10の秘密最終話あらすじ
船の死んだと思われていた由貴子(仲間由紀恵)の生存が確認されました。
白河空港で、以前、由貴子が弁護士をしていた時の関係者が目撃していたのです。
宇都宮と国見が圭太宅を尋ね、そのことを報告し、「仙台由貴子は嘘で塗り固められたような人物」とこぼす関係者。
その様子を聞いていた圭太の娘、瞳は、母の生存を知ります。
圭太(向井理)は、瞳(山田杏奈)のために、今度こそ、元妻である由貴子と最終決着をつけようと決意。そこで、彼女の安全を考慮し、しばらくは圭太の母、純子のところに身を寄せることを提案。
瞳は、また元の平穏な生活に戻りたい、それからもう一度、お母さんに会いたいとこぼします。圭太はそれを納得しつつも、最終的には、由貴子の逮捕に繋がるように動いてすべてに片を付けると瞳に説明しました。瞳は圭太の優しさや父性、両親の現状をこれまでよりも理解し、納得しました。
「10年前の火事」で、翼(松村北斗)の母、夏子の件について、どうしてもまだ確かめたいことがある圭太。
長沼については、前回の長沼が夏子を死に追いやった決定的発言や証拠がなく、四苦八苦していることを記者、只見(長谷川朝晴)から聞いた圭太と翼。そこで記者は、逆に長沼を名誉棄損で訴える方法に出る事を提案。
その頃、宇都宮が長沼に接触。あの、矢吹の手帳とUSBでした。USBには、帝都建設の不正データが記録されています。さらに、不正の証拠とも言える建築のデータについての殴り書きメモも。それは長沼が燃やしたはずでしたが、実は宇都宮が長沼に渡したのはメモのダミーでした。宇都宮は本物の当時のメモをひっそり持っていました。長沼はつまりダミーだと気付かずに燃やしてしまったというわけです。
自分をそうまでして陥れたいのか?と突っ込む長沼に対し、宇都宮はここまで今までしてきたのは帝都建設を守りたいからだと訴えるのでした。
その後、宇都宮は今回、長沼の悪事を世間に公表するのは、「品川」での帝都建設が招いた不正のみ。その条件を飲めば、圭太と翼に、矢吹の手帳とUSBを渡すと言います。
同じ頃・・・。由貴子が瞳を付け狙っているところを目撃した純子は、慌ててその行動を阻止。愛情が希薄な由貴子の母を知っていた純子は、由貴子が子どものことを異常なほど思いやれないのは、良美(山下容莉枝)と会ったことがありました。
良美も由貴子と同様、子どもが親を愛しているとは限らないという独自のエゴを押し付けていました。由貴子と圭太の婚約が決まった頃、純子は良美を訪ねます。
そこで真っ先に、結納は?と聞かれたり、要求に応じないと罵詈雑言を浴びせたほど家庭環境に問題を抱えていたことを知った純子。しかし、良美は最後に順子を引き止めて、「由貴子だけは自分とは違う・・・由貴子の幸せを願っている」と涙をこぼしたのでした。
純子は、「似ているわね、あなたのお母さんと。でもあなたはお母さんよりもずる賢い」と由貴子に皮肉を言いますが、由貴子が瞳に対して、わざと自分を憎み、嫌うように接してきたことを察知。
由貴子は全てを純子から聞き、立ち去ろうとしますが、瞳に呼び止められ、振り返ります。
瞳は由貴子との関係を決別することを決意。「さようなら、お母さん」と言い、由貴子は他人行儀に娘に会釈をしてその場を去っていきました。
翼は大勢の報道陣に囲まれる長沼から母、夏子の命を奪うことになってしまって申し訳ないと謝罪の言葉を述べられました。その行動に興味を示した報道陣たちに追いかけられる長沼を複雑な心境で見つめていました。
地下駐車場では・・・由貴子が二本松(遠藤雄弥)と共に逃亡を図ろうとしますが、宇都宮の仲間である国見らに追い詰められます。二本松は由貴子を逃がすと、自らが国松らに捕まる形となりました。二本松は由貴子にかつて、彼女が弁護士だった頃に助けられた経験がありました。そこで、由貴子の協力者になったのです。
その日の夜。自宅で、唯一の理解者、菜七子(仲里依紗)に、由貴子が一人で逃亡し続けていて、二本松が身代わりに捕まったことを話しました。二本松と由貴子が持っていた多額のお金は警察により押収されました。
その時、由貴子から携帯の着信を受けた圭太。パスポートを渡す代わりに、もう一つ知りたいことがあると圭太は口にして、由貴子と朝7時に対面。
由貴子は元々、圭太の行動を先読みしており、「仙台由貴子は死んだこと」にしていた。やがて、パスポートがないことに気付き、そのパスポートがなければ、お金を海外から送れないため、由貴子は海に飛び込んで生き延びて今に至るのとのこと。
