スカイキャッスル1話あらすじネタバレ
一人の少女が、逮捕された父を追いかけていました。
「空にそびえる希望の城…あなたが望むものを与えてくれるだろう」
昔、読み聞かせてもらった絵本に登場する「スカイキャッスル」に憧れた少女は大人になりました。
セレブが集まる高級住宅街「スカイキャッスル」。
ここに暮らす牙島香織(戸田菜穂)の息子、遥人(大西利空)が帝都医大付属高校に合格しました。
「やったー!よく頑張ったね!おめでとう。」
香織は息子の遥斗を褒めました。
受験を翌年に控えた我が子を同校に入学させようと躍起になるスカイキャッスルのセレブ妻、浅見紗英(松下奈緒)、二階堂杏子(比嘉愛未)、夏目美咲(高橋メアリージュン)。
「終わった。トップじゃなかったらごめん。」
「ママ一番が良いな」
「終わったー」
「もうあんたの塾にいくらかかっていると思ってんのよ(笑)」
3人の母は子供達を歓迎した後、立ち話をすることに。
冴島遥人の合格に、冴島が上司である、浅見紗英(松下奈緒)含む、浅見家では、パーティーの準備をしていました。
夏目家では、美咲(高橋メアリージュン)と、龍太郎(本多力)、息子の検索(松藤史恩)も、遥斗のパーティーへ行く準備をしていました。
お世辞にも成績優秀とは言えなかった遥人の逆転合格に、何が何でも合格の秘訣を聞き出そうと食い下がる、紗英、杏子、美咲。
「遥人くんが合格した秘訣は何?」
「医師になりたいと思う遥人が願いを叶えたんです。」
子供達は子供同士で、真珠(白山乃愛)、遥人(大西利空)、健人、瑠璃(新井美羽)らで、外で遊んでいました。
「私は解剖とかあるから医者にはなりたくない。親の期待に応えた遥人くんには言われたくないな」
「真珠ちゃんは真珠ちゃんの道を選べばいいよ」
「なんでみんなそんな医者になりたいの?」
「銀行主催の教育セミナーがあるの。」
「私は笑っている自分が見えているわ。」
香織は「受験コーディネーター」の存在を明かします。
しかし、彼らとはごく限られたVIPのみが参加できる秘密の教育セミナーでしか接点を持てないというのです。
それ以それ以上は言えないともったいぶる香織。
その夜。
冴島家は、哲人(橋本じゅん)が出張。
香織は、突然訪ねてきた紗英が、エジプトはネット環境が悪いので、紗英の好きな韓流ドラマが見れるよう、タブレットを届けました。
アメリカへ行く、遥人は母にストールを渡します。
「お母さん、これがあると良いと思って。そうだ、そのタブレット、僕にも貸してくれない?」
遥斗も紗英からタブレットを貸してもらう事になりました。
「有難う遥人!」
「息子は名門校合格。香織さんは勝ち組、私の憧れよ。」
「お上手ね。杏子さんや美咲さんには内緒よ?これ例の教育セミナーへのチケット。志望校合格者が知人を1人招待できるシステムになっているの。パーティーも開いてくれたし、これ無駄にしたら勿体ないものね。」
それでも知りたい紗英は抜け駆けして香織に媚を売り、ついに1枚しかないセミナーの正体チケットをもらいます。
「ありがとう、香織さん。」
翌日、セミナーへ向かう、紗英。
するとそこに杏子と美咲の姿がありました。
「美咲さん?」
「亭主がコネでチケットを取ってくれたの。」
会場で杏子は夫、二階堂亘(鈴木浩介)から、指示されたことを思い出しました。
「誰が選ばれるかは僕が決めます。逐一様子を報告してください。」
帝と大病院の脳神経外科の彼は堅物で亭主関白なモラハラ気質です。
夫の言う通り、彼女はスマホを手に、メールを打とうとしていました。
「杏子さん!」
「紗英さん!私達だけなのかしら?」
そこへ、受験講師、九条彩香(小雪)がとうとう姿を現しました。
「受験講師の九条と申します。おかけください。受講料について、契約後即時一喝振り込みで、お子様を合格させるのが私の目的です。もし失敗したら受講料を返却します。私は2名の生徒を必要としています。」
「うちの場合は主人が教育熱心で、息子の教育に力を注いできました。」
「うちの娘はバイオリンを父に負けた時、悔しがって三日三晩口を利かないほど負けず嫌いです。常に学年トップの成績をとってきます。」
「母としての覚悟なら私も負けません。主人の件も私は負けません。」
「二階堂さん、今回はご縁がなかったということで…浅見さん、宜しくお願い致します。」
九条は速攻、浅見紗英を選びました。
「浅見さん何故あなたが選ばれたか…欲しいものは必ず手に入れて勝ち取る。」
