桜の塔4話あらすじネタバレ
昇進に伴う異動で、警視庁警務部の監察官となった上條漣(玉木宏)。
小学生の頃、父が好きで交番勤務の仕事をしていると話していたことをタクシーの中で思い出す漣。
父、勇仁(岡部たかし)は心優しく、息子にとってヒーローのような存在ですが、繊細で意志が弱いところがあり、お酒におぼれることも時々ありました。
一人息子の漣をとても大切にし、彼が父のようになりたいと学校の作文に書いた時も、可愛い息子の「警察官になりたい」という夢を応援していました。
漣は父の死後、志歩(高岡早紀)と刈谷(橋本じゅん)に支えられて健全に成長することができました。
しかし、借金返済のため、押収品の拳銃を横流ししてヤクザと取引をしていた元警視庁捜査一課の刑事、高杉(長谷川朝晴)を裏で操っていた人物に目星がついていました。
志歩が「ママ」をしているクラブへ行き、その人物に真実を突き付けます。
なんとそれは情報屋として今や、漣の影の右腕的存在になっている、刈谷銀次郎(橋本じゅん)でした。
刈谷は過去に警察官として漣の父、勇仁(岡部たかし)に良くしてもらっていた後輩でした。
幼い頃、親切にしてもらった信頼している年上の大人からの裏切り行為を冷静に分析する蓮。
なぜ、刈谷は高杉に横流しのノウハウまで教えて彼が罪を犯すように協力していたのか漣が問いかけると、「23年前に漣の父、勇仁が表向きは自殺と判断された事件を警視庁の上層部達に思い知らせるため」と答える銀次郎。
さらに、勇仁は自殺ではなく、派出所を訪れた何者かに交番勤務中に首を括るように強要されていたという心苦しい真相の一歩にたどりついた漣。
志歩はそれは刈谷の想像だと口を挟みますが、刈谷は侵入者の形跡があったと声を荒げます。
上條勇仁が亡くなった原因にあの拳銃の横流しと関連性があると伝えます。
警察が押収品を横流ししている噂が昔からあり、当時、警察官だった志歩が押収品の銃を確認し、上司に渡した。
しかし、「後は私が確認する」と言った上司は、銃の横流しの件すら見て見ぬふりをしていました。
上層部が横流し事件の事実をうまい具合に隠蔽しているのです。
中身をすり替えた銃を持ってきたのは、薩摩派と繋がりがある刑事だと言葉を続けた志歩。
勇仁は死ぬ直前まで、当時、後輩だった漣のもう一人の協力者にして、刈谷同様、勇仁にお世話になった志歩(高岡早紀)が嗅ぎつけた今回と同じ手口の押収品横流し事件の真相を追っていたというのです。
志歩は勇仁にこの横流しの件を相談しようとしていたけれど、横流しの事実を知る勇仁は口封じ目的で殺された可能性が高いという最悪の結果になってしまったとのこと。
志歩と刈谷は、最初から漣の味方で、漣が復讐に生きることにならないため、ずっと事実を隠ぺいしていたのでした。
漣は馳(渡辺大知)を見舞います。
高杉事件と並行して、馳が吉永(光石研)に利用されて、不正経理に加担させられた上、自殺未遂を薬物で図った事件・・・。
奇跡的に生還し、彼は漣に協力する意志を伝えるのでした。
さらに、漣は、幼馴染で同僚の爽(広末涼子)以外に、富樫(岡田健史)にも協力を求めます。
富樫は近いうちに薩摩派入閣の誘いが権藤(吉田鋼太郎)からあることを前提に、薩摩派と横流しの事実を暴く為、潜入捜査してほしいと、漣に頼まれます。
優愛(仲里依紗)は仕事で多忙な漣に退屈な意志を伝え、電話の向こう側で話し声がすることで、漣の浮気を疑うのでした。
富樫に、知り合いに鹿児島県出身の人がいるので、薩摩派にとって心強い人物がいることを喜ぶ権藤。
富樫はやがて薩摩派のOBの一人が漣の父の深層に近づく資料を手に入れます。
そのリスト名に、新垣(馬場徹)の父の名前があって、薩摩派のOBで怪しいと睨む漣・爽・富樫。
しかし、そこで、外様派である漣たちに富樫が協力していることを咎める、新垣(馬場徹)。
漣は自分達が漣の父、勇仁が亡くなった原因を調べており、そのことと押収品の拳銃の横流しが関連性が高いと睨んでいると伝えるのでした。
その夜、千堂(椎名桔平)から今後この件に関わらないようにと上層部が漣を睨んでいるので、「御咎め」として、漣と爽(広末涼子)は「休暇」と称した謹慎中に。
優愛が最近、時間がとれないと文句を千堂に言い、後日、漣は優愛との結婚式のドレスを選ぶことに。
優愛は、漣が爽(広末涼子)に電話をしたことで不機嫌になり、漣の父の形見であるお酒のボトルを叩きつけるのでした。
漣はふと、父、勇仁の持っていたそのボトルに、勇仁が生前、横流しの件で調べていた古い家の住所が書かれているのを発見。
