新宿野戦病院

新宿野戦病院7話 しのぶ(塚地武雅)の母への優しさが泣ける!

新宿野戦病院7話あらすじネタバレ

ここは新宿歌舞伎町。

多くの高齢患者が聖まごころ病院を訪れます。

経理の白木(高畑淳子)が三船という高齢者に声を掛けても、彼は若いスタッフの声にしか反応しませんでした。

マユ(伊東蒼)も、聖まごころ病院に来ていて、堀井しのぶ(塚地武雅)と流行りのアイスクリームを食べていました。

「マユ、ちゃんと学校行っとるんか?」

「夏休みだもん。」

「彼氏できたのよね。」

マユを見守るヨウコ・ニシ・フリーマンとしのぶ。

岡本勇太(濱田岳)は、通報を受け、一人暮らしの80代男性の、田辺の元に駆け付けました。

聖まごころ病院にすぐ搬送された彼は、ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)らが処置を試みるものの、病院長の高木啓介(柄本明)は、既に手遅れと診断します。

「スケベじじい!まだ診察もしとらんだろうが!でーれーつれぇ…」

「死亡確認も大事な役目だ。アメリカではどうか知らんけどうちではこうしている。心拍及び呼吸停止の確認、外傷がないか調べて…」

堀井はヨウコに、日本の死亡確認の仕方を教えました。

そんななか、聖まごころ病院の小児科医、横山勝幸(岡部たかし)は、堀井しのぶ(塚地武雅)が、普通の男性でいる姿を目の当たりにしました。

今まで自分が勘違いしていたことを聖まごころ病院の亨、白木、勇太、田島(馬場徹)らに話すものの、横山以外はその話を聞いても全く動揺しません。

「え?話したじゃないこのメンツで。あのときはごめん。堀井さん男性でした。」

「女だと思っていたの横山さんだけ。」

「私、堀井さんとパジャマパーティーしました」と、看護師の村木(石川萌香)。

「おっさんだったんだよ。蟹股のサンダル履きで。」

田辺は娘や知り合いの老婦人、トラさんを肇、身内に見送られて旅立っていきました。

「三船さんと一緒に登山したんだよ。」

「よかったな!孤独じゃのうて!」

ヨウコは三船を気に掛ける聖まごころ病院を利用する高齢の患者たちの優しさを見守りました。

「堀井さん、お母さんと母子家庭よね。知らないのかな?お母さん。お母さん元小学校の先生なんだけど、世代的に理解しがたいのかも。」

そう語るのは、高峰はずき(平岩紙)。

実家で母の房江(藤田弓子)と2人暮らしの堀井しのぶ。

「お帰り、野菜も食べてよね」

「いらねぇよ。おいおい、洗濯機回せよ。電気屋呼べよ。そのネギの切り方嫌いなんだよ」

「コインランドリー行けばいいじゃん。あら?私、なんで料理しようとしているのかしら。ボケちゃったのかな」

「母ちゃん腰痛めてるんだから、自転車とか乗るなよ。」

それでも母を寝かした後の堀井は優しい笑顔を浮かべます。

「お休み」

堀井はトイレで、聖まごころ病院に出勤する時は女装をし、母が待つ家に帰る時は男性の服装に着替えるのでした。

「お母さんのインスタ見た?」

「ワシ、姉さん、亨!院長一枚も映ってどしたん?スケベじじい。」

「仕事中は院長と呼びなさい。はずきは?」

その頃、NPO法人「NotAlone」では、舞と亨が話していました。

高峰はずき(平岩紙)と高木亨(仲野太賀)にある提案をします。

「NotAloneと聖まごころ病院で、見回り医療サービスを展開するのはどう?」

「それじゃあ南さんは、第二のシゲさんがまた生まれてもいいんですか?もうあんな思いは誰もしたくない。」

亨、舞、若井あかね(中井千聖)は、酔っ払う路上生活者の高齢者に声を掛けますが、病院代を高くとられると思われ、拒否されました。

