼に然るべき場所で証言してもらう必要があります。あなたとお嬢さんの血が繋がっていることを証明してください。DNA検査とか赤ちゃんの時の写真とか」
市役所の職員に言われ、戸惑います。
「ぼつってどういうことですか?」
「だからボツはボツ。結城旭はもう追わないですか?」
「今芸能人の不倫ネタやら政治家の裏金問題でお腹一杯なの。結城ごときで紙面割くわけには」
「横入入ったんですか?」
「株式会社タイナスの社長。知ってるでしょ?タイナスはうちの広告」
「言いなりですか?」
「そうよ、編集長になったばっかりで下手を打ちたくなかったの。悪いけど諦めて」
結城はなし々子ともギクシャクしています。
「お祖母ちゃんと買い物」
「待ちなさい。大学ちゃんといってるのか?」
「興味ないくせに」
「なんだその口の利き方」
その夜、美海に予想外のことを聞かれた、紘海は戸惑って誤魔化します。
「お母さん、初芽ちゃんは赤ちゃんを産むのが怖いんだって」
「怖い?どうして?」
「赤ちゃん生む時めっちゃ痛いんでしょ?」
「鼻からシャンパン出るくらいだって」
「お母さん、美海を生む時、怖かった?お母さん?」
「お腹の上に電車が通るほど痛かった…ガタンゴトンガタンゴトン。美海ちゃんが生まれたのは真夜中のことでした。窓の外には月が出ていました。お母さんはふと、隣で寝ている美海ちゃんを見ました。すると美海ちゃんはなんだか光って見えたんです。美海ちゃんは月の光に照らされてキラキラしていて、それはまるで、希望の灯みたいで」
紘海は灯を授かった時の話をして、美海に嘘を聞かせるものの、灯を思い出し、涙が溢れるのでした。
「お母さんどうしたの?」
「美海、お母さん、美海をちゃんと大人にするから」
翌日、紘海は元夫の皆川圭吾(高橋光臣)と再会。
「ごめんなさい休日に。お久し振りです。幸せそうで良かった」
「嫌味か?再婚したからって別に灯のこと忘れたわけじゃない、ただ、このまま1人で生きて行くなんてどうにかなってしまいそうで」
「分かってる。嫌味じゃないよ。幸せで良かった、支えてくれている人がいて良かった。本当にそう思ってる。これを証言してほしいんです。」
「話ってのは?…なんだこれ」
「元妻の紘海とは別居していて、妊娠出産していたことは一切知らなかった。」
「なんでそんな」
「子供と暮らしてる」
「は?」
「これから先も、私の子供として育てていきたい」
「出会っちゃったの、ただれだけ」
「なんで?」
「ただ騙されたふりをして証言してくれればいいから」
「ふざけんなよ!ちゃんと説明しろ」
「あなただって新しい家族に私のことで迷惑かけたくないでしょ。なにも知らなかった。それだけのことだから」
「なに考えてんだよどうかしてるぞ」
「たしかにさっきどうかしてる。だってあなたも言っていたよね。このまま一人で生きて行くなんてどうにかなってしまいそうだって。本当は私も同じ。あの子を失ってから私はずっと正気じゃない。息を失って、ずっと同じ」
「その子は、灯の代わりなのか?」
「違う」
「でも、今の紘海の支えなんだな?わかるよ、紘海俺だってそうだ、わかるけど…」
「もう二度とあなたの前に現れないからお願いします」
その日の夜。
「あ、ガチャガチャやっていい?」
「いいよ」
「ありがと」
確かに、自分はどうかしている…そうじゃない、そうではないけれど。私はこのままこの子の過去だけじゃなく未来まで奪ってしまう。
「はい、お母さん、お母さんにあげる」
「でも美海がほしかったやつでしょ」
「美海、お母さんとおそろにしたかったの」
美海を思わず、抱き締める、紘海。
どうかしている、どうかしていてもこの子を離せない自分がいることに気付く、紘海。
美海の姉、梨々子のSNSを見て、彼女の後を付けました。
間もなく、梨々子はオレンジジュースを飲んでから去って行きました。
美海こと、萌子と旭と暮らす長女、梨々子(平祐奈)の実母、木戸江身子(鶴田真由)に会いに行くことにしました。
「見慣れない顔だけど初めて?」
「付き合ってもらえます?」
「喜んで」
「一番良い奴を」
「ワオ!喜んで」
睡眠導入剤を持参した紘海は何かを企んでいました。
「ここはママのお店?」
「ただの雇われママ。しけた店でしょ」
「ですよね」
「言うわね。昔はねこう見えてお嬢様だったのよ。大企業社長。ピアノとか習っちゃって。」
「さっきあそこのいた子、もしかしてお嬢さんですか?」
「似てたからなんとなく」
