南くんが恋人6話あらすじネタバレ
同じ境遇の早苗(国仲涼子)が消えてしまったことに愕然とする、「南くん」こと、南浩之(八木勇征)。
「私達は死んでいるの。特別にこの世界とお別れする時間をくれたんだと思う。私はもうすぐ消える。」
早苗のことを信じたくないと思っていたものの、現実を突きつけられ、浩之は切なくてやりきれなくなります。
何も知らない堀切ちよみ(飯沼愛)。
「なぁちよみ、大好きだよ知ってた?」
「うん…まぁ、はい。なんだよ!」
ちよみは照れ笑いして、南と目を合わせるのでした。
「お祭り来年も来よう」
夏祭りが終わり、「美容室ガーベラ」では、楓(木村文乃)や百合子(加賀まりこ)、そして、山高善三(光石研)、木村久子(室井滋)らも集まって打ち上げをしています。
浩之が夏祭りにも来なかったことで、ちよみが落ち込んでいるのではないかと心配する、楓と百合子。
「南くんお祭り来れなかったね。大丈夫?ちよみ」
「うん。大丈夫」
百合子と楓の前では、南に会えなかったふりをする、ちよみなのでした。
「15㎝の本当の南を家で目撃した、父の信太郎(武田真治)は葛藤を抱え込み、挙動不審に。
信太郎は、ちょっとしたことでもおっかなびっくりになり、久子の浴衣をビールで汚してしまいました。
「同級生に似ているけど名前が思い出せないって俺よく言われるんだ。」と山高。
「なるほどね」
「でも、大先生もなるほどねじゃなくてさ。」
信太郎は不意打ちに小さい南がポケットからひょっこりと一瞬顔を出し、ビールを吹き出してしまいました。
「ダメって言うわけじゃないけどなんで、顔出すの南くん」
「みんなが楽しそうにしているのを見たくなって。あのさ、ちよみ…」
不意に琢真が枕を抱えて急に立ち尽くしていました。
「ちよみの部屋で寝たい」
「お父さんとお母さん例の自白街の件で揉めてる?」
「父ちゃん、世界で一番信頼している。悪い事はしない、絶対に」
「どうした?」
「なんか今日、死んだ母ちゃんの事思い出した。新しい母ちゃんに悪いからちよみのとこきた」
「あんた、良い男だね。」
「わかってる…ちよみ、南くんと別れんなよ」
「なにそれ?」
「だってちよみが別れたら南君に会えなくなるだろ?」
「わかった。ねぇなんで思い出しちゃったの?お母さんのこと。お祭り?行ったんだ、お母さんと」
その言葉に枕を顔にうずめる琢真(番家天嵩)。
信太郎のことを怪しむ、百合子と楓。
そんななか、ちよみの実父で、楓の元夫、たけし(富澤たけし)が、街に現われます。
お互いの正体を知らないまま公園で愛和する信太郎とたけし。
「ね?」
「ねぇ…」
「あの…ジュースをね飲みたいんですけど、大きいのしかなくて細かいの良いですか?」
「あっちにコンビニありますよ。
「大丈夫です、それで…」
たけしは信太郎が500円だ魔を出すとそのお金で、ジュースを買い、お釣りまでちゃっかりポケットに入れました。
その現場を偶然目撃した久子(室井滋)は、信太郎の挙動不審の原因はたけしなのかと疑います。
「あの今晩泊めてもらっていいですか?」
「そういうの嫌いじゃないですけど、うちの家、今ごたごたで」
「俺なんか野垂れ死んでしまえってことですか?なんて人だ。」
「いやそういうわけじゃないけどなんで僕が追い込まれないといけないんですか。娘がいるんですよ…高校生で。」
「不良娘とか?」
「いえ!うちの娘はとてもいい子です。秘密を一人で守り抜こうとしている娘を見ていると愛おしくて、その先にあるのは心配で心配で…」
「よくわかりません。んかわからないことが寂しいような、悲しいような…だから、大丈夫です。」
翌日。
ちよみは南の分の小さなブルーハワイと自分用の大きなかき氷を食べようとしますが、かき氷をスプーンで突いて、下にいる南にあたってしまいました。
「ごめん!」
「あのさ、南くんのような小さな人いっぱいいるかもね。」
ふと、浩之の母、薫子(八木亜希子)が病気で亡くなった事を思い出した、浩之。