「お、おやじ!驚いたな、SMの女王が…」

「お体いかがですか?」

「ヘルプの女王様のおかげで何とか。少ないですが…おい、路上生活者ども、この人からのありがたみを受け取れ。」

啓介(生瀬勝久)は、舞の恩恵を受けるよう、路上生活者に怒鳴り散らすのでした。

「俺はヨウコ先生から手術してもらって360度生まれ変わったんだ。おい、じじい、ビッチのねぇちゃん、和食食べているうちは日本語を喋れ。」

「形成と整形外科の違いぐらい医者の息子なら知っておけ!」

ヨウコと啓介は顔を合わせれば口喧嘩ばかりです。

その後、岡本勇太は南愛から、映画デートに誘われました。

「このおしゃれクソポリス。カルチャーを愛でるカルチャーな間柄かよ!親父とはSM、岡本とはカルチャ―、俺とはたまにボランティア」

「おい落ち着けって。」

「ここはサロンじゃねぇんだよ!具合悪くない人は帰ってくださーい!」

「少々、ロビーでお待ちください。」

舞と映画を見に行く約束をする岡本に嫉妬し、診察を待つ患者員もキレ散らかす亨を横山がフォローするのでした。

その頃、ヨウコと白木は、マユにインド人の彼氏ができたことを喜びました。

NPO法人「NotAlone」の見守りボランティアで知り合いました。

「私の彼氏だよ。シラキっていうの。」

「シラキ?漢字で白い木って書くの?」

「インド人だってば。」

その頃、弁当を作った堀井の母、房江。

「お父さん、お弁当できましたよ」

彼女は息子のしのぶとは、会話で来ているものの、認知症でした。

時々、しのぶを夫と間違えて呼ぶことがあります。

自転車に乗って出かけた堀井の母、房江は、小学生の男の子、純太とぶつかってしまいました。

「もしもし、こちらの携帯ロックがかかっていたので…ご家族のかたですか?」

「はい・・・娘です。」

しのぶはそう救急隊員の問いにそう答えました。

救急隊から通報を受けた、堀井は母の房江を聖まごころ病院に搬送しました。

「ごめんなさい、うちの母なんです。」

この危機に、舞と勇太と映画を見るはずだった亨は、買ったばかりのポップコーンを持ったまま、聖まごころ病院へ向かいました。

ポップコーンを白木に預け、純太と房江の治療にあたります。

「坊や、グー、パーってできるか?上腕骨折で、折れた骨が皮下組織に渡ると、橈骨神経麻痺の後遺症が出るかもしれんのじゃ。」

ヨウコは純太を診察し、彼の骨折の危険性を伝えました。

純太は上腕骨骨折をし、折れた骨が皮下組織に渡っていました。

「橈骨神経麻痺の後遺症が残るかもしれない。万が一考えて、北新宿救命救急センターの平重先生がいいだろう。」

啓介は順平を3次救急の平重の元にまわる手配を指示しました。

女装の看護師のままでいるしのぶに、ヨウコは声を掛けました。

「あんた、メイク落として着替えなきゃ」

「もう遅い。今、母は女性の私を見て驚いている。受け入れなきゃいけない。小学校教師で、はきはきして、自慢の母だった。母を認知症だって認めたくない。高校を卒業して看護学校を卒業する時、父は昔気質で理解してくれなかった。母は私の為に泣いてくれました。」

「男だろ、しのぶは!女の服が着たいだと?!」

女装をし、カミングアウトをしたしのぶに暴力を振るおうとする父(野添義弘)とそれを庇う、房江。

「よく話してくれたね、しのぶ。お母さんは味方だよ。」

「母はそう言ってくれたけど、わんぱく坊主とか野球少年とか、自分の生んだ息子が女って知って悲しいだろうなって。父は亭主関白だったけど、母はそんな父が好きだった。そんな両親を見て20代で家を出たけど、こんな姿でどこも雇ってくれなくて。」

