家庭教師のトラコ7話あらすじネタバレ
「トラコ」こと、根津寅子(橋本愛)と連絡がとれない。
里美(鈴木保奈美)のアパートに集まった真希(美村里江)、智代(板谷由夏)の3人。
今まで寅子が無断で仕事を休んだことはなく、体調不良かと心配する母親たち。
子供達も、母親たちも寅子の指導のおかげで、精神的に成長できるようになりました。
そういえば自分たちは寅子のことを何も知らないと気づきます。
その頃、寅子が家庭教師をする理由や生い立ちを知る福多(中村蒼)は、真希たちからの電話を無視する彼女が次のステップに進むため、「そろそろ例のことを伝えて」と指示。
寅子は福多と食事を採っていました。
「子供達だけじゃなくて母親もお前に信頼を寄せているよね。お前がやろうとしていることはあまりにも過激だよ。5年前、家庭教師をしているのをみて本当にびっくりした」
寅子を気にかけ、彼女がこれからしようとしていることに不安を抱く、福多。
ふと、彼は、寅子と再会し、今に至るまでの5年前を思い出しました。
寅子はできの悪いヤクザの息子が、「てめぇの教え方が悪い」と生意気な口を利き、それで、寅子は「甘えんな!くそがき」と生徒の机を蹴って、壊しました。
それで、その親のヤクザの下っ端から追いかけられていました。
思わず、寅子が逃げ込んだのは万福亭。
智代とまだ当時7歳だった高志(阿久津慶人)と会っていました。
2人は注文を取りに来た智代に、他の材料を切らしていたので、豚の角煮定食を頼みます。
今の高志は5年前、寅子に会ったことすら記憶にありません。
「なんでそんなに浮かない顔をしているわけ?天下の財務省に努めているってことは年収600万円くらいもらっているんじゃないの?」
12歳のだった寅子(鎌田英怜奈)、施設を出てから温かい里親に引き取られ、両親を喜ばせるために、東大を出て、今の財務省に勤務。
しかし、会社では実質、課長からパワハラを受けている、福多。
久々に再会した福多が浮かない顔をしているのを気にする寅子。
寅子は高校を卒業しても誰も彼女を引き取ってくれる人がいなかったので、家庭教師をしながらネットカフェを転々とする生活をしていました。
寅子は実際、教えて10人も合格させた実績が。
後の10人は家庭の事情や将来、ミュージシャンになりたいなど、生徒の事情が絡んでいました。
「なんでそんなにシャカリキになっているんだよ」と福多。
「学習塾のビラを配って、勉強についていけない子を教えようかな・・・私には世界を…」と言いかけて、寅子は自分が言いたいことを伏せます。
「ここで、福多君に問題です。年収300万円と600万円、どちらで暮らすのが幸せ?」
次は市長の娘を教えに行くと言って、一旦去っていくのでした。
寅子は市長の家に向かう途中、住宅街で見知らぬ子供が生まれたばかりの夫婦に記念写真を撮ってもらえないかと声を掛けられました。
この夫婦こそ、中村家。
真希と夫の朔太郎(細田善彦)と、まだ赤ん坊だった知恵(加藤柚凪)。
そして、寅子は市長の娘の指導をしている際、なんと、その家から市長の大金200万円を持ち逃げしたのです。
その女子生徒に市長が隠している裏金であった200万円を、「先生欲しいな」と、あざとく甘えて、その生徒から受け取ったとのこと。
福多は窃盗に該当するから通報されでもしたらと心配しますが、寅子は裏金だし、通報するわけがない、それでも自分の体を鍛えて立ち向かうことを決意。
そこで、家がない寅子を気遣い、福多は両親が自分に残してくれた別宅を寅子に貸すことに。
それは今のトラコの家です。
昔と変わらず、優しい性分の福多に、寅子は一番初めに出会った時のことを思い出しました。
寅子(宮崎莉里沙)は当時7歳、同い年の福多(佐藤遥灯)と児童養護施設で育ちました。
子供の頃から誰にでも心を閉ざし、頭の良い少女でした。
寅子は福多に算数を教えたことがきっかけで、他の子供達とも少しずつ打ち解けることができました。
勉強を人に教える楽しさという純粋な部分が、寅子が家庭教師になろうと思った最初のきっかけでした。
実家に帰った福多は、愛情深い両親に、年収300万円と600万円の人どちらが幸せか?と寅子に質問されたことを聞いてみました。
豊と幸子は、幸せだと感じるのは人それぞれだと答えました。
施設にいた頃、当時小学校最高学年だった、寅子と福多。
福多は福多家の幸子と豊に引き取られ、寅子は昔からの一匹狼の性分で、うまくいきません。
帰宅後、福多は寅子に言います。
沢山の震災支援など金銭的なことが絡んでいる記事を広げ、世の中のお金の使い方に執着する寅子。
「トラコ、あの時お前が事故に遭わなくて、俺の両親に引き取られていたらどうなっただろうか」
福多は、間もなく、クラブに呼ばれ、そこで、なんと、ママをしている里美(鈴木保奈美)と、彼女ののちの夫になる、利明(矢島健一)と再会。
課長の接待に対応後、寅子が病院で倒れたと、看護師から電話が。
教え子の関係者から誤解されて、刺されたのです。
慌てて今度は、病院へ駆け込む福多。
寅子はこの世の中、政治家が不祥事を起こしても、湯水のようにお金を使うこと、ムダ金を放蕩息子や娘に使う人、貧富の差の現実に激しい怒りを抱えていました。
