スカイキャッスル最終回あらすじ・ネタバレ
山田未久(田牧そら)の落下死亡事件から数日経ちました。
浅見紗英(松下奈緒)の長女、瑠璃(新井美羽)に疑惑を向けていた警察は、南沢青葉(坂元愛登)を捜査対象に切り替えました。
南沢泉(木村文乃)と南沢公平(大谷亮平)は、息子の無実を証明する為、一心不乱に奔走します。
「どうした泉?」
「こうちゃん!青葉が逮捕されたの。青葉が今頃どんな思いでいるか」
「青葉は大丈夫なのか?」
「こうちゃんは自分の仕事に集中して!」
「とりあえず食べて落ち着かない?」
「絶対あり得ないよ。一番仲が良かった未久さんを突き落とすわけないよ」
「わたしもそう思って刑事さんに問い合わせた。捜査過程は教えられないって。」
「だったら私達で探しましょう」
泉を心配する杏子と美咲は、お菓子を持って景気づけに来ました。
一方、境地に立たされた南沢家の為、紗英、二階堂杏子(比嘉愛未)、夏目美咲(高橋メアリージュン)らも一丸となって正体不明の目撃者を探し出すことに。
受験コーディネーター、九条彩香(小雪)は紗英を脅します。
「青葉君が逮捕されたんです。もし間違っていたら」
「お母様は瑠璃さんを愛していらっしゃらないんですか?青葉くんをまた救えば瑠璃さんにまた嫌疑がかかります。瑠璃さんを守れるのはお母様と私だけです。よく考えたうえで行動なさったほうがよろしいのでは?」
紗英が、激しい葛藤を抱え、思い悩む原因になりました。
帝都病院では、二階堂杏子の夫、亘(鈴木浩介)と夏目龍太郎(本多力)が、病院長(小野武彦)の不正のニュースが記事に。
「帝都病院と厚労省の蜜月。どこから情報が漏れたんだ。」
「衣料メーカーの内部告発か厚労省の職員か?あるいは!」
「言いがかりですそもそも院長はデータの改ざん等などなかったとおっしゃったはずですよね?もし不正があったのなら正直の公表して正すべきです。」
「何を言ってるんですか帝都病院の名を汚す気ですか?」
「浅見君からもなにか言ってやれ」と病院長。
「南沢先生は何も間違っていません。患者の安全を最優先するのは医師として本来あるべき姿です。南沢先生の大変な状況は知っています。こんなところで時間を無駄にしないでください」
「では失礼します」
「浅見君。一体どうしたんだ。」
亘と大河内院長(小野武彦)は、公平を責めました。
「私は後悔している。帝都病院の保身と自分の出世を優先して娘を死なせてしまった。南沢先生は医師として正しい。既に記者には伝えてあります。」
「お気持ちは分かります。しかし後悔先に立たず。そもそも我々は共犯なんですよ?」
「そうですよ。」と龍太郎(本多力)。
英世は南沢公平を庇いました。
その頃、泉の為に、杏子と美咲は近隣に、青葉を助ける為に協力してくれました。
「目撃者を探しているんです。」
「1週間前ですか・・・」
「どんなことでもいいので心当たりがあれば」
美咲は未久が転落したパブリック塔の外階段で何か情報は得られないかスカイキャッスルに住む他の子供達に聞いていました。
「パブリック塔の外階段ですか?」
「はい、なにか知りませんか?」
「申し訳ないけど何も」
「済みませんお忙しいところ失礼しました。」
「随分回ったのに、難しいわね。」
「青葉君を会陥れる為にうその証言を下ってことにならない?だったらしれで得をする人物が怪しいってことになっちゃうよね」
美咲は手掛かりを掴むのに難航。
「ひょっとして紗英さんを疑ってる?」
「だって青葉君が捕まる事で瑠璃ちゃんは救われるわけだし。彼女は筋金入りの嘘つきなんだし」
「憶測で言っていいことじゃないわ。」
「私だってそう思いたくないよ。でも何回電話しても全然でないじゃんおかしくない?」
留置所にいる青葉と面会する泉と公平。
「心配しないで。青葉のことは必ず助け出すから。」
「取り調べで何を言われた?」
「パブリック塔の外階段で僕と未久が争っていたっていう目撃情報があったらしい」
「未久さんとは何の接触もなかったんだな。」
「もしかしたら未久と揉み合った時、僕の爪が。携帯を見せようとした時止めたんだ。封筒を九条先生の秘書と担任が交換する映像が。九条先生の予想問題が的中したのは、試験問題が横流しされていたからなんだ。未久はそれを誕生日の時にみんなにばらすって言ったんだ。未久も思いとどまってくれた。なのに未久は・・・」
「ごめんね青葉、何もしてやれない。ダメな母でごめんね」
