新宿野戦病院8話あらすじネタバレ
ここは新宿歌舞伎町。
ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)は、医師国家試験の勉強に日々、奮闘していました。
「いつでしたっけ?医師国家試験」
「来年2月」
「考えてみたらみんな合格者ですよね。」
「でーれー難しい。わからんのんじゃ」
「逆流性食道炎の相応しくないもの?」
「相応しくないがわからんのんじゃ」
「ああ、なるほどね。」
岡本はヨウコを心配しますが、田島(馬場徹)、横山(岡部たかし)らは、ヨウコの日本語に不慣れだと理解し、手助けします。
「岡本!ちょっと来い!白木のスマホにハプニングバーってある。白木、行ってない」
「白木さんが行ってなければ、誰の?」
「…旦那の。」
そんな中、経理担当の白木愛(高畑淳子)は、旦那のスマホの位置情報がいかがわしい店だと知り、怒り心頭です。
「怖えよ、スマホを落としただけなのに」と、高峰亨(仲野太賀)。
「形だけでもじゃんけんしません?」と田島(馬場徹)。
「白木誠!いるのはわかってるんだぞ!」
店へ向かうものの、夫の姿はありません。
「幸いでしたね。ノーハプニングバー。」
「呼吸器外科なんだ。月の小遣いが2万円なんですーって言ってた」
そう語るのは、聖まごころ病院の院長、高峰啓介(柄本明)。
その夜。
看護師の堀井しのぶ(塚地武雅)の母を気遣う、ヨウコ。
「中性脂肪がたまってるな。ペヤングばっか食っとるからじゃ。」
「あの子、どうなんですか?変だよね。先生、みんなに迷惑かけとるからな。
「便じゃなくてエンコでしょ。私がポンコツになってるから…大丈夫かね?私が死んだら、あの子生きて行けるのかね。」
「変な迷惑しかここにはこねぇ。昨日も急患で便を詰めたから縫ってくれ言うんじゃ。死んだら心配できねぇから死なない心配せぇ。男だろうが女だろうが娘さんが一流の看護師であることに変わりはねぇ。」
ヨウコは英語を織り交ぜて、堀井の母、堀井房江(藤田弓子)を安心させました。
「daughter」
そんなヨウコと房江のやり取りを見ていた堀井しのぶ。
「もう着替えなくていいんだ。」
今まで母の為に、父のふりをして、男装をしていたしのぶですが、母が聖まごころ病院で看護師をする自分をヨウコのおかげで、戸惑いはあるものの、受け入れようとしている姿に安堵するのでした。
ある日、コンセプトカフェの転院、かえで(田中美久)はストーカー被害に悩んで、NPO法人「NotAlobe」へ。
かえではストーカーの後藤に付けられていて、偶然遭遇したリナとサラにNotAloneについてきてもらいました。
歌舞伎町で遊ぶ若者、リナ(安達木乃)とサラ(夏目透羽)は、かえでの友だちで、ついていきます。
「コンカフェ辞めるんですけど、指名伸ばすためにライブ配信していたんですね。それを偶々見た芸能関係の人がDMくれて、で、モデル事務所に所属するからお店を辞めることをポストしたら…店の前で待ち伏せされたり最寄り駅までついて行ったり、アカウント変えてメールを送ってきました。チェキとか今までのことばらすって言われて…」
南舞(橋本愛)と警察官の岡本勇太(濱田岳)に相談します。
「逮捕できるかどうかはこいつ次第。」
「嘘―!病む病む病むー!」
リナとサラはあまり役に立ちません。
犯人探しと警備ということにして、コンカフェに、高峰亨(仲野太賀)、横山勝幸(岡部たかし)、田島琢己(馬場徹)に相談します。
「で、かえでさんの付き添いをお願いします。」
「拒否で~!チェキ撮って一枚3000円とかだるいわ。お子様じゃあるまいし」
嫌味を言って断る亨。