「九条先生は冴島遥人くんの指導もしていましたよね?」
「結果は出したつもりです」
「心強い限りです。」
「あ、瑠璃もしもし、ママよ。学年一位おめでとう。瑠璃はママの誇りよ。」
「ありがとう。ママ、私もっともっと頑張るからね。」
「優秀な受験コーディネーターの先生をつけてもらったの。」
その後、娘の瑠璃(新井美羽)に連絡します。
瑠璃は母との電話の後、同級生の南沢青葉に声を掛けました。
「あ、青葉!ちょっといい?」
「ごめん、今から未久と話があって」
青葉の横にいた、山田未久(田牧そら)は、シングルマザーで入院中の母、山田希美(映美くらら)の一人娘です。
未久は人当たりも良く、明るい人柄で、瑠璃にも気さくに話しかけますが、瑠璃は南沢青葉(坂本愛登)が好きで、嫉妬心を未久に募らせるのでした。
「本当に役に立たない人ですね。」
「すみまでん。」
二階堂家では、杏子と息子の翔を二階堂亘が責めていました。
「僕、特Aクラスに入れたんだ。」
「学年10位以内になれない者が何を言っている!」
翔を頭ごなしに怒鳴りつけて、黙らせる、亘。
「翔のためにもこの勉強部屋をなんとかしてください」
「僕だって窓のない部屋は息苦しいよ、お父さん」
「受験生に窓は必要ありません。」
その頃、紗英は義母、浅見雪乃(藤真利子)に土下座をしていました。
「瑠璃は熱心に頑張っています。必ず帝都大に合格させます。」
「帝と医大付属の受験に失敗したらあなたを浅見家の人間として認めません。忘れないで、私はあなたを許してはいませんから。」
浅見家はなにやら、嫁と姑の間で複雑な事情を抱えているようです。
九条を訪ねると、負けず嫌いの瑠璃は優秀生徒の青葉が良い刺激を受けるライバルになると教えられました。
「今年の秋に、瑠璃さんは成績が届き、推薦がもらえるでしょう。この南沢青葉くんは、瑠璃さんを刺激する良い相手になるでしょう。」
成績優秀な息子を持つ、南沢泉(木村文乃)。
南沢青葉の母親で、農業をやっています。
「ママ、メールきてる」
「あんたの同級生のお母さん苦手なのよね」
泉は紗英のメールを無視しました。
香織は夜、赤ワインを飲みながら、家族の肖像画を見て、ある思いを抱いていました。
そして、遥人がくれたショールを肩にかけ、裸足のまま外へ飛び出した彼女は何かに引き寄せられるように、塔の上へ登っていきます。
浅見家は娘たちはタブレットで勉強し、紗英は雑誌を見て、英世(田辺誠一)はワインを飲んでいました。
夏目家では、美咲と龍太郎、健作が賑やかに食卓を囲んでいました。
二階堂家では、高圧的なオーラを放ちながら、亘が翔の勉強を見ていました。
そして、その頃、冴島香織(戸田菜穂)はとある塔の屋上から、飛び降りました。
傍らには、遥人のくれたショールが寄り添うように落ちていました。
香織の葬儀に参加するスカイキャッスルの面々。
「遥人くん、アメリカから急遽帰国したみたい」
「哲人さんどれだけつらいか…」
「警察、自殺と断定したって…」
冴島家は引っ越しをすることとなりました。
「遥斗君の為にここにいることがあなたの役目では」
「もうその必要もなくなった。」
「え?英世さんの部長就任もなくなった?」
「院長は時代遅れの昭和の古狸だから…あっ!」
その院長、大河内隆(小野武彦)と鉢合わせた、龍太郎。
その頃、紗英は香織が本当はエジプトに行っておらず、帰って来ていることが判明します。
紗英と美咲が生前の彼女を訪ねた際に、母親の体調が悪いと言っていたのを思い出しました。
「母の具合が良くなくて」
それ以外にも、香織は内服薬を飲んでいて、処方された日が3月31日でした。
エジプトに旅立ったはずの翌日となります。
「哲人さん浮気の噂あったじゃない」
「遥人君を残して、香織さんが死ぬなんて考えられない」
それに加え、冴島家には30,000,000円もの借金がありました。
「だって香織さんはスカイキャッスルで欲しい物をすべて手に入れようとしていたのよ?」
香織の死に、哲人を心配する南沢公平(大谷亮平)。
「遥人くんと何があったんですか?」
「香織を殺したのは…」
そこで飛行機の飛行音にかき消されてしまいました。
浅見家では、九条が、瑠璃の部屋には、オリジナルの受験グッズをプレゼントしました。
集中力が高まるルームライトなどをもらった、瑠璃。
受験期の子供のメニュー表まで出されました。
九条と秘書の永峰泳児(前原滉)が、瑠璃だけの特別なプランを紗英に提供します。
「九条先生がいて下さり、心強いです」
