スカイキャッスル5話あらすじネタバレ
浅見瑠璃(新井美羽)を指導する敏腕受験コーディネーター、九条彩香(小雪)。
彼女の指示で、母親の浅見紗英(松下奈緒)は、母を亡くしたばかりの瑠璃の同級生、山田未久(田牧そら)を居候させることにしました。
「未久さんは一人でいいのか?」
「家族じゃないんだし、一人で食べたほうが楽なんじゃないの?」
「居候なんだし食べさせてもらえるだけで充分よ。」
なんと彼女は、夫の英世(田辺誠一)と、未久の実母、希美(映美くらら)の実母で、瑠璃と次女の真珠(白山乃愛)の異母姉妹です。
「お母さん、とうとうこの家に入り込んだよ」
未久は衝撃の素性と思惑をひた隠しながら、表向きは愛想良く振舞います。
学校でも瑠璃は、未久をいじめていました。
「未久、私の分とお茶運んできてよ。宜しくね。」
瑠璃の分まで食事を持ってこさせ、家政婦扱いします。
南沢家の青葉、二階堂家の翔は違和感を覚えながらも、未久に同情します。
母と姉から目を掛けてもらえない真珠は、未久に勉強を教えながら、成績が少しずつ上昇しました。
「見て!英語のテスト100点だよ。未久お姉ちゃんのおかげ」
「やったな、じゃあ今度、ご褒美だな。」
真珠(白山乃愛)はあまり家庭に干渉的ではないものの、褒めてくれる英世と微笑み合いました。
「本当に良い子だな、君は。」
英世は未久に温かく接します。
「ここにいさせてもらえるだけで嬉しいです。」
新しい生活に馴染み、英世を信用させました。
浅見家は、祖母の浅見雪乃(藤真利子)との食事会に出かけました。
未久は物置部屋で、スカイキャッスルの絵本を見つけました。
「未久さんの素性を知りながらなぜ?」
「だからこそ浅見家にいるべきです。それで瑠璃さんが動揺すれば受験にも影響しますから。」
未久は隠れて勉強する努力を惜しみません。
「なんで?」
「まぁ居候に負けるわけにはいかないから。」
「仕方ないさ、それより翔を褒めてやろうよ。」
「2位だってすごすぎるよ」
「予想問題のおかげだし。瑠璃の受験講師がもらった予想問題、俺お父さんにもらったんだ。9割ヤマがあたった。お父さんには内緒だよ。」
二階堂翔(柴崎楓雅)、南沢青葉(坂元愛登)、瑠璃、未久は子供同士で、受験に向けて頑張っていました。
「学年2位って凄い事よ」と美咲。
美咲と紗英は、二階堂杏子の一人息子、翔を褒めていました。
「元々取れない点数よ。私ならお赤飯炊いちゃう」
「あ、南沢さんだ。また小説の執筆中?」
「あんなとこで見せつけるように」
「スカイキャッスルの件を書くことを九条先生が後押ししてくれたんですよ。」
南沢泉が小説を書いていることにちくりと嫌味を言う紗英と、夏目美咲(高橋メアリージュン)を見守る、二階堂杏子(比嘉愛未)。
すぐに九条に電話をする紗英。
「スカイキャッスルのことを書くことを南沢さんに勧めたんですよね?瑠璃の受験に響いたらどうするんですか?」
「ご自身でそれはなんとかしてください。」
その頃、九条は冴島哲人(橋本じゅん)と、息子の遥斗(大空利空)の行方を気にしていました。
冴島に手紙をあてた九条。
その手紙を読み、家庭が壊れたフラッシュバックが起こり、複雑な気持ちになる、哲人。
南沢泉の小説の執筆を断固として止めようとする、紗英、美咲、さらに、二階堂亘(鈴木浩介)。
「18歳以上のスカイキャッスル住民の多くが小説の執筆反対に署名しています。自治会長として会議を開きます。」
「無名作家の妻の小説がそれほど批判する気ですか?」
「スカイキャッスルのブラン親がドを潰す気…」
「親の願望が子供の将来を潰しているんです。親の理想を押し付け、子供に過度な期待をしている。私の教え子もそうでした。受験期で親の圧力に押しつぶされ、自死しました。このような悲劇を二度と繰り返したくないのです。」
「親が努力してこのスカイキャッスルにたどり着いたというのに、教育格差を批判するような記事を書くのはやめてといってるんです。小説で名を上げて弱者を切り捨てない免罪符を作ろうと思うの?」
「親は24時間のこと考えてるの!実の子を育てたことないあなたにはわからない」
