クジャクのダンス、誰が見た?2話あらすじネタバレ
拘置所にいる友哉は、悪夢を見るので悩んでいました。
暗い森にいて、クジャクの声が聞こえます。
「暗い森の中を歩く、俺の一生は多分この中で終わる。光を探したい。でも俺はこれからも永遠に、死刑を待つ男の子供だ」
最愛の父、春生(リリーフランキー)を殺された心麦(広瀬すず)。
彼の遺書に書かれた住所を辿り、弁護士の松風(松山ケンイチ)と一緒に事件の真相を追うことにしました。
2人の前に週刊誌記者、神井(磯村勇斗)が現れ、心麦は春生の実の娘ではないと言い出しました。
「心麦さんが春生さんの娘ではないとはどういうことでしょうか。詳しくお聞かせください」
「いやごめんなさいね、どうぞ、大した理由はなくて。山下春生さんに似てないなーって僕ってこういう時の勘、外さないんですよ。まぁ変に感情揺らしちゃったんなら失礼しました」
「なに企んでいるんですか?」
「企んでないですよ。あれですよ、僕はちょっとした取引が死体だけですよ。心麦さんと。率直な今のお気持ちを話していただき、それを提供してもらって、そしたら、その対価に?お渡ししますよ。あなたの知らない、お父様の秘密を、あのね、たんまりありますよ。どうでしょ?」
「実在していますよ帰りましょう」
「僕、心麦さんに話しかけているんですよ。見えています?」
「何かあればこちらからご連絡します。行きますよ、お嬢さん」
心麦を守るような形でその場を後にした松風。
「あの送っていかなくても」
「ごめん怒っていない。ごめん、ちょっと怒っている。君、危なっかしい。行動力、大いに結構。結構ではあるがやみくもに動きすぎ。雑誌記者っていうのは世間が読みたい記事を書くから仕事なんだよ。良くも悪くも。だから額面通りに受け取らない方がいい。まぁ別に君が取引に応じても僕には関係ないけど」
「父のことを知りたいだけなんです。私の知らない父のことなら猶更。今日は帰ります、有難う御座いました。」
「毎日暇ですか?」
「バイトとかそういうのしてるの?」
「大学とかありますし」
「もし、あれならうちでバイトとかどうかなと最近続けざまに、パラリーガルが辞めちゃってさ、お父さんのこと調べるのにも手伝えることがあるのかもしれないし。あと勝手に行動されてもこっちが困るんで。やるかやらないかはそっちが決めるけど。」
「やります、明日は赤沢さんと約束があるので」
「早いな!赤沢さん?」
「父がお世話になっている人です。私も小さい頃から知っていて、あのまた勝手って言われるから言いますけど、あの手紙も見せようと思って。もしかしたら証拠になるかもしれないし」
「正直、やったという証明は簡単だが、なにもやらなかったと証明するのは難しいよ。警察だってなにからの証拠を持って遠藤友哉を逮捕している筈だし、でも意見を聞いてみてもいいかもね」
「お腹空いてないかな」
「では」
「私ラーメン食べに行こうと思っていて」
「行きません」
「今度行きましょう。実は私、松風さんにラーメン奢ろうと思っています。お腹が鳴るのは生きている証拠です」
死刑囚の息子である友哉は、壮絶な過去がありました。
彼は看守に言いました。
「済みません、あの弁護士さんに話があると伝えて下さい、大事な話があると」
「力郎さん休憩してくださいね」
植木職人の力郎と優しい母(仙道敦子)に愛されて育った、友哉。
「これがきっと一番幸せな時間だった」
母と一緒に狭い部屋で眠り、肌を寄せ合ってきました。
しかし、母は出て行きました。
「お前捨ててよ、あいつには母性がないのかよ」
父の力郎と共に、暮らしてきた、友哉。
幼少期に一家殺人事件の報道を見ていました。
そして、彼は松風と面会した際に言いました。
「大事な話ってなんですか」
「俺が山下明生を殺しました。」
「山下春生さんを殺した?」
「弁護士代払ってくれるかな。山下心麦さんは。ノートがあるんだけど見ればわかるかな」
春生を殺害した容疑者、友哉(成田凌)は、松風にあるノートを渡します。
「待ってください!そのノートを見せればすべてわかるんですか?」