「そんなことない君は最高の母親だ。」
「母さんが心配してくれるから僕も頑張れるんだよ」
紗英が電話に出ないことで訪ねた、杏子と美咲。
「なんで電話でないのよ」
「紗英さんは試験問題が横流しされていたこと知ってる?未久さんの携帯に録画してあった。」
「未久ちゃんの携帯が青葉を救う手掛かりになるかもしれないのその形態がどこにあるか知らない?」
「刑事さんたちは犯人が処分したのかもしれないって」
「ごめん、わたしはなにも知らないの」
「なにか隠したりしてない?」と杏子。
「なにか知っていることがあれば教えて!このままじゃ青葉が犯人にされてしまう!お願いします!」
泉は紗英に土下座をして頼み込みました。
紗英が秘密裏に破壊処分していたとは梅雨しらず、真犯人の手掛かりが残された未久のスマホを探す泉達。
「ごめんなさい。ほんとうに何も知らないの。」
紗英は自身が未久の携帯を壊して処分したので、苦し紛れに嘘をつくしかありません。
二階堂家では、杏子が、未久の件で協力したいと亘に話を振っていました。
「携帯を探す?院長から入学の約束を取り付けた僕の努力を無駄にしないで下さい。」
「まさか裏口入学ってことですか?そんなことで翔が喜ぶとでも思ってるんですか?」
「翔の気持ちより、受験が大事だ。キミも親ならくだらない正義感を振りかざす前に翔の未来を考えたらどうだ。」
「お父さんは正義がくだらないっていうんだ。」
「翔、若者は正義が好きだ。だが大人になれば大切なことがあるとわかる時が来る。それはわかる。お父さんは正しいんだ。」
思わず我慢の限界の杏子は、亘を引っ叩きました。
「お父さんを叩いた。」
「いつまでそんなこと言ってるんですか!あなたを見て誰が医者になろうなんて思いますか?!翔の未来は翔のもの。離婚してください。あなたから賞を守る最後の手段です。」
「なんなんだこれは・・・なんだ!」
浅見家では、長女、瑠璃が九条に洗脳されているので、最終の説得と、未久の件について何ができるのか英世と紗英が話し合っていました。
「未久さんの携帯を壊して捨てた?なんでそんなことを」
「瑠璃が疑われることを恐れたの。だから未久さんと諍っていたことやあなたとの関係が知られないようにと。その形態は青葉君を救う手掛かりが入っているのかもしれない。なんでも隠して誤魔化してきた自分が本当に嫌になる。でも心の奥ではホッとしている自分もいるの。もう携帯は絶対に見つからない。青葉君の疑いが晴れないなら瑠璃が救われる。それも運命じゃないかって」
「君は瑠璃をまだ疑っているのか。」
「そんな子じゃないって分かってる。九条先生に会うと怖くなる。彼女は未久さんを恨んでいた証拠を握っているの。」
「君は九条先生に心を支配されているんじゃ・・・」
「そんなの青葉が可哀そうすぎる。
「ママ、青葉を助けてあげて。」
「瑠璃と真珠も聞いてたのか?」
真珠は未久が亡くなった日、未久の携帯を回収していました。
「まさかこれどうして?」
「未久お姉ちゃんが亡くなった日に、眠れなくて、未久お姉ちゃんの部屋に入って、ママが壊すところを見た。未久お姉ちゃんとの思い出がなくなるのは嫌だから。ママの後をつけてゴミの中から携帯を見つけてこっそり持ってきたの。」
「真珠は別の運命を運んできたのね。」
「携帯、壊れているかもしれないよね」
「復元できる」
「じゃあ青葉を救えるかもしれないの。」
「でもその前に瑠璃、聞いて。九条先生はあなたの担任から試験問題を横流ししていたの。だから予想問題があんなに的中したのよ。それを知られたら、あなたは学校も退学になるかもしれない、あなたが今までやりたいことも我慢してきたことが全部無駄になる。瑠璃はそれでもいいの?」
「それは・・・九条先生に、相談する。」
「彼女を頼っちゃダメなの!あなた自身が考えて、あなたの意志で答えなきゃダメなの!」
「わたしの合格の為に青葉を犯人にするなんてできるわけがない。青葉が救われるなら私は頑張る。」
紗英は娘を泣きながら、抱き締めました。
そしてスマホを美咲と泉、杏子に見せる紗英。
「紗英さん有難う。」
「感謝の言葉なんていらない、未久さんの携帯を隠して捨ててそのことをずっと隠していたのよ。娘を守る事しか考えないで未久さんの大切な思い出を捨ててしまった。母親だからとそれを正当化していた。子供の為なら何でもやると信じ込んでいた。本当にごめんなさい」