「青葉君の教育方法について分かったことは?」「
「なかなか連絡がなく…身内の不幸が重なってしまって」
「そういう言い訳は困ります。」
「まだ何も知りませんか?冴島遥人くんのお母さんの件です。」
「私は受験以外は連絡はとりません」
「自殺でした。なぜそのようなことが起きたのか不思議で…何か心当たりありませんか?」
「受験のことについては話しましたが、ご家庭の事についてはなにも知りません」
「そうですよね」
その頃、病院では、冴島に代わって、南沢が赴任してきました。
哲人からの推薦がなくなり、英世の昇進も白紙になりそうでした。
「おい、新しく、冴島先生の代わりに、南沢公平が来るぞ」
「次期院長候補とも言われている」
「医療のために身を削ってまいりますので、何卒宜しくお願い致します。」
「何か質問があったら…私を昭和の古狸と言った夏目先生どのようにお考えですか?」
電話での愚痴が聞こえていた、大河内は微笑みながら毒づきました。
そして、南沢家は、元冴島家に引っ越してきました。
南沢家の荷物の中には、あの「スカイキャッスル」の絵本がありました。
南沢泉(木村文乃)は、紗英に、育てたトマトを引っ越しの挨拶にきました。
「南沢と申します。これうちで育てたトマトです。パブリックの共用施設や図書館もあると聞いて子供の為と言いながらとおもっています。」
「もしかして南沢さん何も知らないで引っ越してきたの?」
少し、新参者の泉を小馬鹿にする紗英。
「以前、どこかでお会いしていません?」
「いえ。人違いじゃないですか。」
「もしかして、南沢青葉くんのお母さまでいらっしゃいますか?私は浅見瑠璃の母、浅見紗英です。」
「ごめんなさい、人付き合い苦手で…」
「あの、これ、前の住人の方のものですよね?」
「ああ、これ私が、香織さんに貸したものなのです。」
やがて私も知る事になる…スカイキャッスルで起きた悲しい事件を。
幸せそうな親子に起きた哀しい真実を。
ふと、タブレットを覗くと、ファイルに残された、遥人のブログを見つけました。
「成績がうまくいかないと父は殴る。母は僕を見ぬふり。僕はずっと地獄にいる。死ぬべきは親だ。」
遥人が父から虐待を受けていたことが仄めかされていました。
遥人が紗英からタブレットを貸してほしいと言ったのはこのためだったのです。
スカイキャッスル1話感想・みどころ
幼き頃に、父が逮捕され、貧困を生き抜いてきた少女。
その少女が、南沢泉の可能性が高いですね。
当初は、優秀な地位にこだわる、浅見紗英か、今回、初回にして、謎の死を遂げた、香織かと思いました。
それぞれの家庭で起こる受験戦争。
2人姉妹のうち、成績優秀な長女を可愛がるばかりで、次女にはあまり目を掛けない、というよりも期待していない、浅見家。
とにかく、子供達が心配です。
瑠璃は母の期待に応えようとモチベーションを高めていますが、親の知らないところで今後覗かれてゆくだろう、瑠璃の人間性が気になりました。
妹の真珠は大人しい反面、心の奥底ではどんな思いで過ごしているのでしょう。
母親を「浅見家の人間として認めない」と頑なな態度をとる2人の祖母、雪乃の、紗英との因縁が興味深かったです。
今でいう、教育虐待とモラルハラスメントを繰り返す、二階堂家。
亘を演じる鈴木浩介さんが、ドクターXの原守を演じた人とは思えない程、緊迫感がありましたね。
彼が登場するだけで、背筋が凍ります。
息子の翔がいずれ、心を病んであらぬ方向に爆発しないことを願っています。
合格率100%の受験コーディネーター、九条彩香はミステリアスでどこか、ゾクリとさせられる圧がありました。
九条が冴島家の何かを知っているのは間違いないようですね。
そして、穏やかに見えた冴島家は、遥人へのDVが横行するなか、香織は何もできなかった様子が感じ取れます。
香織自身息子を愛していながらも、見てみぬふりをする以外、自身を暴力から守るすべがなかったのでしょうか?
二階堂家と少し似ていますが、二階堂杏子は忠誠に見えて、芯の強い女性。
必ず、翔を守り抜くことを期待しましょう。
妻たちも夫も、そして子供達も何かしらの心の鬱屈を抱えて生きているダーティなみどころがありました。
冴島香織の死は果たして、夫からの息子へのDVだけが原因なのでしょうか。
そして、紗英をかつて知っているであろう、スカイキャッスルの新しい住人、南沢泉の素性が気になる1話でした。
泉は一見、気さくで家庭も平穏ですが、紗英に対して、復讐めいたものを感じました。