クジャクのダンス、誰が見た?

クジャクのダンス、誰が見た?4話 染田(酒井敏也)が守ろうとしていたもの

クジャクのダンス、誰が見た?4話あらすじネタバレ

「ああ、さっき染田から警察がきたと連絡が入った。染田は遠藤友哉に頼まれて、偽造したと言われる。ああ勿論、もう染田は使えないよ。心配するようなことは知られていない。」

「そうですか」

「染田自身が分かっていた筈だ知らない方がいいこともあると」

リュックサックの男は何者かと連絡を取っていました。

春生(リリー・フランキー)の手紙を偽造したと供述したラーメン屋台店主の染田(酒井敏也)。

1989年。

染田は有限会社の社長時代、設備投資の話を持ち掛けられていました。

「ただいま、ああ、悟」

妻子がいる彼は質素な暮らしながらも慎ましく暮らしていました。

一本の電話を機に、彼の人生は変わります。

「2度目の不渡りを出してしまった」

「だから反対したんですよ」

「社長これから俺達どうすれば」

父の代から受け継いだ畳屋を潰した、染田。

それでも結婚記念日で花を妻に勝った染田は、不安な気持ちを抱え、帰宅。

「苦労かけるけどこれからも一緒に…」

そう言おうとしたものの、妻はストレスで、染田の話を聞かずに誤解してしまいました。

「あのさ、私に言うことないの?今日、裁判所から届いた。あなた家を担保に融資受けたんでしょ、あなたいつもそうどうして何も言ってくれないの。私決めてたの。ただいまって言う前に話があるって言ってくれたら、すまない一緒に話を聞いてくれって言ったら」

「ちょっと待って話を聞いてくれ」

それを言おうと持っていた矢先、妻は幼い悟を連れて家を出ました。

「山下さん、俺…」

「染谷の奴、係長がきたらすぐ証言しましたね」

「いやいや、事前に秋貞が土台を固めていたからだろ?よくやった。」

「これで遠藤もうまくいくといいんですが」

赤沢(藤本隆宏)と、秋貞(絃瀬聡一)は、染田の様子を話し、このまま遠藤友哉も自白することを願っていました。

一方、松風(松山ケンイチ)は、友哉(成田凌)の弁護人になりました。

「確かに。では今日から私があなたの弁護人を責任もって務めさせていただきます。なにかお困りなことがありましたらすぐにでも私を呼んでください。それと聞きましたよ?」

「聞いた?何を?」

「録音データです」

「あー渡したんだ」

「あなたと会話をしていたのは山下春生さんですよね?」

「いやそんなの見れば分かるでしょ?」

そして、記者、神井(磯村勇斗)から春生と友哉の動画を手に入れました。

「いえ、声だけでは分かりません」

「なんでそんなことしたんだ」

「映像だよ。あの人が持っているの。俺と山下春生が喋っている映像」

「じゃあ私が聞いたのは音声だけを抜き出したもの?」

「てことはあれだ、肝心なところ見てないんだー」そう言ってにやりと笑う、遠藤。

警視庁では西陣(斉藤優≪パラシュート部隊≫)が、赤沢(藤本隆宏)に報告していました。

「係長、弁護士の松風が正式に遠藤友哉の弁護人になったそうです」

松風が遠藤の弁護人になった事を知った赤沢は怒りで、検事の阿南由紀(瀧内公世美)に連絡しました。

「はい阿南です」

「進展がありました。山下さんがよく通っていたラーメン屋の染田を再度、事情聴取したところ遠藤友哉に頼まれて手紙を偽造したことを認めました」

「そう?染田が?」

「染田が喋ったので遠藤友哉も時間の問題かと。あと気がかりな点がもう一つ。」

「なんですか?」

「染田に接触していた弁護士がいて、名前は松風義輝、例の山下さんの手紙に書いてあったあの弁護士です。そいつが一枚噛んでいるんじゃないかと睨んでるんですが、その松風という弁護士が遠藤の弁護人になったようです。」

