まんぷく 第79話のあらすじ
新しく設立される池田信用組合の理事長になって欲しいと熱心な依頼を受けた立花萬平。
しかし、萬平は金融の素人。
“理事長”という肩書きに目が眩んだ母・今井鈴は引き受けるべきだと賛成。
福子は、人には向き不向きがあるとやや反対。
克子は、会社の社長もやっていた、面白そうだからと賛成。
忠彦は、萬平は世の中にない何かを作り出す人間だからと反対。
周囲の意見は賛成と反対に綺麗に別れてしまった。
引き受けるかどうか自分で決めて欲しいと福子に言われた萬平は、義兄・小野塚真一に相談することにした。
まんぷく 第79話の感想
萬平さんが刑務所から釈放され、新聞記者などが香田家に押しかけてくる中、大鳥勘一という織物屋の主人が訪ねてきました。
大鳥さんは、これから作る池田信用組合の理事長に萬平さんになってもらいたいと言うのです。
しかし、萬平さんは金融の素人。
福子と結婚する前も、経営に向いていないからと加地谷さんがその役を担っていました。
だけど、信用組合に大事なことは信用だと大鳥さんは言います。
理事長になる人は誰もが納得できる人を選ばなければいけません。
萬平印のダネイホンに多くの人が救われ、GHQや国を相手に戦った萬平さんを皆が応援し、萬平さんは今や誰もが知る存在。
そんな人物が理事になれば、池田の中小企業や商店街の人達が組合に入ってくれる可能性も高くなるうえ、池田だけでなく、大阪経済の発展に繋がるとまで大鳥さんは言ってくれました。
大阪経済の発展と言えば…、萬平さんが憲兵に捕まった時に、福子も三田村会長にそう話したことを思い出します。
あれは福子だけの思いでしたが、後に、三田村会長は萬平さんに多額の融資をしてくれました。
そして今また、萬平さんに期待してくれる人が現れたのです。
大鳥さんが帰ると、萬平さんを囲んで話し合いの場が持たれました。
福子は、人には向き不向きがあると、萬平さんが理事長になることに不安を抱えている様子です。
萬平さんは金融の素人ということもありますが、前に立つのが苦手なところがあります。
克子は、とは言ってもたちばな栄養食品の社長をしていたのだし、面白そうだから引き受けてはどうかと言います。
忠彦さんは、萬平さんは世の中にない何かを作り出す人なのだからと反対します。
誰よりも、萬平さんが理事になることに大賛成なのは鈴でした。
鈴は、萬平さんに堅気になって欲しいということもありますが、 “ 理事長”という肩書きに目が眩んでいたのです。
自分で決めて欲しいと福子に言われた萬平さんは、真一さんに相談することにしました。
たちばな栄養食品が解散し、若い社員達は再就職が決まっていましたが、真一さんだけはどうなったか語られていませんでした。
真一さんは会計事務所の手伝いとして働いていました。
真一さんは元証券会社の社員。
金融の世界には精通しているはずです。
萬平さんは、素人の自分でも務められるのかと真一さんに聞きました。
真一さんからの答えは、普通は考えられない…、だけど、萬平さんは世間には好感を持たれており、萬平さんが理事になれば組合員も集まるし、梅田銀行も納得するはずだというものでした。
大鳥さんも同じことを言っていたことを思い出します。
同じようなことを言う人が2人もいるとなれば間違いありません。
しかしそれでは人集めのお飾りでないかと萬平さんは不服そう。
だけど、萬平さんがしっかり仕事をすればお飾りなんて言う人がいるはずもなく、そもそも萬平さんがお飾りで止っていられるとも思えません。
「理事長なんてやりたくてできるものではない。やる気次第で世の中の役に立つ」
真一さんのその言葉は萬平さんの信念に近いものがあります。
一方、萬平さんに決めて欲しいと言ったものの、福子は不安を拭えなかった様子。
福子の本音を聞くために、咲が夢枕に立ちました。
萬平さんが理事長を引き受けると言ったら福子はどうするのかと咲は問います。
理事長は大変な仕事で、赤字になればクビです。
もしもそうなったら、萬平さんが自分のやりたいことを見つけるまで自分が働くと福子は即答をしました。
しかし、そんな福子の心を乱すかのように、本当は不安なのではないかと咲は聞きます。
これまで、福子は萬平さんを信じ、不安を見せることはありませんでした。
だけど、それは当たり前のことではなく、福子だって不安という気持ちを持っていてもおかしくないのです。
翌朝。
福子は、夢枕に咲が立ち、反対されたことを鈴と克子に伝えました。
そこに萬平さんが現れ、理事長を引き受けることを福子達に報告します。
そして、萬平さんは真一さんと共に大鳥さんの元へ向かい、真一さんも信用組合の経営に関わることを条件として提示しました。
証券会社で働いてきた真一さんが側にいてくれるのなら心強いことありません。
それでもまだ福子の不安は拭いきれず、忠彦さんに相談をしました。
理事長になることを忠彦さんは反対していましたが、萬平さんが考え抜いて決めたことならと応援してくれるようです。
さらに、これまで福子がいることで色々なことを乗り越えてきたのだから大丈夫だと励ましの言葉をかけてくれました。
本当に大変なことがこれまで沢山ありました。
それに比べれば、信用組合の理事長になることはとても容易いことだと錯覚してしまいます。
