PICU8話あらすじネタバレ
学校で、圭吾の幼馴染、優里(稲垣来泉)は、圭吾に向けて手紙を書いていました。
志子田武四郎(吉沢亮)ら、丘珠病院のPICUスタッフは、VF(心室細動)を引き起こした、圭吾(柊木陽太)の処置に当たります。
圭吾は、一刻も早く補助人工心臓を植え込む手術が必要でしたが、感染症が治らず、厳しい状況となりました。
丘珠病院に、10歳の男の子2人が、公園で倒れている連絡を受けました。
救命医の東上宗介(中尾明慶)は、公園が丘珠病院より5分程度の距離にあることから、救急車で搬送するより、ドクターカーで運んだほうが良いと判断。
武四郎、矢野悠太(高杉真宙)と共に、現場へ向かいます。
現場に到着すると、大樹(森島律斗)は意識があったが、後藤光(寺島眞秀)は脳にダメージを受けていて、心停止していました。
光は、硬膜下血腫で手術をし、大樹は消化管穿孔で開腹手術を行いました。
大輝と光の両親がそれぞれ駆け付けます。
光の母親は混乱していて、光が塾の予定だったことで、大輝が危険な場所へ連れ出したのではないかと激怒して問い詰めました。
手術を終えたばかりの大輝は、大人の反応に混乱すると共に、責任を感じます。
大輝が光を誘って、ボール遊びをしていたところ、ボールが遠くに飛び、それを取りに行こうとして起こった事故でした。
大臣の鮫島は、北海道救命救急センター長の渡辺(野間口徹)は、植野を解雇して、別人間を雇えば、ドクタージェットの要請を検討しなくもないと嫌味な態度をとりました。
武四郎は子供たちの治療と並行して、すい臓がんのステージⅣと診断された母、南(大竹しのぶ)の事でも気がかりに。
未だに精密検査を受けないことを志子田に指摘されます。
眠くなってきたと誤魔化しますが、医者の志子田は、自分の病院から南からの連絡がないことを把握していました。
南が病院を拒むのは、志子田が2歳当時に亡くなった彼の父の事と関連性がある可能性がありました。
翌日。
圭吾は、優里からの手紙に微笑み、大輝と光は不安定な状態。
大輝は光の母が言っていたように、光は脳死で死ぬのではないかと不安に駆られ、パニック状態に。
「大輝君のせいじゃないよ。事故だったんだ。君のせいじゃない」
その夜。
大輝が光のことで不安定になって泣いていると、圭吾がアニメのハンドパワーを使って、光が元気になるように応援することを提案。
圭吾は自分も病気に負けそうになった時、「ハンターハンター」のパワーで元に戻って来れるとアドバイスをしました。
圭吾のことで、志子田と植野(安田顕)は、腎臓に負荷を与えない薬の投与を相談。
植野は小林という大きな癌の専門の医者で、南を診てもらうことに。
南は検査を受ける前に、志子田に、彼の泊まり込みの荷物を渡しました。
圭吾と大輝と、光の容態を確認しながら、光の脳の状態が少しずつ安定してきていることに一安心するものの、まだ予断を許さない状況。
圭吾が急にVDをまた起こし、何とか脈もあり、意識が戻りますが、危険な状態。
しかも、感染症の原因は特定できず…。
志子田はこの状況を見て、圭吾の「終末期」も検討して、両親に話さなくてはならないと厳しい判断をします。
圭吾はその夜、志子田に、もし自分が亡くなったら、光に自分の臓器をあげてほしいと頼みました。
志子田は、圭吾にそんなことを言ったら優里が悲しむとフォローします。
「俺の命、無駄にされたくない・・・あの子にあげて。心臓以外なら役に立てるかも」
この言葉の重みに何とも言えず、頷くしかない、志子田。
圭吾は、植え込み手術はおろか、感染症も防ぐことができない体で、光を思いやっていました。
志子田は圭吾にとって、何が今、最適なのかを両親に提案。
「函館の家に帰したい。家の近くで、できるなら家で。圭吾の好きなもので溢れている部屋や友達や飼い犬、そういったものがあるなかで最期を過ごさせたい」
圭吾の母のつらい決断と提案を受け入れる、植野と志子田。
光の意識が戻って目を覚ますなか、圭吾には時間が残されていませんでした。
