まんぷく 第111話のあらすじ
天ぷらからヒントを得た立花萬平は麺を油で揚げ、常温保存できる麺を成功させた。
しかし、完璧主義の萬平は、ここからさらに様々な方法を考え、麺作りを追求していく。
そんな萬平の妻である福子は、生活費が底をつき始め、頭を抱えていた。
そんな福子に手を差し伸べてくれる人物が現れた。
義兄・小野塚真一だった。
まんぷく 第111話の感想
萬平さんは天ぷらからヒントを得、麺を油で揚げました。
油の熱で麺の中に空洞ができ、お湯を注ぐとその空洞が埋まるため、麺は元に戻り、萬平さんの理想とする麺ができあがりました。
しかし、これで完成ではありません。
完璧主義の萬平さんはここからまだまだ追及していきます。
麺が多孔質化していると教えてくれた大阪大学の近江谷先生から話を聞いた茂は、すぐに、萬平さんの元へやってきました。
そんな萬平さんは研究継続中。
萬平さんはちょうど金型を作っているところでした。
麺を揚げるというところまでは成功ですが、製麺したままの麺を油に投入していたため、広がっていたのです。
型を整えることで、ますます現代の即席ラーメンに近づいてきました。
早速、金型に麺を入れて揚げてみます。
しかし、中は焦げていないのに、表面は真っ茶色に焦げてしまいました。
180℃では温度が高過ぎると萬平さんは気づきました。
次は130℃で3分揚げてみることにします。
しかし、揚がった、という色はしていません。
中に熱は通っていたのでお湯をかけてみますが、美味しくありません。
130℃では油の温度が低く、そのため麺の水分量が抜け切らないので、多孔質化していないのです。
失敗を繰り返す萬平さんを見た茂は複雑そうな顔をしますが、福子が言うように、こんなことは最近では当たり前のことでした。
180℃で揚げて焦げてしまったものの、茂はそれを食べることができたのか、立花家を後にした後、パーラーを訪れ、自慢げにそのことを話しました。
マスターもしのぶさんも、偶然居合わせたのかトシちゃんも羨ましそうです。
しかし、世良さんだけは、茂の味覚はあてにならない、油で揚げた麺なんて気持ち悪くて食べれないと言うのです。
この時、世良さんの影があまりにも薄過ぎて、話し出すまで存在に気づかず、驚いてしまいました。
家に帰った茂は、また、萬平さんの作った麺のことを自慢げに話します。
忠彦さんも克子もタカも吉乃も食べたいと言う中、鈴だけは全く別の意見でした。
その別の意見とは…、茂の味覚はあてにならない、油で揚げたラ麺なんて気持ち悪くて食べられない…、怪奇現象だと茂は驚きます。
それもそのはず。
ついさっき、全く同じことを世良さんが言っていたのですから。
この2人はなんだかんだ思考が似ているのかもしれません。
「スルメに水をかけてもいかに戻らない」、これも鈴と世良さんが別々の場所で言い、福子を驚かせたことがありました。
未完成でも食べたい人と全く食べたくない人がいる中、萬平さんは試行錯誤を重ねていました。
麺に均等に油の熱が行き渡るように金型を平たくしてみましたが、1回で作れる麺の量は少なくなるという結果になりました。
次は、平たく大きな金型で揚げてみますが、恐らく、器に入れる時に割らなければいけないのでしょう。
そうすると、麺が短くなってしまうのです。
それならばと麺を長くするとくっついてしまいます。
萬平さんはまた、行き詰っていました。
そんな中、真一さんが立花家を訪れます。
真一さんも萬平さんの研究の進捗状況が気になるようです。
真一さんはその他にも気になっていることがありました。
それは立花家の生活の心配です。
福子は素直に厳しいと話をします。
福子なら、そうであっても誤魔化してしまうのではないかと思いましたが、絶大な信用のある真一さんだから話したのでしょう。
真一さんは自分が出せる額なら貸すと言ってくれました。
福子は当然断りますが、真一さんが萬平さんのラーメン作りを応援したいと言うと、福子は真一さんからの援助を受けることにしました。
泉大津に行った頃、ハナちゃんの旦那さんに何度も何度もお金を貸してもらいました。
あの時は福子も無我夢中だったのでしょうが、本当に返せるのかと観てるこちらも心配になりました。
結果、ダネイホンは大成功しました。
三田村会長に色をつけて資金を返すことができました。
この即席ラーメンも大ヒット間違いなしなのですから、真一さんにはこれまでの感謝をこめ、色をつけて返すことができるかもしれませんね。
ただ、真一さんにはお金を貸すためのに条件がありました。
その条件とは、未完成でもいいからラーメンを食べさせて欲しいと言うのです。
鈴と世良さん以外は、皆食べたいのです。
あの2人だけは違う意味で特別なのでしょう。
でも、直接その言葉を聞いていなくても、鈴と世良さんのように全く食べたくない人を唸らせるため、萬平さんは直感的に研究を続けているのではないでしょうか。
茂が言うように、完璧主義の萬平さんは、真一さんの願いを渋ります。
しかし、真一さんからお金を借りると聞くと、渋々、それを承知しました。
萬平さんはこの時ちょうど、新しい方法を思いついていたところでした。
金型に入れた時に、麺と麺の間に隙間ができ、油の熱が通りやすくなるためと、麺をちぢれさせていたのです。
その麺を160℃の油に2分漬けてみます。
2分後。
麺を割ってみるとうまく揚がっています。
そこからお湯をかけて3分。
真一さんの目はワクワクしており、3分が待ちきれない様子。
3分後。試食です。
美味しいと言う真一さん。
今までで1番美味しいと言う福子。
しかし、萬平さん1人だけ、まだやっぱり納得していません。
萬平さんは、油で揚げた時に美味しくなるように逆算して、生地から作り直すことにしました。
もう少しのような、まだまだ先のような、なんだかそわそわします