クジャクのダンス、誰が見た?

クジャクのダンス、誰が見た?1話 父を亡くした心麦の旅が始まる

クジャクのダンス、誰が見た?1話あらすじネタバレ

人はお互いの心を知る事ができない、私はたどり着けるのだろうか。深い森に隠されたその場所に?

カップルや家族連れが行き交い、町が華やぐクリスマスイブ。

大学生の山下心麦(広瀬すず)は、心麦が小学1年生の時に、病気で妻を亡くしてから、父の春生(リリーフランキー)と2人暮らしです。

「お腹が鳴るのは生きている証拠」

「それ聞き飽きた」

馴染みの、染谷進(酒井敏也)の屋台のラーメン店で肩を並べてラーメンをすする2人。

「麦が年頃になったらここにくることはないだろうなと思っていた。でもクリスマスなのに付き合ってくれてありがとう」

「週に一度は個々のラーメン食べないとそわそわするんだよね。偶々、イブだったってだけ」

「美味しいよ、お父さんと食べるラーメン」

「お父さんも。ああ、あれだよ、プレゼント何が欲しい?」

「ああ、あれが欲しいかも。感謝の言葉」

「毎朝、起こしてもらってるの誰だっけ」

「とにかく感謝の言葉があってもいいんじゃない。ほら鼻水出てる。チーンして」

「やだなにそれ」

「あ、サークルの吞み会。駅まで迎えに行くから」

「終わったら連絡するから。過保護」

嬉しそうな春生を前に気恥しいながらも、ささやかな幸せを噛み締める心麦。

しかしその夜、春生と別れてサークルの吞み会から帰宅した心麦。

父の春生にメールするものの、春生は出ません。

ふと、通り過ぎる消防車にただならぬ予感を感じた心麦は、家へ走りました。

そして、待ち受けていたのは燃え盛る我が家。

「お父さん…」

小麦は警察官である父を亡くしてしまいました。

ふと、小麦は春生の姉で、叔母の木村夏美(原日出子)に声を掛けられました。

「小麦ちゃん赤沢さん捜査で忙しいのにいらしてくださったのよ。奥様まで」

「心麦ちゃん…!」赤沢の妻、京子(西田尚美)は、突然、父を亡くした心麦をいたたまれず、抱き締めました。

「この度はご愁傷様です」と赤沢。

「私なんていえばいいか」

「京子さん」

「山下さんには俺も京子も山ほど世話になったから。」

「こちらこそ父が生前お世話になりました。」

「心麦ちゃん、お礼は?犯人がこんなに早く捕まったのも赤沢さんのおかげなんだから」

夏美はぼーっとしている心麦に赤沢に礼を言うよう、せっつくのでした。

「有難うございました」

「まだ容疑者の段階ですから」

「それにしても捕まったのが東賀山事件の犯人の息子とは思いませんでした」

「あの時の犯人は山下さんと一緒に検挙して」

「仇討ちのつもり?父親の」

「それはまだ何とも」

「小麦ちゃん、今はつらいと思うけど前を向いて生きていかなきゃだめよ。泣くのは今だけにしなさい。」

「泣いてても父が帰ってくるわけじゃありませんから。それに、前を向くかどうかは私が決めます」

「あ、そう」

その後、心麦は夏美の車で葬儀場を後にしました。

「どう?初めての一人暮らしは?」

「もう手続きとか大変です」

「大学は?」

「来週から行こうと思ってます」

「あ、ねぇ春生の保険金のこと話しておかなきゃ、しばらく私が心麦ちゃんのお金を管理してあげるから。勿論一時的にね。私に預ければ大学に集中できるし、ねぇどうかしら?」