漣は早速、その住所へ行き、その古い空き家に、ダミーの拳銃が複数入った段ボール箱と、勇仁が亡くなった時に残したビデオテープを爽と発見。
刈谷の協力を経て、爽の実家の中華料理店でビデオテープを確認する漣。
そこに犯人が映っていました。
その後、新垣が彼の父の手帳を漣に渡します。
23年前の詳細を残した手帳で、新垣は関与しておらず、横流しの件や勇仁が死んだことを後に知ったのでした。
新垣の父は、別の人物が絡んでいるとわかっていました。
警察の上層部、薩摩派の組織内にて、警察による銃の横流しがありました。
権藤が勇仁と話した過去があり、彼がカギを握っている可能性が。
漣から追及され、喋ることを否定する権藤ですが、漣の父、勇仁が漣に言っていたように、「あなたの正義を信じる」と念押しされ、語る権藤。
かつて、勇仁にお世話になったこと、横流しの件を見て見ぬふりをしていたこと、横流しの件をマスコミに公表しようとしていた勇仁に、上の力で勇仁が追い詰められ、漣が不遇な目に遭うと忠告。
上條勇仁はそのことで、漣が幼い時、飲んだくれて荒れていたのでした。
勇仁は人の力になりたいから薩摩派の事実を告発する、俺たち警察は正義を失っちゃいけないんだと過去に、勇仁に諭されていた権藤。
権藤が勇仁にお世話になり、正義感を貫く彼から真の警察の姿を教えてもらった権藤。
ところが、権藤は警察として居続ける為に組織に適応することも大事だ、それで、勇仁のように正義を貫くことだけが正しい警察の在り方ではないと思っていると訴えます。
それで、横流し事件が起きた時も見て見ぬふりをしてきたと答えます。
権力さえあれば、「人を助ける為の正義」をいつか貫くことができる、腐った上層部のなかで、何か変えられると思い続けて今に至ると話す権藤。
そのことを息子に言えるかと煽る漣。
やがて、2人が会話している部屋に現れたのは、警視庁の新人刑事として入社した権藤の息子でした。
ここで、権藤は勇仁から「真実から目を背け、息子とも向き合えなくなることが怖い」と言っていた勇仁。
この過去を思い出し、権藤は息子の前で自分が勇仁の死に関わったこと、横流し事件が上層部で起きていたことを知っていたと自白。
勇仁の父の件については、自分には勇気がなかった・・・あの時、自分にはコネもない、お金もない、警察としての権力もない、弱い自分だったと言葉をつづけました。
「あの時、お前の父を救ってやれなくてごめん」と詫びる漣に詫びる権藤。
その後、権藤が漣の父が亡くなる当時のビデオテープに映っていると指摘した漣。
ですが、漣の父を自殺を強要したのは、自分ではないと否認する権藤。
映像には権藤が愛用しているライターが映っていましたが、権藤はそのライターはもらった物だと漣に言います。
そして、映像に映っていた、漣の父、勇仁に自殺を強要していたのは、千堂(椎名桔平)でした。
来週、第1章完結!父の弔い編が終わり、漣と上層部の更なる新しい戦いが始まります。
桜の塔4話感想・みどころ
漣の父、勇仁は、子供想いで正義感を持っている反面、精神的にデリケートな人物ですね。
警視庁内で有能な刑事でありながら、交番勤務をして子供の漣との普通の時間を作るために奮闘し、警察内の横流しや派閥など問題と正直に向き合う事から逃げようとしなかった姿は胸打たれます。
しかし、権藤の言うように組織に従い、行動する、波長を合わせることも大切で、警察が不正をしても、目を瞑る、面子を守ることもやむを得ないのかなと思うところもありました。
権藤が派閥争いのなかで、漣に父の事を助けられなかった弱い自分を恥じ、心から頭を下げたシーンは、お互いに理解し合えてよかったです。
権藤や吉永と違って、権藤の中にまだ勇仁から教えてもらった正義があってホッとしました。
それから、当初、漣に疑われていた刈谷が、高杉に拳銃の横流しの方法は教えたけれど、漣の父の死に関わっていないところは救われました。
ただ、刈谷が勇仁の死を警察上層部に思い知らせるためにあえて、高杉を利用したのはちょっと、高杉が不憫に思えました。
千堂がやはり、私も予想していましたが、勇仁の父を精神的に追い詰め、死に追いやった張本人でしたね。
千堂は権藤にライターをあげたけれど、そのことで漣が権藤を疑う小さなきっかけになってしまった。
千堂はどこまで、自分中心で、娘の優愛がいながら人の命はどうでもいいのか?とも彼の人格を疑ってしまうほど強敵です。
漣が父の死の暴けたのは良いけれど、今後は新たなる闘いが漣を待ち受けていることが予期される4話でした。