「では…分かりました。もうしばらく様子を見ましょう。遠藤友哉を殺人で再逮捕する件は進んでますか?大丈夫ですよね?」

「はい、その方向で進めています」

松風が映るパソコンの画面を見た検事の阿南は呟きました。

「余計なことを」

阿南検事は意味深なことを言いました。

同じタイミングで、心麦は松風に電話をしていました。

「もしもし?」

「あの、どうなったのか気になって。」

「遠藤友哉さんには選任届にサインしてもらえたよ。けど、ちょっと色々あって明日話す」

「待ってください、気になります。そっち行きます」

「行くな。今日でも明日でも変わらない。会って話すよ」

「嫌です」

「困らせないで」

「もし松風さん同じ立場だったらどうします?色々あったら明日話すって待てます?ないであろう想像力を働かせて答えてください」

心麦は同じ大学の同級生、ありさ(清乃あさ姫)から心配する連絡が。

その頃、松風は週刊ジダイの記者、神井(磯村勇斗)と喫茶店で対面

「いや、資料をまんま見せなくてごめんなさいね。しがない記者なんで。しがないって切ないすねーしがない記者ってタクシーにも乗れないから。全部手の内を晒しちゃったらポイでしょ?」

「どうして」

「その前に注文いいですか?カフェラテに泡でうさぎ描いて?」

「会話を楽しむつもりないので、録画した映像を渡してください」

「弁護人なのでこのままやすやすと起訴させるわけにはいきません。一刻も争う事態なんで。」

「その目、マジ怖いって呪怨?」

「神井さんあなたは遠藤友哉に随分信頼されているようですが、記者のあなたに出来ることは限度があるでしょ。ねぇ先生言われませんか?偉そうですねって。あらま自覚症状なし?重度ー。それじゃあ相手から何も引き出せませんよ。先生、僕は相手と強固な信頼関係を築きますから。誠実に誠実に向き合ってね、そしてずるりと引き出す。」

「心麦さんに対しても誠実ですか?」

「勿論」

「違う、あなたが与えたのは混乱だ。あのDNA鑑定も本物かどうかわからずじまいだし、私からするとあえて混乱を与えているように見えますね?何か別の意図があって混乱を与えているように見えます。あなたは22年前に生き残った赤ちゃんが心麦さんなんじゃないかって言ってたが、心麦さんと林川歌さんは誕生日も年齢も違う。彼女は相当揺れています。もし根拠なく、彼女を混乱させるならこちらも偉そうと言われようが手段は択ばず、彼女を守ります。」

「そんなん全部知ってるんだよ。誕生日違う事もね。上段から見下ろすな弁護士!むかつくのその嘗めた目が。ま、先生達と仲良くしたいのは本心なので信頼回復の為に見せますよ。山下春生と遠藤友哉の動画」

ありさに呼ばれ、大学に行く、心麦。

「私、裁判の傍聴、行ってたんだけどムギのパパに会った。」

「え?お父さんに?裁判所?なんで」

「それは分からない、何回か会っていたんだよね。その時聞いた」

子供の頃、同級生のエミが心麦にスカーフを切られた事件。

「ありさちゃんには感謝しているんだよ。スカーフ事件の後も仲良くしてもらってるって心麦から聞いたから。心麦はありさちゃんがいなかったらきっと学校へ行けなかったって言ってたよ。」

「おじさん、ごめんなさい、私…エミちゃんが自分でスカーフを切ったことを知ってました。でもエミちゃんたちから脅されていた。ムギパパに全部話したら」

「話してくれて有難う。つらかったろう。」

「友達…って私を、ムギ、本当にごめん」

心麦はありさに謝り、心麦はありさを抱き締めました。

「だって…嬉しかったの。それにちゃんとクジャクがダンスしてたってわかったから」

「クジャクがダンス?」

「なんでもない。ありさ、全部話してくれて有難う」

「これ裁判所でムギパパに会った日。ムギ、これからも友達でいてね?」

メモを渡して授業に向かうありさ。

「お父さん…ねぇなんで裁判所に。こんな時でも鳴るんだ、生きてる証拠」

その頃の、神井と松風。

「え、ここって」

「そう、この場所」

「ごめんなさい…本当に友哉くんには申し訳ない事をしたと思ってる」

神井と松風が話している場所は、山下と遠藤が話していた座席と同じ場所でした。

「ごめんなさい。本当に友哉くんには申し訳ない事をしたと思っている」

「それ何に対しての謝罪なわけ?何に対しての謝罪なんだよ!」

「林川さんにも力郎さんにもとんでもない事をしてしまったと思っています。神井さんの力を活かして全てをお話ししようと思います。私は当時、東賀山の事件の捜査本部の一員でした。そしてあなたのお父さんが容疑者として浮上、自ら自白されました。しかし力郎さんの死刑判決確定の頃、ある考えが私の頭の中をかすめてこう、離れなくなりました。あなたのお父さん、力郎さんは、東賀山事件の犯人では…ない。」

