最愛7話あらすじネタバレ
もしもあの時、あの場所にいなければ、もしも明日この世が終わるとしたら・・・?私は「もしも」を考え続けているのだろうか?
しおりは心の闇を抱えたまま、成長し、梨央に対して個人的に何かを抱え続けています。
梨央(吉高由里子)と優(高橋文哉)の前に現れたフリーライター、橘しおり(田中みな実)は真田グループの不正について、追求。
真田姉弟のことを昔から知っているようなしおりの口ぶりに不安を覚える梨央は、自分のことを覚えていないかとしおりに聞かれるものの、覚えていないと答えます。
しおりは去っていきましたが、梨央はもやもやした気持ちを胸に秘めている状態。
加瀬(井浦新)や、大輝(松下洸平)の行動と捜査のお陰で、優は、昭(酒向芳)を殺していないことが証明され、しおりが2人の元を去ってからは穏やかな日常を取り戻します。
しかし、大輝と相棒の桑田(佐久間由衣)は15年前の事件の捜査から関係者として浮上したしおりに接触。
大輝は今回、梨央を執拗に追った挙句、優が結果、不起訴となったことから、生活安全課に異動になりました。
桑野は自分の不甲斐なさに詫びますが、大輝は桑野のせいではないと居酒屋でフォロー。
しおりの元の名前は「松村栞」。
15年前に、昭の息子、康介(朝井大智)から性的暴行を受け、唯一、彼女は他の被害者とは違って、康介を起訴した人物。
康介に対し、ずっと心の傷を抱えて生きてきた、しおりは、事件当夜アリバイがありました。
そのアリバイは、バーに深夜から翌朝までいたこと。
しかし、そのバーのマスターが、しおりに関する隠し事をしていることを大輝と桑野は追求。
しおりは恵比寿で取材をしていたこともあり、アリバイを作って、バーの店員と口裏を合わせていました。
その頃、加瀬や梨央と共に優しい時間を過ごす優。
治験を受けるかどうか迷っていて、自分のような罪に問われそうになった人間が、協力できるのか?役に立つか心配だと不安を口にしました。
そんな彼をフォローし、これから自分のやりたいことを見つける為に治験を受けることを勧めます。
優は立件されないことになり、新しい日常を歩むことができるようになりました。
アルバイトをして、少しでも自分自身の新しい生活を立て直し、梨央と穏やかな日常を過ごす為に努力する優。
加瀬のように優しい弁護士になりたい夢を持つ優は、そのために治験を受けることを決意。
梨央はそんな弟を加瀬と共に全力でサポートすることに。
その頃、しおりは不動産屋を訪ねていました。
翌日。
加瀬は後藤(及川光博)に対して、姉思いの優を利用して、渡辺昭(酒向芳)に喫茶店で金銭のやり取りをさせたことを脅迫。
今後、梨央を含め、真田ウェルネスのことを大切にしてほしいと釘をさすのでした。
真田ウェルネスが経営する老人ホームを追求。
真田グループの不正を執拗に追い続けます。
そんな彼女に対し、取材を辞めるように制止する後藤(及川光博)。
しかし、しおりは真田グループが経営する老人ホームで寄付金詐欺疑惑を突き止めていました。
勿論、後藤は否定。
大輝も、しおりの件について15年前、陸上部の元マネージャーで学芸員をしている、青木菜奈(水崎綾女)を訪ねました。
