桜の塔最終回あらすじネタバレ
次期警視総監の座を狙う副総監の千堂(椎名桔平)を必ずその“椅子”から引きずり下ろすことを誓って、ありとあらゆる手を使うものの、千堂の先手を読んだ行動に翻弄される、上篠漣(玉木宏)。
「悪魔に魂を売らなければ正しさを証明することはできない」と生前の勇仁が口にしていたことを千堂に伝えました。
千堂を襲った元警察官で、漣の父、勇仁(岡部たかし)の後輩だった信頼する「情報屋」、刈谷銀次郎(橋本じゅん)を殺害した濡れ衣を着せられた、蒲生(森崎ウィン)。
蒲生は以前、漣たちに逮捕されたことある元強盗犯ですが、更生して、漣の幼馴染で同志の爽(広末涼子)の実家の中華料理店でアルバイトをしています。
爽や漣、千堂に蒲生を犯人に仕立てる手伝いをさせられそうになった、爽の恋人、富樫(岡田健史)が見守るなか、嫌なことがあると逃げ込むと言われている廃校へ逃げ込みます。
しかし、事前に千堂が仕掛けたSATの狙撃をかわそうと、足を滑らせた蒲生は意識不明の重体に!
轟(駒木根隆介)が言うには、意識が残っても後遺症で記憶障害が残るかもしれない蒲生の容態。
千堂は被疑者死亡ということにして、このことを闇に葬り去ろうと最初から計画していて、蒲生を追い詰めたのでした。
千堂は漣の妄想に過ぎないと一括しますが、漣は「あなたを倒すために悪魔に魂を売り、なぜこの5年も沈黙を続けられたのかその答えが明らかになる」と反論。
ところがその矢先、よもやの事態が起こります。
富樫(岡田健史)が蒲生のアリバイを証明する映像データを入手。
富樫に関してはアリバイを証言する近所からの目撃情報もありました。
秘密裏に、刈谷殺しの捜査が行われるなか、漣の元妻、優愛(仲里依紗)が、自分が刈谷銀次郎(橋本じゅん)を殺したと告発。
新垣(馬場徹)馳(渡辺大知)は驚愕し、吉永(光石研)と、権藤(吉田鋼太郎)も戸惑いを隠せません。
刈谷は優愛が過去に起こした傷害事件のことで、彼女の弱みを握って脅迫を続けていたことが明らかに。
優愛は、乱暴されそうになったところ、正当防衛で男を攻撃して、殺しました。
父の千堂(椎名桔平)が立場を活かして娘の罪を隠ぺいしたことがありました。
優愛は、刈谷にストーカー被害に遭っていて、刈谷を銃殺。
漣は千堂と対峙。
父の墓に、改造銃を埋めたことを切り出します。
さらに、やはり漣が、優愛に刈谷を殺すように仕向けていたことを告白。
マインドコントロールし、時に冷たく、時に優しく接して、優愛が自分の言う通りに動くように利用していたと言う漣。
しかし、千堂は我が子を利用されても、怯まず、筋書きを変えて優愛を守り、警視庁総監に自分がなるよう、物事を変えると豪語。
千堂がこういうふうに悪事を働き続ける心理を利用していると答えた漣。
最初から千堂が保身の為に行動することは先読みしていたと言うのです。
優愛が過去にレイプ未遂に遭い、男を殺した事件。
娘の反抗を知った千堂が、蒲生に罪をなすりつけようとしたと言葉を続ける漣。
そして、今、優愛が刈谷を殺したことを千堂に訴える会話内容を録音したSDデータを千堂に提示。
そのSDカードは、優愛が漣に協力して作られたもの。
千堂と蒲生の会話を記録した音声データも所持していると話す漣を、千堂は胸倉を掴んで乱暴に突き飛ばしました。
矢上総監の名をちらつかせて、漣を境地に立たせようとする千堂ですが、刈谷から矢上が、漣の父、勇仁の死に大きく関与していることを既に知っていました。
矢上が千堂の味方をするのは、勇仁が突き止めた28年前の拳銃横流し事件の首謀者が矢上だからでした。
どうして5年実家に戻さなかった優愛を家に急に戻したのか・・・優愛も家宅捜索の対象者でだったから。
さらに、千堂家のコレクションルームには、矢上総監と千堂が勇仁の死に完全に関与している証拠がビデオとして残されているのです。
勇仁が、我が子の為にそのビデオテープを残してくれていたのでした。
