うちの弁護士は手がかかる4話あらすじネタバレ
蔵前勉(ムロツヨシ)ら「香澄法律事務所」面々は、天野杏(平手友梨奈)同僚達の名前を憶えていないことに驚きます。
パラリーガルの丸屋泰造(酒向芳)、岩渕亮平(日向亘)、先輩弁護士の辻井玲子(村川絵梨)だけでなく、名前も覚えていません。
杏は、丸屋を「あなた、プリンターがうまく動かないんです」と言ったり、岩渕のことも「若い人」など、本当に誰の名前も分からないのです。
「一緒に働く仲間ですよ、絆とか助け合いとかに繋がりますよ。」
「絆や助け合いは必要ありません。仕事のことやクライアントの名前は覚えます。」
蔵前は相手のことを知り、情報を共有することで分かり合えて、スムーズに仕事できるようになると、杏に助言していたのですが…。
そんな折、杏は所長の香澄今日子(戸田恵子)に呼ばれ、山崎慶太(松尾論)が手を焼く、強盗致死事件の裁判員裁判に協力するよう、命じられました。
今日子は、裁判員裁判は見栄えの良い人が有利という理由で、杏と山崎が協力して裁判に挑むようになりました。
杏は、強盗致死事件を研修でしか覚えたことがないとのこと。
被告人、30歳の日雇い派遣働者の木原健太(戸塚純貴)。
木原は深夜3時頃、人気のない路上で被害者の後藤敦(伊藤孝太郎)29歳と、と肩がぶつかってもみ合いになったとのこと。
揉み合ううちに、階段から転落した後藤は頭を強く打ち、病院へ搬送されたものの、その後、死亡。
木原は一度はその場から逃走したものの、自首。
しかし、現場から後藤の財布とスマホがなくなっていたことから、検察は強盗致死として木原を起訴。
金品を奪おうと思っていたら強盗致死、そうじゃなければ傷害致死。
傷害致死は懲役3年以上、強盗致死は死刑の場合もあります。
山崎は量刑が軽い、傷害致死を主張するつもり。
ところが、杏はこのケースは、強盗致死だと言い出し、金品を奪ったことを認め、自首したことアピールして減刑を狙うと言い出してきました。
裁判員裁判は「早く」「安く」「厳しい」と、辻井。
そこで、減刑を検討する、蔵前ら。
蔵前は杏にメモを渡します。
人の名前を覚えて、調査するには、犯人の特徴を書くことを提案。
木原と対面し、木原は無気力で、自分は生きていてもどうでもいいと吐露。
「減刑をして社会復帰をしようとこの前約束しましたよね。」と、山崎。
一方で、蔵前は違いました。
「彼の目を見てそんなに悪い人には見えません。前科以降、犯歴もありません。」
杏は蔵前と共に木原の近隣住民に聞き込み。
乱暴にドアを叩く杏を優しく諭すように注意する、蔵前。
ミュージシャンを目指してバンド活動をする女性、花村藍子を疑います。
また、帰ろうとする蔵前と杏が気になる別の女性が…。
山崎は強盗致死事件だと断定する書類を作成。
翌日。
第一審が開始。
証人たちは、暴力沙汰を繰り返す木戸の様子を証言。
検事の清川は、木原が10万円を他人の口座に振り込んでいる映像を入手。
被告人が被害者の財布を奪ったのではないかと叩きつけました。
さらに、杏は感情を量刑に持ち込むなと別の弁護士に抗議。
「もういいよ…山崎さん、俺なんかいてもいなくてもどちらでもいい。早く終わらせたい。」
「本当に早く終わらせたいんですか?」
蔵前は木原に違和感が拭えません。
杏があまりに弁護士として依頼人に寄り添わない態度に、山崎は苛々。
「被告人はこれ以上、何もできることはないと認めています。」
「諦めているんだよ!弁護士が依頼人に寄り添わないでどうするんだ!君は弁護士失格だよ。」
その言葉に、姉のさくらに言われたことと重なり、戸惑いを隠す、杏。
しかし、山崎は力不足で案件から降りざるを得ないことに。
蔵前と山崎は共に帰り道を歩きます。
「僕は弁護士になるまで、5浪して…ようやく。諦めない、それが僕のとりえなんですよ。天野先生と僕は正反対ですよ。18歳で受かる相手とは合わない。」
「天野先生ね、寝ずに頑張っていて、皆さんの名前もノートに書いて覚えようとしています。人の心は学校や参考書では学べない、前に進んでいるんですよ。」
その後、山崎と別れてから、元妻、カオリ(安達祐実)と共にラーメンを食べます。
「デコとぼこが合わされば、仲が良くなることもあるよ。」
カオリに木原が自暴自棄になっている理由を探る為、背景を多少調べてもらいました。
翌朝。
杏が名前を覚えるためと、山崎の悪口を書いたノートをなくしてしまいました。
一同手分けして探すものの、見つかりませんでした。
杏は現場へ行き、木原の免許証と財布を発見。
財布はなんと通りすがりの男性が、3万円も入っていたので、使ってしまったとのこと。
