六本木クラス1話あらすじネタバレ
クラブで踊り狂う一人の女性、真宮葵(平手友梨奈)。
社長に努力することを強いられ、うんざりしているとのこと。
彼女は、宮部(竹内涼真)の会社に雇われている一人。
2006年秋。
父子家庭で育った高校生の宮部新(竹内涼真)は、無愛想だが、真っ直ぐな優しい性分の持ち主。
父、宮部信二(光石研)からの「信念を持って生きろ」の教えを守り、将来、警察官を志しながら、父と穏やかに暮らしていました。
新は警察官になるための国家試験受験の途中、優香(新木優子)がホームレスの男性に絡まれていることに遭遇。
彼女がホームレスの腕を乱暴に振りほどいたことを咎めた新。
しかし、そのホームレスは厄介な人物で、新がお金がないと言ってもしつこく絡んでくるのでした。
そんなある日、信二が本社へ栄転することに伴って、新は転校することに。
その前日、信二がが何かと気にかけていた養護施設に支援物資を届けるために一緒に向かった新。
信二が我が子同然に気に掛ける同い年の楠木優香(新木優子)を紹介されるものの、不愛想な態度で誤解をされてしまいます。
偶然にも転校先の学校では、優香がクラスメイトだということを知った新。
同じく、クラスメイトの桐野雄大(矢本悠馬)が長屋龍河(早乙女太一)に使い走りにされた上、ひどいいじめを受けているのを目撃。
なんと他の生徒もその様子を見て見ぬふりを龍河は黙っていられません。
新の父が務める巨大飲食産業「長屋ホールディングス」の会長、長屋茂(香川照之)の長男で、父の権力を利用し、学校では悪さをしても見逃されてしまうことが多々ありました。
父の茂は、学校に莫大な寄付をしているほど、頭が上がらない存在。
しかし、優香の生死を振り切って、龍河の顔を殴ってしまいました。
連絡を受けて学校にやってきた茂、そして信二を前に茂の顔色をうかがう校長先生は、新を退学処分にすると告げます。
「私の大事な長男が殴られたんだ、気分が悪い。穏便にしよう、新君」
茂は新が土下座をして謝れば、退学処分にせずに許すと言いますが、龍河は、謝りませんでした。
「悪いことをしたら謝ることは大切です。でも信念を持って生きるように父から教わりました。龍河くんはいじめをおこなっていて、先生も周りも見てふりをしていました。先生の前で彼を殴ってしまったことは済みません・・・。でも、いじめを見て見ぬふりはできません、僕の信念です」
「こいつは世間知らずのどうしようもない息子です。まさか私の息子がこんな奴だったなんて、カッコいいです!信念に従って息子を誇りに思います」
父の信二は、息子がまともに育ち、誰かのために行動を起こした息子を応援。
新は退学をし、信二は長屋ホールディングスを辞めることに。
父子で心機一転して前に進もうと決意。
「本当にごめんなさい」
「謝らなくていい。お父さんはお前が誇らしいよ。新、自分の信念を貫いてお前の道を行け」
新がいじめを見逃さず、人を守るために立ち向かったことや、その背中を後押しする信二。
翌日。
新が退学になってから、優香に声を掛ける龍河。
それでも、クールな優香は相手にしません。
同じ頃、長屋ホールディングスにて、茂から、相川京子(稲森いずみ)は、長屋と切っては切れない複雑な縁で結ばれており、彼から、信二が「反発」したことを知らされました。
「私は自分に逆らう者は嫌いだ。年をとった犬は飼い主を忘れてしまったようだ」
今のご時世にそぐわない態度と、茂の性分にモヤモヤを抱える、京子。
また、京子に対しても、「君のことは、娘のように思っているが、これ以上、私を不機嫌にするな」と圧をかける、茂。
夕方。
受験が終わった優香に声を掛け、友達になろうと距離を縮める新。
「誰かに助けを求めることを君は嫌う。」
「私は同情されるのが嫌いなんだ。人を見下して、優越感に浸る奴はもっと嫌い。龍河を殴ったこと後悔してないの?先生さえ見て見ぬふりしてた。あんたカッコよかったけど、でも退学になって・・・バカみたい。私ならあんな生き方はできないよ」
優子は、不愛想ながらも、新を少し認めていました。
2人は友達として携帯電話を交換。
「私のこと、好きになったらだめだからね?友達としてだよ。あんたみたいな頑固な人と付き合えないよ」
その後、帰宅した新は、信二と一緒に小さな店を始めることに。
居酒屋「みやべ」を経営しながら、優香も店の客として利用し、新の優しい日常が戻りました。
しかし、信二は、精肉店からの帰り道に、自転車が車にぶつかり、荒れ道を激しく転落。
そして、息子の名前を口にし、息を引き取りました。
父の葬儀で、優しい記憶が巡り廻る新。
「新、お前は自分の信念を貫いた道をいけ」
優香がフォローするものの、刑事が訪ねてきました。
一人の男が、信二を車で曳いた本人で、示談にしたいと言うのです。
「父の命をお金に変えるってことですか?」
刑事の前で、ろくに寝ていなかった新は倒れてしまいます。
思わず、優香は刑事に日を改めるように伝えますが、優香は、信二を轢いた車の持ち主が、龍河の車のナンバーと同じだと気づきました。
優香は思わず、止めようとするものの、新は刑事を追いかけます。
