妻、小学生になる5話あらすじネタバレ
ついに、小学生「白石万理華」として生きる貴恵(石田ゆり子)の母、白石千嘉(吉田羊)が、万理華(毎田暖乃)に怒鳴り散らし、手を上げようとした腕を掴んだ圭介(堤真一)。「あなた・・・なんてことするんだ。あなたが育てられないのなら僕が万理華さんを引き取ります」
「万理華、この人に携帯を買ってもらったり、友達のお父さんに私の悪口吹き込んだの?良かったね、この人が育ててくれるって・・・もう勝手にしろよ!」
携帯電話は小遣いで買ったなどと誤魔化しますが、何もかも信じられない千嘉は、万理華と共に、圭介を追い出しました。
万理華が虐待寸前の状況だからこそ、圭介が助けたにもかかわらず、万理華はあのまま放置しておいてよかったと伝える万理華。
滾々と圭介に説教し、万理華は半分自分はアラフォーだからこそ、あの程度のキレ方には慣れていると答えた万理華。
そして、貴恵として、貴恵の母親自身も感情が不安定で心に余裕がないことをぽろりとこぼすのでした。
貴恵として、麻衣と圭介と楽しく過ごす万理華。
麻衣は3人で川の字で寝ることに。
ふと、麻衣の寝顔を見た万理華は、「10歳の頃と寝顔は変わらない」と貴恵としての母の顔を覗かせるのでした。
翌日、圭介は朝食を作る万理華が、一瞬、貴恵に見えました。
圭介は出勤後、「ラビットフーズ」副島(馬場徹)や宇田(田中俊介)や、守屋と共に、新しいトマトソースの企画がうまくいきそうな予感を共感し合っていました。
しかし、結局は幻で、貴恵は小学生「白石万理華」のふりをして過ごすことに。
一旦は家に帰り、母親の様子を見守りに行きました。
千嘉は案の定寝ていて、そんな彼女にそっと毛布をかけてから学校へ行った万理華。
メールでは子どもらしく「昨日はごめんなさい 学校へ行ってきます」と送信。
千嘉は万理華に複雑な思いをますます抱えました。
と貴恵の一人娘、麻衣(蒔田彩珠)は、取引先の愛川工務店の愛川(山西惇)の一人息子、蓮司(杉野遥亮)から連絡があって、友達の結婚式で東京に行くけど、パソコンの買い物を付き合ってほしいと頼まれました。
寺カフェには、守屋(森田望智)と幼稚園教諭をしている詩織(水谷果穂)が偶然来ていて、麻衣は彼女達と知り合います。
麻衣は蓮司のことを弥子(小椋梨央)に相談し、それが恋だということを指摘されてとぎまぎするのでした。
詩織と守屋ともついでに隣同士で親しくなった麻衣は新しい出会いにときめくのでした。
一方、千嘉のことで悩んでいた万理華は、圭介に相談。
千嘉にとうとう真実を話す決意を固めた万理華は、念のため、圭介にその場に立ち会おうことを相談するのでした。
その日、麻衣は愛川蓮司(杉野遥亮)のパソコンを買いに付き合いました。
偶然、人助けをする蓮司に協力し、パソコン屋に並んで、胸が少し高鳴るようなひと時を過ごします。
同じ頃の夕方、圭介は白石親子と対面し、万理華と新島親子の関係を千嘉に慎重に伝えることに。
マスター(柳家喬太郎)のお寺兼カフェで話し合うことに。
千嘉に万理華が貴恵の生まれ変わりである状態を告げました。
そして、千嘉に真実を告げずに会っていたことを謝るものの、千嘉はにわかには信じられず、人の家の子供に何をしているのかと訴えて、万理華を連れ帰ってしまいます。
友利は偶然その様子を見ていたので、圭介と麻衣にのちに接触。
2人が未だにあの小学生の女の子を姉の貴恵だと言っていることを疑っているけど、姉ちゃんのようなところも否めないと思う友利。
ここで、友利は、貴恵自身も母親が相手に過度に期待し、些細なきっかけで裏切られたと分かると、感情が不安定になる女性だったという子供時代を圭介に伝えました。
貴恵は幼い頃から、母親の機嫌をとり、顔色を窺い、母親の鉱物のオムライスを作って喜ばせようとするなど、心理的虐待を受けていた模様。
その頃、千嘉は元夫が再婚し、子供が生まれたことをSNSで知り、苛立っていました。
やがてその苛立ちは、万理華に翌朝、向けられます。
そこで、貴恵としてとうとう、万理華は口をききます。
「邪魔なんだよ!習い事だってちゃんと行かせたのに・・・あんたの為に何もかもしてきたのに。」
「今までも娘にそんな言葉をぶつけていたの?・・・子供が黙って聞いていると思った?」
「万理華?あんたどうしちゃったのよ」
「嘘をついてごめんなさい・・・どんなことでも私はお母さんの味方だから」
ここで、夫との離婚をきっかけに、万理華の心に傷を負わせた記憶を思い出した千嘉。
「あんたのせいで、あんたを生んだせいで私の人生めちゃくちゃなんだよ。もう・・・消えてくれないかな?」
お酒を飲み、ストレスを抱え、子供には絶対言ってはならない言葉が出た千嘉。