昔のことは触れたくないと言う彼女に対し、有給を利用して懇願。
菜奈はしおりについて15年前の渡辺との過去を大輝に告白。
後藤は、橘しおりが勤務する出版社の編集長を訪ね、しおりの記事を買い取る代わりに、真田ウェルネス経営の老人ホームの寄付金詐欺の秘密について公表されないよう、交渉。
しかし、編集長は上手で、彼から大金を受け取って去っていきました。
後藤は激しい怒りを会社でぶつけるのでした。
その夜。
優は梨央と大輝が惹かれ合っていることを分かっていて、彼らの仲を取り持とうと、大輝に一人暮らしをしていると嘘をつき、誘います。
やがてその嘘はすぐに発覚し、梨央と大輝は再会。
優はかつて大輝が自分に言っていたように、逃げても何も変わらないと訴え、大輝を引き止めました。
梨央は大輝に自分のせいで、大輝が職場を異動する原因を作ってしまったと詫びました。
ここで優は気を遣って、お酒を買いに行きます。
一方で、大輝は梨央と優のせいではないこと、梨央と向き合うことから逃げていたことを謝り、自分達のこれからを考えたいと口にしました。
15年前の事件が起きる前の優しい時間を過ごした2人。
やがて優が帰宅。
帰宅する大輝を見送る梨央ですが、橘しおりに偶然、遭遇。
しおりは相変わらずミステリアスでネチネチした話し方で、梨央と大輝が交際しているから、優が不起訴になったのでは?と嫌味を言いました。
しおりと別れてからいつものお好み焼き屋で、大輝は梨央に、しおりについての真実を話しました。
橘は母方の苗字であること、しおりは陸上部の合宿中に康介から性的暴行を受けたことを知り、心を痛める梨央。
後日。
しおりと面識があった15年前のことを思い出した梨央。
梨央は合宿の洗濯機の調子がおかしくて困っているしおりを助けました。
そこで、しおりは梨央にお礼にシュシュを渡します。
間もなく、貧血で倒れたと嘘をついてしおりを連れて行こうとした康介を目撃した梨央。
しかし、当時は表向き優しい康介の嘘を信じてしまい、梨央は他の部員から呼ばれて去っていきました。
そしてその後、しおりは康介から性的暴行を受けたのです。
よって、しおりは梨央に逆恨みをしていたことが判明。
「15年前、陸上部の大会の最終日に栞にもらったシュシュを返すつもりだった・・・」
そう語る梨央は自分がしおりのピンチに気付けなかったことを後悔。
「あの親子は死んで当然。息子も父親も最後まで謝らなかった・・・。今や世界を変える30代になっている梨央さんとは違い、私は人生を渡辺のせいで変えられてしまった」と涙をこぼし、淡々と話したしおり。
梨央は心を痛めながら、康介を殺したのはもしかして、しおりではないか?と問うと、しおりはにやりと笑みを浮かべて、「匂わせ」るのでした。
そしてまた夜・・・。
加瀬は後藤に、「なんて酷いことをしてくれたんだ」と電話で怒鳴りました。
そして、翌日・・・。
橘しおりが転落死した報道が流れ、ニュースに気付かない梨央と優は笑い合っていました。
しおりはやはり、後藤に”消された”?!そして、梨央の母、梓(薬師丸ひろ子)は、加瀬(井浦新)と共に家族を守る為に新たな動きを見せます!次週、お楽しみに!