「そんなに自分を責めないで。私もあなたと同じ立場だったら同じことをしていたと思う。自分の子を守りたい気持ちはみんな一緒だもの。」
「もういいんじゃない?あとは業者にデータを復元してもらいましょう」
「外からの可能性も探ろうと思うの」
「データ改ざんを公にするだと?」
「責任はわたし一人で追おうと思います。長らくお世話になりました。」
「君は院長候補だ。恥ずかしくないのか?」
「娘たちに父親らしい姿を見せたい。浅見瑠璃、浅見真珠、浅見未久」
「帝都病院を貶めるつもりか!」
「データ改ざんして権威を振りかざす病院など必要ない。」
母親たちは、スカイキャッスルの守衛の男性を疑いました。
「あの腕時計をしてる守衛さんが怪しい」
瑠璃は九条と決別する電話を彼女に掛けました。
「私から離れて自立したい?」
「はい今までお世話になりました。有難う御座いました。」
「最後にお会いしませんか?未久さんを殺した犯人を知っていますよ。教えてあげましょうか」
「本当ですか?」
杏子は後日、九条の母が自殺したこと、遥人(大西利空)が入学辞退後に冴島香織(戸田菜穂)が自死した状況と酷にしていました。
美咲、杏子、泉、紗英は九条と母親の過去を、杏子から知りました。
「つまり九条先生は地獄に母親を突き落とし・・・」
「同じ方法で香織さんを自殺に追い込んだ?」
「九条先生の母親どうしてる?」
「脳に障害が残って今も介護施設で暮らしているって。」
「未久さんの携帯かも」
「復元されてるわ!」
未久の携帯のデータを復元し、試験の横流し問題のやり取りを確認。
次の動画では未久が九条を脅迫していました。
「試験問題が横流ししていますよね。お願いがあります。瑠璃さんを合格させないで下さい。」
「瑠璃さんの父親の恩恵を受けたいなら、あなたはバカよ。親の期待を押し付けられ不自由な期待をされるだけ。わたしは親のいないあなたが羨ましい」
「言っている意味が分かりません。誕生日まで連絡が来なかったら秘密はばらします。」
「未久さんはそうまでして父親の愛情を?」
「そして九条先生は不正の証拠を握られていることを知った。」
「その罪を隠すために警備員を目撃者にして、青葉君を犯人に?」
「もしかしてわたしが九条先生と関わったから青葉が・・・!」
「でもどうして九条先生は教え子の家庭をめちゃくちゃにするの?」
心優しい杏子は九条の根端が分からず、理解に苦しみます。
「瑠璃からだわ!」
瑠璃のメールを見て、速攻、紗英は九条の会社へ乗り込みました。
「ごめんママ、もう一度九条先生に会ってくる。未久を殺した犯人を教えてくれるって。」
「犯人を教える?なんの為よ!」
「瑠璃はどこ?!瑠璃になにかあったら許さないわよ。」
秘書の泳児(前原滉)から居場所を教えてもらった紗英。
その介護施設では脳に障害がある九条の母、九条静江が娘の九条彩香から数学のルート計算を教えてもらってスラスラ解く姿を目にしました。
「答えは?答えは?ちょっとやめて。彩香やめて!」
彩香は、静江が窓に描く数式を消しました。
その歪な様子を見る紗英。
「どうしてここに?」
「あそこにいるのはあなたのお母様ですね」
「母は中学生の私に勉強を教えているつもりです。脳の障害で母はその時間で止まっています。勉強だけで自由は与えられなかった。親に芽を摘まれた子供は、潰れてしまう」
「それで復讐を企んだんですか?自分の母親を幸せの絶頂から地獄の底へ突き落した。どうして教え子と親の関係を壊そうとするの?」
「どうして遥人くんの関係まで壊そうとするの・・・」
「どうして私が悪いことをしたとでも?」
「いいことをしたと思ってるんですか?」
「遥人くんが生きるには邪魔な存在ですから。」
「あなたもほんとうはお母様に謝りたいんじゃないんですか?」
「それは母親の思い上がりです。母はかつてスカイキャッスルに住んでいました。父亡き後、スカイキャッスルに住めなくなり、私が成功してスカイきゃするに戻れることを夢見て、そのために私を利用しようとしたんです。私から言わせれば母と同じです。親は虚栄心を満足させるため。子供にとって有害な母親です。子供は自分を引き立てるアクセサリー。あなたも同じです。」
「確かに私はダメな母親です。でも教え子と母親の関係を壊す事しか自分を肯定できないあなたはもっと哀れで愚かだと思いますよ。」
パトカーのサイレンが鳴りました。