「だよね。ちゃんと現実を忘れさせてくれないと。」
「言っとくけどうちの横山5児の父だぜ。」
「えーコンセプトはアイドルとその彼氏です。」
「え?マジで?」と馬場。
「だからていだよてい!自分が指名した女の子と以外喋っちゃいけないの。」
「そっか恋愛禁止だもんね。アイドルは」
「そう、だから自分の彼女が見知らぬ男にモテてるのを横目でじりじりしながら自分は他の女の子と楽しくおしゃべりするんだけど当然その子にも彼氏がいて、その嫉妬に狂った視線を感じつつ、本命の彼女にやきもちを焼かれつつ、そのコンセプト最低。」
「気色悪い!生産性がない、くだらない!」
白木はぴしゃりと黙らせますが、コンカフェへ向かう亨、勝幸、田島と岡本。
店には、サラとリナも働いていました。
「パネルマジック!知ってる奴おるし。」
「白い姉さん、房江さんどう?」
「骨折は良くなってきている。年も年だしね、入院中に良いヘルパーつけないと…」
そんなヨウコと高峰啓介の長女、はずき(平岩紙)を見て微笑む、啓介なのでした。
「なに?」
「お父さんの介護よろしくね」
「嫌じゃ!すけべじじい」
そこで、かえでにストーカー被害をしている、後藤和真(北野秀気)を見つける岡本。
「書面も出しておくからね。」
「付き…付き合ってます。」
「かえでさんのコメント欄荒らしたり、メールに変なこと書かない事。わかった?無視?ストーキング行為は2年以下の懲役、200万円以下の罰金ですよ。」
「それはてい!この店のコンセプトでしょ。」
岡本はかえでのストーキング疑惑がある男に声を掛けました。
さらに、白木の夫、誠(おかやまはじめ)を発見して声を掛けました。
「僕達、奥さんの白木さんの同僚です。」
その言葉を聞いた瞬間、誠は逃げ出しました。
いかがわしい店があるチカと同じビル内にある2Fのコンカフェに通っていました。
白木はそのことを騒ぎ、離婚すると言い出します。
「どういうこと?もう離婚だな!」
「どうもすみませんでした。」
「なんでばれたのよ。」
「チェキです。自分のお小遣いで買えない1枚5千円のチェキを…」
亨がそそのかして、誠にチェキを撮らせ続けました。
「総合病院の医師が2万ってなんでだよ」
「海外のアダルトサイトのワンクリックサイトに引っかかって40万円ですよ。」
「おい、旦那、最近ご無沙汰?」
「セックスの話ししようよ。なんで日本人は嫌がるの?」
「日本はアメリカと違ってセックスの話しはタブーなの下ネタやめて。」
はずきとヨウコの間に、価値観のずれが生じます。
「私、女性用風俗行ったことあるよ。」
急に突拍子もない事実を言い出す看護師、村木千佳(石川萌香)。
案の定、ヨウコや白木は女性用風俗のマッチョなスタッフたちを見て釘付けに。
「これに応じて肝に銘じなさい。」
堀井は白木の夫の誠をぴしゃりと黙らせました。
その頃、岡本と舞は、NotAloneにて、かえでの件で意見がぶつかり合います。
「え?警告だけ?いや、法改正されたんだし捕まえてよ。」
「手続きもあるし俺だけじゃ逮捕はできないんだよ。」
「おとなしかったもんね彼。いつのまにか帰ってたし。」と、亨。
「やるよ。すぐ拘束しないと同じこと繰り返すよ。」
「どうかな…」
「ごめん亨君黙ってて。」
「勇気出してうち頼ってくれた彼女の行動が裏目に出たら責任とれるの?」
「拘束したって一緒だよ。だって反省しないんだから。自分は間違ってない。他人のせいにするの。想像力が足りないの他者に対する。」
「だから遠ざけてって言ってるの。」
「そもそもガキは近寄れねぇ街だったんだよ。」
「だからそれは怖い大人が幅利かせてたからでしょ。」
