119エマージェンシーコール

119エマージェンシーコール4話 助けたいと言葉にすること

119エマージェンシーコール4話あらすじ・ネタバレ

カフェ付近で、ガス爆発による負傷が起きたある事故。

そこには与呉が対応していて、父親とカフェに来ていた、藤原陽菜(泉有乃)に出会います。

事故で負傷し、頭から血を出す彼女は意識があり、父親は危険な状態。

「パパ、パパ!嫌だよ!パパ!」

「絶対に助けるから!」

それから現在。

インタビューを受ける部下の飯田(谷恭輔)に自分とのキャリアの差を感じていました。

消防司令センターでは、粕原雪(清野菜名)、新島紗良(見上愛)、与呉心之介(一ノ瀬颯)、箕輪健介(前原滉)らが、指令台で通報の対応に追われていました。

インフルエンザの高齢男性や、子供の対応で救急車を出動。

「119番、救急で、火事ですか?救急ですか?止血をしたほうが」

「患部に直接触れなくていいんですよ。ビニール袋なので患部を抑えて下さい」

「救急車来るんでしょ。だからなんで俺がやらなきゃいけないの?」

「あなたはやらなきゃダメなんです!あなたがやらないと助けられないんですよ!」

インフルエンザによる救急車要請の多さを懸念する高千穂一葉(中村ゆり)に、堂島信一(佐藤浩市)は、「このくらい序の口だ」とさらに、増加することを予想しました。

そんななか、通報者に怪我人の救急処置を頼む与呉。

しかし、処置を渋る通報者に、与呉は声を荒げてしまい、クレームが入りました。

「市役所に寄せられたクレーム」

「与呉くん、いつもはそつなくこなすのに、非協力的な通報者に熱くなっちゃうとこあるよね。度が過ぎないように」

「済みません。失礼します」

「こ、細かい」

「自分がパニックにならないためです」

箕輪(前原滉)は、雪の仕事ぶりに今日も感心していました。

また、高千穂は指導医の峰元英隆(マキタスポーツ)が司令センターに入る事を管制員たちに報告します。

「みんなちょっと報告、指導医の、峰元先生が来ます」

患者の症状に緊急性があるかどうかの判断がつかない時は峰元に相談するよう、促しました。

兼下睦夫(瀬戸康史)は、火災通報に対処。

「ご家族は?」

「まもなく救急車到着しますので、救急隊の指示に従ってください」

峰元が来て、消防指令管制員たちに緊張感が走ります。

「今、換気扇回しているんですけど」

家の火災で、咳き込む女性と幼い子供がいる母親の対応をする、紗良、

制員たちの対応に的確なアドバイスを加えます。

「唇の色、聞いてみて?唇が赤いということは?」

「一酸化炭素中毒」

「正解」

雪は高齢女性から夫の様子がおかしいと通報を受けます。

「あのね、泉区東洋台秋庭です、夫は82歳です、夫はインフルエンザの注射をしたんだけど、苦しんでて、39度くらい。インフルエンザだから、でも多分、大丈夫だって」

「救急車での対応をお勧めします。意識がなくなったり呼吸状態が悪くなるようでしたらまた通報してください」

救急車を向かわせようとするのですが、断られてしまいました。

「この人まずいんじゃない?」

通話を終えた雪に、峰元は夫の容態は悪いのではないかと指摘します。

「82歳、秋庭さんですね?先程、対応した粕原です」

「立てなくなったのよ、夫が。ずっとぜぇぜぇ言ってる。ほら、ぜぇぜぇばっかりなの。」

「お電話このままでいいので、旦那さんを励ましてあげてください」

「声がしなくなりました。」

「えっと、呼吸、呼吸はしてますか?胸は動いてませんか?上がったり下がったりしてませんか?」

「動いてない!」

「秋庭さん、ご主人、心臓が止まっているので、心臓マッサージを。仰向けになっているので、上に向かせてください。秋庭さん聞こえますか?」

「ねぇこの人ねもう駄目よ口がぱかーんて開いてる」

「それでもやってもらいたくて」

「え?なにを?」