「私はそれでも母親です。私は知ってます。若菜園に来た子供達がどれだけ大変か…。若菜園で育ったあなたならわかるでしょ?若菜園にいた洋子は塾にも行けずに惨めだって泣いて…」
「施設で過ごした、まさかそんな」と杏子。
「何言ってるの?紗英さんはハーバード大学のお嬢様なのよ。親も医者をしている。いい加減な事言わないで。」
「紗英さん…私」
「もういいわ、今まで何を行っても…泉さんの言う通り。私は施設の出身。そもそも施設で暮らすのは親のせいで私のせいじゃない。」
その矢先、スカイキャッスルで、紗英が境地に立たされることに。
帰宅後、紗英は英世と揉めました。
「あんな公衆の面前で、親が盗みを繰り返す窃盗犯だって…いうのかよ。」
南沢泉(木村文乃)の両親の児童養護施設で暮らしていたこと、紗英の本名が「馬場洋子」であることと、父親がかつて何らかの罪で逮捕されたことで、今の名前に改名したことが明るみになってしまいました。
母への裏切りに大きなショックを隠せない多感な時期の瑠璃。
「アメリカのおじいさまとおばあさまからプレゼントがきたのって嘘だったんだ。」
「あなたたちを幸せにするために必死にやってきたの。ママはお父さんと過ごして辛い思いをしてきたから、貴方と真珠には同じ思いをさせたくなかった。」
「私が成績いいのは、優秀な遺伝子だって言ってくれたよね。でもおじいさまは犯罪者じゃない。」
「瑠璃、ママの過去があったって瑠璃は関係ない。パパは帝都大のエリート医師、今まで通り何も変わらない。一人にして!もうこの部屋から出てって!」
思春期の瑠璃は母が家族についた嘘に激しく動揺し、紗英を部屋から追い出しました。
紗英はスカイキャッスルで孤立しました。
紗英を見るたびに、嘘付きだと罵るスカイキャッスルの住民たち。
通り際に、夏目美咲は紗英に暴言を浴びせました。
「あなたの友人であることが誇らしかったけど、10年間私を騙してきたのね。」
しかし、二階堂杏子だけは違いました。
「ここの住人は背伸びして着飾ってる…私もあなたも。そんなに責められることじゃないと思うけどな。」
「落ち込まなくてもいいと思うよ。瑠璃は私よりも優秀だから。」
「お茶運んでくれる?あ、食事もお願いね。」
「よくも英世に恥をかかせてくれたわね。瑠璃は大丈夫なの?離縁を本気で考えさせてもらいます。」
「そうならないためにも日曜のボランティアだけは宜しくお願い致します。」
実は瑠璃の成績向上のために、雪乃が介護老人施設を経営しているので、その施設でのボランティアで、瑠璃に課題レポートを作らせることを九条と話し合っていました。
「色々あっても紗英さんは優秀な妻ですよ。私どもはこれからも浅見家の友人です。」
「今は余計な気遣いはいらない。」」
その後、二階堂、夏目(本多力)浅見英世は浅見家に集います。
南沢の活動をこれまで支援してきた東原政務官と、大河内陸(小野武彦)院長が絡んでいました。
南沢が外科部長になる代わりに、大河内の不正を揉み消してもらう条件が裏で動いていたのです。
二階堂は隠ぺいできるコネを持っていて、そのコネを活かせば、英世が外科部長に復活できるチャンスがあるのです。
南沢は不正に加担することに対して、院長に反発し、院長と仲がこじれています。
二階堂家では、九条の予想問題を横流しで受け取ってきた、亘が上機嫌でそれに翔を渡しました。
「翔、お父さんが翔の誕生日プレゼントにピラミッドを買った時の言葉覚えてますか?お父さんは翔にピラミッドの頂点に登ってほしい。」
「翔に自分の理想を押し付けないで下さい!あなたの理想でしょ?」
「スカイキャッスルで今も優雅に暮らし、お嬢様育ちの君には何がわかる?」
亘の言い返しに、ぐうの音も出ない、杏子。
「だってあの古だぬきの弱みを握れるんだぞ。最高じゃないか!」
亘は院長(小野武彦)の弱みを握れると高笑いしました。
二階堂杏子は泉の味方をします。
小説を書く泉に声を掛ける、杏子。
「父親の期待が子供を苦しめる。あなたも負けないで」
「そうね、私も頑張らなきゃね。」
その後、ボランティアに参加する、瑠璃と未久。
「あの子は親を亡くして大変なんです。受験が終わるまで家にと英世さんと話し合いました。それに合格率100%の受験講師からの勧めでもあるんです。」