「はぁそうだよ・反社とか半グレとか物騒な連中がいたからだよ。けどさそれに代わるなにかは必要じゃない?って思うよ最近。NPOでも自警団でもいいけどさ、ないもん秩序がキラキラしているのは表側だけでさ、もうめちゃくちゃだよ。寄り添うとか手を差し伸べるとかそういうもんじゃない。」
「だからって力でねじ伏せるのは違う!」
「これじゃこの間のコンカフェと一緒だよ。自分の彼女と喋れねぇから、けど失言ついでに言うと、中途半端に手ぇ差し伸べるより最初から関わらない方が良くないっすか。警察はそうはいかねぇけど。ボランティアって善意で所。その責任を背負えないならなにもしないほうが一番の前一手いうか…善意は裏目に出るもの。それが究極のボランティアなんじゃねぇの。」
横から口を出す、亨。
一同は、かえでのライブ配信を見ます。
「かえで最後の出勤です。ぜひ会いに来てください。みんなで盛り上がりましょう。」
かえでの言葉で何かを思った、後藤。
翌日。
新宿歌舞伎町の、かえでのコンカフェで起きた火事の患者たちをトリラージで一斉に引き受けることになった、ヨウコ達。
緊急レベルを慎重に判断しながら対応にあたっていると、夏休み中のまゆ(伊東蒼)は見守りました。
コンカフェでは、サラとリナも巻き込まれたものの、傷一つなく無事でした。
まゆはサラとリナとかえでが友人なので、安堵します。
「ねぇかえでは?」
やがて、犯人のかえでにストーカーをした男、後藤も搬送されました。
「緊急外来もう満杯です!」
白木は泣きながらヨウコに訴えました。
「もう受け入れ先ないのか?」
「夫もまだ帰って来てないんです。うちのバカ、またコンカフェに行って…あんな奴だけど白木にとっては生きていてほしいんです。」
「こんな奴、助けなくて良いだろ。それよりこの2人の姉ちゃんを助けろよ。」
患者の男性の一人が声を荒げます。
彼が指さす前にはコンカフェで働く若い女性が2人。
「被害者だろうが加害者だろうが助ける。わしは医者じゃ。」
その後、勝どき医療センターから、荒井時江(ともさかりえ)が救命医たちと共に現れました。
「聖まごころ病院の患者は勝どき医療センターで引き受けます。」
「ありがとう!」
「電話もらった。あの時あんたの言う事聞いていれば。」
「違うって岡本。かえでちゃん今病院から連絡もらってICU。」
「違うってなに?」
「後藤さんは犯人じゃないっていうのかえでちゃんが。」
「え?」
「筆談。読むね。後藤さんが店に来ました。最後だし、今まで撮ったチェキをカウンターに置いて、LINEもエックスもインスタも削除しますって謝ってた。」
「ごめんなさい、あなたの気持ち想像できていなかった。これで僕とあなたは他人だから、堂々と新しい世界で頑張ってください。」
あの日、かえでに一方的な思いを寄せて迷惑行為をしていたことを謝りに行っていた、後藤。
そして、とても真っ直ぐな目で嘘じゃないと思っていた、かえで。
「あの時、一緒にチェキを撮ろうと引き止めなければ後藤さんは助かったかも。」
「岡本ちゃん!後藤がお前と話したいって。」
柳井と荒井が岡本を呼びました。
「ああ、そうか!謝りに行ったんだ。」
「お巡りさんにいわれ・・・て・・・謝りに・・・・」
その手には火事のなかで、持ち出したかえでとの最後のチェキが握られていました。
「いいって喋るな!俺が余計な事しちゃったんだよな。ごめんな。」
岡本は後藤の真意を知る事ができました。
犯人のアカウントは後藤のアカウントによく似ていましたが、アイラブ歌舞伎町の「アイ」が、愛という小さな違いがありました。
その頃、マユは堀井に看護師の制服を借りて、コンカフェの火事被害にあった患者たちの手当てをしていました。
