まんぷく第21週のあらすじ
昭和33年8月25日。
まんぷくラーメンが発売された。
しかし、期待どおりに売り上げは伸びず、立花萬平をはじめとするまんぷくラーメンに関わる人々は、すっかり弱気になってしまう。
その矢先、まんぷくラーメンに偉い人のお墨つきをもらってはどうかと福子が思いついた。
大阪大学の栄養学講師・近江谷佐吉の紹介で、国立栄養研究所に栄養分析をしてもらい、健康食品として推奨してもらえることになった。
すると、まんぷくラーメンはあっという間に売り上げを伸ばし始めた。
しかしまだ、期待どおりに売り上げは伸びていない。
次に福子が思いついたのは、まんぷくラーメンをテレビで宣伝することだった。
まんぷくラーメンはテレビコマーシャルで宣伝し始めると、反響は予想以上となり、売り上げは5倍、商品が品薄になるほど電話注文も殺到した。
萬平は研究所を増築して工場を作ると、まんぷくラーメンは量産し始めた。
しかし、人気となったまんぷくラーメンは、他の会社に真似をされ、まんぷく食品は危機に陥ってしまう。
まんぷく第21週の感想
昭和33年8月25日。
まんぷくラーメンが発売されました。
しかし、今までこの世に無かったものなために、目の前で試食を作っても、その良さを分かってもらえず、期待どおりに売れることはありませんでした。
萬平さんはラーメンを作ったのがいけなかったのかと落ち込みます。
さらに、まんぷくラーメンのデザインがは萬平さんと福子に襲いかかった荒波だったことから、縁起が悪いと口伝えで聞いた忠彦さんもまた、自分のせいでまんぷくラーメンが売れないのだと落ち込んでしまいます。
忠彦さんの方はデザインも否定されたようで、画家としても自信を失いかけたことでしょう。
福子は、「きっかけがあれば売れる始める」と萬平さんを励まします。
そんな福子は、ダネイホンの時のように偉い人のお墨つきをもらえばいいのだというアイデアをすぐに思いつきました。
萬平さんは近江谷先生にまんぷくラーメンの栄養分析をお願いします。
しかし、大阪大学でそれをすることはできませんでした。
でも、近江谷先生の知り合いが国立栄養研究所にいたため、栄養分析をお願いできることになりました。
3日後。
まんぷくラーメンには、驚くほど沢山の栄養成分が含まれていることがわかり、健康食品として国立栄養研究所が推奨してくれることになります。
国立栄養研究所のお墨つきであることを掲げ売り始めると、これまでのことが嘘のように、あっという間に多くの人達が売り場に集まってきました。
売り上げは8割増えましたが、それは売れなかった状態の8割。
3倍4倍に売れ、さらに問屋から声をかけてもらうほどにならなければいけません。
難しい状況が続く中、福子は香田家でひととき穏やかにテレビを見ていました。
そこで福子は、初めて、テレビコマーシャルを見、まんぷくラーメンもテレビで宣伝をすればいいのだということを思いつきます。
福子は、萬平さんをはじめとするまんぷくラーメンの販売に関わる仲間達に、まんぷくラーメンをテレビで宣伝することを提案します。
経費の問題はありましたが、宣伝が大事なのはダネイホンで証明済みなので、ここで引き下がるわけにはいきません。
少しでも経費をおさえるためにと、自分達で内容を考えることを決め、その担当を茂が買って出てくれました。
茂は大学時代、映画愛好会に入っていたのです。
茂に与えられた課題は、まんぷくラーメンの良さを伝えるコマーシャルであること。
その良さとは、“美味しいこと”“便利なこと”“20円は高くないこと”“栄養たっぷりなこと”でした。
帰宅した茂は忠彦さんにアトリエを借り、3つのコマーシャル案を作ってくれました。
その案はとても面白く、第118話はあっという間に15分が過ぎるほどでした。
その案とは…
1つ目。
この頃のコマシャールの主流となっているアニメーションを使います。
登場するのは鶏くんと鶏さん。
羽をむしられた鶏くんがチキンスープになり、鶏さんが美味しそうに食べるという、ひどく残酷な内容でした。
予告で観た時はてっきり誰かのいたずら書きだと思ったのですが、コマーシャルの一案だったのです。
2つ目。
忠彦さんのアトリエで描いたとは思えないほど、茂の絵は上手いとは言えなず、でも、その絵を見たら誰もがわかる登場人物でした。
“萬平印のダネイホン”の萬平さんです。
あの萬平さんはとてもインパクトがあります。
ただ、あのダネイホンを作った萬平さんは誰もが知ってはいるのですが、萬平さんは進駐軍に捕まり、悪い意味でも注目をされてしまいました。
この案に対しては、萬平さんの拒否の仕方があまりにも子供のようで、つい声を出して笑ってしまうほどでした。
3つ目。
この案が、最終的に採用され、テレビコマーシャルとなります。