「受験講師が今どき口を出すの?受験講師なんて、使い捨ての参考書と一緒よ。もし瑠璃の受験に影響したら…」
九条の目の前でも、彼女に嫌味を言う、雪乃。
瑠璃と未久は何とかボランティアをやってのけました。
「瑠璃のおばあ様ですよね。今日は素敵な機会をいただき有難う御座いました。」
「未久さんとおっしゃったかしら?」
「はい、浅見家でお世話になっています。こういう慈善事業をしているおばあ様がいらっしゃるからお父様も私に手を差し伸べて下さったんですね。」
「どうかした?」
ふと、未久は指輪をした雪乃の手を見て、微笑みました。
「綺麗な爪ですね。羨ましいな、瑠璃。こんな素敵なおばあ様がいたらいいのに」
「まあまたいつでも遊びにいらっしゃい。」
その頃、泉は冴島哲人(橋本じゅん)と会いました。
「あなたが初めてのお客ですよ。」
「あの悲しい出来事から2ヶ月、今は奥様のことはどうお考えですか?」
「私のせいだ。遥人のためだと信じていた。遥人を信じて、殴る事も厭わず私が遥人を追い詰めた。南沢さん、小説で世間が変えられるとお思いですか?読者が我々の痛みに共感し悲劇を変えてくれるとでも?」
「きっかけになるとは思います。」
「無駄ですよ。子供が受験期に死んだ母親の新聞記事読んだことあります?私は母親を責めました。憤りすら沸きました。人は自ら経験しなければその痛みを理解することはできないんです。だとしても、私や妻、遥人を責める人もいます。未だ私に会いに来ず、どこかで震えている息子を、避難の目には晒せない。せめて、息子だけを守りたい。あなたが小説を書いても遥人と私が満身創痍になるだけです。」
「わたしは余計なことをしているんでしょうか…思いあがっていたのかもしれません。」
ここまで泉を連れてきたのは、九条の秘書、永峰泳児(前原滉)でした。
「泉さんは小説を諦めましたか」
「もう一つ報告があります。スカイキャッスルで瑠璃さんのお母様の嘘が発覚しました。施設にいたことがばれてしまったようです。」
「うふふふふふ!あははははは」
九条の人間性を良く知る永嶋泳児(前原滉)は、瑠璃を洗脳させ、紗英の弱みを握り、大笑いする九条を静観していました。
「母親に嘘をつかれて、あなたは賢明に頑張っている。私はあなたが誇らしい。」
「私、もう何も信じられなくて」
「大丈夫、あなたを信じている。信じてついてきて。」
「先生だけが支えです。私を導いてください。」
「瑠璃、遅いね。瑠璃の好きなものばかり。」
「瑠璃さん、家に帰りたくないみたいで…今日は家に泊めさせます。」
「私も母親が苦手でした。親の指示に従う必要ない。親こそが使い捨てにされるべき存在なのです。」
スカイキャッスル5話感想・みどころ
泉は冴島家の悲劇を小説に書くことを中断してくれて良かったです。
あまりにも紗英に対して、子供の頃と同様、ちくりと相手の弱みを指摘するところが変わりませんね。
受験と親の圧力に心を押しつぶされ、身を削られた子供達を思う心にはとても強く共感できますが、泉ってどこか人を不快にさせるところがありますね。
泉が小説に書くと言っている当事者の冴島家の哲人も、行方をくらまし続ける我が子、遥人のことを今は誰よりも気に掛けていて、自分達のことは書かないでほしいと泉を批判。
泉は人の気持ちに寄り添えてないですよね。
スカイキャッスルのなかで一番、人格者で正義感があるのって、二階堂杏子だと思います。
息子の翔のために断固として、夫の亘に立ち向かい続けたり、素性が発覚してスカイキャッスルで村八分にされた紗英にも寄り添おうとしていました。
紗英はプライドが高いから、彼女の優しさが届きませんでしたけどね。
九条、何者なんでしょうか。
受験期の10代の子供とその親を精神的に追い詰め、何がしたいのかが見えませんね。
「私も母親が苦手だった。母親の指示を聞かなくていい。親を使い捨てろ」
なんて言葉でしょうか…。
九条も翔や遥人のように、教育虐待の犠牲者者なのか?
自分の復讐のために、受験期の家族を混乱させ、子供を言葉巧みに取り込むことに長けていて、恐ろしい二面性に今後も注目したい5話でした。