「こうやって最期のお別れができて、あなたの顔も見れた。何の前触れもなく、別れてしまうことが一番つらい、何の準備もせず、何のお別れもできずに死ぬのは悲しい。心の準備ができたから私は幸せですって言ってた。可愛い笑顔だった、嘘はついてないと思ったよ。」
その時も、ちよみと浩之は、かき氷を食べていました。
病院のご飯がまずいと以前、話していた、薫子。
百合子と楓は彼女を優しく見守り、和菓子をあげたことがありました。
たけしは堀切家に現われ、堀切家の家族会議が始まりました。
その場には久子もいました。
「えーこの男が何を行っても笑わないように。さぁ一つここで確認を…この男が入ってきた時、信太郎がひどく驚いて、ええーって言いました。この男と信太郎と金銭のやり取りをしていました。」
「汽船のやり取りって…いやいやそんなことじゃ」
「有難う、信太郎さん、ずっとこの家を守ってくれたんですね。自白待ちとか言ってごめんなさい。」
「この男と知り合ったのは昨夜です。金銭のやり取りって言っても小銭を渡しただけで。」
「あんた何しに来たの?」
「金ですね…金。実はこのところ真面目に働いていたんです。友人に金を貸したりとか、その友人が詐欺に引っかかってしまって、保証人に…済みません、嘘です。金がないのは本当です。」
百合子はたけしに封筒に入れたお金を渡します。
「貸さないよこのお金は。縁を切ったんだから。この金を受け取ったら終わりってことだよ?良いかい?たけし」
「受け取ったら…受け取るんだ最低だなみたいな流れですよね。はぁ…」
ちよみは迷うたけしの手を叩きました。
「あ、ちよみ…あいつどうしてる?坂の上の北君か?」
「南くん!」
「あいつにここを出て行くときに、許さないって言われるかと思ったけど、ちよみをこの世界に誕生させてくれてありがとうって言われたガキのくせに真っ直ぐで…。宜しくな、西くんに。」
「南くんだから!」
たけしが去っていった後、ホッとする堀切家。
「何か私、あの人に興味なくて、ちよみと琢真の母で幸せって。」
「楓の幸せが僕の幸せなんだ。僕も家族を守る。僕には秘密があります。信じて下さい。僕は楓を傷つける真似は絶対にしません。だから信じて待っていて下さい。」
その矢先、浩之のバスケ部のコーチ、美鈴(武田玲奈)が。
「ごめんください、ちよみさんの部屋、2回でしたよね?お邪魔します。」
「え?ちょっと何なんですか?」
「うるさい」
「コーチになって最初の試合、練習試合だけど負けたのね。相手の選手が私を笑ってて。コーチがへぼだって笑ってて、そしたら南くん、相手の選手に向かっていって乱闘みたいになって。そのとき、好きになった…なりました。知ってたけどねあなたのことは。誰にでも嬉しそうにあなたの写真見せているし。そういうのいいな、そういうの愛されてみたいな、羨ましかった、あなたが。嘘ついているよね、あなたは」
「え?」
「なんとなくだけどこの部屋はあんなに愛してくれている恋人がいなくなった女の子の部屋じゃない。勝てると思ってないよ、恋愛ではあなたに。でも…コーチと選手の関係は奪わないで下さい。お願いだから帰って来てほしいと伝えて下さい。帰る、ごめんなさい、突然…」
その後、大学に戻った美鈴は江藤(岩瀬洋志)に話します。
「その…私のこと好きになったりしないでよ。そういうの面倒くさいから。えっと…」
「江藤です。」
その頃、ちよみは南用のミニサイズのバスケットボールコートを作りました。
浩之は、風鈴の音を感じ、自分が死んでいるのではないかとまた錯覚します。
ふいに、ちよみは奈央と奈央の恋人に呼ばれ、カラオケへ。
「ちよみ、今から私たち喧嘩するんだけど…ここだと大声出せるから。高校辞めて結婚とかバカじゃん!結果が悪くても投げ出すのはいや。まだ早い。」
「俺は愛しているって言ってるだけで伝わらないかもしれないけど。」
「ねぇここってもしかして私達のためにあるようなものかも…」
「そうじゃない?」
