100万回言えばよかった最終回あらすじネタバレ
悠衣(井上真央)は、朝、直木(佐藤健)が朝食にハンバーグを作っているのを見て、信じられずにいました。
しかし、直木に直接、触れたり、抱き締めることができて、奇跡の出来事に涙を流すのでした。
「一緒に飯も食いたかったし、こうして一緒に過ごしたかったし・・・ねぇやっぱり」
悠依の頬を両手で包んで、抱きしめる直木。
「こうしたかった…」
譲(松山ケンイチ)にも事情を話し、3人にとって優しい時間を過ごせることになりました。
直木は気づいたら、家にいて、実体化したそうです。
直木に店で洋服を選んでもらい、生前の時と同じデートを楽しむ悠依。
二人で温かいカフェオレを飲んで、のんびりと座ります。
悠依はここで、直木に改めて、自身の生い立ちを話しました。
母親は美容師で、悠依に愛情を注いでくれたものの、再婚相手が子供も悠依の母親にも危害を加えかねない人物でした。
そこで、母親は悠依を勝(春風亭昇太)らの里親にあえて預けていたのです。
その後、直木の両親に会いたいという悠依の願いを聞き入れ、対面することに。
直木が作ったハンバーグを渡すと、美味しいと声を揃えて食べます。
母、佳織(長野里美)は直木に自分たちが今まで虐待してきたことを心の中で振り返り、謝りました。
直木の父(相島一之)も、直木が既に生前、自立して自分の店まで持ったことを誇らしく思うのでした。
ここで、直木の弟、拓海(青木柚)の勤務先を教えてもらいました。
拓海は、両親から亡くなったことを知らされていませんでした。
すっかり拓海は元気で、自分のせいで兄の体内を傷つけてしまったこと、虐待の根源を作ったことを謝りました。
「ありがとう・・・俺を活かしてくれて。ごめん」
次に、直木と悠依はそれぞれやることがある為に、一旦別れます。
昌通(板倉俊之)と魚住叶恵(平岩紙)の元を訪れ、現状を報告。
昌通は生前、クレーム対応の仕事を必死にして、人の悩みを聞いていたけれど、自分が死んだ当時の記憶はありません。
叶恵は彼を家族として受け入れ、ずっと自分の家で暮らせばいいとフォローするのでした。
その後、涼香(近藤千尋)が昌通に生前、助けてもらったことを話して出てきます。
涼香も実体化していて、普通の人として叶恵や昌通との会話を楽しみました。
莉桜(香里奈)と宋(シム・ウンギョン)と食事をしながら、悠依は今後の為に前に進むこと、「その人の宝物のようになる」と、悲しみから立ち直る決意をしました。
また、居場所のなかった莉桜を友達として、悠依と宋は受け入れ、3人で飲みに行く約束もします。
直木を殺した洋食屋オーナー、池澤(荒川良々)や、少女売春の元締めだった、武藤(神野美鈴)は逮捕され、平穏な時間が流れます。
悠依と直木が暮らしていた家で、ワインを飲み、トランプを楽しむ3人。
自分が完全に成仏しても、託すような言い方をした直木を少し咎めた、悠依。
その後、仲良く食器を洗う悠依と直木に少しジェラシーを感じた譲は帰ろうとします。
ここで、悠依は自分を譲が片思いしているのを既に知っているため、直木と2人男同士で話し合うことを提案。
「さっきの悠依を頼むっていうの嘘だから。悠依の人生だし、悠依が決めることだから。譲さんもね。貴方の人生だ、好きにしろよ。でもほんと…俺、あの時、魚住さんに会えて良かった。貴方に救われた。で、すっげぇ変な時間だったけど、楽しかった。ありがとう、感謝している」
ふと、悠依は直木と行きたいところがあると、2人に声を掛けました。
直木と最後の時間を過ごすために、「しめ」として、悠依は思い出の地へ。
悠依は直木と本当のお別れをしてから一人で帰ってくると譲に伝えました。
譲は悠依にお守りを渡します。
「鳥野直木がいない世界なんかあり得ないって神様に怒ったって良い」
譲は直木と悠依の背中を見守りながら、見送ります。
2人は海が見える場所へ腰かけました。
そこは子供時代の直木と悠依がよく来ていた場所で、直木は先に学校を卒業して、勝(春風亭昇太)と美貴子(桜一花)の元を去っていったことを振り返る2人。
悠依と直木は、ハチドリがなくなることを思い起こします。
直木は池澤英介にひどい殺され方をして亡くなったにもかかわらず、英介の食堂を利用していた子供達に、「かつての優しい英介さんも嘘じゃなかったことを伝えてほしい」と悠依に伝えました。
