PICU7話あらすじネタバレ
「しこちゃん先生」こと、志子田(吉沢亮)は、食欲がなく、顔色も悪い母、南(大竹しのぶ)を気に掛けます。
彼女は、膵炎と診断されたと息子に誤魔化します。
「数値も下がっているって言われたし、薬を飲めば、治るって言われた」
「嘘じゃないね?」
「嘘じゃないよ。みんなに説明するの面倒だっただけ。治らなかったら武四郎の病院へ行くから。」
「じゃあ薬見せてよ?」
「ああ、会社に置いてきたわ。なんかお医者さんみたいだね」
「貴方の息子はお医者さんなんです」
武四郎は母を本気で心配しているのでした。
本当の事情を知る妊婦の志子田の幼馴染、涌井桃子(生田絵梨花)は、複雑な心境を言えずにいました。
拡張型心筋症を発症後、心臓の拡大の発作が心配な、小松圭吾(柊木陽太)。
圭吾は、人工心臓移植ができる治療をすることになりますが、補助人工心臓の手術をするには、腎機能低下が見られました。
一方で、日菜には一般病棟に移る対応をとる判断を下しました。
そんな折、PICU科長、植野(安田顕)の元へ北海道知事の鮫島立希(菊地凛子)から連絡が入り、ドクタージェットの件は白紙になったとの連絡でした。
今のPICUの環境から体制がとれないとのこと。
植野はその後、矢野悠太(高杉真宙)を気に掛けます。
彼は以前働いていた病院でのパワハラから、自死未遂を実行し、武四郎の病院で処置を受けたのち、回復。
もう一度、医師として再生したいと望む彼の希望を聞き、志子田が勤務するPICUで一緒に働くことになったのです。
植野は、「あなたはダメなんかじゃない。心を殴られた人が謝る必要はない。頭を上げて」
「俺、志子田さんや圭吾くんのことを見て、一度、挫折して逃げましたが、志子田さんのような医者になりたい」
「僕も丁度、同じ話をしようと思っていました。うちのPICUで働かないか話そうと思っていたところです。本当に良かった」
志子田は圭吾の補助人工心臓の植え込み手術のために、札幌にある他の病院の医師と連携をとれるかどうか確認に出かけます。
しかし、圭吾の容態はかなりハイリスクで、彼の両親に厳しい状況を伝えなくてはなりません。
植野がドクタージェットの要請を立希に話しても難しい様子。
そんななか、かつての鏡花と同じ病気で搬送されてきた新たな子供、須藤七海(宮崎莉里沙)。
DKX・・・糖尿病性ケトアシドーシスの症状を持ち、ショック状態になりかけました。
そこで、生食の点滴を慌てて使い、何とか一命を取り留めました。
七海の両親は仕事で多忙で、喉が渇いて水をもらいに来た七海は、隣人の高齢女性に助けを求めました。
そこで、七海は病院に繋がることができたのです。
ふと、七海が大声で泣いていることに気づきます。
圭吾は、入院が長い自分や、一般病棟へ移った日菜(小吹奈合緒)は慣れているが、医療機器が多い環境に怖がって泣いていることを感じ取りました。
志子田ら医師達は自分達大人が先に気付かなければならなかったと反省。
七海は両親に腹痛を訴えたものの、「うるさい」とあしらわれたことを告げました。
彼女は、医療ネグレクトの被害者でした。
そこで、植野は虐待の可能性を想定し、両親が面会に訪れない事の真意が確定し、ソーシャルワーカーや児童相談所と連携して、七海を保護することを提案。
志子田、河本、綿貫(木村文乃)、東上(中尾明慶)、鈴木(松尾論)、今成(甲本雅裕)、浮田(正名僕蔵)らは了承。
七海はその後、両親の状況から、退院後は児童相談所が引き取ることになりました。
身体の暴力のような目に見えず、子供の命が脅かされている事実を痛感する、志子田達。
植野は子供のことで付きっ切りの志子田に帰って休むことを提案。
志子田の状況を幼馴染の河本舞(菅野莉央)、矢野悠太(高杉真宙)、バスガイドの涌井桃子(生田絵梨花)は心配します。
志子田は帰宅後、母が使っている薬がモルヒネだと知り、ちゃんと事実を伝えることを追求。
膵炎にモルヒネ塩酸塩は普通、使わないと指摘。
8月くらいに痛みを感じ、先月、札幌共立大学病院へ行き、癌の疑いを指摘されたのです。
案の定、母親は膵癌ステージⅣで、骨転移もあり、かなり状態が悪い事が判明。
「ごめんね、武四郎、病気になっちゃって」
「そこじゃないだろ。病気になったことは仕方ない、謝る必要はない。膵炎って隠して、ちゃんと言わないことから。俺の病院へ行こう。癌に強い先生いるから」
「お母さん、行かないから、病院、このまま治療をしない。お母さん決めたの」
