海のはじまり5話あらすじネタバレ
海が水季と暮らしていた頃、水季は海の髪の毛をよく編んでいました。
「ママ?ママはいいの?」
「髪、可愛くしなくていいの?時間ないから?」
「美容院高くて」
「時間とお金がないから?」
「そういうの聞きたくないよね…。海、ママ、全力でお金と時間作るから髪切りに行こう?表参道に行こう?カリスマ美容師に切ってもらおう!」
一週間の休暇をとれることになったと月岡夏(目黒蓮)から聞いた、南雲水季(古川琴音)の母、南雲朱音(大竹しのぶ)。
一週間、海(泉谷星奈)と暮らしてみることになりました。
海は大喜び。
「良いよ!ずっと住んで良いよ!」
夏の両親に挨拶しようと思っている朱音。
「ご家族にね、挨拶くらい」
「それがまだで…実家の家族に挨拶できていなくて。」
実はまだ夏は両親、月岡ゆき子(西田尚美)、月岡和哉(林泰文)に海のことを話していませんでした。
朱音はため息をつき、「さっさと話しなさいよ、言われた方はイラっとするんだから。思っていたっことってすぐ水季もあなたも言うのね。つもりっていうこてゃまだオフrに入っていないっていうことなの。だって月岡さん、俺のせいだって話ややこしくするでしょ。」とせっつきます。
「だって風呂…」
「なに?お風呂がなに?…なに?」
海に向けて、微笑む朱音。
言い訳がましい夏と口やかましい朱音の姿に、海は大笑いします。
「ママみたい。」
「海ちゃんはすぐお風呂入って偉いね!」と翔平(利重剛)。
「海、お風呂すぐ入った!」
学校で海は同級生に放課後聞かれました。
「海ちゃん、いつまでおばあちゃんちで暮らすの?」
「わかんない」
「お母さんと過ごしていた家で暮らせたらまた一緒に帰れるね。バイバイ。」
海はなんとなく寂しい表情を見せました。
「ねぇ海ちゃんの好きなもの教えてよ。なんか付き合いたてのカップルみたい。」
「ねぇ7歳の子ってさ、いつもこうやって縛ってる?」
「おばあちゃんがやっているんじゃない?夏君、髪やってとか言われてる?」
「いや、分からない。」
「もう性格が出てる。ゆるいなー。こうやってキュってやって?痛くないから。」
夏に自分の髪をほどいて三つ編みを練習させる、弥生。
「やってもらったな。すごい早くて痛いの。作業って感じ。お父さんやってていうとお母さん怒るし、お母さんやってていうとお父さん怒る。だからこう…自分で自分の事やるのは、どんどん上手になった。ごめんね…いつも理由付けて親に会わせなくて。嫌いなの」
「うん」
「好きなタイプは家族を大切にする人ですっていう…あれ、ごめん」
「嫌いでいいよ。親だって人だし。」
「月岡くんの両親凄いわ。どうやったらそうなるの?月岡くんの家族、海ちゃんのことどう?まだ言ってないの?」
「三つ編み編むのは弥生さんが…今度、実家で説明することになっているから。」
「そうなんだ。練習しておく?」
その頃、朱音は海の担任(山谷花純)。
「転校する話?」
「転校をする話をまだ先延ばしをする話。」
「ママもよくそれしたよ。」
「いい年して…(笑)海ちゃん、海ちゃんママに似ていないところがあるね。ママは嫌なことはいやっていう人だったよ。」
校庭のラインを無邪気に歩く海を見守る、朱音。
「全部似ているよ。」
「海ちゃん、嫌なことはいやって言っていいのよ。転校のことはみんなで考えよう、家族みんなで。」
「夏くんも?」
海のことを家族に伝えるため、実家に帰る夏。
しかし、夏を出迎えたのは弥生(有村架純)を結婚報告だと勘違いし、信じる月岡家。
弟の大和(木戸大聖)も大喜び。
「夏、突っ立ってないで早く座んな!」
「とりあえず食べよう…」
「でもコロッケ食べながら聞く話じゃないし」
「そう?じゃあとりあえず食べよう!」
「その…子供がいる」
「え?!あっ!そっち!」
「おめでとう!」
「やだ!お母さんも全然。怒られると思った?!怒らないよ。いつ生まれる?」
「ごめんごめん楽しくなっちゃった。じゃあとりあえず弥生ちゃんの状況から」
「予定日いつなの?」
「弥生さんの子じゃない。」
「あんた浮気したの?」
「違う、してない。待って説明するから」
一気に深刻になる、月岡家。
「少し前に葬式があってそれが亡くなったのが大学の時に付き合っていた人でその人が大学の頃子供を生んでいたって知って。」