「はい」

「安心して?私達は家族なんだから」

小麦の叔母、木村夏美(原日出子)が小麦のお金を管理することに。

、父を殺した犯人が早々に逮捕されます。

22年前に逮捕した資産家一家惨殺事件の犯人、遠藤力郎(酒向芳)の息子らしいのです。

「もっと写真残しておけば良かった」

父との思い出をもっと残すべきだったと後悔する、小麦は涙が溢れそうになります。

刑事だった春生がそんな事件を担当していたことを初めて知った心麦。

「泣くな…泣くな…泣くな」

突然の事態の進展に実感が湧かないまま、いつものラーメン店を訪れます。

「へいいらっしゃい」

小麦の様子に、事件の報道を見た進は何とも言えません。

「来るタイミングおかしくて済みません」

「いや丁度良かったんだよ。小麦ちゃんに渡さなきゃいけないものがあって。あの夜ラーメン食べ終わった後、山下さんから封筒預かってさ、これ。え?」

「中身知らなかったんですか?」

「うん」

進は春生の手紙の内容を知りません。

≪この手紙を書くかどうか正直悩みました。書かない方が小麦は幸せでいられるかもしれないからです。ですが、私の想定する最悪の事態、すなわち、私が誰かに殺されたとして、以下に挙げる人物が逮捕されたとしたら、三木田辰雄、津寺井幸太、遠藤友哉。その人は冤罪です。≫

ラーメン屋の染田進(酒井敏也)から春生が残した一通の手紙を受け取ります。

そこには力郎の息子を含む複数人の名前と、その者たちに容疑がかかった場合は冤罪だとする記述でした。

後日。

心麦は松風という弁護士に出会いました。

「はい?」

「あの松風さんですよね?」

「ええ」

「もし名前を挙げた人が逮捕されたら下記の弁護士に頼んでその人の弁護を依頼して下さい。同封した300万円はそのための費用です。え?」

「父とはどういった関係ですか?」

「いや正直名前も聞いたことないです」

「え?」

「こわっ!なんで俺のこと知ってるの?」

「じゃあなんで?」

「こっちが聞きたいくらいです。ていうかこれ本当にお父様が」

「はい間違いないと思います」

「と思うか」

「なんですか?」

「と思うくらいの確信か。ちょっとそれダメですよ。後出し100パー」

「後出し100パーってなんですか?聞いたことないんですけど」

「はいじゃあざくっとまとめると」

「ザクっとまとめないでください」

「じゃあしっかりまとめると弁護士費用を出すから犯人として疑われそうな人を弁護してほしいと」

「遠藤友哉って人の弁護。松風先生にやっていただけないでしょうか」

心麦は父が遺したお金の一部を松風に弁護量として渡しました。

「いや待ってください。あなた自身は遠藤友哉さんが冤罪だと思っているんですか?」

「え?正直分かりません」

「凄いな。あ、悪い意味での凄いなーです。お断りします」

「なんで?」

「仮に遠藤友哉さんが本当に殺していたらどうしますか?父親を殺したかもしれない人の為にお金を払って弁護士を付けたら傍から見たら異常ですよね。つまり怖っ!です。なにか裏があるとしか思えない。まさかとは思うけど私を弁護人にして彼の振りになるような弁護活動誘導しようなんて考えてませんよね?どうしてあなたがこんなこと考えているか分からないしとりあえずゆっくり休んだらどうですか?長くなりましたが私からは以上です」

