家庭教師のトラコ

家庭教師のトラコ8話 寅子(橋本愛)はやはり生き方が不器用だ

家庭教師のトラコ8話あらすじネタバレ

寅子(橋本愛)は、真希(美村里江)、智代(板谷由夏)、里美(鈴木保奈美)の3人に対して、家庭教師を辞めることを電話で伝えました。

理由も分からず、戸惑う母親と3人の子供達、知恵(加藤柚凪)、高志(阿久津慶人)、守(細田佳央太)。

なんと、寅子は欠員の為に緊急で、生徒を募集。

母親たちは特になんでもするから子供たちを裏切らないでほしいと、寅子に訴えます。

寅子は彼女らに自分が戻ってくるための条件を提示。

真希には、旦那の小遣いアップ、智代には角煮定食を1000円に値上げ、里美には別居中の夫との離婚を必ず成立させること。

真希は寅子に言われた通り、朔太郎(細田佳央太)に今までの倍の小遣いを上げ、父の喜ぶ姿を見た知恵は、寅子から教わった「先行投資」という覚えたての言葉を使い、微笑みます。

智代は高志から実質値上げしていることを指摘され、守るべきは値段ではなく、クオリティだと気づきます。

守は笑いに変えながらも、母の気持ちを汲み取ります。

里美は守と共に自立するために、離婚届けに判を押しました。

寅子は3人の条件をクリアしたことを確認すると、もう一つの条件を伝えるよう、福多(中村蒼)に指示します。

しかし、今度の条件はかなりハードルが高く、母親たちへの裏切りともいえる行為だと、福多は懸念。

「みんな、寅子がお金欲しさに今回のことをしているんじゃないかと思う。あの母親たちは寅子にとって特別な存在かもしれない」

寅子は「意味わからない」とすっとぼけて、耳を貸しません。

寅子は母たちに出したもう一つの条件は、3人合わせて10億円の授業料を払うことでした。

途方もない金額に、母親たちは呆れますが、寅子はいつも通りの余裕綽々な表情と笑みを浮かべてこう言いました。

「大丈夫です、皆さんにしかできない方法で10億円を稼ぐ手段がありますから。」

寅子からの課題に、母親たちは子供たちに隠れて行動を開始。

母親の行動に口を出さない知恵、守、高志ですが、彼等は静かに母の行動を監視。

しかし、知恵、守、高志は当然、怪しみ、寅子を尾行して、福多のマンションへ。

「いないって言って」と、寅子。

福多は寅子は体調が悪くて出られないと誤魔化します。

最年長の守が仕切り、高志に伝えることを促しました。

「先生さ、母さんたちに何か変なことさせようとしていますよね。俺たちに何かを気付かせようとしているんじゃないかなって」

「ね?高志くんすごく優しいですよね」

「知恵も、寅子先生にもっといろんなこと教えてほしいよ!先生、寅子先生のためならなんでもする。守くん、知恵たちが一番言いたいこと伝わらないから黙って」

それでも、寅子は子供達を無視し、福多は適当に誤魔化してドアを閉めました。

「寅子、あんなに子供達慕ってくれているのにこんな縁切りしていいのかよ」

「中途半端に善人ぶるの辞めてくれる?応援するんじゃなかったの?」

「応援するけど、今回のことはお前、逮捕されるかもしれないんだぞ」

「世界を変えるにはここで今私がしようとしていることをやめるわけにいかないんだ」

福多との間で意見がぶつかる寅子。

その後、里美は上原家に来て、元夫のパソコンにログインし、データをUUBに取り込みました。

智代は、椿を尾行し、椿(長見玲亜)が友達に豪華な食事を振舞おうとしている様子や、上原家の長男の憲一(塩顕治)女性関係を尾行。

その情報を元に、真希が記事にしました。

寅子と福多にその情報を渡します。

ここまでしても家庭教師をしない条件は、寅子が里美の元夫に、10億円を揺すって要求することに。

世の中で正しくお金が使われず、苦労して生きている人達が理不尽な思いをする世の中を変えたいと言いました。

そして、最初から家庭教師をしたのは、里美、智代、真希を利用していたことも吐露。

「子供たちを裏切ってもなんとも思わないの?!先生とまた勉強したいって思っているのに」

「私なんかがいなくても、お子さんたちはちゃんとやっていけます。子供たちは今後私に関わらないほうが良いですよ。これが本当の私ですから・・・」

「福多さんもこんなことをして良心が痛まないんですか?」

「すみません・・・あいつの夢を叶えてやるのが僕の夢なんです」

寅子にずっと教えてもらえないことを疑問を持つ子供達に、母親達も混乱し、傷つけない為に、「あんな人をもう信用しちゃダメ、二度と会っちゃいけない」と多くを語らずに黙らせました。

しかし、3人とも子供たちは納得しません。

福多は寅子に考え直すよう、説得。

「寅子が人に勉強を教えるのとても喜んでいたの見てきたからわかっているんだよ。普通に家庭教師になればいいじゃないか。」

「あんたみたいに養子先でぬくぬく育ってきた奴には分からない。良いところのお嬢さんと結婚して、幸せになれよ。私はあんたと考えが違う」

ここで、12歳当時、里親が決まる直前、寅子の自転車に細工をして、寅子に大けがをさせたことを伝えました。

寅子はその言葉を聞き、福多の大きな裏切りに激高。

「そっか、そういうことだったんだ。福多が私のわがままなんでも聞くこと。ふざけんなよ!私は今までずっと諦めてきたんだよ!私なんか愛してもらえないって!全部お前のせいだったのかよ !お前が卑怯な真似をしていなければ、私も普通に友達がいて家族がいて、普通の幸せを手に入れられることができたかもしれないんだよ!ふざけんなよ!一人じゃないって思えたのに・・・それを・・・福多が。5年前応援するって言ってくれた時、本当に嬉しかったんだよ。この世界にやっと1人味方ができたって嬉しかったのに。結局お前は他の奴らと一緒・・・ああ、また一人ぼっちになるだけか。まぁいいけど・・・裏切るなら最初から近づいてくるなよ!もうさ、あんたが何を言っても何も聞こえないんだよね」