北新宿署の柳井と岡本は、後藤が犯人ではなく、犯人は、「Iラブ歌舞伎町」の黄色いTシャツを着ている男でした。
犯行動機はむしゃくしゃしていて、誰でも良かったというくだらないもの。
刑事の柳井はここで、ヨウコ達に沢山の患者がいるなか、犯人を優先するように訴えました。
「待って!」
「関係者以外立ち入り禁止って何度言ったら分かる。」
「北新宿署の柳井です。こちらを先に搬送して下さい。死なれちゃ困るんです。真相解明のために。」
「誰が死なす言うたんじゃ。なんなんじゃあんたさっきから犯人なんか助けるな言うたり、犯人じゃから死なすな言うたり何様じゃ!人の命をなんじゃら思うとんのら。」
「こっちのほうが重傷ですよね。口に管入ってるし。」
「こっちは全身やけどしとんじゃ」
別の患者と犯人の命を比較する柳井に怒り心頭のヨウコ。
「私は医者じゃ絶対に死なせない。」
「さんざん待たされたんだよこっちは。その間、容態が急変しないよう、ずっと交代で診ていたんだ。素人はすっこんでろ!」
「だめだわ刑事さん歌舞伎町の赤ひげ親分を怒らせちゃった」と柳井をフォローする、亨。
「こいつはここで処置する。絶対に死なせない。だから重症患者を搬送させろ!」
啓介とヨウコは柳井が口出しするのを一喝して黙らせました。
「世の中理不尽で不平等だからせっめて命は平等じゃねぇとやってらんねぇわ。」
聖まごころ病院の屋上にて、処置を済ませて語り合う、亨とヨウコ。
その後、間もなく白木の夫、誠が聖まごころ病院を訪れました。
「愛ちゃんごめん。ラブライブの映画見てた。着信気付かなかった。」
「ああー良かった。漫画見てたの。だったらそう言ってよー!うちの夫、漫画見てたんです」
「うちの女房、アニメを漫画って言うんです。」
あまりのことに、一晩中治療にあたっていた、勝幸、亨、田島は呆れて言葉を失いました。
「舞ちゃんに聞かれたんっすよ。高峰さんにとってこの社会は平等ですかって。その答えは、社会は平等じゃねぇけど命は平等だから虚しくねぇ。ただ…」
ふと、ヨウコが目を開けていたので起きているかと思いきや寝てました。
「はっ…!」
「寝てたんかい!」
火事騒動も無事、解決し、ヨウコたちはまた元の日常を取り戻すことができました。
新宿野戦病院8話感想・みどころ
白木の夫の浮気調査から、本格的に命の平等さや、何もかもどうでもいいと暴徒する者の哀しさが伝わりました。
本日のコンカフェの火事は、京都アニメーションの火災を彷彿させましたね。
推しに振り向いてもらいたいと、かえでに嫌がらせをしていた後藤は、かえでにしたことを改心して、コンカフェの火災に巻き込まれただけでした。
自分の推しへの距離を改め、ストーカー紛いのことをしていたことも反省した後藤に岡本が優しく寄り添っているシーンが印象的でした。
真犯人は「愛ラブ歌舞伎町」の黄色いTシャツの男。
「誰でも良かった。むしゃくしゃしていた。」
犯人のあまりにも幼稚な犯行動機。
真相解明のために大やけどの火災に巻き込まれた患者よりも、犯人を優先しろと騒ぐ、柳井にヨウコが愛のメスを入れた場面は最高でした。
「なんなんじゃあんたさっきから犯人だから助けるなと言ったり、犯人だから助けろと言ったり、命をなんじゃと思うとる」
ヨウコはマユの時も、マユを性的虐待をしていたヒモの男を助けたように、どんな命も絶対に助ける覚悟を持つ頼もしい女医だと思いました。
そんなヨウコに感化された、荒井も駆け付け、優秀な連携プレイでしたね。
無事、かえでの件も解決し、後藤の疑いが晴れて何より良かったです。
火災の被害者と真犯人の命…天秤に掛けたくないですよ。
世の中の命の平等性の難しさをヨウコ達、まごころ病院の一同と共に深く考えさせられた8話でした。