「心臓マッサージです。ご主人、呼吸が止まっているようです。救急車が来るまで、胸を手の真ん中に、合図に合わせて真っ直ぐ合わせて下さい」

「無理よ。できない」

「やってください、絶対に助かります」

「このおばあちゃん78だよね?腰が曲がっているようだったら、無理させない方がいい」

「救急車が到着しても救命できる可能性は低いです」

与呉も横から口出しします。

「でも私、絶対に助ける」

「だからそれ言っちゃだめなんですよ!」

先程の高齢女性、秋庭から再度、通報を受けた、雪。

結局、秋庭の夫は息を引き取りました。

「救急車、来るんでしょ。来たら救急車に説明します」

「粕原さんちょっと休んできな」

雪を気遣う、高千穂(中村ゆり)。

与呉はその言葉に何かを思い出したのか表情がこわばりました。

休憩する雪とカッとなってしまった与呉は気まずい雰囲気です。

「さっきは大声出してすみませんでした」

「私こそごめん、どうしても諦めきれなくて」

「通報者に希望を持たせたい気持ちは分かります。そこまで言ったのに助けられなかったら?無責任に希望を持たせる方が残酷じゃないですか?」

実は3年前まで救急救命死として現場で活動していた与呉。

同じ言葉を、陽菜に口にし、父親を助けることができませんでした。

「なんで!絶対助けるって言ったよね?なんで!」

陽菜に泣き喚かれ、無力さを感じた与呉。

「私、小さい時に通報したことがあってすごく怖くて何もできなかった時に大丈夫だから絶対に助けるからって言われてその言葉に勇気をもらったおかげで助かって。だから」

「通報者と僕達、両方が諦めなくても助けられない命がありますよ…」

雪と与呉はそれぞれ抱えている複雑な思いを胸にしまい、現場に戻ります。

「お疲れ様です」

阪神淡路大震災の資料を見ていた、堂島(佐藤浩市)。

「この時俺は33、お前たちは生まれてないな。神戸に応援に行っていたんだ。家族にも会えず、心も体も打ち砕かれるってこの事だ。疲弊している俺達の前にもっと疲弊している被災者がいた。そのとき俺はどう考えたと思う?」

答えに迷う、雪に、堂島は考える機会を与えたのでした。

すれ違いざまに、峰元(マキタスポーツ)に声を掛けられた、堂島。

「お疲れ様でした。」

「堂島さんが若手にあんな珍しい。世話を焼くぐらいのたまがはいってきた?」

「先生にもご迷惑をおかけします。」

与呉は休憩中に上杉から電話が。

「なんだよ、同期会、与呉の連絡待ち」

「うん」

「それ絶対出ない奴じゃん。与呉、変わったよな?現場の時の御前は熱かったじゃん。あのカフェの事故の時だって」

「それはもういいよ」

「救急救命士の資格もせっかく取ったのに宝の持ち腐れなんじゃないの?ああもう!同期会、なる早で返事して!」

翌日。

仕事を終えて帰宅する、司令官制員たち。

与呉は腑に落ちません。

「今までありがとう、ロンドンでも元気で、ばいばい」

公園のベンチで彼氏に別れを告げた、紗良に遭遇。

「てかごめん電話利くつもりじゃなかった」

「今、彼氏と別れました」

「え、え?!」

「あのちょっと付き合ってもらえませんか?」

そして2人はバッティングセンターでストレス発散しました。

「絶対に助けるなんて私なら言いません!粕原さんが抜けているんじゃないんだけどものすごく強い言葉だから、ここぞって言う時とっておきたいですね!」

その頃、粕原は通報者の為に何ができるか悩んでいて、堂島に相談します。

「やっぱり絶対に助けたいって思っていても口にしない方がいいんでしょうか」

「時と場合によるな。つまらない返事だった?」

「あ、いえ」

「でもなそうとしか言いようがないんだよ、こればっかりは。俺も結構、言葉にしちゃうほうだけどね。言った後の事考えても何もできないしな。粕原がその時絶対に助けたいってそう思ったんならさ、言葉にすりゃいいんだよそれはだれにも止められやしねぇんだ。」

