119エマージェンシーコール

119エマージェンシーコール2話 愛する息子に誇れる仕事

119エマージェンシーコール1話あらすじ・ネタバレ

「横浜消防です!誰かいますか?」

潮見たち救急隊は、高齢女性を火事の中、助けました。

「お父さん」

女性の夫の遺影が中にあると知り、兼下は飯田と潮見を残して、火の中へ。

潮見は中にいて、助けようとしたものの、間に合いませんでした。

兼下は自宅で、妻から息子が消防隊の仕事に憧れていることを朝、聞かされました。

「そろそろちゃんと仕事のこと説明したほうがいいんじゃない?」

雪の職場の指令センターでは、小学生が社会科見学に訪れていました。

粕原雪(清野菜名)は、指導期間を終了し、指導係だった、兼下陸夫(瀬戸康史)から独り立ちしました。

「あ、あの1歳の息子がボタン電池を飲みこんじゃって」

一人の母親(釘宮理恵)が大慌てで、息子がボタン電池を飲み込んだことを通報し、紗良(見上愛)が対応していました。

「あそこは総合台、責任者として対応する席」

高千穂(中村ゆり)は子供達に説明します。

「消防車に乗りたい!」

「消防車に乗るだけが消防士じゃないんだよ」

しかし、同じ司令課で勤務する同僚であることに変わりなく、兼下が副台で、雪をサポートします。

間もなく、金属加工工場「佐久山工業」から女性の通報がありました。

「119です、火事ですか?救急ですか?」

「佐久山工業ですが、従業員が、指を切っちゃって。血が凄く出ていて」

「指を切ったのは男性ですか?女性ですか?」

「男性です」

「多分20代」

「分かりました。救急車を向かわせます」

すると、奥から責任者と思われる男性の声も混ざりました。

「ええー救急車呼んじゃったの?誰が?」

「もしもし大丈夫ですか?」

「あ、住所ですよね。」

「周りに他の社員がいるなら変わってもらえ」

「あの私、最近派遣で入ったばかりで…住所は、鶴見区浜江町3の7の13です…」

「分かりました。今すぐ消防隊を向かわせます」

そこで働く従業員の男性が事故に遭ったとのことです。

雪は救急隊を向かわせる為、事故現場の詳細を通報者に求めるのですが、なかなか容量を得ません。

そんな様子を見兼ねた兼下は、要救護者への応急処置を優先するよう、雪を促します。

「周りに誰かいるか代わってもらえ」

「粕原もういい、応急処置を優先しろ」

しかし、雪は女性の対応を続けます。

「そちらの工場は建物が多いようなのですがどの建物か分かりますか?」

「えっとここってなんといえば作業場としか」

「見た目の特徴は分かりますか?」

オフィスに戻った雪と兼下は、口論となりました。

「さっきの通報、通報者より周りの社員に代わってもらうべきだった。」

「一番に通報してきたんだから彼女があの時、あの場所で一番責任をもって対応できる人だったはずです」

「はずってそのせいで場所の特定ができなかった」

「だからできるだけ客観的な情報を集めようと思ったのに、兼下さんが止めたからじゃないですか」

「あれは応急処置を急いだ方が良かったからだよ。あそこまで確実に救急隊を現場に到着させる方法はあった」

「どんな方法ですか?」

「何故、あそこで応急処置なんですか?通報の電話をとり、責任者は彼女ですよね?」

「自分で考えろ、俺はもう指導係じゃない」

そんな2人を与呉心之介(一ノ瀬颯)と箕輪健介(前原滉)は指導期間が終わってからのほうが仲が悪くなったのではないかと互いに話していました。

「なんか指導期間終わってから仲が悪くなってるね」

「それな」

新島紗良(見上愛)から救急隊の活動報告が上がっていると聞いた雪。

「救急隊から活動報告上がってますよ」

「あ、ほんと?」

雪は対応に急ぐのでした。

高千穂一葉(中村ゆり)と堂島信一(佐藤浩市)が仲良さそうに話しているところを目撃します。

「あの係長、係長と堂島さんはいつから知り合いだったんですか?」

「いつから?15~6年前かな?私が最初に司令管に採用された時、直接指導してもらったんだよね」

「そっかじゃあそれくらい時間が必要ってことか」

「もしかして兼下のことで悩んでる?」

「はい、私嫌われているんですかね

「お互い司令官制員としての芯の部分が違うだけでしょ?それにあいつに言い返せている時点で大丈夫。大体、ああいう硬いタイプは、下の人間が馬鹿な振りして切り崩していいんだよ。それに期待して粕原さんの指導係を兼下にしたところもあるし」