「ん?子供できたって?」
「できたとはいってない、今、7歳…」
「何も知らなかったの?その彼女から、何も聞いてなかったの?」
「妊娠は聞いていた。おろしたと思っていた。」
「なにそれ…お母さんなにも聞いてないんだけど。」
「心配かけると思って」
「隠したの?学生の分際で…同意して中絶…そうさせたってことはあんたがそうさせたことなの。中絶が悪いと言ってないの。生むのもおろすのもその子なの。でも生むって言われていたらどうしていた?それも隠した?心配かけるじゃなくて隠せるって思ったのよ。男だからサインして同意して優しい言葉をかけて終わり。体が傷つくこともないし、悪意はなかったんだろうけど、でもそういう意味なの。隠したってそういうことなの。」
「そうだと思う。隠せるって思ったんだと思う。」
「うん、隠したのは良く無かったけど」
「違うんでしょ、生んでたんでしょ。」
「だから言ってるの!ああ生きていて良かったんだから。そんな呑気なこと思うのお母さん絶対許さない。弥生ちゃんのことは任せる。弥生ちゃんの意志に異論はない。でもなにか強要させるのは許さない。夏はそういうの無いと思うけど。名前は?」
「海」
「海?」
「うん」
「女の子?」
「うん、海ちゃん…。お母さんさ、最近ちょうど孫がほしいなって思っていたとこ。連れて来て、会いたい。」
「うん、お父さんも会いたい」
「俺もずっと姪っ子に会いたいと思っていた。」
「うん」
月岡家。
「水季さんなんで亡くなったの?」
「子宮頸がん」
「それも知らなかったの?」
「うん」
「お母さん人生で一番大変だったころ、いつかわかる?」
「離婚した頃?」
「離婚して再婚するまでの間。夏と生活していた頃。お金と時間ないと気持ちまでどんどんすり減っていくの…全然美容院行けないし。行ったら行ったでなんか罪悪感あるし。あの頃のお母さんなんか嫌だったでしょ?」
「さみしいこともあったけど、でも…そこまでじゃないっていうか…ん?なんだっけ?うっすらとしか覚えていないけどお母さんの友だち来てくれたり」
「早い事諦めつけて人の手を借りることにした。母親一人で寂しい思いさせないなんて無理よ。水季ちゃんが誰にどのくらい助けてもらったか知らないけど知ろうとしたほうがいいよ。その人から教わる事多いと思うよ。」
「うん」
「お父さんどうしているかな」
「お風呂だよ」
「違う、元気しているかな」
海は翌日、夏休みを利用して津野(池松壮亮)の図書館へ。
「津野くんに会いに来たの。」
「ジュースどっちがいい?」
「オレンジ!今度、夏くん来るの。パパとおじいちゃんとおばあちゃん」
「夏くんのお友達のお姉さんいるでしょ?」
「弥生ちゃん!」
「俺は良いよ、海ちゃんには助けてくれる人いっぱいいるから。」
その後、海と水季のことを振り返る、津野と先輩の女性図書スタッフ。
「突然現れたり、病気で亡くなって…」
「支えていたのは津野くんと私くらいで…モヤモヤする」
「血でも法律でも繋がっていないからね、弱いもんですよそばにいただけの他人なんて。」
夏は海を実家に連れてきました。
「南雲海です…」
「母です」
「父です。」
二階から降りてきた夏の義理の弟、大和(木戸大聖)は海を見た瞬間、笑顔でいっぱいになりました。
海を膝に乗せ、テレビゲームをする大和。
大和は、亡くなった母を見せました。
「海ちゃん、俺がこっちのママ、ママって呼んでいるの内緒ね。今度、海ちゃんのママにも会わせてね。」
「うん。シー!だよ。」
海はその後、南雲家に帰宅。
夏と弥生は、電話しながら、夏と海の南雲家の様子を聞きます。
「良かったね、大和君、子供好きそうだし」
「好きだし懐いていた。弥生さんの意志はすべて尊重するって言ってた。」
「有難う御座います」
「次の土日休み?」
「うん休み。でも2人の時間、優先してくれていいよ。」
「でも海ちゃんが会いたがっていて…」
「え?なら会うけど?」
海が会いたがっていることに嬉しそうな顔をする、弥生。
その頃、朱音に電話をしたゆき子。
「あの、月岡夏の母です。こちらこそ挨拶が遅くなって済みません」
「海、今日の事楽しかったみたいで帰ってからずっと話しています。」
「近いうちにお伺いしていいですか?水季さんにも会いたいので。」
「ええ。」