万理華はいつしか、母親の顔色を窺うように生活し、気を遣ってきました。
千嘉は万理華がオムライスを作ってまた出て行ったことに、自身が万理華にしてきたことや、万理華に対して最初は優しい気持ちを持っていたことを思い出し、後悔します。
千嘉は万理華がオムライスを上手に作ったことや、今までずっと「ママ」と呼んでいたことが「お母さん」と呼ぶようになったこと、したたかで大人びた態度をとること、今までは大人の顔色を窺っていた娘と別人だとようやく気付きました。
そんな千嘉に対し、新島貴恵としての記憶を持っている万理華と新島家が交流することで、貴恵の中にある本来の万理華の記憶を引き出す努力をしようと提案。
友利は文才高校生、出雲凛音(當真あみ)とカフェで会って彼女に話しかけますが、凛音は倒れてしまいました。
慌てて救急車を呼ぶ友利。
その頃、1人の怪しい男(水川かたまり)が街を歩いていましたが、彼はなんと警官の体を通り抜けられる程、実体がありません。
謎の男の正体に次週、迫ります。
妻、小学生になる5話感想・みどころ
千嘉にいよいよ真実を告げるものの、万理華が亡き妻、新島貴恵の生まれ変わりであるというにわかには信じがたい現実を受け止められない様子は共感。
小学生の子供が、他人の中年男から自分の妻の生まれ変わりなんて言われても戸惑いますし、関わらせたくない気持ち分かります。
本日のエピソードでは万理華と千嘉の間にあった複雑な歩みと同時に、貴恵自身も、母親の機嫌や感情に振り回される被虐待児だったことが判明しましたね。
友利が話していたように、貴恵は母親にとって「母」の代わりをしていたという言葉が深いし心が痛かったです。
千嘉自身が本来は、娘を愛そうとする不器用な母親であるものの、恐らく千嘉自身も家族関係の歪みから愛すること、自分を大切にすることに関して人には見えにくい苦悩を抱えていると思いました。
千嘉が夫との離婚を境に、どんどん娘の万理華に攻撃的になっていて、おとなしく母親を少しでも笑顔にしようと我儘や甘えを言わないように健気に振舞う万理華の姿に胸が詰まりました。
不運な事故で亡くなった貴恵が、自身の子供時代と重なる部分のある今を生きている万理華を天国から見て、きっと成仏する前に放置できずにはいられなかったでしょうね。
「消えてくれないかな・・・あんたを生んだせいで何もかもめちゃくちゃ」
思わず日々のストレスと、残された万理華とどう接していいか分からず、お酒を飲んだ時に出た言葉は、小学生の女の子にどれだけその繊細な心が傷ついたか・・・。
消えてくれないかな・・・万理華がこの瞬間から、貴恵に生まれ変わった瞬間だと思います。
そんなことを言われたら自分は母にとって邪魔な存在なんだ、私はどうしたらいいんだろう?というような万理華の真っ直ぐで混乱した瞳にヒリヒリしたようなものを感じました。
愛されることを知らない母との日常で、生きづらい万理華を貴恵が今、前世の記憶として救っていることは、白石万理華にとって、光になっていると良いですよね。
圭介が、万理華の中に今、貴恵が存在しているからこそ、新島家と白石家がお互い助け合うことで、白石万理華を救い、取り戻すことを提案した終盤のシーンは温かい。
新島家にいる万理華は、麻衣と圭介といる時は心から笑っていてホッとしました。
万理華自身の記憶や人格はないものの、貴恵の中に息を潜めているだろう万理華も温かい家族の時間に安心できたらいいな。
不器用で頼りない圭介の一歩ずつ歩み寄る優しさは、大人になり、母となった貴恵も、子供時代の「貴恵ちゃん」も毛布のように包んでくれたのではないでしょうか。
千嘉に対し、貴恵が「私はお母さんの味方」「嘘をついてごめんなさい」と言ったシーンは、貴恵自身が彼女の母親に寄り添うようで切なかったです。
千嘉にも目の前にいる娘が、言葉選びや態度で、我が子、万理華とまるで別人だと気づくシーンもドキっとさせられました。
調理実習でも不器用だった娘が、朝はお弁当をしっかり作り、自分のことをこれまで「ママ」と呼んでいたのが、「お母さん」と呼ぶようになったり、薄々、万理華のようで万理華じゃない変化に気付いていた千嘉の戸惑いにも共感。
「今までもそんな言葉を娘にぶつけていたの?」と貴恵として初めて千嘉に話しかけた瞬間もゾクり 毎田暖乃さんの演技の幅の広さを感じました。
終盤に登場した、人の体を通り抜けられる男と、天才小説家の高校生、出雲との関係も気になります。
まさか、出雲もこの男の生まれ変わりを経験しているのかな?
男性が警官の体を幽体のように通り抜けている間、出雲は突然、気絶した瞬間は何かが怒っている匂わせですね。
2つの家族が繋がる時、貴恵の存在を尊重するとともに、失われた白石万理華を取り戻す第2章と言える5話でした。