「ホントだな、だったら記者会見でもなんでもやってくれ」

「今、そうしたいのはやまやまなんですけど、独自に確証を得ようと」

「またしらばっくれるのかよ!」

動画続きを松風に見せる、神井。

「ね?おもろーでしょ?元々見せるのは謝罪のところだけって約束でした。心麦さんは単なる被害者じゃない、東賀山事件の重要なカギで、春生さんはおそらく真犯人に辿り着いていた。」

なにも知らない心麦(広瀬すず)は染田のラーメンを食べに行くものの、そこには憔悴した染田がいました。

「約束が違うじゃないですか!」

何者かと電話していた染田は胸が詰まりました。

「おじさん」

「心麦ちゃん…俺、とんでもねぇことしてしまった。」

「え?どうしたの?」

「山下さんを裏切った…。俺はろくでもねぇ人生を送ってきたんだよ。畳屋が倒産して嫁と子供も出て行った。俺は死んじまおうと思った。でも死ねなかった。どん底の時にさ、初めてあった兄ちゃんに口を利いてもらった」

「有難う、さっき死のうと思っていたけど楽になったよ」

「じゃあおじさんこれあげようかな」

「これってもしかして」

その20代後半から30代の男はクスリを誘おうとしました。

「おじさんはそれを?」

「一度ハマると終わりなんだよ…。クスリ代を稼ぐために、偽ブランドのサインの偽造をした。それが山下さんとの出会いだった」

染田の脳裏には、後悔の人生が蘇りました。

彼はクスリ代を稼ぐために、不正競争防止法違反で逮捕されました。

その頃、彼の取り調べを担当したのは、心麦の父、山下でした。

「いやー熱いな。こんな暑い日は熱いラーメンだな。熱い日に熱いラーメン食べて汗かきたいよね」

「全部認めます。クスリもやめます」

「そう」

「でもまぁうん、その感じじゃ無理だろうな。断言できるけどあなたまた同じこと繰り返すよ」

「てめぇに何がわかるんだこのクソ野郎。偉そうによ」

「勿論、あなたのことを理解するなんてできない」

「だったらなんで偉そうに言うんだ!」

「私はこうあなたが希望を持って生きてゆく姿が見たいんだよ、それがみたいな、染田さん」

「見たいって…こう、心に、な。それから刑務所出たのが2年後。その時もずっとあったんだよ、体の隅っこに。山下さんが言った希望って言葉が。でも欲求を抑えるのは並大抵のことじゃなかった。」

禁断症状にかつて苦しんでいた、染田。

「それから数年かけて屋台を出したある日」

染田はまだ現役で刑事をする、山下と再会しました。

「あーしみた。本当に美味くて驚いたよ」

「それ褒めてるの?なに笑ってるの?」

「ああラーメン美味しくて幸せだな。だからこれからもしっかり者の弟が頑張る兄貴を見届けるかな」

「それ自分で言うかね」

そして染田は、静香と幼い心麦を連れた山下とまたしても再会しました。

「何歳?」

「5歳」

「沢山食べるから他の子より大きいんですよ」と静香。

「山下さんは俺が見る事が出来なかった家族の続きを見せてくれた。俺は山下さんの手紙を遠藤友哉の指示で偽造したって、嘘付いたんだ。」

「え?おじさん嘘付いたのは?」

「ごめん、ごめんよ心麦ちゃん」

「じゃああの手紙は本当にお父さんが書いたんだよね?おじさん嘘付いたのは誰かにそう言えって言われたの?」

染田は山下と繋がる人物を報告しろとある男から協力を頼まれていました。

「山下さんから聞いた話や行動を報告?なんでそんなスパイみたいなこと」

「山下さんの娘さんが危ない目に遭うかもしれません。その時はご協力を」

男が置いて行った紙バッグには更生して、立ち直ろうとしていた覚せい剤が。

「それは言えない。言えばきっと巻き込むことになるから」

「ねぇ警察行こう?松風さんにもついてきてもらって。弁護士がいたら警察も無下には出来ないはず、おじさん!私ずっとここに行きたいの!ずっとずっとおじさんのラーメン。これ以上、私の大事な場所を失いたくない。だからおじさん約束して、どこにも行かないで!」