「父の手紙を嘘だと仰るんですよね?」

「話聞いてました?そんなこと言ってないでしょ」

「もういいです、私は今、自分に腹が立ってます。あなたのこと一回でも先生と呼んだ自分に」

「別に呼び方とかどうでもいい。ワクワクしながら聞いてんじゃねぇよ」

「テルのことどこで知ったんだろうね。メディアで取り上げるような事件バンバン無罪取ってる有名な弁護士でもないのに。手紙でテルを指名」

「さすがにあの手紙は怪しすぎる」

2人のやり取りを聞いていた波佐見幸信(森崎ウィン)。

「でも昔言ってたじゃん。あとから思った時に仮にそれが最善の行動じゃなくても見て見ぬふりするよりはずっといいって」

「俺が?いつ言ったよ

「まぁ粋で宜しく」

刑事の赤沢を警視庁に訪ねる、心麦。

「大丈夫か?疲れてるよな。わざわざ来てもらってすまんな」

「いえ」

「あの赤沢さん、葬儀の時父と東賀山事件の犯人を検挙したっておっしゃってましたよね?なんで22年もたったのに、今更父は狙われたんですか?」

「遠藤友哉が今も黙秘しているのはもう知ってるね?」

「ここから先は絶対口外しないでくれ。私の憶測も入ってるから。なんで遠藤は今更…2002年7月7日。東賀山の住宅の一室で何者かが家族全員を殺害したという通報があった。被害者の林川さん一家6人、手足を縛られ、螺旋階段につるされていた。当時、生後半年だった次女が別の部屋にいたから助かった。逮捕されたのは遠藤力郎、当時40歳、被害者宅の近所に住んでいて事件の第一発見者だった。逮捕の決め手は、犯人しか知り得ないことを力郎が供述したこと。秘密の暴露があった。遠藤が逮捕された痕、息子の友哉は養護施設へ入れられた。母親は幼い頃に出て行ったきりで他に身寄りがなかった。当時、友哉は施設でいじめを受けていた。そのストレスからか、その頃、施設に火をつけるようにしてボヤ騒ぎを起こしている。その後、施設を出てから就職したがなかなかなじめなかったらしい。そして二度目の放火、幸い被害は出なかったが、つい最近で服役していて出所したんだよ。犯罪者にはよくあることだが、自分を正当化するために認知が歪んでいることがある。」

「認知が歪む?」

「つまり自分が理不尽に遭うのは父親の犯罪のせいと考えるのが一般的だが、友哉の場合は、なぜか父親の罪をでっち上げた警察のせいとなり、結果的に捜査の中心となった山下さんに怒りの矛先が向かったんだろう。父親の力郎が捕まったのもクリスマスイブだった。宛てつけで同じ家を狙ったに違いない。出所した直後から関係者の殺害を計画していたんだろう。」

「あの、黙秘しているってことは遠藤はやってないんじゃないんですか?」

「いや間違いなく犯人だよ」

「自白を持っていなくても起訴に持っていける証拠があります。犯行時刻、現場近くに遠藤が映っていました」若手刑事の秋貞隆雄(絃瀬聡一)は防犯カメラに映る、事件当時の遠藤を心麦に見せました。

「安心しなさい、あの男が無罪になる事は絶対にない」

その頃、松風は遠藤(成田凌)と拘置所で面会していました。

「私はこういう者です。早速ですが山下春男さんを殺害した動機についてお伺いしたいのですが」

心麦は父との幼い日々を河川敷で思い出していました。

「お父さんどうしたらいいかわかんないよ私」

「心麦、お父さんはどっちにしろ小麦の味方だから。ゆっくりでいいからさ、何があったか話せるか」

「今日の朝、えみちゃんがお母さんからもらったスカーフ持って来てて、みんなでいいなって言ってたの。でも昼休み時間に戻ったら、スカーフがボロボロになってたの。それで私のせいにされた。私、お母さんいないから」

父子家庭なことを友達からバカにされた、心麦。

「お父さんは心麦の事信じるよ。ん?みんなに信じてもらえなくてしんどかったろ?でも今、スカーフを切った子は逃げおおせたって思っているかも。その子はスカーフを切っちゃった事実といずれ向き合わなきゃいけない。クジャクのダンス誰が見た?って言葉があるんだよ」

母親がいない事でいじめられていた心麦をフォローしてきた、春生。

心麦は父の手紙を川に捨てようとしていました。

そこへ、彼女の行いを松風が止めました。

「ちょっとそれ不法投棄になりますよ!5年以下の懲役一千万円以下の罰金またその両方が課せられます」

「厳しすぎですよそれ」

「さっき遠藤友哉さんに会って来ました」

「え?どうして?」

「色々考えたんです。あなたがその手紙を自作自演したとして」

「してません!」

「したとして色んな角度から僕なりに結論、どれも説得力がなかった。自分を納得させらっるものはただの一つもなかった。だから、友哉さんに話を聞きに」

「私もう何を信じたらいいのか・・・警察に行くと赤沢さんが遠藤友哉が父を殺したことに間違いはないって言ってました」

「普通にいくとそうでしょ?」

「警察が嘘をつくわけでもないし」

「警察も嘘つきますよ」

「でもそれでもやっぱり父の言ったことは信じたいです。クジャクのダンス誰が見たって言葉知ってますか?」

「え?」

「昔、父に教えてもらった話なんですけど、ジャングルの中でクジャクが踊っているのを誰も見ていなければそれは存在していないのと同じなのかと思うことです。本当の事を知っているのはクジャクだけなんです。クジャク自身が自分で嘘をついたとしても踊っていた事実からは逃れられないということです。今考えてみると、あの言葉は父自身にも向けていたのかな。なぜ父があなたの名前を挙げたのか分かりません。でも今私にできることは父の手紙と向き合う事だけです。だから。依頼を受けてもらえないでしょうか」