圭太は、由貴子に本当に聞きたいのは、10年前のこと。圭太と由貴子が口論になっている最中に、幼かった瞳が翼と母、夏子が住んでいた別荘へ。そこで、アルコールランプを持っていた瞳はそのランプを好奇心に駆られて手元から離してしまいました。そこで、火事に。
燃え盛る翼の家を見ていた瞳。その瞳を二手に分かれて探していた圭太と由貴子ですが、由貴子は娘を探すと言って1時間戻って来ず、圭太が先に瞳を保護。
やがて、由貴子は当初、瞳を探してはいたものの、長沼が顔に血をつけて逃げている様子を目撃。長沼が翼の母を殺した後、逃げてきたことを察知。
その秘密を知った由貴子は、長沼を脅迫して弁護士になったのでした。長沼が由貴子をやがて、解雇。
圭太はかつて、瞳のことを想うあまり10年前のことは「秘密」にしようと由貴子に提案。それ以前にあの火事で、翼の母が亡くなっていたことをネットで知ったかのようにわざとパソコンでページを開いた由貴子は、圭太に警察に全てを話さないかと言ったこともありました。
しかし、2人は、「墓場までこの10年前の秘密」を持っていくことを覚悟して、隠し通します。
後に、由貴子は長沼に全てを告白。由貴子は長沼にも、「このことを秘密」にしようと口封じ。
つまり、一度は由貴子が警察に10年前の出来事を話そうと提案したものの、圭太が瞳のことを考えすぎるあまりに由貴子に「秘密」にして隠し通すこと貫くことにしたのでした。
「由貴子とはあんなことになったけど、家族として暮らしてきた時期は、由貴子と瞳と自分の3人でささやかな幸せな時間があった。あの時間をなかったことにはしたくない」と本音を吐露した圭太。
それに対し、由貴子は、「あなたとなら小さな幸せで満足できる白河由貴子になれるのでは?実母とは違う家庭的で良き母に」とこぼします。でも、結局なれなかったことを圭太と由貴子は認めます。
その後、圭太は由貴子と別れ、警察に「由貴子には会えない」と連絡後、菜七子に全ては終わったことを伝えます。
それだけでなく、パスポートの件以外、全てを警察に告白しに行きました。
瞳がやがて、純子と共に帰宅。圭太と瞳は親子の絆を取り戻しました。菜七子にも、本物の笑顔が生まれ、同僚、葵(堀田茜)と共にストレスを感じることなく笑える日々が。菜七子は圭太と交際することになり、瞳も安心できるこれまでよりも良好な関係になりました。
圭太は再就職し、そこで、宇都宮に再会。彼とも和解し、別れを告げました。長沼は、全てを自白し、警察に告白。今後は拘置所での生活が待っていることでしょう。
翼は単独で母、夏子にピアノを教わった優しい記憶を思い出しながら、ピアニストとしての再出発をはかろうと自宅のキーボードで練習しています。
最後に、由貴子は・・・。一人、新しい偽造パスポートを手に、「新たな人生」を手に入れるべく、空港にいました。飛行機に搭乗するため、彼女は圭太と別れてから手に入れた新しい自分に生まれ変わろうとしているのでした・・・。
「僕達は、由貴子について新たな”秘密”を抱えながらこれからも生きてゆく」圭太は由貴子の今後を知りながら、瞳と菜七子に本当のことを隠し、その新たな秘密を抱えつつも、平穏意を装うことに決めました。
来月からは、春の新クールドラマ「竜の道」が4月スタート!そちらも放送開始に、実況していきます。こうご期待!
10の秘密最終話感想・見どころ
圭太が由貴子を手助けするかたちであえて逃亡させることで、自分達との決別をはかったのは予期せぬラストでした。
瞳も精神的に母とのわだかまりを吹っ切ることができてよかったですね。これまでの班高貴な瞳とは別人のように彼女自身も圭太や菜七子、自分を見守ってくれる祖母、純子の深い愛情と信頼を経て、大人になりましたね。
由貴子はにしても、図太くて、どこまでも自分が上に行くためなら手段を択ばない女性でしたね。一方で、瞳に「親は子どもを決して愛しているとは限らない」という冷酷な一面をかつて突き付けたバックグラウンドである、母、良美(山下容莉枝)との関係はどこか寂しさ由貴子がどんなに愛情が薄い家庭で育ってきたかが伝わりましたね。
でも、良美が純子に「由貴子だけは自分と違う・・・由貴子には幸せになってほしい」と涙ながらに懇願した姿は、決して良美が娘を想っていないことがわかり、どこか救われる部分がありました。
最後、圭太、瞳、菜七子に本当の心から笑える日々が戻ったことや、長沼が警察に自白して、一番の最凶の根源が逮捕されることになって何よりです。瞳と菜七子には本当は由貴子を逮捕から回避して逃がした事実を隠したまま・・・10の秘密が完結し、新たな「1の秘密」を抱えるミステリアスな圭太が、彼らしい「秘密」の終わり方で決着をつけたと思えたハッピーエンドな最終回となりました。