「わかったよ。約束する」

しかし、その様子をキャップを被った西陣誠(斉藤優≪パラシュート部隊)が狙って動画に撮影していました。

松風は、波佐見(森崎ウィン)から東賀山事件の重要関係者の情報を教えてもらいました。

「テル、驚愕のお知らせが」

「テル、三木田達夫さん、その人がなんと弁護団の一人だったみたい!東賀山事件の」

「これ、粋で宜しく」

「おじさん事務所ここの7階」

心麦は松風の事務所に染田を連れて行きました。

しかし、染田は電話が鳴り、心麦に誤魔化します。

「心麦ちゃん俺ここで待ってるよ、常連さんにもラーメン屋締めるって言とかないと」

「びっくりだよね遠藤力郎の弁護人なんて。で?どうする?アポ取る?善は粋に急げって言うし」

「突っ込まないけどちょ早で頼む」

「松風さん!一緒に警察に行ってもらえませんか?」

「染田さんここで待ってるって」

「山下春生さんの手紙を偽造したって人か?」

「心麦さん、神井さんから遠藤さんと山下春生さんが話している動画渡された。春生さんは真犯人の真相を掴んでいた。遠藤力也は東賀山事件の犯人ではないって。恐らくジャングルへの唯一の手掛かりは染田さんだ。」

「おじさん、おじさん」

警視庁では染田を探そうと四苦八苦。

染田は変装してある目的の為、移動しました。

「心麦ちゃん、ごめんよ‥‥あの時、言えてたら。あの時そう言えていたら。それを伝えられていたら、俺の人生は違ったかもしれないな。ごめんな、最後までだらしない兄貴で…心麦ちゃんごめんよ。本当の事、言えなくてどうか、辿り着いてくれよ。悟、ごめんよ」

「もし息子さんが継ぎたいと仰った時、設備投資はありですよ」

そう言われて騙された、染田。

動物園で家族と過ごした染田は、幸せを実感していました。

「俺は世界で一番の幸せものだ」

染田は何者かに殺されたのです。

心麦はまだ染田の知りません。

「おじさん、どこ…」

「染田が亡くなりました」

「そうかあのラーメンが食べれなくなるのが唯一の心残りだ」

「もしかして違いますよね?」

「まさか」

検事の阿南は、染田と繋がる謎のリュックサックの男と裏で繋がっていました。

クジャクのダンス、誰が見た?4話感想・みどころ

染田にフォーカスを当てた回でしたね。

いや、もう小さな町工場の社長だった彼にはささやかな幸せがありました。

しかし、家を担保にした設備投資の話を持ち掛けられ、畳店を畳み、家族すら離れていきました。

死のうとした時に声をかけた若者は、偽造サインを描いて売りさばく業者というなんと皮肉なことでしょう。

クスリをやっていることで逮捕され、彼を偶然にも取り調べた山下との出会いが良かったのか悪かったのか微妙なところですが、染田が更生するきっかけになった場面は涙腺が緩みました。

染田はクスリから足を洗い、地道にやり直していたというのに、あのリュックサックの男が彼の人生に忍び寄り、悪事へと誘ってしまったことが無念でなりませんね。

生前の山下が、染田のラーメン屋台に、静香と幼い心麦を連れてきたシーンは、涙が止まりませんでした。

「山下さんのおかげで家族の続きがみれた」という言葉が特に、心の琴線に触れました。

山下のおかげで、生きる力を取り戻した染田が、我が子同然に陰ながら思ってきた心麦を守ろうとしていた歩みが切なすぎました。

愛情深い優しいラーメン屋の染田を演じた、酒井敏也さんの渾身の演技が素晴らしい6話でした。

染田を殺したのは誰か?阿南検事と繋がるリュックサックの男は誰か?

次回のゲストはミュージカル俳優としても知られる、名バイプレイヤーの篠井英介さんです。

 

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