「あ!」

「なんだよ」

「もしかしてそれが答えですか」

震災で人を助けられなかった時に悩んでいた堂島の答えに気付いた、雪。

そんな雪の成長に微笑む堂島なのでした。

与呉と紗良も話し合っていました。

「ここぞってばかりだったからですよね」

「あの頃はただがむしゃらにやってただけ。今度同期会があるんだけど正直行きたくなくてさ、昔の自分のこと知ってる奴いて、現場に戻ってこいよとかもっと熱くなれよとかうるさくてさ」

「同期会、消防の同期会、出てみようかな。今ならもっと素直に話せそうだから」

一方で、兼下と高千穂も、中華料理店で飲みながら、粕原と与呉のことを気に掛けていました。

「彼奴は真面目ですから」

「与呉君は真面目、だけど自信がない」

「自信?」

「人を救う事に対しての。」

「そんなの俺だってないですよ」

「でも絶対に救うんだって気持ちでやってる。それは粕原さんも君も新島さんも箕輪君もだけど。与呉君は粕原さんよりも誰よりも熱い気持ちをもっている。その気持ちとうまく付き合えればもっと良い司令官制員になれるんだけどな」

「まぁ特に粕原は全身から溢れてる」

そしてその夜。

「お母さんを湯船から出すことはできますか?」

「はい娘と2人でなんとか」

「娘さんと一緒に出せますか」

「119番消防です、火事ですか?救急ですか?」

散歩から帰宅して、妻の体調が悪い夫の対応をする、雪。

「それチョークサインかもしれない、奥さん何か詰まらせてない?」

「出かける前に餅を焼くって言ってた、餅を詰まらせたのかも」

「お父さん、今、救急車を向かわせていますので、詰まった餅、取りましょう。奥さんの背中の真ん中と肩甲骨の間です。そこを手の付け根でバンバンって叩いてみてください。せーの!バンバンバン!」