「そうなんですか?」

「期待しているよ」

その関係を羨ましく思う雪に高千穂はアドバイスをします。

雪は早速、そのアドバイスを実践し、仕事終わりの兼下に「佐久山工業」がどういった現場なのかを実際に見に行こうと提案。

「お疲れ様です」

「お疲れ」

「兼下さん、この後、暇ですか?昨日事故があった鶴見の工場、これから見に行こうと思うんですけど、一緒に行きませんか?」

「行くわけないだろ。何回も言ってるけど、俺はのこのこ現場に行くことを許可していない」

「私達のせいで現場に迷惑がかかってもですか?」

「どういう意味だよ」

「救急隊からの活動報告にあったんです、工場内の建物が思った以上に多くて事故があった作業場を特定するのに少し時間がかかったって。兼下さんが一番いやなのは現場に迷惑をかける事ですよね?」

「面倒臭いな。まさか中に入れてもらおうとしているんじゃ」

「済みません」

そこで、現場の工場へ向かい、工場長に許可を取って、訪ねる雪と兼下。

「あの派遣さんが取り乱してまって済みません」

「あの、通報してくださった女性の方は」

「あの、辞めたんですよ。血見るの苦手だし、女性だし」

「あの済みません、女性の方が通報しようとした際に、躊躇われていましたよね?」

「あなた誰なんですか?そんなこと関係あります?」

「ええー救急車呼んじゃったの?」

「あの私派遣で入ったばかりで住所とか…住所は鶴見区浜江町3-7-13です」

たしかに中の様子なら作業場としか言いようがなかった…。

現場検証をする、粕原雪に呆れる、兼下。

「そっかここを教えてもらえば良かったんだ」

雪は、D2と書かれた建物を辞めて行った派遣社員の女性が教えてもらえば良かったと思うのでした。

「なぁ今やってたのってもしかして」

「はい、想像です。この建物の特徴を教えてもらっていれば救急隊に伝えられましたよね?」

「今回は迅速な応急対応が必要な状況だったんだぞ。そんなことちんたらやってる場合あるか。」

「たしかに、じゃあどうすれば…自分で考えろ、ですよね」

「工場の前に救急隊を案内する誰かを立たせればよかった」

「通報者と俺達も完璧じゃない、一人で何でも解決できると思うな」

「そっか」

その後、工場長はアルミニウム粉を作業員に倉庫まで運ばせました。

兼下はその様子が気がかりでした。

「二度目はないからな」

「ですよね」

「従業員の方は派遣が多いんですか」

「はい、派遣が多いです」

その後、雪と兼下は土手で肉まんを食べました。

「ずっとこんなことやってたら持たないぞ。24時間働いた後にわざわざ終わった通報のその後を見に行くなんて。それと今日みたいに、通報者のその後にまで粕原が首を突っ込む道理はないだろ。最早、消防の仕事でもないし、余計なトラブルを生むだけだ」

「それはそうですけど。どうしても想像しちゃうんです。私達にとっては何百件の通報の一つでも多くの通報者にとっては一生に一度あるかないかの出来事じゃないですか。人によっては人生が大きく変わるかもしれない。だから私はその一つ一つに出来るだけ全力で向き合いたい。ここまでって線引きして、なかったことにはしたくないんです。綺麗事だって言われたらそれまでですけど。あ、危ないよ!」