「はぁ?ちょっと落ち着こう、話し合おう?病院行かないとか…ふざけんなよ」
「母さんが一度決めたら聞かないでしょ」
「それはわかっているよ。ねぇ母ちゃんとりあえず病院行こう?」
「良いの」
「良いのじゃないよ、ふざけんなよ」
「良いの、お母さんこの話、病院でもしないから」
志子田は風呂に入りながら、今の勤務先で働く前に、南とお祝いにディナーをした日の事を思い出しました。
翌日、病院へ行くと、圭吾は人工心臓移植手術ができない程、感染症に。
いつまで持つかは分からない状態。
とうとう、圭吾の件と南の件で頭の中が混乱した志子田は、植野に真実を告げることに。
医者は提案できるけど、決めるのは、南自身。
志子田はその理由に何かを察します。
実は志子田の父は既に他界していて、もしかしたらそれが関係している可能性が。
そこで植野は、癌の痛みを取り除く緩和ケアなど適切な治療を受けられるので、一度、話を聞きに来院をしてほしいと提案。
南はようやく、病院へ行く決意ができました。
その日の夜、志子田は植野に、かつて若き頃は、医者になれば母の病気を治せるなんて思っていたと話を切り出しました。
しかし、今は母の病気に気付けなかった自分は愚かだと伝えました。
どんなに頑張っても、人間の仕事として医師はできる限りの事は出来る、だけどそこから先は神様次第。
翌日。
七海は児童養護施設のケアを受けることに。
そして、植野はやはり臨床専門で、元医師としてPICUで働く主旨を立木に告げました。
そんな彼女の横には、かつて綿貫と裁判沙汰になった、札幌共立大学病院緊急科科長の渡辺純(野間口徹)の姿が。
ドクタージェットを要請できない理由は、彼の圧力が原因でした。
そして、圭吾の容態が急変!志子田達の必死の処置が始まりました。
PICU7話感想・みどころ
本日の7話は、これまで以上に、命の重みや尊さを伝えているエピソードでしたね。
今回のエピソードは個人的にもつらかったり、思い出すことがありました。
特に、志子田の母、南の末期癌の進行度と治療。
南は治療をしないで、息子と最期の時間を過ごすつもりでいるけど、それって、それって、子供側からしたら、すごく心がいっぱいになるし、「ふざけんなよ」って何回も涙を浮かべながら口にする、志子田の気持ちに共感。
南と同じ決意を私の身近な人はしなかったけれど、子供側としては、病気の事をずっと隠して、最期を迎える決意を決められたとなると、志子田の怒り、悲しみ、絶望、その通りですよ。
植野が、人間的な仕事はできるけど、そこから先は神様次第ってまさにそれです。
病気には逆らえない・・・どんなに抗っても、運命のように決定づけられてしまうつらさが、身近な個人的なことと重なりました。
それでも、南は志子田が植野を連れてきたことで、丘珠総合メディカルセンターへ行く決意ができたことは希望といえますね。
悠太も志子田に命を助けられたからこそ、彼と同じPICUで働くことが決まり、未来が見えましたね。
「自分は一度、逃げた奴」と自分を卑下する悠太に対し、植野が伝えた言葉に愛があると思いました。
「心を殴られたのだから謝らなくていい、頭を上げてください」
植野が志子田の上司で、これから悠太の新しい上司になる人で良かったです。
もう一つ…、圭吾くんの事。
優里ちゃんと東京タワーを見に行こう、一緒に学生生活を過ごしたり、バイトをしたり、大人になれば結婚しようなんて可愛い約束をしたというのに…。
ドラマとはいえ、圭吾君のこれからの未来がもっと繋がってほしい、どうか志子田達の力で、人工心臓移植手術や、普通の日常が過ごせるようになってくれと願うばかりです。
本日、初登場した少女、七海は、命の危険さえ脅かされる、医療ネグレクト虐待のサバイバー。
身体的な暴力の有り無しに関わらず、一人の子供が、あんなにお腹がとても痛い思いをしていても、邪険にする、七海の親を心の中で、殴りたい気持ちです。
生まれてきたことが嬉しくなかったのか、七海と名付けた時、どんな気持ちでつけたんだろう…?
七海の親のような醜い人達にはこの感覚、分からないだろうなぁ。
七海の隣人が気づかなかったら、彼女の人生は僅か5歳で終わるところだった。
無事、志子田達の病院に運ばれ、児童相談所やソーシャルワーカーのケアを受けながら、命を繋ぐことができて良かった。
さて、圭吾と母、南の二人の命を志子田たちが繋げられることを、信じたい7話でした。