「あんたが三流だと見下していた俺の父が、あんたを警視総監の椅子から引きずり倒すんだ。今度こそあんたは終わりだ」
涙ながらに、真の悪党の千堂に掴みかかります。
それでも、千堂派態度を改めません。
しかし、漣率いる「改革派」は、千堂家の家宅捜索を権藤の指示で行っていました。
牧園(関智一)は、コレクションルームの部屋のロックを解除するよう頼み、千堂は悔しさに高笑いするのでした。
そして、警視庁内で再生されたビデオを権藤が矢上に見せます。
漣の父、勇仁(岡部たかし)と千堂との対峙、矢上が拳銃横流し事件の首謀だったから証拠。
任期終了が近いからこそ、見逃してくれと弱気になる矢上を権藤はテーブルを叩き、恐喝。
「漣の大切な父、勇仁を死に追いやった落とし前をつけさせる」
権藤は千堂も矢上も罪から逃れられない状況を伝えるのでした。
爽(広末涼子)は完全に優愛を利用し、矢上と千堂を漣が追い詰めたことを、漣本人に問いただし、漣は認めます。
優愛は自分の意志で刈谷を撃ったこと、漣が自分を利用していることは日記を読んで気付いたけれど、漣を愛していて、漣が復讐から解放されるならどんなことでも協力する強い思いを持っていることを打ち明けました。
「あなたはこれ以上、背負わなくていい、お父さんの意思を継いで立派な警察官になってください」と伝える優愛。
やがて、蒲生の意識が回復。
その夜、全てが終わって、漣は志歩(高岡早紀)の店に顔を出します。
全てが片付いて飲みますが、父、勇仁が望んでなかった警察人生を自分が歩んでいることに後ろめたい気持ちがあって、飲み方が荒れます。
そのことを志歩に指摘されますが、漣は荒っぽい態度を変えることはありませんでした。
爽は優愛に指示をして刈谷を殺させたことを漣に問い詰めます。
自分の復讐の為に元妻を巻き込んだ、海外に高飛びをするふりをして、海岸に刈谷を呼び出し、漣が勇仁のお墓の前に埋めた改造銃を使って刈谷を殺す作戦を優愛と打ち合わせしていたことをさらに畳みかけて訴えた爽。
大切な警察の同志でもあり、子供の頃からの恋心を寄せていた相手でもあった、漣に裏切られたと感じ、静かに憤る爽。
漣にとうとう、つらい心境を隠して拳銃を向けました。
「上篠漣はもういない、ここにいるのは薩長の悪魔だ」
「あんたを信じていた、あんたの正義が私の心を揺らがす。蒲生の件で、これが漣の父が言っていた正義だったかも・・・だから今なら言える、あんたの信じた道は間違っている」
幼馴染の漣を発砲した爽。
漣は爽の気持ちを汲み取り、最初から分かっていて、優しい笑顔を浮かべます。
しかし、漣は助かります。
爽はわざと急所を外し、漣がいつも胸ポケットに父、勇仁の形見のお酒ボトルを入れているところを狙ったのでした。
よって、胸ポケットのお酒ボトルによって、漣は死なずに済みました。
「生きて償いな・・・おじさんがあんたを助けてくれたんだ。これであんたは薩長の悪魔から救われた、お帰り漣」漣にそっと声をかける爽。
漸く長い呪縛から我に返った漣を認めるのでした。
あれから、権藤が新しい警視総監になりました。
蒲生は無事、回復して、爽の中華料理店に復職。
権藤と吉永、千堂は、志歩(高岡早紀)と、明深(井本彩花)の店の常連として、憎まれ口をたたき合いながらも、友人として関係を修復。
轟は出世して、後輩に始末書の書き方を教えるまで成長。
爽は、富樫と婚約し、2人とも婚約指輪をはめていました。
優愛は漣の事実を知り、服役中。
漣は完全に心を変え、なんと、千堂と同じ立場に出世。
訪ねてきた富樫に対して、「お前の正義とはなんだ?」とかつての千堂と同じ質問をぶつける漣がいました。
漣が今度は彼なりに警察内の悪事、闇を変えていくのか、「サッチョウの悪魔」から、漣が爽の叱咤で改心することができたのかは視聴者のご想像にお任せします。
桜の塔最終回感想・みどころ
ついに、千堂を追い詰めることに成功した漣!