「スカイキャッスルの警備員は九条先生の秘書から虚偽の証言を言い渡されたと自供しました。」
そして、未久を殺したのは、泳児でした。
「交渉成立ってことですよね?」
微笑む未久に、携帯を奪おうとした泳児は揉み合ううちに未久が転落しました。
「九条先生も任意同行お願いします」
「携帯を壊そうとしたのはあなたでしょ。娘の為ならどんなこともするとあなたは高を括っていた。」
「前の私ならそうしていたかもしれない。でも家族や友人のために私は変われた。」
「真人間になったつもりなら大間違いよ。未久さんを死なせた原因は、彼女に父親の愛情を与えなかったあなたにある。そのことを噛み締めてあなたも出口のない地獄に行きなさい。」
そして、拘置所で、釈放された青葉とすれ違った彩香。
九条は涙し、意味深に青葉の背中を見送りながら微笑んでいました。
「青葉、お帰り。」
青葉と瑠璃は友情の仕草をし、他の子供達も、青葉を温かく迎え入れました。
予想問題を見ていた子供達はお咎めなし、瑠璃たちの担任は懲戒処分になりました。
今後の子供達の試験は実力次第です。
翔は教職を、美咲の息子、健作は弁護士を目指す事に。
「青葉は未久ちゃんのことがあって、医者になりたいって。」
「瑠璃ちゃんは?」
「まだ何も考えられないみたい」
「英世さんはどうするの?」
「お母様の施設を手伝いながら先のことを考えるって。私、今月中には一家で義母と住むわ。ここにいると未久さんの思い出をいつまでも引きずって出れないから」
「スカイキャッスルを出るの?」
「あなたはそれでいいの?子供のころからずっと憧れていた場所でしょ?」
「あの頃は夢見る事だけが救いだった。でも今は違う。」
「そうね」
「もう一人ぼっちじゃないもんね。」
「家族と一緒に新しい明日を探したい」
「見つけてほしい。紗英さんならきっと見つけられる」
「そうね」
「それをその手でつかんでほしい。」
「小説楽しみにしてる」
「うん!頑張る。」
そして、泉は小説を進めます。
「誰が彼女を殺したのかその答えは無数にあるのかもしれない。そして彼女はスカイキャッスルから旅立った。あこがれ続けたこの街にはもう求めるものはなく、町の輝きは虚飾だと気付いてしまったのかもしれない。」
浅見家は祖母、雪乃(藤真利子)の家へ家族で向かいました。
スカイキャッスル最終回感想・みどころ
九条とスカイキャッスルに住む母たちの最後の闘いに胸が高鳴りました。
九条彩香は本当に最低の人間ですよ。
九条自身も母親からの教育虐待に苦しめられた被害者ではあるけど、自分の恨みつらみを他人の家庭を壊すことで、高揚感を得ている彼女が本当に理解できません。
そんな彼女の洗脳から解けた浅見家は本当に、本当に良かったです。
英世は出世よりも、家族と今、向き合うことに気付いて前に進めそうですね。
「浅見瑠璃、浅見真珠、浅見未久」
英世が子供達の名前を言った時、涙を抑えられませんでした。
未久が本当に可哀想で胸が詰まりました。
大人を多少なめてかかっていた未久ですが、母と自分の幸せの為、英世に娘として認められたくて必死で足掻いていた歩みがヒリヒリするくらい伝わりました。
泳児はスマホを未久から奪おうとしただけだけど、彼の静かな笑顔は、九条から未久を「消せ」と指示されているような、違和感ない恐怖が漂っていました。
浅見家だけでなく、二階堂家も大きく変わりましたね。
杏子の勇姿は最後まで期待を裏切らないカッコよさでした。
杏子が夫に立ち向かい、芯の強い物言いと、亘のモラルハラスメントに苦しめられる翔を守り抜く母の姿は同じ女性として尊敬出来ますね。
そして、九条が築き上げた「城」が崩壊するとともに、終盤には気になりすぎることがありました。
拘留される九条と、釈放された青葉がすれ違うシーンです。
視聴者の間では、南沢家の養子の青葉が九条の隠し子なのでは?とネット上で考察が展開されていました。
九条が外へ出て行く青葉を見つめ、涙しながら微笑む意味深な表情の謎が解き明かされたら良かったのにとも思いました。
スカイキャッスルに捉われていた紗英の瞳の輝きが変わったことが喜ばしかったです。
瑠璃もあんなに九条に固執していて、家族と心が離れてしまったけれど、紗英の真の愛情が届き、真珠や同級生たちとも心からの笑顔で過ごせそうですね。
本当の幸せを見つけた母たちと、本当の生き地獄を見る九条の人生が枝分かれし、爽快な最終回でした。