相棒13話あらすじネタバレ
右京と亘は、お化け屋敷のような場所で、人の寿命を意味する沢山の蝋燭を見ました。
しかも、普段と違って、亘が右京に対し、上から目線で話しているのです。
亘から寿命を延ばす為に、自分の蝋燭に火を付けますが、蝋燭の火は消えてしまいました。
右京は亘と出かけていたのではなく、夢を見ていました。
人気の落語の演出をベースにした夢で、現実の亘に起こされます。
噺家の名門、椿家一門の師匠である椿家團路(笹野高史)が、弟子たちを囲み、唯一の紅一点の弟子の新しい名前について会議中。
その弟子、百江の新しい名前候補が、下品だったので、女性には厳しい名前だと男弟子たちは、百江が不憫だと思っています。
小ん路(林家正蔵)は師匠にみんな命名をしてもらっているからこそ、今回の名前は師匠らしくないというのです。
駄々々團(水沢林太郎)をいきなり破門にしてしまい、弟子たちはざわめきます。
さらに、椿家團路のセクハラはとても悪質で、具合が悪いふりをして、百江の体を触ろうとしたり、話しかける時も必ず、手や肩に触れます。
小ん路など男弟子たちは、百江を庇いたくても庇えない椿家の重苦しい空気に複雑な心境を抱いていました。
しかし、駄々々團は、百江に「セクハラが嫌ならここを逃げ出さないと、師匠の思う壺」と忠告。
公演中に高座で古典落語「死神」を演じている最中にそのまま倒れて息を引き取りました。
「死神」は今にも消えそうなろうそくが「お前の寿命だ」と死神に宣告された男が、死神から渡された新しいろうそくに火を映そうとするがうまくいかず、そのまま死を遂げる演目。
そのオチの際、高座に倒れこむ仕草をしたまま本当に動かなくなってしまったのです。
テレビで活躍中の怪路は特に、團路の死を悲しみ、大泣きして、團路の遺体にしがみつきます。
高齢でがん闘病中で、余命宣言を受けていたことから、病死と当初、判断されていましたが、偶々、現場に居合わせ、一部始終を目撃した右京(水谷豊)は、事件性を疑います。
右京の相棒、冠城亘(反町隆史)や、捜査一課の伊丹(川原和久)、芹沢(山中祟史)、出雲麗音(篠原ゆき子)らは、右京の見立てに半信半疑でしたが、それでも右京は独自の捜査を始めます。
團路が元々、癌で余命宣告を受けていることから、病死だと一時判断がされたものの、病死でなさそうだと疑う右京。
椿家の弟子たちは、團路の葬儀をどうしようか楽屋で検討中。
小ん路(林家正蔵)、椿のセクハラ被害に遭っていた路里多(立石晴香)の他、テレビでの活躍を苦言されていた弟子や、破門されたばかりの駄々團・・・。
特に、團路が亡くなったことにショックを受ける怪路(遠山悠介)をわざとらしいと指摘した亘。
慌てて、小ん路が行っていることはオーバーだと言い、怪路が元々、落語家として下手なのに、テレビの仕事が多いと指摘。
さらに、怪路を蹴ってまで、彼は実力がないのに調子に乗っていると言葉を続けるのでした。
そのひどい罵倒に、怪路は内心、腹立たしい気持ちを堪えていました。
内村刑事部長(片桐竜次)と中園参事官(小野了)は右京のことを認めているけれど、捜査一課に対し、右京に協力しすぎないように指令を出すのでした。
捜査一課と右京は、右京がもう既に犯人が検討ついているのではないかと察知し、期待しますが、まだ彼は見当がついていません。
後日、右京と麗音(篠原ゆき子)は、團路の貴重な資料を見に、路里多を訪ねます。
麗音は特に女性側の目線から、路里多が團路からセクハラを受けていたことを心配していましたが、路里多は、落語家ゆえの厳しい世界だからこそ、ハラスメント覚悟で弟子入りをしたと伝えました。
また、駄々々團が破門になった理由を、路里多は、甘党な團路の鉱物を盗み食いしたからだと言いますが、小ん路は、駄々々團(水沢林太郎)が、團路の私物を勝手に転売したからだと意見が食い違っている状況を掴んだ右京たち。
さらに、右京はトイレに行くふりをして、事件の証拠を物色。
そこで、ひと月前に買った和菓子とレシートを発見。
弟子たちを集め、真犯人を明かすことにした右京と亘と捜査一課たち。
駄々々團は、転売をしたことと甘党の件を認めますが、一転して、彼は小ん路が転売や盗み食いをしたと嘘をついていると指摘。
次に右京は、路里多がセクハラにあったことは本当に「シャレ」だったのかと指摘。
しかし、サイバーセキュリティ対策課の青木(浅利陽介)も途中で駆け付け、彼の話によると、井村修と女性弁護士がやってきて、路里多のセクハラの件を示談にする手続きをしていた真相が明らかに。
その弁護士たちが尋ねてきた團路が生前の日、路里多は珍しく師匠の家で用事を済ませてから退散したことがあったのです。
そして、弟子たちは路里多のこともあり、師匠の悪行に黙っておらず、落語の「死神」にあやかって、死神がきたように落語を舞台で演じてから、團路が死ぬように結束。
舞台の日、大好物の和菓子を忘れるほど、舞台に熱中していた團路。
なんと、團路が演じ終えて幕が下りた後に、みんなで團路を取り押さえてから、殺したのです。
右京は最後に、どんな理由であろうと人の命を奪う椿家の弟子たちの行動は間違っていると厳しく叱責します。
その後、渉と共に警視庁に戻るのでした。
相棒2021 13話感想・みどころ
噺家の厳しいモラハラや女性への蔑視、セクハラが酷い現実に胸が痛みました。
路里多こと、百江(立石晴香)はとても我慢強くて、逞しいですが、彼女も他の兄弟子たちと共に、師匠、團路(笹野高史)の殺害に協力的だったのも、長年の鬱屈を團路を殺すことで終結したので、とても切ないですね。
團路を演じた笹野さんが演技力が凄い・・・別の某バラエティ番組で、人を助ける頭の回転の速い老婆を演じている笹野さんが、今回の團路では別人のように問題のある噺家で、がらりとイメージが変わってしまいました。
また、実際にプロの噺家である林家正蔵さんの演技も自然で、落語界の厳しさ、上下関係を重んじて場の空気を読む弟子たちのリーダー格、小ん路ははまり役だと思いました。
ベテランで師匠の扱いに慣れているからこそ、他の弟子たちが余計なことを言わないように皮肉や嫌味を言うなど、頭の回転も速く、防衛本能が働く小ん路。
でも、その先走った行動は、右京に見破られてしまいましたね。
弟子たちも、落語界において、厳しい業界だからこそ、昔から変わることのないハラスメントを知りながらも、路里多のことも含めて、師匠の弟子への関わり方に堪忍袋の緒が切れた様子が伝わりました。
路里多に対し、破門された駄々々團は唯一、彼女に本当にこのままでいいのか、耐え続けていたら師匠の思う壺だと垣間見れた優しさには救われましたね。
團路の態度がもう少し年相応に落ち着きがあって、厳しくても、一人一人をちゃんと長い目で見てやれる師匠だったら、落語の死神にのっとった事件は起きなかったでしょう。
来週は、またしても、森口遥子さん演じる女将、小手毬が危機に?!