「みっともない事件を起こしても辞職しない国会議員に気前よくボーナスを払う始末。お金を湯水のように使ってバカ息子、バカ娘にバカ高い車を買う奴・・・防衛費なんてゼロにしてしまえばいいんだ!武器を増やすこと考える暇があるなら、世界中の人と仲良くしろよ!」
そして、お金に困って良い環境で勉強できるようにしたい、一人で子供を育てている人や、震災で家を失い、苦しむ人達を救いたいと思っているのです。
寅子には世の中の不条理が許せないこと、多くの人が幸せになる道を探すためでした。
「諦めるしかないとやってもいないのにすぐに脱落すること。やってみなきゃわからないじゃん、この国を変えてやるんだ。」
寅子のことを余計気に掛ける福多。
しかし、寅子は生まれた時からクリスマスも誕生日も、病気になった時もずっと一人だったから一人には慣れていると言って、病院を無理やり退院。
恐らく、ネグレクトを受けていた可能性が。
寅子は病院を出る直前、300万円と600万円稼いだ方がどちらが幸せか?の答えを口にした前の教え子たちの言葉に感心します。
今の寅子が教えている子供と同じように、未就学の女の子と、中学生と小学生の男の子2人。
彼等は寅子に、「600万円稼いでいても働き方や、今ある環境で幸せになれるとは限らない」と自分たちの答えを見つけたのでした。
福多は、寅子の言葉に突き動かされ、本当に必要なところにお金が届く世界を作りたいと自身が、犠牲になっても諦めない心に共感。
たった一人で大きなことと闘おうとしている寅子を応援することに決めた、福多。
そこで、福多は寅子のことを持ち出し、自分は財務省として、情けないこと、何のために働いているのかを課長に問いました。
そして、財務省を辞職。
寅子の協力者としてなんでも力になることにし、それが今の2人の生活に。
後日。
寅子は、学習塾で、フリーランスにビラを配っていたところ、警察に連れ出されそうになりました。
福多は助け、寅子が今のフリーの家庭教師になる仕事に就くための準備を整えました。
寅子のメリーポピンズ風の服や、熱血教師風の活発な衣装、妖しい教師風のスーツとスカートもみんな福多がセレクトしたものでした。
ふと、寅子はトランクと傘を見て、自身の母親の姿を重ね、複雑な気持ちに。
そして、生徒の家に泊まること、授業料を家庭側に決めさせる、正しいお金の使い方を子供達や保護者に伝える真の目的を確認。
寅子の相棒になった福多ですが、12歳当時、里親先に引き取られる前に、寅子と自転車に乗って出かけた際、寅子の自転車をわざと故障させたことがありました。
それで、福多が里親に引き取られる寸前に、寅子が事故に遭ったのです。
そして今、寅子は今受け持つ、知恵(加藤柚凪)、守(細田佳央太)、高志(阿久津慶人)の家庭教師を辞める連絡を3人の母親にするのでした。
家庭教師のトラコ7話感想・みどころ
寅子はなんて心真っ直ぐな魂がある人なんだろう。
本当に日本という国はねじ曲がっていますよね。
政治家など上に立つ権力者だけが贅沢に暮らし、必要ないことに大金を自由に使える、生活苦にいる人や、難病など本当に大きな金額を必要としている人のためにお金が使われないことは、理不尽すぎるって私も思います。
武器を増やすこと考える暇があるなら、世界中の人と仲良くしろよ!っていうところも言葉が若くて幼いけれど、共感しかない。
今、ウクライナ情勢など戦争が令和の時代に起きていることは事実だし、日本だってどうなるかみんな漠然とした不安を抱え、今を生きていますよね。
寅子のように防衛費ゼロし、お金の正しい使い道を世の中に問う寅子の熱い心と、内面にある他者への思いやりに心打たれました。
寅子が政治家になったら、今この令和の世の中で、生きづらさと闘う人達すべてに、正しいお金の使い道が広がっていくのに・・・多くの人が笑顔になれると思います。
そして、寅子の言葉に高収入でも、課長からのパワハラで、休まることも許されない環境を生きていた福多が気づいた、目の前にある正しい幸せの描写も、人間としての成長を感じました。
年収に関係なく、当たり前にあると思い込んでいる日常の些細なことに感謝をして生きること、600万円もらえる生活でも、環境次第で幸せとはいえない生活をする羽目になることを教えた寅子。
今日の「課外授業」の生徒は、福多でしたね。
さて、寅子をサポートし、温かい里親に引き取られながらも、福多は12歳当時に、今の福多家の里親に引き取られる前に、寅子の自転車をわざと故障させた。
なんでも器用にできて、頭の良い寅子が福多家に引き取られていくかもしれない、自分か寅子のどちらかが選ばれるので、自分が選ばれるように寅子を陥れようとしていた福多。
思春期真っ只中な福多の複雑な心情が伝わります。
いつも明るくて、誰にでも優しい福多が、唯一誰にも見せないナイーブな一面。
もしも自分じゃなくて、寅子が福多家に引き取られたら?そのことが普段優しい彼の理性を一瞬でも壊したのでしょうね。
福多がした過ちによって、寅子は事故に遭ってしまいますよね。
その事実を隠し、ずっと「味方」として、家庭教師として今の新境地を見つけた寅子をサポートしてきた真の理由は、寅子への贖罪。
寅子が次週、その真相を知り、福多と決別し、家庭教師を辞める彼女が、国を変えるために動き出す驚愕の動向に注目したい7話でした。