途中で、雪はカピバラの行方を探す、小学生男児を気に掛けました。

「あんなところで何してたの?」

「かぴ太郎探してた」

「かぴ太郎?」

「カピバラ」

「うちに通報ありましたっけ?」

「動物保護の通報はないけど」

間もなく、兼下の息子と初めて会いました。

「こんにちは、私、指令制員の粕原雪です。お父さんには司令課でお世話になっていて」

兼下の息子は、消防士だと思っていた父が、指令管制員だと知ったことでショックを受けていました。

「あれ光のお父さん消防隊って言ってなかtった?」

雪は実家に帰り、母(堀内敬子)と、父(遠山俊也)に相談しました。

「どうしたの?久々に実家帰ってきたかと思ったら何なの」

「どうした?恋か?恋の悩みか」

「お父さん古いよ!仕事の話。先輩の家族ギクシャクさせちゃって」

「なんか仕事で大変なのは分かったけど、お父さんまで無駄に傷つけないでくれる?」

「ごめん、先輩の家族傷つけたかもしれない。どうして司令課の仕事、隠していたんだろう。」

「まぁ消防隊員の自分に憧れていた息子には、言いづらいだろ」

「そういうもんかな」

「それに家族だから言えないってこともあるじゃない?うちだってそうじゃない。小夏の声のことも、私達と距離を置く理由もちゃんと話してくれないし。ああ、そうだ!これ見て、パート先で見つけて嬉しくて。こうやって逞しく仕事しているから大丈夫よね」

「でももうそろそろ5年か」

雪の姉、小夏は家族と距離を置きながら、自立し、心因性の失声症の治療をしています。

その頃、兼下家。

「お父さん、もう消防車には乗らないの?司令課の仕事が好きなの?ださ。これお母さんの仕事で出すから」

光は親の職業を書く宿題で、兼下のことを誇らしく伝えたかったのです。

息子に何も言えない兼下。

翌朝。

「あの、兼下さん、昨日は済みません。あれから息子さんとは」

「粕原に関係あるのか」

昼休み、弁当を開けている、箕輪と田中を見守る、雪。

「田中、引っ張りたそうな顔して」

「引っ張りたい」

「引っ張りたいのか?」

「せーの!」

弁当箱を引っ張ると蒸気音が。

「なんですか?それ」

「加熱式の弁当箱。田中君が買ってきてくれたの。ね?」

「はい」

「この紐を引っ張ると、中生石灰と水が混じり合って、熱が発生するんだって」

「へぇ水で熱が出るって不思議ですね」

「でも消防でもそうじゃないですか。粉末のアルミニウムとかマグネシウムとか。物質によっては火事の時に水を掛けると、寧ろ大爆発が起きちゃうし」

「消防の世界に入るまで知らなかった」

間もなく、兼下と与呉(一ノ瀬颯)が河川敷のカピバラ救助で揉めていました。

「僕がしたことそんなに間違ってますか?」

「カピバラの仕事は俺達消防隊の仕事じゃないだろ。俺が断ったのに与呉が指示を出したから」

「でも市民から依頼ですし、どうしても出たら断るわけにはいかないでしょ?」

「え?カピバラの話?なに出たの?」2人の会話に横から口を挟む、指令管成員の箕輪(前原滉)。

「そうやって受け入れ続けた結果が動物の捕獲は119番ってイメージに繋がっているんだろ?それで疲弊する誰だよ。消防隊は人の命を救うのが仕事。それ以外のことに無駄な時間を使わせるな。」

「なんで現場第一主義なんだよ。とっとと現場戻ればいいのに!」

「まぁそれができたらそうするでしょうね。」

「えーそこまで言っておいてはぐらかすのはなしじゃない?」

「兼下さん、消防隊にいた時、事故に遭ってるんですよ。しかも自分を助けようとした後輩も事故に遭って。彼も消防隊にいられないなら意味がないって退職して。だから兼下さんは責任を感じて…」

兼下は高齢者女性を助けようとした際、一緒に出動した潮見と共に火災事故に巻き込まれました。

潮見は車椅子生活になり、消防士を引退します。

そこで、責任を感じた兼下は消防士を辞めました。

兼下は現場に行き、写真を撮っていました。

「済みません、田中くんに聞いてしまいました」

「あいつ」

「大学の時見たんだよ、東北で。家族の写真すら残らないことがどれだけつらいか。でもあの火事で俺がとった行動は消防隊として一線を越えていた。そのせいで現場を混乱させて他人の人生を狂わせた。それぞれがやるべきことをやるべき範囲で行動する。理想とか正義とか想像力とか周りも自分も疲弊するだけだ。」

「でもこの仕事をしていて正義感がない人いるんですかね?人の命を救いたい、その思い出みんな動いているんじゃないんですか?どの部署にいようと。済みません、偉そうなことを言いました。午後も宜しくお願いします」

被災地にかつて出向いた彼は、家族写真が残らず、被災して助かった高齢女性を見ていました。

「119番消防です、火事ですか?救急ですか?」

「どっちもです。」

「消防車と救急車はもう向かっています。燃えているのは倉庫ですね。今、他の方はいらっしゃいますか?門の前で消防車を待っていてください。中に救助が必要な人はいますか?」