「言ってたんです。」

遠藤友哉と面会していた時に遠藤が口にしたことを心麦に伝える、松風。

「何を聞いても答えてはくれないんですか?せめて教えてもらえませんか?その沈黙の理由だけでも」

「理由を知っているのはクジャクだけです」

「え?」

「どんな意味が込められていたのかは分からない、ただ同じ話を知っていただけかもしれない。あのこれずっと引っかかってるんですけどなんでその話信じるんですか。頭から尻尾まで。その信奉力っていうのが僕には分からなくて」

「父が書いたからです。ずっと一緒にいた父が、残した手紙だからです。私のことを信じてくれた父だから、私は信じるんです」

「僕にできることはあくまで弁護人としての範囲内でのことで、それ以上でもそれ以下でもない。引き受けますよ。クジャクがダンスを踊っていたか確かめるのを手伝おう。ジャングルまで付き添うよ。僕が君の目になる」

「え?とういうことでしょう?」

「いやなにも言ってません」

「言ってない」

「目になる?」

「しつこいな、検察か?」

その日の夜、心麦は火災になった自宅へ。

「ただいま」

現場検証の為、テープが貼られ、火災で焼けただれた自宅に足を踏み入れます。

心麦は事件の手掛かりになるうものはないか探します。

「残ってた」

お菓子の箱の中には、心麦と父、亡き母との写真が。

子供時代の心麦に宛てた春生の手紙も残っていました。

「やっぱりお父さんの字」

そこへ一人の男が侵入してきました。

週刊ジダイの神井孝(磯村勇斗)です。

「山下さんの娘さん?」

「週刊ジダイの神井たかしっていうんですよ。最後まで話聞いてー」

神井は山下春生の事件を追う記者でした。

心麦は慌てて逃げ、赤沢に電話しました。

「分かったすぐ人をそっちにやる。なぁ心麦ちゃん、なんで家に戻った?」

「その…」

「ん?」

「父の写真とか残ってないかと思って」

「そうかとにかくまたなにかあったらすぐに電話を」

神井のことを松風と波佐見幸信(森崎ウィン)に相談。

「僕は一緒に事務所をやっている、波佐見です。僕もテルと同じ弁護士ね?」

「テル?」

「小学生からのおさなの」

「よろしくお願いします、波佐見先生。」

「波佐見先生とかやめてー堅苦しいもうハッサで良いから。あ、でも今のは負けんなよ適菜ニュアンスかな」

「気にしなくていいから」

「週刊ジダイの神井孝」

「でもその人ネットで調べたら東賀山事件について記事を書いた人で」

「東賀山事件?」

「それで出版社に電話したんです…」

「行動力えぐ」と、波佐見。

「その時は不在だったんですけどその電話口の方が、今日の4時過ぎなら会社にいるっておっしゃってたので」

「今日の4時」

「そんなに焦らなくていいんじゃない?」

「でも無断で人の家を漁る時点で常人のやる事ではないからね。シンプルに頭おかしいよ」

松風は心麦に忠告し、波佐見はプリンをあげました。

「それと今回の事件についてザクっとまとめて見たんだけど、気になるのはやはり東賀山事件と春生さんの事件の関連。山下さんの手紙で名前が挙がってた。友哉さん以外の人物はこれから本格的に調べることとして、友哉さんのところには近々もう一度行きます。まず彼から弁護人に選任してもらわないといけないし。」

「はい」

「で、念のために聞くけど本当にこのまま進めていいんですか?しつこいようだけど、もし遠藤友哉さんがあなたの父を殺していて、それなのにやってないと冤罪を主張してたら?」

「許せません」

「だよね。でも僕は刑事弁護人。彼がやっていないというのであればそう主張する。一人の無実の人が苦しむ可能性があるなら10人の真犯人を逃すほうが遥にましなんだよ。」

「じゃあ間違って真犯人を取り逃すのを無視するってことですか?」

「ある程度はやむを得ないと割り切らなければ刑事裁判は出来ない。真犯人を取り逃がす正義と冤罪被害者を処罰する不正義は質が違う。

「今、心麦ちゃんはピンと着てないかもしれないけ。刑事裁判は真犯人を捕まえて処罰することと無実の人を罰しないことがせめぎ合っているんだよね。僕らだって罪を犯した人にはきちんと償ってほしいと思ってる。でも無実の人が有罪になってしまったら?」