男は、事件現場を女性が走り去ったと証言。
その女性に見覚えがあるとピンときた蔵前。
それはあの、アパートで見かけた女性でした。
「僕の仮説をきいてもらっていいですか?」
その後、公判当日。
木原が財布を盗んでおらず、財布を盗んだ男も出席。
木原はある女性Aさんの身代わりで逮捕されました。
被害者はAさんの元交際相手、彼女は元交際相手との様々な写真を隠さなければならなかった、彼女には夢があったから。
「スマホが見つからないのはまだ持っているからでは?」と蔵前は推測。
木原と彼女は同じアパートの隣人同士。
「僕にはわかるんですよ、何もないと実感するとキラキラしている人を目の前にした時、自分も誰かのために生きたいと思えるようになる。」
「後藤さんを死亡させ、スマホを持ち去ったのは花村藍子さんです。」と、杏。
藍子は大手事務所からデビューが決まっているシンガー。
そのことは、カオリから調査してもらいました。
また、花村と会った際、蔵前が「木原さんをご存じですか?」という名前を伝えた際に、彼が同じマンションの住人であることをわかっていたうえで、蔵前と杏に応対していました。
さらに、裁判の席で、木原の妹が登場。
妹は、蔵前が藍子と話した後に、見かけた女性でした。
「母と私は、前科から出世した兄の消息を心配していました。親戚に借りた大学の学費を…兄が送金してくれていました。」
妹が親戚から借りた大学の費用を送金するべく、他人の銀行口座に振り込みをしていたのです。
「木原さん、もう一度、お伺いします…、後藤さんを殺害したのはあなたではありませんね。」
木原は、ストリートミュージシャンをする、藍子の歌を温かく見守って聞いていました。
「…木原さん!もうやめて!こんなのおかしい!やっぱり間違っています。弁護士さんの行ったとおりです。」
「違う…違う!」
藍子は、後藤から交際していた当時に、自分と肉体関係を持った写真などで脅されていました。
思わず、藍子はナイフを手に後藤を脅し、スマホを取り返そうとしました。
後藤は驚いた拍子に転落死。
それを木原が庇いました。
「木原さん…!」
「花村さん、あなたには夢がある、行って!」
裁判終了後、連行されていく、藍子に複雑な念を抱く、木原。
蔵前に彼女に後半日を知らせたことを抗議。
「どうして彼女がここにいるんだよ」
「裁判の日時を教えました。」
「あなたは彼女を救いました。けど、あなたは自分の人生から逃げたかったのではないですか?自分の人生は誰かの人生になったりはしません。自分の人生を生きて下さい。あなたは言いました、自分なんかいなくても誰も困らない、代わりはいくらでもいる…みんな同じだよ、馬鹿野郎。それでも前向いて歩いて走って転んで、進まなきゃいけないんです。」
「彼女はどうなるんですか」
「傷害致死。情状酌量も考慮されます。」
「なんでそんなことわかるんだよ」
「この人、マネージャーなんです…人の目を見ればわかるそうですよ。」
横から口出しする、杏。
杏が、事務所で、山崎と蔵前、丸屋の名前を覚えられるようになり、今回の案件も解決して、祝杯。
そして、杏のノートは冷蔵庫から見つかりました。
山崎は自分の悪口を書かれて、怒り心頭。
間もなく、さくらが杏を訪ねてきます。
「ここを貸し倉庫にしてもいいわね。あなたは弁護士には向いていないのに。」
さくらと杏の確執を目の当たりにし、今のところは見守る事しかできない、蔵前なのでした。
うちの弁護士は手がかかる4話感想・みどころ
人の名前が覚えられない、依頼人が被告人だろうと誰であろうと人の気持ちや、相手が不愉快な気分を得ても察することが苦手な、杏。
少し発達障害?と思うところが前回のエピソードでもありましたね。
それでも、法律の知識と並外れた考察力、厳しい目線で依頼人の背中を押すところが、杏らしい。
強盗の前科がありながら、妹の大学費用の手助けなど、心根は優しかった、木原。
恋人からリベンジポルノともいえる写真を「弱み」に利用され、歌手としてのメジャーデビューの道も閉ざされる寸前だった、藍子。
そんな彼女と元交際相手であり、今回の事件の被害者の後藤の様子を目の当たりにしていた木原の人助け。
しかし、本当の自分と向き合うことから逃げている点を、蔵前に厳しく指摘されたのち、木が本当に気づくべきことに目覚めて良かったです。
ラストスパートで、杏が蔵前、山崎を始め、丸屋の名前を覚えたところはほんの少しでも人のことに関心を向けさせた、蔵前の努力が実ったと思えました。
一方で、姉のさくらがなぜあそこまで妹の杏を潰したいのかが尚更気になる4話でした。