「います」

「おいくつの方ですか?」

「30代、男性です。意識がありません」

「私が心臓マッサージを指示しますので」

「1,2,3…」

「これからショートメールでURLを送ります。心臓マッサージをどなたかに代わってください」

「危険物の記録はない、ただ、念のため、責任者に確認をもらいたい」

なんと現場は、あの、佐久間興業でした。

火災の原因を考える兼下。

雪と共に現場検証した時、倉庫にアルミニウムパウダーがある事に気付きました。

責任者の工場長は見てみぬふりでした。

「横浜消防から中央救助隊長、放水を中止して下さい。今すぐ!その倉庫にはアルミニウムパウダーが含まれています、水による放水は爆発を伴います」

案の定、横浜中央消防隊の、上杉(酒井大成)と、飯田(谷恭輔)が放水活動を行う前に、更なる被害を止めることができました。

「本当にあった」

「良かったね。あのまま放置していたら消防隊もろとも吹っ飛んでいたね」

その後、佐久山工業の件も無事解決しました。

同時期に、河川敷のカピバラ、かぴ太郎も無事保護されました。

その頃、屋上で堂島に、指令管制員としての心得を知ろうと、相談する、兼下。

「本日は兼下くんですか、聞いたよ工場の一件」

「俺はたまたま運が良いだけです」

「でも良い判断だった」

「堂島さん、聞いて良いですか?堂島さんはなんで司令課にいるんですか?」

「なんでって?」

「レジェンドと呼ばれるくらい司令課が長いのは理由があるんじゃないかと」

「俺はさ、元々、消防隊に憧れてこの世界に飛び込んだ口なんだよ。親父も消防だったしね。でも司令課に移って気が付いたんだ。いつだって最初に最悪の事態を防げるのは指令管制員だけだけどな。それってかっこよくね?まぁそう思っているのは俺だけかもしんないけどね。あ、兼下くん、レジェンド1回100円ね?」

「はい」

堂島に悩みを打ち明け、指令管制員としての仕事の見方が変わった、兼下は、妻の茉に電話をして、息子の光を気に掛けました。

「ああ、もしもし、明日の光のサッカー、俺、行っていい?」

「大丈夫?」と、茉。

「わかった」

翌朝。

糖尿病の治療をしている夫にパニックになった女性を対応する、兼下。

その兼下の様子を見学する、光。

「横に向けられますか?吐いた時に詰まってしまうと危険なので。ゆっくりでいいですよ。今のその状態のままで救急車きましたね?」

「でも」

「大丈夫ですよ、救急隊が来るまでそのまま繋いだままにします。あとは隊員の指示に従って下さい。こちら切りますね」

光の働く父親を見る瞳は、誇らしげに輝いていました。

雪はそんな兼下親子を優しく見守りながら、業務に励みます。

119エマージェンシーコール2話感想・みどころ

通報者に寄り添う真摯な対応と、通報者にとって、司令官制員として不足部分があれば、改善に務めようとする、雪。

感受性が強く、繊細な彼女の行動力と、兼下の「やれることが限られている。現場に迷惑をかけ、周囲を巻き込むわけにはいかない」という価値観の対立。

正義感の強い雪と、与えられた仕事を線引きして、必要以上に手を貸さない兼下はまだまだ仕事人として良い意味でぶつかり合っていきそうです。

たしかに雪はオーバーかもしれません。

彼女自身が火災で消防士に助けられた過去や、火災のトラウマと闘う姉をもつからこそ、通報者の声なき声を聞き逃したくない気持ちが分かります。

今回、工場の出火原因がアルミニウムの粉だとは。

ゆるく会話をしながら、加熱式弁当箱を開けていた、箕輪と田中の会話が伏線でしたね。

指令管成員の仕事をしていることを隠し、息子に消防士だと嘘をついてしまった兼下。

父として、息子に誇れる仕事をしていることを伝えるのって難しいですよ。

まだ働くことが分からない小学生の兼下の息子は、父親の職業を「ださい」とまで言ってしまって、大人として複雑でした。

最後に指令管制員として、人の命を繋ぎ止める父の背中を見た光の父を見る視線が変わって良かったです。

さて、次回は同僚の、紗良にスポットが当たります。

冷静沈着で自分にも他人にも厳しい紗良は何を抱えているのかこうご期待。

 

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