心麦は赤沢家へ。
「小麦ちゃん」
「京子さん」
赤沢(藤本隆宏)の家を訪ね、妻の京子に迎え入れられました。
「例の記事の件、記者には厳重注意しておいた。」
「ありがとうね今度から手ぶらで着て頂戴」
「父が生前遺した手紙です」
「手紙?心麦ちゃんは遠藤友哉はやってないと思う?」
「はい、父がそう言っていたので」
「何度も言うが、山下さんを殺したのは遠藤友哉だ。あと、この手紙を書かせた証拠は、この手紙、友哉が山下さんを脅して書かせた可能性もあるんだ。」
「え?どういうことですか?」
「うちの部下が事件の数日前の目撃情報を入手していてね。新宿の喫茶店で、山下さんを友哉が恫喝していたらしいんだ。今裏付け捜査をしているが、この手紙を友哉が山下さんに書かせていたとしたら?他の名前もカムフラージュとして合わせていた可能性もある。当番弁護士を拒否した。拒否した理由はいずれ、松風とかいう弁護士が来てくれるということを知っていたから。だとしたら…いいか、心麦ちゃん、私がこの世で一番許せないのは嘘をついて、罰から逃げている犯罪者だ。人を脅すことに罪悪感を感じない奴もこの世にはいるんだよ」
「それでも私は父を信じます。父のことを一番理解しています。だから分かります。父は恫喝されて犯罪者の肩を持つほど弱くないです」
「まぁとりあえずこの手紙調べてみるから一旦預からせて」
「宜しくお願いします」
しかし、赤沢は守が見ようとすると、手紙をくしゃっと丸めるのでした。
心麦は同級生の守(野村康太)が仕事から帰宅。
「ただいま」
「あ、守くんお邪魔してます」
「心麦ちゃんこの度はご愁傷様です」
「お久しぶりですね」
「あ、懐かしい。」
「こうしてみると、心麦ちゃんお母さんによく似てきたわね」
山下家と赤沢家で夜にピクニックをしました。
「心麦はなににしますか?」
「親子だね」
心麦の手の仕草と春生の手の仕草が似ていることを微笑む母の山下静香(仙道敦子)。
「なにしてるの?」
「月の光はね、赤ちゃんもさ、満月の夜に生まれてくることが多いし。流れ星もさ、願いをみんなが書けたりするじゃない」
「流れ星って月、関係ないよ。あー希望か。でも私もなんだか元気になれるんだよね」
両親の深い愛情に包まれていた頃を思い出した心麦は涙します。
京子は何も言わずに心麦を抱き締めるのでした。
「そうだよね?私、娘だよね?」
その頃、遠藤のノートを見ていた、松風はあることに気付きました。
「力郎さんと?」
松風は翌朝、事務所で波佐見(森崎ウィン)と今日から心麦がパラリーガル代わりのバイトをするので待っていました。
「あーマジ分かんねぇ」
「週刊ジダイの神井さん(信頼できる)に、連絡とってか」
遠藤友哉の資料を読む、波佐見(森崎ウィン)。
「繋がっていたとはな」
「神井さんが信頼できそうならあの資料を渡してください」
なんと遠藤友哉は神井を信頼できる記者だと取り調べ調書に書いていたのです。
「にしてもこの神井ってあの神井だよね?心麦ちゃん家、不法侵入した記者の。名字違いであってほしいわ」
やがて、心麦が事務所に到着しました。
「繋がってた?」
「プラス、遠藤友哉は小麦ちゃんのお父さんに会ってた。だから手紙を書かせた可能性もある」
「俺がきた理由も分かってた。」
「なんかこじれてるな」
「あの、そもそも遠藤友哉ってなんで黙秘しているんですか。やってないならやってないって言えばいいのに」
心麦の父、春生と遠藤は過去に会っていました。
「よく考えてみて…」
心麦の問いに、松風と波佐見は小芝居をして見せます。
「僕やってません」
「え?君やってないの?」
「やってません」
「ホントにやってないのか。」
「やってません」
「本当のこと言えよ!やったかやってないのか」
「ということ、警察舐めすぎ」
「まぁでも遠藤友哉がやるのは間違いない。」
「神井さんに連絡しなきゃいけない。私の横に松風さんいるんですよね?クジャクがいるジャングルまで連れて行ってくれるんですよね?私は信じていますから」
警視庁では山下が意識を失っている間に、犯人が放火した可能性や、犯人は遠藤友哉ではないという手紙が。