大雨のなか、事故で入院している、龍河が、病院の漫画をテラスで読んでいることを特定。
「おい・・・なんでお前じゃない奴が罰を受けるんだ!」
「助けて!助けて誰か!看護師さん?!」
「ごめん・・・!本当にごめん!ごめん・・・頼む、助けて!」
馬乗りになって、新は怯えて謝る龍河を殴り続けました。
「あの世へ行って父さんに謝れよ」
龍河が気絶した際、近くにあるレンガを手に持ち、彼を殺そうとした新。
「俺はどうなってもいいんだ。お前にはわからないだろ」
「わからないよ・・・わからないけど・・・」
その寸前で、刑事たちが発砲。
「撃たないで!そんなことをしても誰も喜ばない。でも、おじさんの気持ちならわかる。こんな奴のために人生を棒に振ったらおじさんはきっと悲しむ。こんな奴のために罪を犯さないで」
優香の優しさに、心が揺れる新は、レンガを置き、警察署へ。
拘置所にいる新を訪ねた、茂。
「私の息子に八つ当たりするのはいかんなぁ。信念というのは利益を生まない。せいぜい冷たい堀の中で反省しなさい」
「あんたの息子が・・・!謝ることが大事だろ」
しかし、退学の時と変わらない茂の態度に、激しい怒りを覚える新。
優香に対して、進学の援助をする条件として、真実に目をつぶることを告げる、茂。
そして、秘書の桜木幸雄(近藤公園)に、優香の進学などのサポートをするよう、指示。
その後、自分がしたことだから阿多田の件を示談にしてもらえないだろうか?と頼む龍河。
しかし、茂は、息子を自身が経営する養鶏場へ連れて行き、息子に鶏を「宮部新」だと思うように命令します。
そして、自身の息子なら、宮部を殺すことも厭わない者になり、後継者として相応しい態度をとるように、言葉を畳みかけます。
実は臆病者の龍河はなかなかそれができずに拒みます。
鶏を乱暴に持ったまま、鶏を殺すように指示し続けた、茂。
「そいつは、宮部新だ・・・。私の後継者ならやれるだろ?やれ・・・やれ!」
「僕ならできる・・・僕ならできる・・・」
鶏の悲痛な鳴き声と共に、龍河は人として一番の過ちを犯すのでした。
翌日の裁判にて、新には懲役3年の刑が下されました。
六本木クラス1話感想・みどころ
正義を貫き、真っ直ぐ生きる好青年だった、新。
父子家庭で、父の愛情を受けていることがわかる人柄が滲み出ていますね。
無口で不愛想だけど、内面は人のために行動できる強さを持っている人間味あるカッコよさがありますね。
優香と少しずつ距離を縮めて友達になったり、お互いを意識するシーンは初々しくて、甘酸っぱかったです。
優香が、「私のことを好きになっちゃだめだよ」という場面も、新木さんが可愛い!
楽しい場面から一転し、権力者にして、学校すらも逆らえない重い空気を自然と作り出す最凶の男、長屋茂。
小柄で、威厳を持ちながらも、威圧的なオーラを放っています。
息子の龍河は、学校では父の力を武器に、お山の大将気取り。
とても人間性が腐っていて、幼稚ないじめをすることも、教師ですら父のことをちらつかせて黙らせる曲者ですね。
でも、信二を事故で殺したとき、新に必死に泣きながら謝る彼は別人。
いじめをして自分を誇張して、威張りたいだけの甘ちゃんだな。
しかし、終盤の鶏のシーン・・・こ、怖すぎる!閲覧注意じゃないですか。
演出上ではあるものの、効果音と絵が、想像を超えましたね。
六本木クラスの原作を知っている視聴者からも、「鶏のシーンそのまま入れるんだ」ってSNSでも衝撃が大きかった模様。
鶏一羽すら、「こいつは宮部新だと思って始末してみろ」って、龍河自身も、毒親育ちで苦しみの中に生きていたんだな。
彼がまともな親の元に生まれれば、別の未来があったのかなって思いました。
しかしながら、キッズファッションブランドを手掛けて注目されている、香川さんの演技が迫真でしたね。
「半沢直樹」を思い起こさせる、「土下座して謝りなさい」と何度か言う場面や、「年老いた犬は飼い主を忘れた」などの発言が、視聴者の背中を涼しくさせたことでしょう。
良い意味で、ヒヤッと刺激的でしたね。
一方で、圧を感じさせる役を「桜の塔」などでも演じた、光石研さん。
昨年のドラマ、「最愛」での良き父を思い出させる、今回の信二役も、光石さんしかいませんね。
終始穏やかで、温かく息子の背中をそっと見守る信二。
ですが、その信二が、目を覆いたくなるような転落シーンでしたね。
視聴者の皆さんも含め、とてもつらい場面でしたが、体当たりで全力で演じた光石さんはすごい。
信二の希望が失われ、心真っ直ぐな青年だった新が、入院している龍河を殴り続け、良心を失いかねたシーンは、心が持っていかれました。
心ある若者な、新が大切な人を奪われた挙句、父の力に守られている龍河が許せない激しい心情や憤りに共感。
龍河自身は実は親の存在に苦しみ続けてきたけど、真っ直ぐに正常な環境で育った新との対比がみどころだと思います。
「そんな奴のために罪を犯したら、おじさんが悲しむ!」
優香は、信二の次に、新が、道を踏みとどまらずに済んだもう一人の光ですね。
龍河への殺人未遂になり、服役をしていた新がここからどう這い上がり、真実から目を背けることなく、信念を貫き通すか楽しみな1話でした。