相棒22 5話あらすじネタバレ
角田(山西惇)が課長を務める薬物銃器対策課に所轄から、桐生(小林亮太)が異動してきました。
特殊阿木の拠点を二度にわたって務めるなど、腕利きと好評。
首席監察官の大河内(神保悟志)も一目置くほどでした。
一方、右京(水谷豊)と、薫(寺脇康文)とのランチの帰り、とあるアパートで不審な部屋を発見。
郵便受けには不在連絡票が入っていました。
なんらかの犯罪に使われている可能性があり、特命係は捜査を開始。
誰も住んでいない部屋を人が住んでいるようにして、違法薬物を届ける事件が昨今、多発。
不在票はそのための偽造工作によるものです。
警視庁に戻ると、桐生が率先して協力すると申し出ました。
桐生は、大河内監察官(神保悟志)と体力づくりのための剣道で圧勝。
その結果、犯罪グループのアジトを割り出せ、角田達と連携して仕掛けました。
現場にはミントの葉が落ちていました。
しかし、現場にいたのは闇バイトの若者だけで指示役はいません。
「指示役の人はいませんでした。どら焼きを食べていました。」
その後、もう一人の闇バイトに取り調べをする、角田(山西惇)。
「違法なバイトだとわからなかったし、ばらしたら家族を殺すって脅されたんですよ。」
どら焼きの中に生クリームが入っている可能性がある、それならパセリを添えるようにミントを使っている可能性もありました。
右京は、現場にあったどら焼き店へ。
「お店のホームページでは別のかたが店長でしたよね」
「3年前から小林さんが店長なんですよ。名義だけですが。」と女性従業員。
「こちらでフルドラを購入されたお客さんがいるみたいですね」
「1日100個限定なんですよ。」
その頃、桐生と暴力団員との接点はないか厳しく尋問する、大河内監察官。
桐生は特殊詐欺で手柄をたて、度々、その功績が認められたこともありますが、桐生が黒沢から声を掛けられていた様子が目撃されていました。
右京は角田に、別視点で話していました。
アジトでどら焼きを食べていたのは、桐生に声をかけたヤクザの、黒沢。
「黒沢は自宅の川越ではなく、曙橋の和菓子屋へ行き、どら焼きを買ったのか」と疑ります。
「和菓子店の店長は小林だが、名儀ばかりの店長です。今回の事件の指示役、黒沢が、あのどら焼き店を利用している可能性もあります。」
その頃、黒沢はフルドラを厨房でつくっていると、小林に「どら焼きが美味しかった」と声をかけていました。
ヤクザである彼を適当にあしらおうとする小林に黒沢は畳みかけます。
「薬物の置き場所を貸してほしいんですけど」
「帰ってくれ!半グレが指図するな。」
ところが、後日、右京と亀山が、黒沢の自宅を訪ねると、黒沢が既に息絶えていました。
亀山はふと、「桐生に繁華街で話しかけていた人物と特徴が似ていますね」と思い出します。
「口封じ…鑑識はそう考えるかもしれませんねぇ」
なんと、黒沢の自宅から詐欺被害に協力した女性の「都民ジャーナル」の投書が見つかりました。
そこにはなんと桐生がその女性と繋がっていました。
捜査一課の伊丹(川原和久)、芹沢(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)も同行。
この投書の件で、大河内から問い詰められる、桐生。
「投書が発見された、そこにお前が映っていた。」
「売人と癒着なんてありません。子供のころから刑事に憧れていました。正義の味方になるのが夢でした。でも…夢って叶ったあとが難しいものですね。」
詐欺被害の協力をしてくれた女性を亀山が訪ねると、桐生を知りません。
また、「鈴木とし子」という女性からの葉書もありました。
ここで角田が飛び込んできました。
「おい、和菓子屋の小林、かたぎの人間じゃない、花井というヤクザだ。」
そして、鈴木とし子からの葉書を見ると、その葉書の文字の筆跡から、小林は偽名で、花井与志郎(殺陣剛太)だと知りました。
桐生の母は看護師をしています。
ヤクザがなぜ、桐生に感謝しているのか…?
