PICU1話あらすじネタバレ
北海道で生まれ育った志子田武四郎(吉沢亮)は、丘珠病院に勤務するアラサー小児科医。
仲間とボートをこぎ、のどかな日常を過ごしていました。
父を亡くして以降、母子家庭で育った志子田は、母の南(大竹しのぶ)と2人暮らしをしています。
武四郎は、母思いで料理上手、家事全般もそつなくこなす好青年な孝行息子。
しかし、不器用でここぞという時に失敗することもしばしば。
網走総合病院で救急救命医をしている矢野悠太(高杉真宙)、南がバスガイドとして働く旅行バスの娘で、バスガイドを務める、涌井桃子(生田絵梨花)、そして、武四郎と同じ丘珠病院で働く、川本麻衣(菅野莉央)は、武四郎の幼馴染は、家族同然ともいえる存在。
彼等とボートを漕いで自然を満喫していた、志子田武四郎(吉沢亮)は、その帰りに、親子を乗せた女性の車を発見。
その女の子は、大河ドラマに出る人気子役の星野沙羅と母親(入山法子)とマネージャーでした。
沙羅はどんどん具合が悪くなり、血を吐いてしまう程。
そして、星野沙羅は、病院に搬送されるものの、間に合わずに亡くなりました。
その頃、PICU科長の植野元(安田顕)を訪ねていた北海道知事、鮫島立希(菊地凛子)。
北海道にPICUを建設してほしいと頼む、鮫島。
ある日、武四郎は、丘珠病院に新設されたばかりのPICU小児集中治療室の異動を命じられます。
早速、女の子の予防接種に苦戦し、幼い男の子の診察に大忙し。
3年を経てようやく設立したPICU。
集まったスタッフは武四郎、植野、東京都長野のPICUにて、看護師の羽生仁子(高梨臨)、植野に誘われてやってきた救急救命医の綿貫りさ(木村文乃)。
羽生はワケアリ救命医だと、綿貫の陰口を植野に訴えていました。
温厚な性分の植野は新しい職場で緊張する、志子田を「しこっちゃん」「しこちゃん先生」などと愛称で呼び、フレンドリーな空気をつくりました。
感染症対策の部屋も設けたPICUは、徹底した小児医療の環境が整っています。
人手不足であり、まだ立派なPICUとは言えないが、ここに集まった志子田含む医療従事者に感謝していると言葉を続ける、植野。
しかし、綿貫は非常に口が悪く、厳しくて、「初期研修を終えたばかりの未熟な小児科医は使い物にならない」と本人の目の前で武四郎を非難。
PICUにいる前は、妊婦で子供の誕生を待ち望み、にこにこ笑っていましたが、今や別人。
志子田にとって、医師の仕事は何?とふっとした厳しい言葉を投げかける植野。
沢山の重い症状を抱えた子供が搬送され、ここで見た景色が最期になるかもしれない子供もいることを覚悟するよう、伝えるのでした。
産休中の幼馴染の涌井桃子(生田絵梨花)を見守り、母の南(大竹しのぶ)に近況報告。
幼馴染の矢野悠太(高杉真宙)、河本舞(菅野莉央)に、アプリを使ったテレビ電話で勤務初日の様子を伝えた志子田。
初日から、綿貫の厳しさなどエピソードを話し、桜のお腹の子供を優しく見守るのでした。
翌日。
志子田が出勤すると、植野がミーティングの時間だと声を掛けました。
院内のぬいぐるみを使った患者のシュミレーション。
その症例は、腸管内から出血をし、おう吐などをした星野沙羅のケースでした。
沙羅は向かっていた病院に連絡し、美瑛病院に搬送されましたが、フォローが仕切れず、吐血して45分も経過し、別の病院に搬送。
沙羅は脱水による敗血症性ショックになり、心肺停止。
沙羅のような緊急性の高い子供にどう対応できるかをみんなに聞く植野。
小児専門の外科医による対応が必要だと意見する、綿貫。
北海総合大学病院に搬送されるものの、緊急を受け入れられない状況。
そして、沙羅は息を引き取ったのです。
どんな状況の子供も受け入れ、北海道中の55万人の命を救うことを告げる、植野。
立希知事にドクタージェットの完備を条件に、PICUを設立。
全ての子供たちを搬送し、命を救う環境を目指そうとしているのでした。
家で勉強していた志子田は、苛立ちながらも、網走で救命医をしている矢野に電話。
矢野は勤務中でしたが、何か思い詰めている様子。
神崎鏡花という子供が搬送から4時間経過していて、大変な状況だと通告が。
腹痛を訴えてからの悪化が早い、きょうか、5歳。
片道1時間半かかり、かかりつけ医は胃腸炎と当初診断したものの、深刻な状況。
救命医の東上(中尾明慶)、麻酔科医の今成(甲本雅裕)らも綿貫や羽生と共に駆け付けます。