長い長い、戦いに終止符が打たれて爽快でした。
今回はなんと、権藤の強い働きかけもあって、改革派のみんなで千堂の家宅捜査や、矢上警視総監が28年前の拳銃横流し事件に大きく関与し、漣の父の死を隠ぺいするために千堂を守っていることも突き止められてよかったです。
最終回だからこそ、パズルピースが全て一つに繋がった瞬間でした。
優愛が千堂と違い、心があって、漣に利用されながらも、「共犯者」でいてくれたことも最大の武器になりましたね。
別れてから、優愛が漣を愛していたからこそ、刈谷の殺人や、千堂による、漣の父の真相を暴く為にあえて漣に利用されるかたちで、SDカードに証拠を残す為に父を呼び出して会話をしたことなど、愛が深すぎます!
でも、優愛が可哀そうすぎます・・・。
漣って千堂を徹底的に非難するわりには行動が全く逆ですよね。
千堂と関われば関わるほど、「サッチョウの悪魔」に染まっている漣は自覚があるけど、自分の為に、父の為にあえて悪魔でい続ける複雑かつ、若者言葉で言えば「病んでいる」精神状態だと感じました。
爽が漣の心がだんだん、復讐で変わっていくのを見守り、それを咎め、今日、優愛の純粋な気持ちまで裏切って、千堂への復讐と父の汚名返上を果たした漣に銃を向けた時は、最悪のラストになるのでは?と心がざわつきました。
爽が銃を漣に向けた時、幼馴染だからこそ、初恋の相手だからこそ、そして、まだ漣に好意的感情を抱いているからこそ、発砲する時の手の震えが切なかったですよ。
発砲した時、玉木宏さんが過去に演じたドラマ「竜の道」を彷彿させる演出だなと思った視聴者の方々、多いかと思いますが、私もです。
これは「竜の道」コース?と思いきや、漣の父、勇仁が天国から我が子の更生を願っていたか定かではありませんが、爽が急所を外して漣を撃ったことで、漣は助かりました。
命が助かった漣が、爽に「生きて償いな・・・おじさんが漣を助けてくれたんだ、もうサッチョウの悪魔から解放された、お帰り・・・漣」と声を掛けられた時、涙を流したシーンでは、漣がようやく全ての重荷を下ろされ、赦されたと感じられる前向きな展開かなと思いました。
蒲生が助かって、復職もできて涙が出るほど嬉しかったです。
蒲生くん、良かったね・・・本当に更生する道を真っ直ぐ歩めますように。
権藤と千堂と吉永が、志歩のクラブで憎まれ口をたたきながら、旧知の仲のように会話しているのも微笑ましかったです。
千堂は最初から最後まで悪魔のような人格で、どう育てたら、サイコパスに近い心理になるやら?と謎でした。
しかし、千堂のことですから、権藤や吉永たちが予測するように、警察を辞めても、「千堂スタイル」をどこかで貫きそうですね。
しかし、漣は、爽と結婚した富樫に、「お前の正義はなんだ?」には笑ってしまいました。
おいおい、千堂と出会った当時の漣と同じシチュエーションじゃありませんか(笑)漣が心配になりましたよ。
漣、本当に爽の厳しさで改心したのでしょうか?改心していることを強く願うばかりです。
漣が千堂と同じ立場に立ち、今後、警察をどう動かしていくのか?桜の塔が「桜の塔2」として、またいつか放送してほしい最終回でしたね。