最愛7話感想・みどころ
橘しおり(田中みな実)からの語りで始まり、早くも、「橘しおり」という人間にフォーカスを当てた7話に興奮してきました。
クールで弥探れていて、野暮ったいオーラがあるしおり。
15年前の渡辺康介(朝井大智)から、梨央と同じように15年前、性的暴行被害に遭っているトラウマが彼女の人格を変えてしまったと思います。
梨央に対して個人的な恨みを抱いているように感じとれ、梨央を潰そうとしている彼女の心内が気になりました。
一方で、渡辺康介の父、昭(酒向芳)の殺害容疑が晴れて、立件されることもなく、新たな環境に一歩踏み出す優(高橋文哉)の健気で真っ直ぐな姿に思わず、泣いてしまいました。
優は自身の病気と向き合い、梨央や加瀬の優しさに支えられて、治験を受ける決意や弁護士になりたい夢を抱いている様子を見て、子供の成長を間近で見ているような感覚でした。
容疑は晴れたものの、逃亡生活を続けてきた自分のしたことを忘れないと発言した優を応援したくなりました。
大輝と梨央の距離がまた縮まって、大輝が梨央に「俺たちの今後はどうする?」と聞いた時、顔を赤らめて慌てる様子や、2人の顔の距離が近くて、キスするのではないか?とハラハラさせるシーンも微笑ましかったです。
梨央と大輝には時間がかかっても幸せになってほしいですよね。
大輝と姉の梨央が互いに惹かれ合っているのを既知で、2人の関係を和解させようとする行動力もステキでした。
「大ちゃん!逃げても何も変わらない!このままでいいんか?」
かつて、昭殺害の疑いをかけられて逃亡生活をしていた頃の自分を救ってくれた当時と同じ言葉を大輝に投げかけた優はちゃんとこれから更生していくと思うんですよ。
梨央は本当に宝物のように優しい兄弟をもちましたね。
後半は怒涛の急展開でした。
橘しおりはやはり単独で行動し続け、梨央はしおりと15年前、陸上部で面識があった過去。
当時のしおりはひねくれておらず、優しそうな可愛い女の子でした。
ごく普通の少女の日常や青春を一瞬で変えてしまった渡辺康介(朝井大智)のしたことは許せません。
梨央やしおりだけでなく、菜奈(水崎綾女)も被害者です。
「あの親子は一度も謝らなかった。罪を犯した人間は報いを受けるべき、殺されても仕方なかった」というしおりの発言に女性という立場から私も共感。
陸上部に所属していた女の子に心の傷を負わせたのち、殺されて罰を受けた・・・しかし、我が子がどんな裏の顔を持って他人と接し、人の人生に目に見えない傷を負わせ続けてきた別の顔を知らないまま亡くなった昭も、罪深いと思います。
渡辺親子にさえ、梨央もしおりも、菜奈も出会わなければ・・・読者の皆さんもそう思いますよね。
昭は一見、息子は人を傷つける人間じゃないとどこにでもいる親のように我が子を信じ、愛していたかもしれません。
しかし、本当の意味で我が子と向き合えていなかったことが彼の一生の罪ではないでしょうか。
しおりは梨央と会話をした後に、康介に抵抗できないように薬を盛られていたことや、「貧血で倒れたから救護室で休ませる」と言った康介の嘘を信じてしまった梨央。
あのとき、梨央に助けてほしくて手を伸ばしたしおりが切なくて、胸が詰まりました。
「助けて」が出ないほど、弱っていたしおりに梨央は気付けなかったこと、その後、松村栞という一人の女の子の身に起きた悲劇が、オブラートに包んでも匂わせで伝わってきましたね。
まだ康介の本性を知らない梨央は、彼の見かけだけの優しさを疑わず、助けなかったことがしおりに逆恨みされてしまっていたとは・・・。
しおりも逆恨みをするのは間違っていると思いますし、梨央を恨んでも仕方ないですよ。
でも、しおりの立場からしたら、被害に遭う寸前、楽しく笑って会話した気さくで優しい梨央に助けを求めたくなる気持ちは分かります。
この子なら気付いてくれるかもしれない・・・でも、渡辺がしたことは巧妙で、どう見てもしおりは体調が悪いようにしか見えなくて辛い。
梨央に真実を告げたしおりは、案の定、後藤に消されましたね。
後藤は真田ウェルネスをずっと裏で裏切っているし、しおりが調べていた寄付金詐欺の件についても大きなカギを握っていることや主犯なことは間違いないでしょう。
一度、しおりが真田ウェルネスのペーパーカンパニーに不法侵入して関係者に捕まったのち助けたけれど、自分の邪魔をする人は容赦ない彼の卑劣さが滲み出ています。
彼には渡辺康介とはまた違った人の痛みや弱さを全力で利用する性格の悪さがどんどん明るみになるので、いつか天罰が下ることを願う7話でした。
そして、梨央と優、加瀬さん、大輝、幸せな未来を手に入れてほしい・・・!