弥生は美容院に来て、時間と余裕がない女性に出会い、自身を重ねます。
夏は、海の父として接していく一歩として、南雲家で過ごすことに。
海は水季のベッドに夜中にいるかのぬいぐるみを持って、やってきました。
寂しがり、不安な様子です。
「ママなしで寝る練習するんじゃなかったの?ママがいないと寝れない子になっちゃうよ。」
「ママがずっといればいい。」
「ママいなくなっちゃうんだってば」
海に聞こえないくらいの小声で本音を呟く水季。
「今いるもん」
「そうだね」
それは水季が、恐らく、子宮頸がんの治療をしていた時期でした。
「ママ、今一緒にいるからね。一緒にいるうちは一緒にいたほうがいいよね。」
そして、今は夏がその部屋を使うことになりました。
「おばあちゃんが暇ならお風呂掃除しろだって!」
笑顔の海が飛び込んできました。
「水季とここで眠ったの?」
「うん、ちょっとだけママがちょっと元気なかったから。その前は図書館の近くの家で2人暮らし。」
「その家、今度連れて行ってくれる?」
「うん、良いよ!」
ふと、津野は自宅で水季が置いて行った海の髪飾りを見つめました。
夏はお風呂上がりの海の髪をドライヤーで乾かしていました。
「月岡さん、月岡さん?」
「はい」
「熱かったら熱いって言えるから。乾く前に風邪ひいちゃうわ。」
「明日の朝、何合焚いたらいいかな」
「何か楽しいことあった?」
「何合焚く?」
「四人分でいいんじゃない?」
「それが何合かって聞いているの。」
「夏君まだー!まだー?早くして遅いよ夏くん」
夏と海の微笑ましいやり取りと夏と少しずつ家族になっていこうとする、朱音と翔平なのでした。
海のはじまり1話感想・みどころ
月岡家の温かさと人情が身に沁みますね。
弥生のことも、水季のことも両方を見た上で、夏の母、ゆき子が放った言葉は、夏が人として愛情もって育てられてきたことがわかります。
「男だからサインしてお金出して優しい言葉かけてそれで終わり。体が傷つくこともないし、悪意はなかったんだろうけど、そういう意味なの。隠したって意味ないの」
「生むのもおろすのもその子なの」
ゆき子の言葉の奥底に、夏と、水季への愛情を感じました。
「弥生さんがどうするか異論はない。あんたがなにか強要していないといいけど。夏はそんなことする子じゃないと思うけど」って、2人の夏に関わった女性を本当の娘のように心配するゆき子に涙が止まりませんでした。
夏は海の父になろうと、弥生に髪の結び方を教わったり、朱音から子育てのいろはを教わりながら一歩ずつ海に歩み寄ろうとしている健気さに惹かれました。
弥生と親の愛情不足の環境を聞いた時も、「親を嫌いになって良いよ。親も人だからね」という言葉の掛け方が素晴らしかったです。
弥生と夏の家庭環境がいかに対照的かが伝わりました。
ステップファミリーでも温かい気持ちで苦楽を乗り越えてきた夏と、寂しい思いをして早く自立しなければならなかった、弥生。
弥生はしっかり者の長女がそのまま大人になったような女性ですよね。
彼女も過去のエピソードで甘えられる存在、頼れる人を本当は求めている部分があると言っていましたが、今日の理想のタイプは家族を大切にする人ですよ?
弥生にも家族と違う生き方をする自分を許して、夏や海との新しい日常に仲間入りできたらいいなと思いました。
海と水季が暮らしていた部屋がとても切ないですよ。
海が寂しがって、水季の部屋に来た時も、水季の「ママいなくなっちゃうんだってば」という言葉にとても胸が締め付けられました。
水季が子宮頸がんでもう海と一緒に過ごせる時間が限られていることを意味しているし、気力のない水季の声がとても、とてもつらかったです。
幼い海には母の病気がどれだけ進行しているのかわかるかわからないか微妙なところだと思いました。
海は月岡家に出会い、南雲家の祖父母に出会い、そして、遊び友達で今はいてくれる弥生の存在や、時折気に掛ける津野がいて、恵まれた環境で育てられていて良かったです。
まだ、弥生が海の母として、認められるか分からない複雑さ。
お金も時間も余裕がない女性が母になりゆく葛藤と生活を支えなきゃならないプレッシャーが本日のメインテーマでしたね。
子供と向き合いながら、親も子供から学んで親になる背中を見守りたい5話でした。