悠依はやっぱりそれでも自分は池澤を許すことができないと答えました。
ここで、直木は話題を変えます。
「悠依、2年前さ」
「やだな、聞きたくないよ」
「全部は言い切れない。多分最初…、これは絶対言う。悠依ともう一度会えた時、めちゃくちゃ嬉しかった。で、お互い凄い大事だってそういうふうになれてこれ幸せだと思った。俺は悠依とこうなるために生きてきたんだなってこの先の未来、悠依がずっと笑っていてくれるなら俺の人生、全部意味があった」
「私もそう思う」
「俺、悠依の笑っている顔が凄い好き。だから笑っててよ。一人にさせてごめん」
「大丈夫」
「ごめん」
「笑ってられるように頑張ってみる」
「悠依…」
「もう行くの?」
「悠依…ありがとう。さようなら。愛してる」
「直木、大好きだよ・・・愛してる」
「愛してる…愛してる、愛してる、愛してる、愛してる」
「もういい・・・わかった」
「悠依、愛してる」
直木はそう言って、悠依の前から消えました。
悠依が全てを受け入れて、空を見上げると、直木の口笛が。
悠依は真っ直ぐ前を見て、帰り道を歩き出しました。
100万回言えばよかった最終回感想 みどころ
本当の意味で最後に時間を過ごした、悠依と直木、そして、譲。
直木が悠依以外の人物…直木にとって「愛されている」実感がなかった家族との心がようやく通い合うことができて良かった。
特に、次男、拓海の病気を治すために、直木に何度も適応手術を受けさせて医療的虐待をしていた佳織が、直木に「ごめんね」と謝った瞬間は、直木が口に出せなくてもどこかで望んでいた思いなのではないでしょうか。
さらに、当初は妻の行動を異常だと直木を庇っていたものの、家庭でのストレスからDVをしていた父も、直木が生前、自立して店を持ち、元々とても優しい息子だったと振り返った場面も、ようやく直木が得られなかった愛情が届いたと思います。
直木の弟、拓海がとにかく性格が良すぎましたね。
自分の病気のせいで兄の内臓の一部を奪ってしまったこと、直木の人生に暗い影を落としたことを悔いている場面は、優しさがちゃんとあってホッとしました。
また、直木のおかげで自分が活かされていることを感謝していて、この弟が直木の兄弟で良かった。
直木と悠依以外でも、幽霊の昌通と涼香にもそれぞれ人との会話を楽しんでから成仏していくことが予想できる優しい描写が印象的でした。
叶恵が霊感体質と温かい人情味ある性格だったからこそ、昌通の居場所もできましたね。
また、莉桜も宋と悠依の存在に救われて前向きに進める希望が見えました。
悠依、直木、譲が昔馴染の友達のように笑い合い、トランプで大はしゃぎする場面も微笑ましく感じましたが、直木と譲が男2人同士で最後の気持ちの良い別れかたをしたシーンも、涙を誘いました。
「鳥野直木がこの世にいない世界なんてありえないって神様に怒って良い」なんて悠依に言う譲…。
そして、温情ある譲だからこそ、「譲さんに出会えてよかった、ありがとう」と感謝を伝えた直木はそれぞれの人間的な人柄の良さがありましたよね。
さらに、直木は悠依に対して、池澤に惨い殺され方をしたのにもかかわらず、「池澤さんの優しい部分も嘘じゃない」とか・・・。
なんでこんなに人柄が優しい人が殺されてしまったのだろうと余計、思いが溢れ、悠依に共感。
最後に、直木と悠依が訪れたのはかつて子供の時に訪れた海辺…。
別れる前にお互いに出会えて良かった事、大好きなことを伝え合ってからの、「愛している」の繰り返しはずるいですよ…!
どれだけ冒頭からクライマックスまで、視聴者を良い意味で泣かせば…!
愛しているという照れくさくて言いにくい言葉が、こんなにも深みがあって、人を温かく包み込むものだと感じました。
悠依が「愛している」を伝え終わってから、直木が本当に天へ上った現実に還り、真っ直ぐ帰り道を歩くラストが温かかったですね。
もう、悠依は「あの頃」の悠依じゃない・・・。
悠依と同じ状況を今、生きている人にも希望が持てるような、昨日は泣いたけど、明日はほんの一歩、顔を上げて歩ける気がしました。
新しく生まれ変わって、直木の優しさを胸に受け止めながら、前を向いている最終回でした。