登場人物は1人の主婦と2人の子供。
主婦がまんぷくラーメンを作って、子供達が喜ぶという流れです。
茂は福子をイメージして作りました。
モデルを頼むという経費削減のためにも、福子自らモデルとなり、テレビコマーシャルに出ることが決まります。
早速始まった撮影では、福子の表情はほとんど強張っていましたが、最後は源と幸のおかげで笑顔となり、とてもいいできあがりとなりました。
大急百貨店の売り場を借りることができるのもあと3日。
テレビコマーシャルの反響は予想以上で、開店から多くの人がまんぷくラーメンの売り場に詰め寄せてきました。
最初は“高い”と言われた20円の価格も、お客さんは全く気にしていません。
まんぷくラーメンはあっという間に、日本の食文化を変え、問屋からの注文も殺到し、日本各地で販売される日もそう遠くはない状態になりました。
当然、これでは生産が間に合わず、萬平さんは研究所を増築し、工場を作ることにします。
それから一ヶ月後。
突貫工事で、工場ができあがりました。
とても立派な工場です。
スープエキスをかける作業は、ジョウロを使った手作業ではありません。
従業員も雇い、沢山のまんぷくラーメンを作っていくだけです。
しかし、萬平と福子の生活に、順風満帆という言葉はありません。
まんぷくラーメンの偽物はが出てきたのです。
それもひとつやふたつではなく、“せんぷくラーメン”“かんぷくラーメン”“まんぷく麺”“神戸満腹ラーメン”“大満足ラーメン”“いっぷくラーメン”、そして、大問題となる“本家まんぷくラーメン”と沢山出てきてしまったのです。
偽物のラーメンは油で揚げた麺に醤油を付けただけだったり、中は火が通っていなかったっり、粗悪品ばかりでしたが、価格はまんぷくラーメンより安く、本物を食べたことがない人達が購入し、偽物にも関わらず売れまくっていました。
萬平さんはこの偽物の商品の中でも本家まんぷくラーメンだけが他とは違うことに気がつきます。
本家まんぷくラーメンは、まんぷくラーメンに見た目が似ているだけでなく、割ってみるときちんと火が通っており、お湯をかけて食べてみると、匂いも味もそっくりでした。
本家まんぷくラーメンを作っているのは、テイコー食品という会社でした。
真一さんはまんぷく食品をすぐに辞めた坂部勝という職員を思い出します。
自らテイコー食品に乗り込もうとする萬平さんを押さえ、世良さんと真一さんがテイコー食品に乗り込んでくれました。
テイコー食品の社長は猿渡鎌作という人物でした。
本家まんぷくラーメンとは一体どういうことかと世良さんは詰め寄ります。
すると猿渡は、自分が苦労して先に作った本家だと言い張ります。
猿渡という男は、普段は穏やかな真一さんが掴みかかりたくなるほど、何もかもが嫌味たらしく、人間性を疑いたくなる性悪な男でした。
この猿渡は、さらにまんぷく食品に追い討ちをかけてきます。
まんぷく食品の会社の近くの壁に、本家まんぷくラーメンの広告が貼り出してきました。
その広告に写っている女性は福子そっくりで、福子も動揺を隠し切れなくなってしまいます。
萬平さんも真一さんも再び怒りを露にし、皆で2人を落ち着かせますが、次週ではそれを止められないようなことが次々と起こってしまうようです。
【まんぷく 第22週の予想と期待】
まんぷくラーメンの偽物が出たことにより、即席ラーメンで食中毒が起こってしまいました。
恐らく、中に火が通っていないものが原因でしょう。
まんぷくラーメンだけではそんなことはなかっただろうに、利益のために皆が真似たことは、どんどん自分達の首を絞めていくことになります。
しかも、この偽物の中には、缶詰もありました。
それを作ったのは野呂さんです。
なんて安易なことをしてくれたのでしょう。
缶詰は、萬平さんが初期の時点で却下した案です。
次々を襲い掛かってくる事態に、萬平さんはこれまでにないほどの悪態をつくほど怒りが爆発してしまいます。
この事態を沈めるためにはと、萬平さんと福子は力のある人にお願いをすることを思いついた様子。
それは、福子役の安藤サクラさんの父親でもある奥田瑛二さんが演じる衆議院議員の土井垣隆三。
どういう伝かはわかりませんが、力のある人にお願いをすることは、三田村会長の存在で証明済みです。
これまで多くの心痛くなる荒波が萬平さんと福子を襲いました。
今回のことは、あまり尾を引かず、胸が苦しくなることがないよう収束して欲しいものです。
さらに、岡さんと森本さんにも進展がありそうな感じです。
ただ、岡さんと森本さんが吉乃に告白をするのではなく、父親である忠彦さんと直接対面をするようで、これもまた波乱気味になりそうです。
吉乃の相手に選ばれるのはどちらなのか。それともどちらでもないのか。
この恋の展開は、次週の心の箸休めになるのではないでしょうか。