「以上のことから山下さんはなにかしらの方法で意識を失い、その後、犯人は火を放ったと考えられます」
刑事の西陣誠(斉藤優≪パラシュート部隊)が調査報告をしました。
一方で、秋貞(絃瀬聡一)の見解は違いました。
「ただ山下さんの手紙が遺されており、そこには遠藤友哉は犯人ではないと記されていました」
「ならその手紙が偽造の可能性は?」と西陣。
「そんなの分かる訳ねぇだろ。山下さんは退官されているが我々の身内、警察の威信にかけて、必ず遠藤友哉を起訴に持って行く!」
松風は神井に電話。
「神井さんにお伺いしたいことがあります」
「後でメールします」
「山下心麦さんも同席しています」
「いいね。聞き分けないな?一人っ子。あ、こっちから9時に伺いますね」
その後、編集長に報告。
「編集長、スクープいただきました」
「ぬか喜びさせるんじゃねぇぞ」
「誰だと思っているんですか、神井ですよ。俺は真実を知りたいだけなんだけどな。地獄に落ちても」
その夜、拘置所にいる、友哉。
「なんだよ、暑いな」
「父さんあの東賀山のニュースみた?」
「見たよ。俺が通報したんだ。林川さんのところに庭木の手入れに行ったんだ。警察にあーだこーだ聞かれてよ」
そしてあの日、記者たちが遠藤家を取材しました。
記者の女性を中に入れるものの、記者の書き方に不満が出ました。
「あの記者め、適当なこと書きやがって!」
「お父さん、僕、東賀山の事件とは関係ないよね」
「当たり前だろ、そんなこと聞くな」
そして、友哉は翌日、強盗と殺人の疑いで逮捕される父、力郎を目撃しました。
「お父さん、お父さん!」
友哉は、父を追いかけました。
「あのね友哉君、父親のことを庇う必要は一切ないんだよ。キミにも同情するよ、あんな父親の元に生まれてさ」
刑事に嫌味を言われた友哉。
友哉は児童養護施設で同じ施設育ちの子供達からいじめを受けていました。
痣を作って学校へ行き、その帰り、友哉の学校帰りを待ち伏せていた一人の女性から母からの手紙を渡されました。
「友哉くんだよね?お母さんからよ」
なんと、女性は記者でした。
友哉をいつか迎えに来ると書いてあり、涙する友哉。
しかし、記者は友哉の泣いている顔をすぐ写真に撮りました。
「ごめんね、写真、お母さん友哉くんの写真が欲しいって」
友哉のことはのちに、記事となり、父親から虐待されたことになっていました。
友哉は母からの手紙を施設内で燃やします。
これが、友哉が施設に放火をしたと誤報されていた事実でした。
「嘘だ、こんな話してない!」
友哉は施設を抜け出し、街角のテレビで父の報道を見ます。
「匿名で君があの東賀山の事件の息子だって分かって…残念だけどな」
「僕じゃないです。やったのは僕じゃないです」
倉庫のアルバイトも父のことで解雇されました。
「俺がほしいのは光だ」
その夜、松風と共に、生前、春生と行っていた馴染みの屋台ラーメン屋で食べる、心麦。
ラーメン屋の染谷(酒井敏也)は心麦に支えができる大人の存在ができたことを何も言わずに見守るのでした。
友哉は職場の上司の家を燃やし、倉庫まで燃やしたと刑事に、疑いを掛けられていました。
「上司の家はそうですが、倉庫は違います」
「倉庫の付近をうろついていたお前を見てるんだよ。お前がやったんだろ!」
「調書にサインすれば悪いようにはしない、な?」
あの時、春生は罪を犯していない、ただ疲れたんだ…、おやじ、悔しかったよな。
もしかしたら、友哉の父、力郎も警察から無理やり圧力で犯人だと言ってしまったのかもしれないと思ったのです。
誤認逮捕されていく父の心境をおもんぱかる、友哉。
そして、松風の探偵事務所に神井が夜9時に尋ねてきました。
松風は応接室へ神井を通し、心麦に会えて席を外させました。
「へぇ心麦さんここで働き始めたんですか?」
「はい」
「え?いつから?教えてくださいよ」
「私が教えます」
「今の何の状態?先生、なんで心麦さん出すの」
「はい、今のは2人以下の懲役または30万円以下の罰金、または勾留、もしくは科料が課せられます。」
