PICU4話あらすじネタバレ
志子田武四郎(吉沢亮)は、PICUの科長、植野元(安田顕)や先輩医師の綿貫りさ(木村文乃)らとともに、一般病棟に移ることになった佐渡理玖(中村羽叶)くんを見送ります。
交通事故に遭い、PICUで治療を受けていた杉本淳之介(松野晃士)くんは「お友達がいなくなった」と寂しそうにつぶやくのでした。
淳之介に対しては別人のように穏やかな笑顔で接し、手術を控える彼に、「魔法の透明マンと」と称して、フォロー。
するとその時、PICUにRSウイルスに感染し、重症だった生後7日の赤ちゃんが運び込まれます。
実はこの赤ちゃんは乳児院にいて、二十歳の大学生が母親なものの、両親から反対されて乳児院に預けられていた子でした。
まだ出生届すら出されておらず、名前すらありません。
植野は綿貫に志子田と手を組んでこの赤ちゃんを担当するように指示しました。
ところが、綿貫は自分一人で十分担当できると強気で、後輩の育成も仕事のうちだと植野に諭され、渋々、納得。
志子田が優しく声を掛けると、赤ちゃんは小さな手を精一杯、上げて返事をします。
ネーザルハイフローで呼吸が今、一時的に安定。
志子田は電話をし、赤ちゃんの母親である大学生に来てもらえないか連絡。
女子大生の深田奈美は、自分は母親になんかなれないし来るつもりはないと拒否。
志子田は、赤ちゃんに点滴の処置をするとき、嫌がる素振りがあるので、母親に傍にいてほしいのではないかと不安視。
しかし、母親に育てる気はなくて、どうすることもできないと同僚の河本舞(菅野莉央)と話し合い、間もなく、児童相談所の担当者が訪ねてきました。
色んな事情の親子がいることをそっと告げた植野(安田顕)。
奈美にもう一度、電話し、赤ちゃんが人工呼吸器をつけなくてはならない状況になったと告げるのですが、彼女は頑なです。
ふと、電話をしている最中に、奈美が病院のすぐ近くにいることを察知した、志子田。
奈美本人に会うことができました。
生まれてこないでほしいと思ったし、妊娠する前に子供の父親と話し合おうとしたが、その時はもう生まなければならない状態になっていたとのこと。
自分に育児はできないし、親に子供には会わないと決めたと言いました。
帰宅した時、武四郎は母、南(大竹しのぶ)に相談。
不妊治療でようやく、武四郎を授かった時、この子にとって最高の母親でありたいと思っていたが、遅い反抗期が来て弁当を捨てられたときは疲れを感じたとも聞きました。
南はそれでも、母親として志子田が立派に育ったことを誇りに思っています。
家で一時、仮眠をとった後、病院へ戻った志子田。
植野から今回の赤ちゃんの母親、深田奈美の父親が、志子田が娘を精神的に追い込んだとして訴えると言い出しました。
志子田はこれ以上、周りに迷惑をかけないよう、考え直します。
綿貫に謝り、引き続き、赤ちゃんを見守ることに。
一方で綿貫はみんなのいないところで、植野に退職を希望していることを伝えました。
植野は薄々、気づいていました。
綿貫は彼女自身の私情で、手が震えていることをこっそり、看護師の羽生に告げました。
辞めはしないものの、担当を外れることに。
「いきなり担当を外れるなんて無責任ですよ。綿貫先生、先生は母親に甘いと言うのでしょうか…。あの赤ちゃん亡くなってしまうかもしれないんですよ」
「母親だって必死なのよ。そんな事、奈美さんに言ったの?志子田さんこそ、母親の神経逆なでするようなこと言ったじゃないですか」
「僕は母親の気持ちなんてわかりませんよ、母親じゃないんだから!綿貫先生も同じですよね」
ここで、仕事にそれぞれ戻るように植野や、羽生に諭された志子田。
植野と羽生は、綿貫が今のように氷のように冷たく、周りに心を閉ざした事情を知っています。
その夜、夕飯を食べている時に志子田は、母、南から母親は強いように見えて、繊細で臆病な生き物だと言われます。
また、夕飯の餃子にニンニクが入っていないのも、南がバスガイドだからなのと、志子田が病院で口臭を指摘されないための「母の愛」でした。
翌日。