「この花井が桐生の実の父親なのではないか?」
親族の社会的身分を結核情報にはしていない、公正かつ厳格に判断している、現実的には反社会にいる身内が司法警察官としていていいわけがない。
そこで、亀山は、桐生の母、真弓を訪問。
「貴明くんの父は、この病院にかつて搬送された、花井なのではないでしょうか?」
「あの子の父親はちゃんとした社会人で、既に亡くなっています。」
最初は嘘をついたものの、真弓は正直に白状。
「あの子は子供のころから正義の味方になりたいと言っていたんですよ。言えるわけないじゃないですか。」
右京は花井を訪ね、黒沢との接点を追求。
「黒沢には恐喝の前科がありました。誰かを脅すネタには鼻が効いたはず。投書に映る警察官はあなたにとって身近な人物。」
つまり、黒沢が桐生が花井の息子であることをネタに脅迫したのではないかと言及。
「俺が殺したんだよ…黒沢を。」と、花井。
花井は伊丹たちに取り調べを受けていました。
「黒沢にかっとなってやったのではないですか?」
花井は黙秘。
右京も桐生に告げます。
「花井さんはあなたのお父さんですよね?そして今あなたを庇っている。」
「黒沢に父のことを初めて聞かされました。投書も見せられて…母に尋ねると声が震えていました。ヤクザが父親って…僕の口から捜査情報が漏れたのではありません、それだけは信じて下さい!」
黒沢にオフィスの場所は橘町だと言い、しつこく付きまとわれたと話しました。
このことにより、桐生がヤクザと癒着があると疑われたのです。
「大河内さんに聴取を受けた日、黒沢に電話しました。電話した時、様子がおかしくて。翌朝、黒沢が殺されたと知りました。」
「なぜ報告しなかったのですか?」
「もしかしたら花井が僕の為に黒沢を殺したのではと思ったんです、黒沢の言う通り、刑事失格だ。」
「桐生くん通話中に何か気付いたことはありますか?」
「そういえば電話が切れる直前、軋むような音が…短い音が何度か繰り返していました。」
そして真犯人にたどり着きます。
在宅捜査になった、闇バイトの和光を訪ねる、右京と亀山。
和光の靴の摩擦音が、軋む音の原因でした。
映像にも和光の姿が残っていました。
「僕は家族を殺すって脅されて、やられる前にやるしかないと思って、あの男の、黒沢の上着にGPSを仕込んで…。」
「在宅捜査になったからもう安心と思わなかったんですか?」
「在宅捜査になったら余計やばいじゃないですか。どうしたらよかったんですか?」
「一人で抱え込まないで警察を頼ればよかったんだよ」
警視庁の取調室では桐生が犯人でないことを知った花井は土下座。
「頼む…息子を警察にいさせてやってくれ!」
「あなたはもっと反社会的勢力から離れればよかった。最も深く愛したものを最も深く傷つける、反社会勢力にいるということはそういうことなのですよ。」
「あんたには人情とかないのかよ!」と怒る桐生。
その頃、大河内監察官と桐生も気まずい雰囲気に。
「組織の風紀を守り抜く、監察官って本当に、警察官としての熱い血が流れているのですね。…好物だとお聞きしたので、お世話になりました。」
桐生は責任をもって辞職。
「新しい場所が必ず見つかるよ。お前なら」と亀山。
「この前お伝えしていただいたこと、信じてもいいですか?困った時は相談に乗る、力になるって。」
「勿論」
右京と亀山は桐生を温かく見送るのでした。
相棒22 5話感想・みどころ
期待の警察官は、まさかの和菓子職人として真面目に働く、ヤクザの息子。
これは警察としてもなかったことにはできないですよね。
しかし、花井は息子の桐生動揺、黒沢に彼との親子関係を理由に脅迫を受けている。
桐生も黒沢からそれまで母の真弓から「死んだ」と聞かされていた父親が、和菓子職人「小林」を名乗る花井だと知って、弱みを握られている。
父が自分を庇っているのではないかと思いきや、花井も息子が今回の黒沢が関わる、違法薬物事件に関与しているのではとお互いに勘違いをして、親子として思いやっていた…なんて哀しいんだろう。
母の真弓としては正義感が強く、警察官になる夢を実現させた息子に最後まで良い意味で嘘をつきたかったですよね。
ところが、指示役の黒沢を殺したのは、闇バイトの一人、和光。
伊丹達から在宅捜査に切り替わったものの、彼自身も黒沢から自分の事を公表すれば家族を殺すと言われたある意味、被害者といえます。
黒沢を殺さなくてはこれ以上、自分の身の危険を感じたのでしょうけど、殺人は踏みとどまってほしかったです。
今回のケースは、黒沢というヤクザに人生を狂わせられそうになった被害者たちのそれぞれの選択肢ですね。
最後に桐生が、父親がヤクザということで警察官を辞職せざるを得なかったことは非常に切ないですが、右京と亀山が見守るように、桐生はまた別の道で穏やかな人生を歩めるはずと思える5話でした。