「冤罪ってのは悲惨だ。一度でも疑いを浴びたら、たとえ罪が晴れても罪が晴れたとしてもずっと残る。噂話、ネット、どこへ行こうが周りは好奇と興味と時には恐怖の視線を向けてくる。それは一生まとわりつく。汚れじゃないどす黒いものが自分の中に沁み込むんだよ。こうなってしまってもこれがプリンと呼べるだろうか?今あなたが仕様としている行為はもっと残酷だ。自分の父親を殺した人を野に放とうとしているのかも。これが誰かに偽造されていたなら可能性は0じゃない。」

「あれだよ、テルは責めようとしているんじゃなく、心麦ちゃんがこれから抱えるんであろう重みを心配しているんだよ。もしかしたらこれから心麦ちゃんは見たくないものを見て、知りたくないものを知るかもしれない。それはお父さんのことだって」

心麦は父のことが頭に過り、出されたプリンを泣きながら飲み込みました。

「これは…プリンです。きっと父も冤罪を恐れていたから私にこの手紙を残したんだと思います。」

≪私が殺されたとしてもやむ負えない部分もありますが、いわれのない罪で苦しむ人を出さないためにも心麦に助けを求めるしかありません。こんな父親で申し訳ない。最後に、今まで照れくさくて言えなかったけど、心麦は誰がなんといおうと自慢の娘です≫

「父のことは一番分かってます、これは父が書いた手紙です。なので、私の琴葉心配しないで下さい。それに私は私の目を信じてますから。

「お父さんを信じる君を信じるよ。また進展ありましたら連絡しますから」

心麦は次に、神井孝にコンタクトを取り接触します。

「この前、驚かして済みません。いやーそんな顔辞めて下さい。敵じゃないんで」

「なんでわたしの家に?」

「単刀直入に切り込んでもいいですか?あなた山下さんの本当の娘じゃないですよね?」

神井は心麦が知らない予想外の事を口にしました。

「なにを言ってるんですか」

私はたどり着けるのだろうか?深い森に隠されたその場所に?あなたがそこにしまった小さない光に…

「えーでも…なんだよ、保護者付き?」

ふと、心麦の隣に、松風が。

「こういう者ですが今の話、詳しく聞かせてもらえませんか?」

松風は神井に、心麦を庇い、心麦の出生の秘密に立ち向かうのでした。

クジャクのダンス、誰が見た?1話感想・ネタバレ

もう初っ端から涙が止まりません。

心麦が母親を亡くしてから、男手一つで育てた父、春生をあんな凄惨な形で亡くすとは…。

クリスマスイブに、馴染みの屋台ラーメンを食べ、娘の鼻を拭くなどまだまだ心配性の父、春生の温かさがマフラーを掛けたように染み渡りました。

「お腹が空いているのは生きている証拠」

当たり前だけど、その当たり前の有難みに感謝できる優しい教訓ですよね。

何気ないいつもと変わらない心麦の日常を一瞬で奪った火災と春生の死。

犯人は冤罪とされる、東賀山事件の犯人とされた、遠藤力也の一人息子、友哉。

母が出て行き、父は一家殺人で逮捕され、児童養護施設ではひどいいじめのせいで、放火の常習に。

彼のなかで、父が犯人として逮捕されたことにより、その関係者を恨んでいたと、刑事の赤沢は読みますが、友哉がどんな人間なのかこれから気になりました。

家族の寵愛を受けて育った心麦と、孤独な友哉が今後関わり合っていくだろう展開にも注目です。

心麦が出逢った曲者刑事弁護人、松風。

ねちっこくしつこい喋り口調で、少々、他人に厳しめなところがありますが、心麦の頼もしい相棒になりそうですね。

厳しい松風の態度をフラットに空気を柔らげる、波佐見の存在感も癒されました。

本作品のタイトル、「クジャクのダンス誰が見た」は元々はインドの哲学の一つ。

誰も見ていなくても罪から逃れられない意味合いがあります。

心麦は父を殺した犯人、知り得なかった父の事実、神井から単刀直入で指摘された自身が春生夫婦の養子であること…。

パンドラの箱を開けてしまった心麦の若く柔い未熟さと、逞しい行動力に目が離せません。

心麦は力也が容疑者として逮捕された、東賀山事件の林一家殺害事件の生き残りだと思いますがね。

一人ぼっちの闘いではなく、「ジャングル」に付き添う、松風と波佐見に支えられながら、予想外の事実に立ち向かう心麦の背中を追いかけたい1話でした。

 

 

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