「ああそうね。確かに似てるかもしれない。どっか歪んでるところも。私ね子供2人置いて家を出たの。ひどい親でしょ?さっきのは上の子。わたしのことなんて全然好きじゃないくせに月に一度ここ来て私がなにしてるか見に来るの。歪んでるのは母親譲り。私、母性がないみたい」
「下のお子さんは?」
「死んだわ」
よろける、江身子を気遣うふりをする、紘海。
「でもね一番歪んでるのはあの人かもしれない、娘が死んだっていうのに葬式も出さない。ひどい男よあの時だってそう。会社の商品で3歳の子供死なせた時も有耶無耶に事故で終わったけど実際なにがあったかわかりゃしないわ。」
その後、寝入った紘海の唾液を木っとで摂取し、慌てて店を飛び出した、紘海なのでした。
「忘れろ、忘れなきゃ、これで美海と本当の親子になれる。もう考えちゃだめだ」
そして、結城家に来た紘海は、結城が同僚を駅まで送ろうとしていました。
結城が絶望している様子を見ようとしますが、彼が穏やかに暮らしていて、複雑な心理に駆られる、紘海。
望月は自転車にぶつかった紘海を見て、梨々子の元家庭教師、玖村(阿部亮平)が見た怪しい女性と疑うのでした。
なんとか物陰に隠れて紘海は事なきを得ます。
帰宅すると、景吾からメールが届きました。
「証言してもいいよ。これきりにしてくれるなら」
眠り込む美海の口からも唾液を摂取し、DNA検査が無事、通った紘海。
「ただこの子の未来も」
「黒だ。やった。車掌さんと同じ」
「いっぱい勉強して、お友達と仲良くして、美海が頑張ればなんだってなれるよ。」
そして7年後、中学生になった美海(一色香澄)は、通学路で電車が見える事を喜んでいました。
「いや、雉原陸橋はやばい。特急ブルーサンライズとEJ900形電気機関車、動じに見れちゃうんだもん。中学の通学路、最高か」
「美海、本当にそれでいいの?」
「いい。私ご飯3倍はイケる」
「じゃなくてジャージ。ジャージ穴開いてるよ、脱ぎなさい。はいこれお弁当。」
「だって急に推し電車来たら、急角度で写真撮りたいじゃん!」
「あのね、電車見に行くんじゃなくて、中学に行くんだよ。」
「やばい。470系との擦れ合い見そびれちゃう」
「校則で脱がなきゃいけない決まりないよ。ありがとう。行ってきます」
「寄り道しちゃだめよ」
「美海ちゃん昨日入学式でしたっけ?もう中学生なんですね?元気ですね」
「元気すぎて、アラフォーにはきついわ」
初芽は美海の成長を見守ります。
紘海は保育園の歓迎会に参加することに。
「来週の歓迎会参加させてください」
「嬉しいわ。でも無理してない?紘海先生こういう仕事終わりの会ずっと避けてきたでしょ?だから…」
「いいえ無理なんて全然。」
「そう?なら良かった」
「雪子先生には感謝してますいつも寄り添って下さって」
「なんにもできなくて」
「灯のことは忘れたわけではないんです。忘れる事なんてできません。でも、捨てた感情があるんです。誰かを恨んだり憎んだり、そういうの全部忘れました」
紘海の勤務先の園長、雪子は紘海を心配していました。
紘海は保育園の自動販売機で、業者として働く、玖村(阿部亮平)と再会してしまいました。
彼は紘海を意味深に見つめました。
数週間後、なんと紘海は結城旭の企業の面接を受けることになりました。
あなたを奪ったその日から3話感想・みどころ
紘海はわずかに残る良心が揺らぎながらも、やはり、「美海」となった、萌子から「お母さん」と呼ばれれば呼ばれるほど、母親になろうとしていまいますよね。
萌子の過去も未来も、娘の成長を見届けられなかったエゴを感じました。
美海として暮らす萌子は、3歳の時、偶然、紘海の車に乗り込んで今の生活に至ったことをなにも覚えていません。
それが幸か不幸か、美海は成長し、電車好きの可愛い女の子に成長していて、6歳の頃の美海は微笑ましかったです。
元夫の景吾に美海のDNA鑑定の協力までさせるなんて…異常さに寒気がしました。
そこまでして、結城萌子という少女を我が子にし、自分の成し遂げられなかった幸せを噛み締めたい紘海の動向に目が離せません。
元夫の景吾も紘海のしようとしていることにもっと深く突っ込んで、止めてほしかったです。
紘海も自分が正常じゃないことは分かっている、それでも美海を愛しすぎてしまっているがゆえの迷いに歯止めが利かなくなっていますよね。
梨々子の元開廷教師で、彼女によって人生を狂わされた、玖村との再会も背筋がざわつく場面でした。
自身の出生の秘密を知った時の彼女と紘海の行きつく先は天国か地獄か、次週も楽しみな3話でした。