そのことに失望し、無力感を感じる、志子田。
立木はドクタージェットを使う許可が渡辺から下りたと連絡が。
圭吾の為にドクタージェットを使うことが決まりました。
圭吾は自分に時間が残されていないことを理解していました。
だからこそ、函館に帰る事を12歳という年齢で受け入れていたのです。
志子田は、感染症で体がつらい事、補助人工手術を受けるため、体の負荷を減らすために、ドクタージェットを使うと優しい嘘をつきました。
「俺、死んじゃうのかと心配だったよ」
「本当だよ、心配しすぎだって」
植野は圭吾の為に嘘をつき、彼を最終的には看取る方向を頭に入れたうえで、一生懸命、圭吾を傷つけないような配慮をしたことを褒めます。
「頼もしくなりましたね、しこちゃん先生」
家で圭吾の事を南に話す、志子田。
圭吾が、病気を経験して、成長して、心が育まれていると言う、南。
志子田はふと、南に頭を下げ、適切な治療を受けることを頼みました。
「俺が諦められる・・・諦められるだけの時間をくれ。俺が母ちゃんと離れる覚悟ができる時間を沢山じゃなくていいから、ちょっとだけ…母ちゃん、一回だけ東京の病院へ行こう?・・・頼むよ」
南は息子の泣き顔を見てとうとう根負けして、病院で治療を受けることに。
PICU8話感想・みどころ
搬送されてきた、大輝と光。
光が脳死のリスクが伴うなか、大輝の事を我が子の件でとても頭がいっぱいで、責め立てる光の母に、強い憤りを感じました。
大手術を終えてようやく、目が覚めた子供に、なんてこと言うんだって思いましたよ。
いくら自分の子供の容態が危機的であっても、一緒にいた大輝だって、命のリスクから回復したばかり。
最後まで大輝に大人げないというか、子供である彼がパニック状態になる程、傷つけたことを謝らなかったのは腑に落ちませんでしたね。
そんな大輝と光を思いやり、光の容態のことで情緒不安定になる大輝に、昔から人気のアニメのハンドパワーを使って、励ますことを提案した、圭吾の優しさに胸がギュッとなりました。
志子田と出会ったことで、手術にも生きることにもようやく、やっと、向き合うことができたというのに…。
「俺の心臓以外のところをあの子(光)にあげて?俺の命が無駄にされたくない」
まだ12歳少年が、自分の身体のハイリスクや命のタイムリミットの不安と闘いながら、隣で眠り続ける子の生還を願っている、大輝の心配も軽くしようとしている・・・。
南が言うように、病気を経験して、普通の子供よりも、圭吾は優しさを学んだかもしれませんね。
とても残酷で、切ないきっかけではありますが。
光は意識を取り戻し、大輝は光と友達として繋がり続けられたら良いですよね。
でも、圭吾は、好きなことをして、友達の優里と会い、飼い犬と触れ合う、家族と「最期」の時間を過ごす…。
まだ小学6年生で、青春時代を過ごせないことを余儀なくされた彼に、心臓移植を受ける為にドクタージェットに乗って移動すると、優しい、そして悲しい嘘をついた志子田の心情が伝わりました。
つらすぎる決断ですよ、あまりにも。
私がもしも医師なら、志子田のような冷静で、穏やかさを崩さない態度を維持できないかもなとも思いました。
様々な子供たちを通して、若くて血気盛んだった志子田が、感情をセーブできたり、子供と保護者の立場に立って、適切な診断や言葉選びができるようになった様子に胸打たれた8話でした。
圭吾くん、どうか、どうか、助かってくれ!
そして、南さんも、泣き顔で懇願して頭を下げた、志子田の想いを裏切らないでほしいです。
家族を亡くす事、2人きりの家族が、唯一の残された存在を亡くすことは、とても時間がかかるし、受け入れがたい事です。
志子田が病院にちゃんと行って、適切な治療を受けてほしい、回復に向かってほしいと願う気持ちはとてもよく分かります。
南が黙ったまま、このまま治療をしない選択をし続けるのは、成人していても、子供側として、何度も「ふざけんなよ」って志子田みたいに言いたくなりますよ。
志子田親子にも、希望がある未来がありますように。