「あのえっと、義理父がパーキングエリアで倒れて」

乳児の泣き声もして、夫婦と義父と子供の家族だとわかりました。

「お名前教えてください」

「竹田です!父は田所ですけど」

竹田(島崎信長)は切羽詰まっても、冷静に、与呉の声に耳を傾けて状況を伝えます。

「竹田さんですね?お父さんの意識はありますか?」

「意識ないです、あと年齢は71です。胸が痛いって」

「他に何か症状は?」

「顔に冷や汗が凄いです」

「ということは…」

「急性の心筋梗塞」かと思われます

「呼吸していない!息してないです、呼吸してない!」

「今から救急車が到着するのですが、ちょっと時間がかかりそうなので、今、パーキングエリア内で車内ですか?」

「あ、そうです。」

「救急車が付くまでやっていただきたいことがあります。パーキングエリアの施設内に、AEDがありますので、誰かに協力していただいて、とってきていただけませんか?」

「はい、ああ、帰ってきた。みっちゃんお父さん大変大変」

竹田の妻(井上麻里奈)が戻って来ました。

父親は竹田の妻の父でした。

「お父さんですが心筋梗塞の可能性がありまして旦那さんがAEDを取りに行っています。今いるの車内ですよね?お父さんをまずは仰向けに寝かせてあげてください。」

「はい、お父さん、シートに寝ているので、膝を曲げさせられます。準備出来ました」

「お父さんの横に膝立ちで座ってもらって、スペースありますかね」

「2列目、めっちゃ下げました。心臓マッサージのやり方知ってます。最近、講習でやりました」

「では私の後に合わせてやってください、1,2,3,4、5,6、7、8,9,10」

「お父さん、お父さん起きて!あ、AED来ました。パパはお父さんにAEDつけて手伝って!」

「わかった」

竹田は夫婦で、父にAEDをつけました。

「はい、AED付けたことあります。」

「ボタンを押す前に離れて下さい。そしたら音声案内通りに心臓マッサージを再開してください。AEDが2分後に電気ショックが必要か次に指示をしますので。」

71の父親を必死に助けようとする竹田夫妻 。

「お父さん、お父さん、ダメだって、念願の初孫と旅行して死ぬじいちゃんがいる?父さん!お父さん!」

「頑張って!父さん、はるの成長、見守らないで逝っちゃだめだよ!」

「1,2,1,2…2,3,1,3,1,2」

「みっちゃん代わるよ」

「いいからハルにミルクあげてて!」

ふと、粕原は都築区に分譲住宅地が出来たことを以前、不動産のチラシで見た事を思い出しました。

「兼下さん、そこって都築パーキングエリアですよね?」

「そうだけど」

「都築パーキングエリアってそこから一般道に降りられますよね?」

「降り立ってそこからパーキングセンターまで10分以上はかかるぞ」

「そうなんですけど、新道が出来ているんです。ここです、ここに出来ていました。」

「ここからだと2キロで救命センターに行ける」

「竹田さん、そのパーキングエリアはETCを使えば一般道路に降りれますので、私が指示します。」

「これから新しい道ですので、ナビに出ていないかもしれません。ナビに出たら、交差点を降りたら左に曲がってください」

「お父さん、お父さん頑張って!はい、ナビ入れました」

「1,2,1,2,頑張って!まだです。」

与呉はなんとしてでも竹田の父親を助けようと、3年前の陽菜の父親の件が脳裏に焼き付きました。

「頑張ってください!続けて下さい!私が絶対助けますから!」

「みっちゃん、助けてくれるって!119番の人ついてるって!」

「父さん、意識が!」

「意識戻った!救命センターもうすぐです」

「呼吸はしていますか?」

「苦しそうだけどしてます」

「そしたらもう心臓マッサージをやめて大丈夫ですから。受け入れ態勢で来ているので、救急外来そのまま向かってもらって大丈夫ですから。じゃあこちら通話切りますね。」

男性は奇跡的に助かりました。

無事、案件が解決し、通報者のピンチを救うことができた、雪と与呉。

「やっと通報落ち着いてきましたね」

「そうだね」

「すみません。人に言うなって言っておいて僕も言っちゃいいました。」

「でも思っちゃったら言っていいんですよね?現場でも司令課でも。」

「そうだね」

「あ、いたいた。」

「手術は、無事、成功。娘さんも両腕は上がらないけど元気。」

「やった、あった」

「それと娘さんから伝言、父親を助けるのを諦めさせないでくれて有難う御座いましたってさ」

「よくやった」

高千穂と峰元は、雪と与呉の活躍を褒めました。

「私達も戻りますか?」

「そうですね」

雪と与呉はまた一つ、指令管制員として成長に気付けました。

与呉はその後、同期会に行く連絡を上杉に入れるのでした。

119エマージェンシーコール4話感想・みどころ

通報者の声のなかには、指令管制員を暇つぶしに利用しようとする通報者も多いなか、今回の4話の通報は心が引っ張られました。

高齢者の秋庭夫妻の夫を助けられなかった、雪。

「絶対に助ける」という言葉にのしかかる責任と現実。

雪に、助けるなんてすぐ口にしないでほしいと思う、与呉の抱えるトラウマ。

彼自身も、10代の陽菜の父を助けられなかった後悔と無念が、胸に痞えたように引っかかってました。

インフルエンザによる通報や、高齢者の誤飲など、身近な事ばかり。

他人事ではないので、指令管制員たちの真心ある対応に敬意と感謝を示したいですね。

終盤で出た夫婦。

有名アニメ声優の井上麻里奈さんの胸が詰まるような、父を助けたい娘の思いが伝わりました。

目の前で父が心筋梗塞で倒れ、夫と共に必死にマッサージやAEDを使い、与呉の指示に混乱しながらも懸命に家族を助ける竹田夫妻を応援しました。

与呉がかつてのトラウマを克服するかのように、今度こそ目の前の命を救うと熱意ある対応に、涙腺が緩みっぱなしでした。

一ノ瀬颯さん、役の振れ幅が素晴らしいですよね。

本当の通報者と指令管制員のようなヒリヒリした緊迫感あるやり取りがリアルで、とても演技とは思えないほど、引き込まれました。

粕原の現場の状況を振り返って想像する場面は今回、お休みで少し切なかったです。

与呉の成長を通して、命との向き合い方が視聴者の胸に響いた4話でした。

 

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