志子田は昼間に、植野と裁判へ。
表向きラーメン屋に誘われたものの、実は裁判。
その裁判は、元救命医だった綿貫が、3年の不妊治療のうち、娘を妊娠。
仕事に支障が出たので早めに産休。
切迫流産の恐れがあったものの、胎児に異常はないと言われ、当時、入院しようとしていた札幌共立大学病院で治療を受けられず…。
容態が急変し、大量出血のうち、娘は亡くしました。
しかも、綿貫の娘は、2530グラムで、今、綿貫と志子田が見ている赤ちゃんと同じ体重。
綿貫は自分が娘を出産しようとした際に頼んだ病院を訴えようとしていました。
もっと帝王切開手術が早かったら我が子は生存していた、娘は死ぬ前に息を吸ったのか?我が子に関する情報を病院側が何も教えてくれなかったのです。
綿貫は後遺症で子宮をなくしました。
そして今、1億円の損害賠償請求を病院側に求めることに。
彼女の事情を知った、志子田は綿貫に言ったことを深く悔いながら、裁判を傍聴。
医者としての良心はないのか?とか、金目当てだろと、綿貫に毒づく札幌共立大学病院の緊急科科長の渡辺(野間口徹)に激怒。
「あんたにはわかんないっすよね。綿貫先生が、母親が子供の最期をどうなったか知りたいか、金目当て?子供の命をお金に発想するって思うなんてあんたぐらいしかいないよ、そんな最低なことを言うの。最低ですよ」
綿貫と植野は志子田の優しさを汲んで、彼を止めました。
麻酔科医、今成の懇親会にて、飲み会をしていた志子田と植野は、志子田が綿貫を庇ったことへの感謝と、綿貫の裁判の行方を案じていました。
綿貫は生まれてくる娘に、「沙耶」と名付けるはずだったと号泣。
綿貫の気持ちを汲み、しんみりした空気に。
綿貫は母、奈美に電話。
奈美はようやく会いに来て、赤ちゃんは男の子で、蒼と言うのだと告げます。
葵は手を動かし、奈美の呼びかけに答えるように反応。
このことをきっかけに、綿貫は相変わらず厳しいものの、志子田に時折、少しだけ笑顔を見せるようになりました。
幼馴染で妊婦の桃子(生田絵梨花)に付き添うなか、悠太(高杉真宙)から音沙汰ないことを機に賭けます。
最悪の予感が的中し、悠太が緊急搬送されてきました。
PICU4話感想・みどころ
志子田と綿貫が挑んだ、赤ちゃんの件。
RCウィルスに感染し、母親からも見捨てられたと思っていた「蒼」くん。
母親の深田奈美はまだ学生なこともあり、両親から猛反対を受けて、我が子を拒絶。
自分には育児は無理だ、母親にはなれないと弱気になっていました。
子供の父親からも他人事のように無関心な態度をとられ、逃げられては、奈美が逃げたくなる気持ちも分からなくないですよね。
志子田は母、南から愛されて育ってきて、今も実家暮らしで、PICUに勤務している。
綿貫との衝突の際に、母親の気持ちなんてわかるわけがないと怒っていた彼自身が、母に見守られ続けている「息子」だからなのでしょうね。
綿貫が子供を亡くしただろうことは、薄々1話で察知していましたが、まさか、以前、医師として勤務していた病院で、赤ちゃんを亡くし、何も子供の状況を伝えられていなかったなんて…。
綿貫と争う相手側の札幌共立大学病院緊急科の渡辺(野間口徹)が、お金目当ての裁判だと彼女を毒づいた際の志子田の心から人を思う怒りに共感しました。
子供を亡くし、亡くなるまで我が子がどんな状況だったのか母親は知りたいはずだ、それを命とお金を天秤にかけるような渡辺の物言いが私も腹立たしさを覚えました。
志子田がガツンと暴走を抑えて、渡辺の人でなしな発言に物申したシーンは、彼の根本的に人を思う気持ちが表れているなと思います。
さて、赤ちゃんは無事、母親の奈美と対面できたものの、悠太が最大のピンチに。
早くも2話、3話あたりから悠太が勤務先の病院でパワハラを受け、雑に扱われている描写や、悠太が交通事故に遭う自分を想像するなど、不穏な匂わせはありましたよね。
そして次週、悠太がとうとう、「何か」したのか、搬送されてきました。
志子田は、悠太に何かできることはあるのでしょうか。
どうか、どうか、間に合ってほしいと思う4話でした。