「おい、電気つけろよ。」

「ごめんなさい。ご飯は?」

「外で食べてきた。」

「ああ、私の好きなゼリー!買ってきてくれたのね」

「お前のためじゃねぇよ俺の為だよ。お前、またドラマ見てんのか。そのネギの切り方嫌いなんだよ。」

堀井の父も、しのぶと同じことを言っていました。

しのぶは認知症になってしまった母の前では、父を演じるために、男装をしていたのです。

そして、本来の「堀井しのぶ」でいられる、聖まごころ病院では、女装で出勤していたのでした。

「母の傍にいなきゃと思って近くの病院で働こうとしていたけど、女装をしているからどこも雇ってもらえなかった。そんな時、聖まごころ病院に採用されたの。」

そんななか、しのぶのジェンダーに理解を示したのは、啓介でした。

「女性とか男性とかどっちでもいい。うちがほしいのは優秀な看護師だから。婦長じゃなくて看護師長だね。」

啓介の優しさに、しのぶは涙が出るほど、聖まごころ病院での採用を喜びました。

母はだんだん、認知症の症状が進み、ごみも放置し、しのぶを父と間違えるようになりました。

しのぶは病院の屋上でヨウコに母と自分との向き合い方を語りました。

ヨウコは静かに彼女の意志に耳を傾けていました。

「最初は、お父さんって呼ばれてもいちいち訂正していたけどそのうち面倒くさくなって、あと何年一緒にいられるか分からないし、そういう時は付き合うけど今回のことで母の現実を受け入れなければって思ったわ。15年前に父が死んで、母は独居老人になってしまった。少しすれば元通りになるかと思っていたわ。私も年だし、ちゃんと介護認定を申請してヘルパーさんにお願いしおくべきね。」

その頃、純太は広重の病院で治療を受けました。

三次救急にまわさなかったら、ヨウコの言うように神経に広がって後遺症が残るところでしたが、何とか回避できました。

堀井の母、房江は、認知症を患う彼女を聖まごころ病院に入院することに。

「あの、入院ですか?ああ、お父さん、ここテレビないみたいよ」

「バカ。もう自転車には乗るなよ。」

「ごめんなさいね。」

男装に着替えたしのぶを夫と間違える房江。

「骨がまだくっついていないこともあるし、大事をとってその間ここで入院しませんか?」

啓介は房江としのぶに寄り添いました。

「住めば都はるみじゃ」

ヨウコも房江を安心させました。

「お父さんここはね、しのぶが働いている病院なのよ。お父さんもうちょっと早く来れば見られたのに。」

房江の言葉に、しのぶは看護師長として、女性の姿で働く自分を認めてもらえたような気がしました。

翌朝。

純太が、房江の病室を訪ねました。

「ああ、坊や、ごめんなさいね…」

にこりと笑う順平は歯がありませんでした。

彼は腕を三角巾で吊っていましたが、元気な姿を見せました。

新宿野戦病院7話感想・みどころ

認知症の母のために父親のふりをしていたしのぶの優しさが温かいですね。

しのぶは、房江にぶっきらぼうな話し方をしますが、母の認知症を受け入れがたい現実と向き合う為だったとは…。

しのぶ世代の親によるジェンダーレスへの理解はなかなか厳しいですよね。

父親は暴力を振るおうとするし、個性を受け入れる器がなくて悲しかったです。

看護師になろうと、就職活動中のしのぶを受け入れた啓介の優しさが身に沁みました。

「男とか女とかどっちでもいい。うちに必要なのは優秀な看護師だ。ああ、看護婦長じゃなくて看護師長だね。」

この言葉に涙を浮かべながら微笑むしのぶに、もらい泣きしてしまいました。

聖まごころ病院って本当に、名前通りの病院ですね。

しのぶが自分らしくいられる居場所ができたことが喜ばしいです。

親の認知症や、孤独死など、生きていれば誰もが直面する重い現実をヨウコや、啓介らの人情味もあって、よりソフトに伝えていると思いました。

冒頭で出てきた亡くなった老人の三船は、聖まごころ病院に訪れる高齢者たちのなかで、友達も多く、温かく見送られて良かったです。

人と人の絆を再生する聖まごころ病院の優しさがハートフルだった7話でした。

 

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