鏡花は、オペが必要な状態ですが、小児科医外科長、浮田彰(正名僕蔵)は、腹水がたまっていることや、きょうかの年齢が5歳で低年齢すぎることから、手術に耐えきれるか不安を懸念。
思わず、母を呼ぶ彼女は、志子田の腕を掴みますが、吐血。
血圧が低下し続けますが、手術以外の方法を試みようとしますが、もはや回復が厳しい状況。
鏡花は、心肺蘇生法を試みるものの、命を失いました。
綿貫は手が震える程、なんとも言えない気持ちになります。
ミーティングでは鏡花の症例を元に、次にできることを模索するPICUの面々。
当初の医師の判断が軽傷だと言うこと、自宅から病院に搬送されるまで、長期の時間を押し、稚内から搬送されてきたときは敗血症性ショックが起こっていました。
ミーティング中、思わず、鏡花の行動が頭によぎり、号泣する志子田。
「女の子が亡くなったんですよ・・・僕の袖を掴んで・・・ママって呼んだんですよ。どうしてそんな何もなかったように淡々と話せるんですか?人が一人死んじゃったんですよ?さっきまで生きていたんです。」
「亡くなったからこそ、正しい情報が今、記憶に新しいうちに、次の子を助けられるように、自分の血と肉に経験を活かすために分析するんです。もう一度、聞きます。生存ルートはあったでしょうか?」と、植野。
「PICUがここにあると、北海道中にあれば、稚内の救命医たちがここにPICUがあることを知っていれば恐らくここに真っ先に電話したでしょう。待機の時間が減り、最短45分でここに到着したはずです。その場合、ショックはあったかもしれませんが、治療に反応するショックはあったはずです。どうしたらいいのか、反省して、反省して、考えて、考えて、一緒に考えましょう。君の記憶が新しいうちに」
失意の中、事務作業を行う志子田を誘い、列車に乗った植野。
鏡花が最初に搬送され、軽症と診断されてしまった小さな病院。
西稚内の山田医院院長、山田透(イッセー尾形)。
「私が鏡花ちゃんの最初の診断を誤らなければ・・・誤診しなければこんなことに・・・!申し訳ない!申し訳ない…」
山田は2人を目の前に責められると思い、土下座。
しかし、植野は鏡花の当時のカルテを活かし、次の子供の症例の為に活かすことを伝えました。
既に腹痛が激しい状況だった事を伝え、医者不足を痛感。
「PICUがもっと早くにできていれば、防げていたかもしれません。ご自分だけを強く責めないでください」
植野は山田をフォローし、志子田と共に山田医院を去りました。
山田を責めても鏡花は帰らない、北海道中にPICUを広め、今後の医療に活かす事しかないと告げる植野。
志子田は自分の無力さと経験不足を痛感。
そんな彼に、立希が、志子田の可能性や能力を信じて、手紙を植野に送ったことを聞かせます。
PICU1話感想・みどころ
いきなり子供が亡くなるシーンは、ドラマとわかっていても、心がいっぱいになりました。
子役の沙羅ちゃんを救うところから始まるかと思いきや、3年前の教訓の匂わせだったとは…。
また、次に搬送されてきた神崎鏡花という子も、僅か5歳で病院をたらいまわしにされ、間に合わなかった…。
子供の命が一分一秒もかかっている小児医療の現場の過酷さをリアリティーたっぷりに描いていて、助かるはずだった子供が、PICUに搬送されても助からない事は虚しさを痛感。
志子田のように純粋で温かさを持つ小児科医なら、なおさら自分は子供の為に役立つことができるか悩みますよね。
最期に彼の服の袖を掴んで必死で生きようとしていた鏡花の荒い息遣いや表情が脳裏に忘れられないのは視聴者も同じです。
志子田が今後関わる、北海道の医療環境不足とドクタージェットを使い、多くの子供を最短で搬送し、手遅れを防ぐ環境は、さらなる過酷なケースを待ち受けていることでしょう。
志子田以外にも、鉄仮面のような表情をし、厳しい先輩を思わせる綿貫は、登場したばかりの頃は、生まれてくる我が子の誕生を待ち望んだものの、絶対「なにか」あったことは間違いないですね。
鏡花が死んだときのショックで起きた手の震えはもしや・・・?って思ってしまいました。
また、志子田の幼馴染の矢野も、志子田に電話を掛けた時、複雑な事情を抱えている模様でした。
どうかそれが、桃子の子供のことでないことを祈ります。
子供の命のリスクが日々高まるPICUで、たった一人でもこれから子供の命が救済されることを願いたい1話でした。