「えぐいわ、その話えぐいわ」
「訴えますのでご覚悟を、そのお話の前に」
「これは?」
遠藤友哉からもらったノートを神井に見せる、松風。
「神井さんへこの人が信頼できるならこの資料を渡してください」と、記載してありました。
「というか、どういう状況なんですか?追加のというかなんですけど、被害者支援じゃなさそうだし…心麦さんと先生はどういう関係?そっか先生に依頼してきた人間がいるってことか。誰?」
「それは守秘義務で言えません」
「いいな守秘義務って言葉、超便利。でもどうせ心麦さん絡みでしょ?」
「じゃあ、このプレゼントいらないってことかな?でもありなんですか?容疑者の弁護している弁護士が同じ事件の被害者の娘を庇うって。にしてもこんなドキドキしたのは久しぶりだな。あなた方、得たい知れなさすぎますよ。心麦さん何を隠しているんですか?教えてくださいな。そこがどんなに隠してもそこがどんなに深い森の中でも必ず探し出しますけどね。ちょい文学表現的すぎました?」
神井は何か封筒に入った資料を持ってきました。
「何か隠しているのはあなたでしょ、神井さん」
「私は確かに遠藤友哉に数回会ってます。どうぞ、プレゼントです。心麦さんがこのプレゼントを受け取ってくれたら特典としてお渡ししますよ。あの資料を。どんな反応するか見せてほしい。どうぞ、あなた自身に関することです、あなたが決めて下さい」
「いい加減にしなさい!」心麦を庇う、松風。
「松風さん、今、読ませてください、私なら大丈夫ですから」
「ですって…絶対何かしらの罪だよこれ」
神井が持っているのは、心麦が叔母と血が繋がっていない結果でした。
心麦は父の春生と親子ではない証拠でした。
「木村夏美さん快く協力に応じてくれました。その結果を見るに、やっぱりあなたはお父様の子供じゃない」
「いや…嘘」
「小麦さん」
「そこで気になったのは東賀山の事件で生き残った当時0歳の林川歌さん。この子とあなたが同年代というのは単なる偶然ですかねー」
林川歌はあの、力也が一家殺人事件の生き残りでした。
犯人により、家族全員が首を吊った状態で発見された、残虐非道な事件。
そこに、犯人が去った後、乳児だった歌の悲痛な泣き声がこだましていました。
私が踏み入れたその森は深く、深く…どこまでも続く、そう思う、心麦なのでした。
クジャクのダンス、誰が見た?2話感想・みどころ
遠藤友哉の人生…なんと胸が痛むことでしょうか。
もしかしたら冤罪で父は逮捕され、幸せな家庭が壊れてゆく。
驚くべき点は、友哉の母と、心麦の母は同一人物であるということです。
仙道敦子さんが一人二役を演じられていましたね。
友哉は施設で他の子供達に酷い暴力を受け、記者からは記事ネタにさせられる…成人後はバイトも父の事件のことで解雇される。
友哉の周囲にいた大人が汚すぎて、醜すぎて腹が立ちました。
こんな幼い子の心を弄ばないでほしい。
警察が声をかけたのも「あんな父親の子供で可哀想」って子供に言うことじゃないですよね。
拘置所の中で普通の人生と、光を探している友哉が拘置所から出られることを願います。
友哉も父の力郎も冤罪ですよ、きっと。
赤沢は心麦の絶対的な味方…には見えないですよね。
妻の京子も夫の真実に気付いて口をつぐんでいる様子でした。
一番近しい人ほど信頼できませんよね。
赤沢の他にも屋台のラーメン屋を営む、染田。
染田は小さな頃の心麦と、彼女を愛情深く育ててきた春生の一番の知人です。
しかし、染田の心麦を見る視線が挙動不審で気になります。
心麦が春生の実の娘ではないと分かっているからこそ、DNA鑑定に協力した、叔母、夏美。
心麦が他人であることが実証されれば、心麦に春生の保険金が渡る事はないからと考えたのでは?
愛情深い春生を殺したのは誰か?春生は知らなくていい事を知りすぎたために、口封じのために殺された気がします。
神井はいやらしさが全快だけど、春生の真実を暴く為、今後は武器になりそうです。
パンドラの箱を開け、突き進んでゆく心麦と、彼女を献身的に守ろうとする松風の動向が見逃せない2話でした。