ちよみと浩之もカラオケの部屋へ。
「色んな愛を見ちゃったね。今日は。」
「俺たち負ける気しねぇよな。」
帰り道、溝口恭介(今井柊斗)から、ちよみと南用のTシャツをプレゼントされました。
「ちよみ先輩と南先輩用の人形服作りました。そのTシャツ僕の好きな映画で、ヘブンキャンウェイト…天国は待ってくれてるっていう作品なんです。千代美先輩のこと好きだけど、作っている時楽しかった。」
ふと、雷が鳴り、大慌てで帰ろうとする、ちよみと浩之。
浩之とちよみが今の状態になるまでのタイムトリップのような謎めいた現象が起こりました。
「…ちよみ!」
思わず目を閉じた浩之は後から運転手が後から出てきました。
「大丈夫ですか?」
「え?!ああ、死ぬかもって思ったら恋人の顔が思い浮かんで。それより気を付けて下さいよ。」
南は普通の姿になってちよみと待ち合わせの夜の公園へ現れました。
その後、お城型のホテルへ。
「私、南君の事好きな自信あるから。」
「ちよみはちっちぇえな…」
帰宅して大人の階段を登った事を家族から祝福される、浩之とちよみ。
しかしそれは、全て、大雨からちよみと帰宅した、浩之の想像でした。
浩之は小さなシャツを見て、思い詰めた表情でした。
「ちよみ、将来どうしようか考えている?」
「南君と同じ大学に通いたいな。勉強頑張らないと」
「他の大学にしろ。俺がいるからとかやめろっつってんの」
「別にそれだけじゃないよ。他の理由もある。そこに南くんがいたら楽しいだろうなって。それはいけないこと?」
「最近、最近さ…俺が小さくなってからちよみは俺の事好きになりすぎだって。ダメだよ、それじゃだめだ。ちよみはもっと自立っていうか、俺がいなくても生きて行けるようにならないといけないんだ。」
「なにそれ…どういうこと南くん。わかんない。なんでどんどん好きになっちゃいけないの?南くんに依存しているわけじゃない。そんなのわかってるずっとわかってる。南くんの後をくっついている女の子になりたくない。南くんのバカ!なんでそんなこと言うの?なんで」
ちよみはわざろクッションを振り上げます。
「しょうがないんだよ、ちよみ…しょうがないんだ。これ以上好きになっちゃダメなんだよ。だってさ…だって、俺はもうすぐいなくなるんだ。この世界から、ちよみの前から…俺はもう、死んでるんだよ。」
浩之は覚悟を決めて、ちよみに自分が死んでいることを伝えました。
あくまでも浩之の想像の上ですが、ちよみはショックを受け、言葉を失うのでした。
南くんが恋人?!6話感想・みどころ
ちよみの実父、たけしの存在。
人のお金をちゃっかり拝借して、ジュースを買い、小銭も返さない少々、非常識なところもある困った性格。
金に困ると、堀切家を訪れてお金の無心をしたので、百合子から手厳しく、封筒のお金を受け取る代わりに、二度と堀切家に関わらないという条件まで付けられる始末。
どうしようもない男ですが、愛すべき憎めない存在だと思いました。
南とちよみの夏の時間が流れるとともに、浩之は自分は既に死んでいて、ちよみに勇気をもって打ち明けた告白に胸が痛みました。
純真無垢でまだ、浩之とのキャンパスライフも期待する、ちよみにとっては泣きたくなるほど、ショックですよね。
浩之も自分と同じ小さくなった早苗と出会った体験から、自分の安否が不安になるのも分かります。
大雨のなかで雷鳴が鳴り響き、浩之が人間に戻り、ちよみと「お城」に行き、無事、堀切家に帰る様子は、一瞬、奇跡が起きたかと錯覚してしまいました。
あのままだったらどんなに良かったかと思います。
ちよみと、浩之に待ち受けている受難はまだまだ続きそうですよね。
浩之がひしひしと感じとる死…。
病気でこの世を去った、母の薫子が、心の準備ができたから幸せという言葉が、南と重なり、胸が詰まりました。
南が小さくなった原因が尚更、気になります。
どうか、南が人間の日常をちよみと共にこれからもずっと過ごせることを願いたい6話でした。