そして、寅子はトランク一つを持って去って行きました。

その頃、利明(矢島健一)はニコニコしながらパソコンを見ています。

そして、利明が不正をしていたことを追求。

それは真希に調べさせた記事でした。

「こんな程度の記事、いくらでも出していいよ。大したことじゃない。」

寅子は、さらに、憲一と、娘の椿の不正を指摘。

憲一は未成年と淫行、娘の椿は万引きの常習犯。

寅子が智代に上原家の長男と長女を尾行させたり、里美に利明のパソコンにアクセスさせたのはこのためでした。

寅子は、利明が、高齢者からお金を搾り取った裏金があることを音声データを提示して突きつけました。

慌てふためく彼は寅子に10億円を請求されました。

寅子は知恵、守、高志に最初から利用したことを告げました。

知恵はそれでも、先生にも自分のために幸せになってほしいと訴え、高志は、間違っても絶対考えて行動することを諦めないと考え方を変えたこと、守は、寅子と出会っていなかったら言い訳ばかりしてイギリス留学をしていたかもしれない、自分自身と向き合うことから逃げず、東大と芸人を両立させて、寅子と喜びを共有したいと訴えました。

「言いたいことは終わった?お前らに私のことは死んでも分からない。私は知恵みたいに感情を素直に表現しても、偉いねって褒めてくれたり、甘えられる親はいなかった、守がヘラヘラしていてもうちの子は能天気でってフォローしている母はいなかった、高志の親みたいに明るいだけが取り柄のうざい親もいない。お前らみたいなぬくぬく育っている奴らを見ると反吐が出るんだよ。なんの苦労もしたことない、地獄を見たことないあんたたちに何がわかる?だからメリーポピンズや熱血教師とか理想の先生を演じてきたんだよ。私はお前らの先生じゃない!二度と先生って呼ぶな!」

その夜、知恵は寅子の一件で、3人のなかで一番ショックを受けていました。

そして、守と高志はそれぞれ涙を堪えて気丈に振舞いますが、それぞれ母のフォローで男泣きしてしまいました。

福多も実家の母に連絡し、お見合いをしようかなと言いながらも寅子のことで泣きました。

翌日。

寅子は、歩道橋で誰かから突き飛ばされ、意識を失いました。

家庭教師のトラコ8話感想・みどころ

ずっと愛を必要としていた寅子に今日はとても胸が痛みました。

誰かにたった一人でもいいから味方がほしい、大切にされたい気持ちがすごく個人的によくわかります。

ずっと寂しかったんだな、強がっていても、全然、寅子自身が大丈夫じゃないこと、若さゆえに、世の中にお金を本当に必要としている人達の為に、社会を変えようとする無謀な挑戦も全部、一人ぼっちな自分自身を救うためでもあったかもしれませんね。

福多にぶつけた激しい絶望と、養子先が寅子と福多どちらに決まるかな大事な時期に、福多の幼心が寅子の運命を変えてしまった残酷な事実。

寅子の憤りや、誰も愛してくれないからこそ、福多だけは信用し続けてきた事、その福多によって、生きにくい人生にされてしまった悔しさや、計り知れない悲しみが画面越しに伝わってきましたね。

福多にとっては12歳の男の子が、少し片思いのような気持ちもある女の子の寅子にした、ひどいいたずら。

しかし、12歳ならありえる幼稚な行動が、寅子の人生に悪影響し、最悪な人生にした責任の重さも、福多は贖罪しようとしているのがわかります。

でも、寅子の立場になって思うと、本当に本当に許せないですよね。

そんな愚かないたずらのせいで、誰からも元々愛されなかったからこそ、5年後に施設を出てから再会した幼馴染にずっと騙され続けてきたなら猶更ですよ。

子供たちに向けて大人として、子供の親を侮辱する発言をしてしまうこと、困っている人の力になりたい優しさと反面して、甘ったれが一番嫌いな彼女だからこそ、不器用で遠慮がない言葉遣い。

明るさだけが取り柄のうざい母親も、偉いね、可愛いねって何をしても甘えさせてくれる母親も、ヘラヘラして将来のことを考えているか分からない息子でも、肯定してくれる親もいない。

寅子が最も病んでいる、母親という人間の存在。

寅子の性格を考えると、弱者を助けたい、自分自身も何もないからこそ、理不尽で世知辛いご時世を必死で生き抜いてきた努力は、母親の影響も少なからずあるのではないでしょうか。

寅子自身がトランク一つ手に持って去って行く女性・・・母親を目にしたのは、母親には何らかの事情があったにもかかわらず、見捨てられ不安を感じていたからなのかな。

愛を知らない寅子が勉強を教えることだけは好きで、それを自分の生きがいにしようとしていたピュアな部分と、福多によって温かい正常な愛を知る機会を奪われた絶望と怒りが、寅子の人間性に暗い影を落としてしまったことは残念ですね。

さて、寅子を突き飛ばしたのは誰なのか、上原家の利明の関係者っぽい気がしますが・・・。

母親たちは寅子に腹が立っても、家庭教師として自分も、子供達も変えてくれたからこその、恩返しを次週、開始します。

母として、娘ぐらいの年の寅子を守るために。

 

 

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